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産学官連携功労者表彰
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産学官連携功労者表彰(さんがくかんれんけいこうろうしゃひょうしょう)とは、企業や大学などの公的研究機関が連携した科学技術イノベーション活動において、顕著な功績があったと認められる個人または、団体に対して行う表彰であった[1]。
内閣府が取りまとめを行い、内閣総理大臣賞をはじめ、各大臣賞、主催者団体会長賞を表彰する、産学官連携分野では規模と栄誉が極めて大きい表彰である。また、複数のノーベル賞受賞者や文化勲章などの授与者らが、受賞・授与前に表彰されており、科学技術・イノベーション分野においても大きな価値がある表彰となっていた。
第15回(2017年度)を最後に、さらなるオープンイノベーションの推進などの観点から本表彰制度の見直しの検討が実施され、2018年度より「日本オープンイノベーション大賞」として新たに実施されることになった[2]。
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概要

企業、大学、公的研究機関等の産学官連携活動において、大きな成果を収め、あるいは先導的な取組を行う等、産学官連携活動の推進に多大な貢献をした優れた成功事例に関し、その功績を称えることで我が国の産学官連携活動の更なる進展に寄与することを目的とした[3]。
主催は内閣府、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、一般社団法人日本経済団体連合会、日本学術会議である。取りまとめ機関は、内閣府の政策統括官(科学技術・イノベーション担当)であった。各省庁および団体が一堂に会して産学官連携(ベンチャー企業連携や地方創生の観点からの連携を含む)、科学技術・イノベーション分野の表彰を行うものは同表彰制度のみであり、規模と栄誉において大きな価値がある表彰制度であった。
これまでの表彰者には、ノーベル賞受賞者の赤﨑勇博士や天野浩博士(両人ともノーベル賞受賞前に表彰されている)らが、経営者ではソフトバンクBB株式会社の孫正義代表取締役社長兼CEOなど、わが国を代表する大企業や中小・ベンチャー企業経営者まで、数多くの人物・団体が表彰されている。
2003年(平成15年)から実施されており、東京国際展示場(東京ビッグサイト)で表彰式を開催していた。表彰の授与は、内閣府科学技術政策担当大臣や総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)有識者議員などから行われていた。
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表彰対象
2017年の第15回表彰現在、下記の分野において、オープンイノベーションを推進するための仕組み強化の観点から極めて顕著な、または特に顕著な功績があったと認められる個人、または団体を表彰対象としていた。
応募方法と資格
表彰の種類
- 内閣総理大臣賞
- 極めて顕著な功績又は功労があったと認められる者
- 科学技術政策担当大臣賞
- 特に顕著な功績又は功労があったと認められる者
- 総務大臣賞
- 文部科学大臣賞
- 厚生労働大臣賞
- 農林水産大臣賞
- 農林水産業及び関連産業の振興の視点から特に顕著な功績又は功労があったと認められる者
- 経済産業大臣賞
- 鉱工業の科学技術の振興の観点から特に顕著な功績又は功労があったと認められる者
- 国土交通大臣賞
- 環境大臣賞
- 日本経済団体連合会会長賞
- 産業界の視点から特に顕著な功績又は功労があったと認められる者
- 日本学術会議会長賞
- 学術の視点から特に顕著な功績又は功労があったと認められる者
- 産学官連携功労者選考委員会特別賞
- オープンイノベーションの推進や産学官の効果的な連携強化の先導的事例となる視点から顕著な功績又は功労があったと認められる者(第14回表彰から創設)
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選考委員
第15回(2017年度)表彰における選考委員(役職は当時のもの)。
- 原山優子 - 内閣府総合科学技術・イノベーション会議有識者議員(*)
- 久間和生 - 内閣府総合科学技術・イノベーション会議有識者議員
- 上山隆大 - 内閣府総合科学技術・イノベーション会議有識者議員
- 相原博昭 - 東京大学 大学執行役・副学長、大学院理学系研究科教授、日本学術会議第三部部長
- 飯田昭夫 - いいだ特許事務所代表弁理士
- 江原秀敏 - 一般社団法人コラボ産学官専務理事
- 小出和之 - 公益財団法人栃木県産業振興センターとちぎフードイノベーション推進室室長
- 呉雅俊 - 一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会常務理事
- 庄田隆 - 第一三共株式会社相談役
- 根本勝則 - 一般社団法人日本経済団体連合会常務理事
- 林千晶 - 株式会社ロフトワーク代表取締役社長
- 原口直人 - 株式会社マイナビニューメディア事業部統括編集長
*:選考委員主査
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歴代受賞者
要約
視点
第1回表彰(2003年度・平成15年度)
第2回表彰(2004年度・平成16年度)
第3回表彰(2005年度・平成17年度)
第4回表彰(2006年度・平成18年度)
第5回表彰(2007年度・平成19年度)
第6回表彰(2008年度・平成20年度)
第7回表彰(2009年度・平成21年度)
第8回表彰(2010年度・平成22年度)
第9回表彰(2011年度・平成23年度)
第10回表彰(2012年度・平成24年度)
第11回表彰(2013年度・平成25年度)
内閣総理大臣賞 | 100ギガビット級超高速光伝送システム技術の研究推進及び成果展開 | 日本電気株式会社 富士通株式会社 三菱電機株式会社 菊池和朗 東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻教授 |
科学技術政策担当大臣賞 | 「多発性硬化症治療薬フィンゴリモド」の開発 | 千葉健治 田辺三菱製薬株式会社研究本部先端医療研究所所長 藤多哲朗 京都大学名誉教授 佐々木重夫 株式会社タイショーテクノス開発部長 |
総務大臣賞 | ネットワーク音声翻訳技術の実用化 | 隅田英一郎 独立行政法人情報通信研究機構ユニバーサルコミュニケーション研究多言語翻訳研究室室長 小林照二 株式会社フィート代表取締役社長 夏目誠 成田国際空港株式会社代表取締役社長 |
文部科学大臣賞 | 血管内治療の技術トレーニングのためのテーラーメイド超精密手術シミュレータの開発 | 福田敏男 名古屋大学名誉教授・名城大学教授 池田誠一 ファイン・バイオメディカル有限会社代表取締役 新井史人 名古屋大学教授 |
レアメタルフリーLiFePO4正極の量産プロセス開発 | 岡田重人 九州大学先導物質化学研究所准教授 八田直樹 三井造船株式会社技術開発本部千葉技術開発センター技師長 阿部一雄 三井造船株式会社事業開発本部LIB事業室室長 | |
厚生労働大臣賞 | 「顧みられない熱帯感染症」創薬研究データベースの開発 | 秋山泰 東京工業大学大学院情報理工学研究科計算工学専攻教授 北潔 東京大学大学院医学系研究科国際保健学専攻教授 アステラス製薬株式会社熱帯感染症研究チーム |
農林水産大臣賞 | メチル化カテキン高含有「べにふうき」緑茶とそれを利用した外用剤の開発 | 山本(前田)万里 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所食品機能研究領域長(前野菜茶業研究所茶業研究領域) 谷野伸吾 株式会社バスクリン取締役製品開発部門担当 |
経済産業大臣賞 | 試作コインランドリ ~豊富な設備とノウハウを提供するMEMS開発オープンプラットフォーム~ | 戸津健太郎 東北大学マイクロシステム融合研究開発センター准教授 本間孝治 株式会社メムス・コア代表取締役社長 |
マイクロドーズ臨床試験を活用した革新的創薬支援技術の開発/事業化 | 杉山雄一 独立行政法人理化学研究所杉山特別研究室特別招聘研究員・東京大学名誉教授 | |
国土交通大臣賞 | 地盤のリアルタイム液状化判定装置(ピエゾドライブコーン)の開発 | 大矢陽介 独立行政法人港湾空港技術研究所耐震構造研究チーム 澤田俊一 応用地質株式会社エンジニアリング本部地盤解析部副部長 菅野高弘 独立行政法人港湾空港技術研究所特別研究官 |
高性能レーダ(XバンドMPレーダ)によるゲリラ豪雨のリアルタイム観測の実現 | 国土技術政策総合研究所河川研究部 眞木雅之 独立行政法人防災科学技術研究所客員研究 山田正 中央大学理工学部教授 | |
環境大臣賞 | 風レンズ技術による高効率風車の開発 | 大屋裕二 九州大学応用力学研究所所長 烏谷隆 九州大学応用力学研究所准教授 内田孝紀 九州大学応用力学研究所准教授 西村秀喜 株式会社リアムウインド開発部 |
日本経済団体連合会会長賞 | 産学垂直連携・共同研究体「TPEC」の創成 | 独立行政法人産業技術総合研究所 富士電機株式会社 株式会社アルバック |
日本学術会議会長賞 | 半導体製造などで使用される高効率紫外レーザー光源 (CLBO波長変換素子)の実用化 | 佐々木孝友 大阪大学名誉教授・大阪大学光科学センター特任教授 森勇介 大阪大学教授 岡田幸勝 株式会社光学技研代表取締役 |
第12回表彰(2014年度・平成26年度)
第13回表彰(2015年度・平成27年度)
第14回表彰(2016年度・平成28年度)
第15回表彰(2017年度・平成29年度)
受賞者の所属・役職および受賞団体の名称は、受賞時のもの[4]。
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脚注
関連項目
外部リンク
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