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新選組血風録 (テレビドラマ)
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『新選組血風録』(しんせんぐみけっぷうろく)は、司馬遼太郎の同名の連作短編小説集を原作とした連続テレビドラマ。現在までに以下の3作品が製作されている。
本記事ではこれらを一括して扱う。
1965年版
要約
視点
1965年7月11日から1966年1月2日まで毎週日曜日21:30 - 22:30に、NET(日本教育テレビ、現テレビ朝日)系で放送された。全26話のモノクロ作品。司馬の原作以外に結束信二のオリジナルのストーリーも含まれている。原作にはない新選組の没落と近藤の死もあり、最終回は箱館戦争での土方の死となっており、『燃えよ剣』の要素もある。俳優は東映所属の俳優だけではなく、劇団くるみ座や東京芸術座などから起用している。1970年には、ほぼ同じスタッフと主要キャストで土方歳三を主人公とした『燃えよ剣』が制作されている。
キャスト
スタッフ
エピソードリスト
製作
オリジナル脚本は結束信二によるもので、リリカルな描写が目立つ。なお、男色を題材とした「前髪の惣三郎」は、同性愛の話をテレビドラマで扱うことが当時は難しく、扱われていない。当初、司馬遼太郎は東映によるテレビドラマ化に難色を示していた[2]。東映が映画化した『新選組血風録 近藤勇』の改変に不満を持っていたためだった[2]。それを説得するため、プロデューサーの上月信二は土方歳三に扮した栗塚旭と共に司馬へ挨拶に行くと、それを見た司馬が「土方そっくりや!」と絶賛し、ドラマ化が決定した。脚本を担当した結束信二の墓碑には、司馬の筆による「結束さんは人生をよき景色としてみていたすばらしい心のもちぬしでした」の言葉が刻まれている。
第1話の池田屋の回は同年2月から撮影されており、真夏のシーンのはずの池田屋のシーンで出演者の吐く息が白くなっている。また、池田屋はセットではなく取り壊す予定の建物を使用しており、迫力のあるシーンとなっている。
備考
土方歳三を演じた栗塚旭、沖田総司を演じた島田順司、斉藤一を演じた左右田一平は彼ら3人を主要キャストで起用した『俺は用心棒』も制作・放送されシリーズ化され、島田は沖田総司を演じている。島田は後にドラマの体験談を語った『わが青春の沖田総司』(新人物往来社、1977年)を著わしている。
有志のファンによる上映会も1979年から20年近くにわたって続けられ、ゲストには当時のスタッフ・俳優が参加していた。
2004年の大河ドラマ『新選組!』はこの作品へのオマージュとして、栗塚が土方歳三(山本耕史)の兄の土方為次郎役で、島田が病に倒れた沖田総司(藤原竜也)を匿う植木屋平五郎役でそれぞれ出演している。
関連物
- 黒須洋子 『テレビ映画 新選組血風録の世界』 (新人物往来社、2000年) ISBN 440402875X
- 1965年版テレビドラマ『新選組血風録』全26話の紹介、スタッフ・キャストへのインタビューを掲載。
- 結束信二 『「新選組血風録」シナリオ集』 (新人物往来社、2001年) ISBN 4404029268
- 脚本家・結束信二によるシナリオ集。「虎徹という名の剣」「海仙寺党全滅」「鴨千鳥」「菊一文字」「紅花緒」「脱走」「あかね雲」「風去りぬ」「燃える生命」を収録。
- 傑作時代劇音楽全集 新選組血風録ミュージックファイル (バップ、1998年) ASIN B00005H0L4
- 作曲家・渡辺岳夫が手掛けた劇伴集。春日八郎歌唱の主題歌「新選組の旗は行く」も収録。
- 新選組血風録 DVD (東映ビデオ、2004~2005年)
- VOL.1 第1話、第2話収録 DSTD06651
- VOL.2 第3話~第6話収録 DSTD06652
- VOL.3 第7話~第10話収録 DSTD06653
- VOL.4 第11話~第14話収録 DSTD06654
- VOL.5 第15話~第18話収録 DSTD06655
- VOL.6 第19話~第22話収録 DSTD06656
- VOL.7 第23話~第26話収録 DSTD06657
ネット配信
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1998年版
要約
視点
テレビ朝日開局40周年記念ドラマとして、1998年10月8日から12月30日まで毎週木曜日20:00 - 20:54に、テレビ朝日系で放送された。全10話。主演は渡哲也。
渡が演じる近藤勇が主人公でストーリー構成の中心となっており、土方と沖田がストーリーの中心だった原作とは雰囲気が違う。近藤の人物像も文武を共にわきまえた完璧な君子像で、大器だが間の抜けたところや俗物的な性格がある原作の近藤像とはかなり異なる。
初回は2時間スペシャルで池田屋事件(ただし山崎烝の出自にまつわるエピソードではない)。原作からは「芹沢鴨の暗殺」「沖田総司の恋」「鴨川銭取橋」「長州の間者」「油小路の決闘」などがドラマ化された。芹沢は主題歌を歌った松山千春が演じている。男色を扱った「前髪の惣三郎」もドラマ化された。
なお、最終回は12月10日に通常1時間枠で完結する予定だったが、10月22日の放送はプロ野球日本シリーズ中継のため1週休止した。その為通常の放送枠で最終話を迎えることができず、年末の12月30日に15:00 - 17:30の拡大スペシャル(前半90分がこれまでの総集編、後半1時間が最終エピソード)で放送された。最後のエピソードは沖田の死を暗示する「菊一文字」。新選組の没落と近藤、土方の死まで描かれたが、この部分は非常に駆け足で5分程度だった。
ビデオ・DVD化はされていないが、衛星放送(時代劇専門チャンネルなど)で再放送されることがある。ただし東映チャンネルで放送された際は、2時間スペシャルだった第1話は前・後編に分割放送され、最終話は総集編部分を全編カットした本編1時間のみの放送だった。
本作をもって同時間帯の時代劇枠は一時中断し、年が明けて1999年の1月からは『木曜ミステリー』が開始。その3か月後にそれまでバラエティ番組枠であった19時台に、土曜20時台から移動する形で再度時代劇枠が開始された。
キャスト
- 近藤勇:渡哲也
- 土方歳三:村上弘明
- 沖田総司:中村俊介
- 山南敬助:三浦洋一
- 永倉新八:堤大二郎
- 原田左之助:小西博之
- 篠原泰之進:船越英一郎
- 伊東甲子太郎:峰岸徹
- 鈴木三樹三郎:湯口和明
- 服部武雄:谷口高史
- 井上源三郎:樋浦勉
- 斎藤一:深江卓次
- 藤堂平助:若林久弥
- 武田観柳斎:佐戸井けん太
- 谷三十郎:萩原紀
- 奥沢栄助:草野康太
- 新見錦:岩尾正隆
- 平間重助:武井三二
- 平山五郎:大島宇三郎
- 野口健司:若山騎一郎
- 佐野七五三之助:入江毅
- 山崎烝:大杉漣
- 橋本皆助:中嶋俊一
- 外島機兵衛:若林豪
- 松平容保:円谷浩
- お清:天海祐希
- お孝:酒井美紀
- 東雲太夫:滝沢涼子
- 明里:有沢妃呂子
- 芹沢鴨:松山千春
- 桂小五郎:勝野洋
- 幾松:麻乃佳世
- 宮部鼎蔵:萩原流行
- 古高俊太郎:伊吹剛
- 望月亀弥太:小野寺弘之
- 吉田稔麿:小木茂光
- 池田屋主人:芝本正
- 菱屋太兵衛:楠年明
- お梅:一色彩子
- 坂本龍馬:岡野進一郎
- おりょう:神乃毬絵
- 中岡慎太郎:柴田善行
- 西郷吉之助:大河内浩
- 中村半次郎:原田大二郎
- 三吉慎蔵:白井滋郎
- 品川弥二郎:竜川剛
- 明治天皇:藤森周一郎
- お光:川越美和
- 天神岳(力士):橋本真也
- 半井玄節:大出俊
- お悠:佐藤友紀
- 鹿内薫:鷲生功
- 小つる:吉野真弓
- 田代彪蔵:松井範雄
- 加納惣三郎:黒田勇樹
- 湯沢藤次郎:伊藤昌一
- 長坂小十郎:吉見一豊
- 深町新作:石田登星
- おその:八木小織
- 松永主膳:磯部勉
- 佐助:伊藤洋三郎
- お律:田中美奈子
- おけい:坂上香織
- 戸沢鷲郎:菅田俊
- 播磨屋道伯:織本順吉
スタッフ
放送日程
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2011年版
要約
視点
NHK BSプレミアム「BS時代劇」枠の第1回作品として、2011年4月3日から6月19日まで毎週日曜日18:45 - 19:30に放送された(全12回)。主演は本作が時代劇初主演となる永井大[3]。
キャスト
主要人物
- 新選組(近藤派)
- 新選組(芹沢派)
- 料亭 丹藤
- その他
ゲスト
- 番頭・与兵衛 - 村松利史(第1・3・10回)
- 市村鉄之助 - 岡本りゅうたろう(第1・12回)
- よね - 高橋ひろ子(第1・2回)
- 迫田清太郎 - 久保山知洋(第2回)
- 出身身分は着物の下絵職人。幼馴染の佐代を借金取りから救うために借金取りを切りつけたため、切腹となる。
- 佐代 - 水崎綾女(第2回)
- 太吉 - 浅田圭一(第2回)
- 小栄 - 小倉百代(第3回)
- 加賀屋の主人 - 久保晶(第3回)
- 深町新作 - 金子貴俊(第4回)
- その - 三倉佳奈(第4回)
- 大高忠兵衛 - 池内万作(第4・5回)
- 吉田稔麿 - 神田敦士(第4・5回)
- 松永主膳 - 豊嶋稔(第4回)
- 枡屋喜右衛門(古高俊太郎) - 嶋本勝博(第4・5回)
- 宮部鼎蔵 - 春田純一(第5回)
- 松田重助 - 清水伸(第5回)
- 北添佶摩 - 枝川吉範(第5回)
- 杉山松助 - 高木トモユキ(第5回)
- 池田屋惣兵衛 - 春海四方(第5回)
- 加納惣三郎 - 佐藤永典(第6回)
- 半井玄節 - 逢坂じゅん(第6・11回)
- 田代彪蔵 - 伊原侑蔵(第6回)
- 湯沢藤次郎 - 岡雅史(第6回)
- 鹿内薫 - 塩谷瞬(第7回)
- 立て続けに任務に失敗し、次第に追い詰められ、精神を病んでいく。
- 小つる - 佐津川愛美(第7回)
- 鹿内の妻。精神を病んだ鹿内に惨殺される。
- 居合の達人。隊を抜け、医術を学ぶため長崎へ留学する。後の広沢一豊。
- 美人局の常習犯。内縁の夫の赤座とともに長坂を騙そうとする。
- 赤座智俊 - 大鷹明良(第8回)
- 長坂に斬られる。
スタッフ
放送日程
- 第1回は18:45 - 19:58の73分拡大版[3]。
2012年には地上波初回扱いでアンコール放送が4月15日より日曜日13:05 - 13:50(日曜日昼の「ドラマ・アンコール」枠初回作。初回は-14:20)に放送された。
関連商品
- 新選組血風録 完全ガイドブック (PHP研究所、2011年) ISBN 4569796583
- NHK BS時代劇 新選組血風録 オリジナルサウンドトラック (ジェイズ・レコーズ、2011年) QACJ-30022
- 新選組血風録 DVD (東映株式会社・東映ビデオ株式会社、2011~2012年)
- BOX1 第一回~第六回収録 DSZS07247
- BOX2 第七回~最終回収録 DSZS07248
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脚注
外部リンク
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