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賞金稼ぎ (テレビドラマ)

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賞金稼ぎ』(しょうきんかせぎ)は、ANNにて1975年4月6日から10月5日の毎週日曜日20時から20時55分[1] に全22話が放送された、NET(現テレビ朝日)と東映制作のテレビ時代劇。

概要 賞金稼ぎ, ジャンル ...
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解説

1969年から東映で製作された映画『賞金稼ぎ』シリーズを連続テレビドラマにリメイクし、若山富三郎が錣 市兵衛(しころ いちべえ)を再演した作品。映画の市兵衛はタイトル通りの賞金稼ぎで女好きだが、本作では子供好きで貧しい子たちに無料で教える寺子屋経営のために賞金稼ぎをし、ストイックな人物として描かれるが、映画ほどでないが美人に弱いキャラクターである。

江戸時代末期が舞台であることから、市兵衛は剣術以外にも洋式連発銃による西部劇的な銃撃戦をし、忍術も使う幅広い戦いが展開されている。若山は剣術・射撃馬術手裏剣などあらゆる武器武具を使った戦闘[2]に加え、素手の格闘も演じ、吹き替えなしで屋根や崖などから前方宙返り (第4, 6, 14 - 15話) のスタントをこなしている。第15 - 16, 22話は若山が監督も兼務した。第16, 19話は終盤に戦闘はあるものの、映画のようなコメディが盛り込まれている。

ナレーションは江戸時代末期と本放送時の経済習慣風俗文化などを、それぞれ対比して毎話紹介している。

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あらすじ

治安が乱れ、凶悪事件が続発していた江戸時代末期に、指名手配された悪人の捕縛または始末する賞金稼ぎたちがいた。錣市兵衛(しころ いちべえ)もその一人で、親友の勘定奉行・高坂飛騨守から仕事を請け負う。市兵衛は賞金稼ぎとして名が知られているため怨まれることも多々あり、経営する寺子屋・日之出塾が襲われることもある。それでも愛馬・炎次郎にまたがり、相棒の陽炎と共に今日も賞金首を狙う。

キャスト

要約
視点

※左から俳優、役名の順。役名の右横と説明の数字は作品話数。無しは全話出演。

武芸十八般の達人で兵学にも詳しく、屋根から前方宙返りして飛び降り (4)、跳躍して前方宙返り1回捻り (6, 15, 19)、崖 (14)、などから忍者並みの身体能力を持ち、何でもござれの賞金稼ぎ。月代は剃らず、丁髷は結っていない。敵により、鎖帷子を纏う (22)。普段は「てならいそろばん、しなん たヾし、めし、あめだまつき」を貧しい子供たちに教える、寺子屋・日の出塾を経営する温厚な人物で「塾長先生」と呼ばれる。賞金稼ぎの弟子からも、「先生」と呼ばれている (21)。塾の経営資金を補うために、幼馴染の高坂飛騨守から賞金稼ぎの仕事を請け負う。子供好きで自ら教壇に立つこともあるが (7)、なぞなぞばかり子供たちとし (15)、元気に育てばいいという考えで一対一ならケンカも奨励する (1, 19)。経営が順調だと賞金稼ぎには積極的でなく、陽炎に任せて状況により現場へ出向いたり (2, 5, 8, 10)、抜け駆けで賞金を浚われても気にしない (10)。小遣いをいつも千枝に頼むが、なかなかもらえない (2, 20 etc)。陽炎や千枝から「減量してください」と口やかましく言われる (12)。美人には目尻が下がりっぱなし (14 - 15)。塾の地下に剣・銃・爆薬・手裏剣・鞭・釵などあらゆる武器を揃える倉庫部屋を秘かに設けていたが、市兵衛を仇と狙う3人姉妹に爆破される (15)。麻薬を無理強いして販売させられていた塾の子供の親を助けるため、高坂を恫喝し本来獄門になるところを佐渡金山に2年遠島を強要した (16)。板鼻宿で賞金稼ぎに金を掛ける黒幕を暴くため、鼻を赤くして間抜けそうな浪人に化けた (21)。丹生川村百姓一揆を支援し、飛騨郡代・室生織部を討ち取るものの、仲間や多くの百姓を失う (22)。生き残ったら、積年の間多くの命を奪ったので、西国三十三箇所を巡り煩悩を解脱し、子供達に会える自信がついたら戻るという手紙を陽炎に預け、坊主になり、塾へ戻らず諸国行脚の旅へ出る (22)。
市兵衛の仲間でくノ一。流派は伊賀流 (15)。塾では体育の先生。市兵衛とは言葉を使わず、動作だけで意思疎通ができる (1, 4)。市兵衛や三郎次や (8)、子供などから女と見られないことに不満だったが (20)、市兵衛が思わず「おれの嫁になるか?」と言うほど、女らしくなっていく (20)。女郎蜘蛛のお時を賞金稼ぎとして認めておらず嫌っており、お時に賞金を抜け駆けされたときは市兵衛や太郎左は全く気にしていなかったが、陽炎だけ怒り心頭だった (10)。岡場所の女に化け、利根川中流にある「鬼の巣」と呼ばれる無法地帯へ潜入したが、男を知らない生娘のため、密偵とばれる (13)。自分を慕う生徒の親が麻薬を強制されて売っていたことを知り、明るみに出ると親が死刑になると思い、市兵衛に相談できず、単身麻薬組織を探るが、ばれて瀕死の重傷を負う (16)。治癒すると外国奉行が率いていた組織に乗り込み、単身で壊滅させて人質に囚われていた親子を救い出す (16)。丹生川村百姓一揆で、市兵衛に「百姓を連れてこの場を逃げ、脱出しろ」と指示され、市兵衛の安否を知らぬまま手紙を預かり、塾へ戻ってからその内容を知り、涙する (22)。
  • 石田信之 : 桜井新之介 (1 - 12, 14 - 17, 19, 21 - 22) 
塾で算術を教える先生で、専門は蘭学。臆病で眼が悪く、眼鏡を使用 (3, 16, 21)。地下にある武器の隠し部屋の存在は知らない (15)。オランダ人との交渉では市兵衛に頼まれ、オランダ語を代筆や通詞をするが、市兵衛に「下手なことをしやがるとぶっ殺すと(オランダ語で)言え」など、ぶっそうなやり取りばかり通訳させられ始め、最後に相手が日本語を喋れるのを知り、ずっこける (16)。正義感は強く理非曲直を弁えているが、人助けに入っても腕っ節は弱く (17, 19)、信用しすぎて騙されやすい (17)。友人が役人に言いがかりで捕縛されかけたため、役人を殴り、牢屋に入れられた (19)。市兵衛の手紙を知り、涙する (22)。
塾で家庭科の先生兼経理担当。誘拐されたり (2)、塾が襲われても (3)、気丈な振る舞いをする健気な女性。市兵衛の仲間である賞金稼ぎたちも顔見知りである。経営が苦しくなると、比較的危険が少ない賞金稼ぎを市兵衛に請け負うよう頼む (11, 16)。隠し部屋が爆破されたときに一部の武器を避難させ (15)、無駄遣いを引き締めるしっかり者 (14, 20)。成田山参詣をしている陽炎に代わり、賞金稼ぎを手伝うと言い出し、市兵衛の反対を押し切り勝手についてくる (19)。陽炎の大変さを身にしみ、市兵衛の足を引っ張り、心配されつつ、陽炎に及ばないながらも手伝いきったが、非情で殺戮の世界を知り、もう二度とついてこないと誓う (19)。市兵衛を親の仇と勘違いしていた賞金稼ぎの少年に、「お嫁さんとして迎えに来るから」と告白され、真っ赤になる (21)。市兵衛の手紙を知り、涙する (22)。
  • 睦五郎 : 高坂飛騨守 (1 - 3, 7, 9, 12, 15 - 16)
勘定奉行で市兵衛の幼馴染。市兵衛を子供のころの呼び名「いっちゃん」で呼ぶこともある (12, 15)。かつては本所界隈で「ワルの彦三郎」で鳴らしたが、今は恐妻家で (1)、頭があがらず掃除をさせられたり、いつも尻を叩かれている (16)。事ある毎に市兵衛へ指名手配されている極悪人の捕縛・始末を依頼することもあり、市兵衛は頭が上がらない。塾にも出入りする気心しれた人物 (2)。市兵衛に「おまえは庶民の生活をわかっちゃいない」と説教され、「上から圧力かけられ、下からは突き上げられ、勘定奉行なんか辞めたいよ」と泣き出してしまう (12)。塾の武器倉庫部屋が爆破されたとき、慶安四年の由比正雪の乱で見つからなかった由比正雪の隠し武器倉庫部屋が落雷で爆発したと処理した (15)。麻薬販売に関わった者は本来は磔獄門のところ、市兵衛から強要され、2年遠島の軽い刑にしてしまう (16)。
塾の用務員で、で引いた台車に生徒たちを乗せ、送り迎えを担当。武芸はからっきしだめで手先が器用なことから市兵衛が考えた兵器を作り上げるが (1)、地下にある武器の隠し部屋の存在は知らない (15)。子供の将来を第一に考え (4)、子供のことになると市兵衛へも噛み付く (15)。
高坂飛騨守の妻。夫を尻に引いている (16)。
市兵衛の愛馬で漆黒の毛並。市兵衛の言葉がわかり、絶体絶命の市兵衛を救い (3)、陽炎の着衣を嗅がされ、瀕死の重傷を負っている陽炎を見つけ出し、市兵衛を連れて行く (16)。
寺小屋の生徒 ※アカデミー児童劇団所属。複数話出演のみ。
  • 岡本健 : 秀太 (1, 6, 8)
  • 河崎直人 : 万吉 (1, 6 - 10, 12, 14, 18[3])
  • 細井伸悟 : 大助 (2 - 5, 20, 22)
  • 仁科扶紀 : さと (2, 4, 6, 8, 10, 12 - 16, 18 - 22[4])
  • 植条左洋子 : キク (3, 5)
  • 増田将也 : 春吉 (3, 5)
  • 道井和仁 : 太郎吉 (3, 5)
  • 山田雅秀 : 正太 (7, 9 - 10, 12, 14 - 16, 19)
  • 大橋みつ子 : お千代 (7, 9)
  • 岡本康 : 玉吉 (11, 15)
市井の人々
  • 小柳圭子 : 小菊 (3, 6, 15 - 16)
春吉の母親で遊女
  • 鈴木康弘 : 魚屋の金蔵 (15 - 16)
塾の馴染みの魚屋。
賞金稼ぎ

※複数話出演のみ。

の達人。拳銃も使用 (22)。元は直参二十俵三人扶持の御家人 (10)。山影一味に弟を殺され、敵討ちをしたいと市兵衛に頼むが一旦断られ、賞金稼ぎとして仕事をしたいと太郎左が考え直したため、市兵衛たちと共に仕事をする (1)。別れた許婚が手配されていた海賊の女になっており、再会 (10)。縁りは戻らず、罠に嵌められ斬る (10)。市兵衛の要請で丹生川村百姓一揆を支援するが、百姓娘を助けるため身を挺し、飛騨郡代・室生織部の軍勢の火縄銃に蜂の巣となる (22)。
鞭・ライフル剣術の達人。市兵衛に呼び出される仲間の一人。人質となった千枝を救い、疾風の紋三一味を倒す (2)。陽炎を女としてみていない (8)。市兵衛の要請で丹生川村の百姓一揆を支援し、市兵衛・鮫島半蔵と3人で飛騨郡代・室生織部の軍勢に立ち向かい、斬殺された (22)。
ライフルの達人。市兵衛とはお互いに仕事を誘い合う間柄 (3, 5)。元は医者で、若い娘の手術に失敗し、医者を辞めた (18)。出迎えの銃撃を市兵衛にする、荒っぽい一面を持つ (18)。中野代官所の依頼で馬頭の鬼一味の退治を請け負うが、かつて患者だった居酒屋亭主から実情を聞き、退治せずに捕らえて、江戸へ連れて行こうとする (18)。市兵衛の要請で丹生川村の百姓一揆を支援するが、飛騨郡代・室生織部の軍勢に背中へ矢を打ち込まれ、百姓が「水を」と声かけたときは息絶えていた (22)。
幼い娘を連れている。市兵衛の古い仲間で剣術と銃の達人だが、酒に溺れているため、市兵衛から窘められる (6)。妻が賞金首の女になりさがり、斬った後、娘を塾に預け、出直すと旅立つ (6)。市兵衛の要請で丹生川村の百姓一揆を支援するが、見回り中に飛騨郡代・室生織部の軍勢に槍で不意に刺殺された (22)。
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作品リスト

要約
視点

※ゲストはクレジットタイトルに役名表記された出演者のみ記載。複数話を同じ配役で出演した場合はキャスト節を参照。

さらに見る 話数, サブタイトル ...
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スタッフ

要約
視点

監督脚本#作品リストを参照。( ) の数字は担当話数で、無しは全話担当。

  • プロデューサー勝田康三NET)、杉井進、松平乘道、大西卓夫(以上、東映
  • 制作協力 : 若山企画
  • 音楽猪俣公章
  • 撮影古谷伸 (1)、増田敏雄 (2)、塚越堅二 (3 - 5, 12, 14)、国定玖仁男 (6, 8, 11, 13, 15 - 16, 20)、山岸長樹 (7, 9, 18 - 19, 21 - 22)、塩見作治 (10, 17)
  • 監督補佐 : 依田智臣 (15 - 16)
  • 照明 : 井上孝二 (1 - 2, 10, 12, 14, 17)、上田輝雄 (3, 5, 20)、金子凱美 (4, 18 - 19)、北口光三郎 (6, 8, 11, 13)、増田悦章 (7, 9, 15 - 16)、伊勢晴夫 (21 - 22)
  • 録音 : 堀場一朗 (1, 3, 5, 10, 17)、橋本省治 (2, 18 - 19)、野津裕男 (4)、伊藤宏一 (6, 8, 11, 13, 15 - 16, 20)、中山茂二 (7, 9, 12, 14)、面屋竜憲 (21 - 22)
  • 美術 : 鈴木孝俊
  • 編集 : 矢島稔之 (1 - 20)、西村政治 (21 - 22)
  • 助監督 : 依田智臣 (1)、河村満和 (2, 4, 10, 12, 14, 17, 20)、萩原将司 (3, 5 - 6, 8)、平野勝司 (7, 9, 11, 13, 18 - 19)、厨子稔雄 (15 - 16)、矢田清巳 (21 - 22)
  • 記録 : 辻敬子 (1 - 2, 7, 9 - 10, 12, 14, 17 - 19)、森村幸子 (3, 5)、梅津泰子 (4, 6, 8)、黒川京子 (11, 13, 15 - 16, 21 - 22)、田中美佐江 (20)
  • 衣裳 : 高安彦司 (1, 3, 5 - 6, 8, 18 - 19)、松田孝 (2)、森護 (4, 7, 9)、佐々木常久 (10 - 11, 13, 17)、岩逧保 (12, 14 - 16) 、松本俊和 (20)、植田光三 (21 - 22)
  • 美粧結髪 : 東和美粧
  • 装置 : 三浦公久 (1, 3 - 5, 10, 12, 14, 17 - 19)、前川宗太郎 (2, 6 - 9, 11, 13, 15 - 16, 20)、国松 (21 - 22)
  • 装飾 : 白石義明 (1, 3, 5, 18 - 20)、野路昇 (2)、松原邦四郎 (4)、渡辺源三 (6, 8, 11, 13, 15 - 16)、布部栄一 (7, 9)、西田忠男 (10, 12, 14, 17)、関西美工 (21 - 22)
  • 和楽監修 : 中本敏生 (1 - 6, 8, 10 - 22)
  • 舞踊振付花柳錦之輔 (10, 17)
  • 演技事務 : 饗庭益雄 (1 - 19)、伊駒実麿 (20)、本多和雄 (21 - 22)
  • 擬斗 : 上野隆三 (1 - 9)、土井淳之祐 (10 - 22) 〈以上、東映剣会〉
  • 特技宍戸大全
  • 進行主任 : 俵坂孝弘 (1, 3, 5)、野口忠志 (2, 4, 18 - 19)、伊藤彰将 (6 - 9)、大岸誠 (10, 17)、上田正直 (11, 13)、真沢洋士 (12, 14)、長岡功 (15 - 16, 20)、杉浦満洲男 (21 - 22)
  • 現像東洋現像所
  • ナレーター : 酒井哲
  • 制作 : NET・東映
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主題歌

  • 主題歌「流れ者」「ひとつの命」(クレジットどおり。ED曲は「流れ者」。)
作詞千家和也作曲・猪俣公章、編曲・小杉仁三、若山富三郎キャニオンレコード

ネット局

※は遅れネット。

ネット配信

  • 2022年3月1日から、YouTube「東映時代劇YouTube」で第1・2話が常時無料配信されている。 

再放送

2025年現在、放送後50年経過。日本にテレビ局は多数あり。これらの為、全ての再放送を掲載するのは不可能と思われるので、ここには書かないものとします。

脚注

関連項目

前後番組

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