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日本の漫画 ウィキペディアから
『修羅雪姫』(しゅらゆきひめ)は、小池一夫原作、上村一夫作画による、『週刊プレイボーイ』にて連載された漫画。また、それを原作とした映画。明治時代の日本を舞台にした異色の時代劇。2009年に池上遼一の作画による『修羅雪姫・外伝』も単行本化されている。
明治時代の日本。家族を殺され、悲惨な目にあった鹿島小夜は復讐相手の一人をどうにかしとめるが、獄中に入る。小夜は獄中で身篭り、産まれた女の子に雪と名づけ死ぬ。雪は剣豪でもあった道海和尚の元で厳しい修行を身に着け、自分を産んでくれた母に代わって復讐の旅を続ける。
『週刊プレイボーイ』に1972年2月から1973年3月にかけて連載された。全51回。阿久悠以外の原作者による初の本格的長編作品となった。のち、映画(梶芽衣子主演版)の公開に合わせ、『修羅雪姫(復活之章)』が同誌に1973年11月から1974年6月にかけて連載された。全30回。ただし、ストーリーは独自のもの[1]。
東京映画製作・東宝配給により、1973年に公開された。原作では北浜おこのに対する仕打ちは破産に追い込むだけだったが、映画では別の展開となる。1974年に続編『修羅雪姫 怨み恋歌』が製作された。
製作が伝えられた1973年2月の時点では、監督は最初から藤田敏八の予定であったが、ヒロインは原作者の小池一夫が希望する小川知子が有力と報道されていた[2]。ヒロインが梶芽衣子になった経緯は分からないが、梶になったことで企画は東映のパクリと叩かれた[3][4]。劇画原作をもとに東映の『女囚701号/さそり』で一躍怨念女優として人気の出た梶芽衣子を東宝が主人公に招き[4]、監督に日活の藤田敏八、音楽に歌謡界の平尾昌晃を招き、借り物ずくめの映画を作った[4]。東宝は開き直り「各界のすぐれたものを積極的に吸収した」と話した[4]。『キネマ旬報』1973年3月上旬号には「東映が梶の引き止めに成功。『修羅雪姫』出演はご破算。一転して打ち切りとみられたさそりシリーズが存続と決まり、第四作『女囚さそり』(『女囚さそり 701号怨み節』)が来年正月映画として製作されることになった」と書かれている[5]。
梶が母親の恨みをニヒルにはらす武器は、蛇の目傘の柄に仕込んだ刀だが、これがジュラルミン製で重さが約1.5キロあり、梶が細腕で刀を振り回すシーンがたくさんあり、痩せすぎの梶は腕を痛めた[4]。梶は東映で既に「女囚さそりシリーズ」を3本撮影しており、「さそりも修羅雪姫も復讐する女の役で、ついつい目付きが似てしまう」とこぼした[4]。梶は本作品撮影後、東映に戻り、東映の1974年の正月映画でさそり4作目の『女囚さそり 701号怨み節』に撮影に入った[4]。
1973年12月1日公開。
2001年12月15日より東京テアトル配給により公開された。それまで天然ボケで売っていた釈由美子が、クールな演技と、骨折しても演じ続ける、根性のアクションで話題となった。アクション監督はドニー・イェンが担当した。
前作とは大幅に設定が変更されており、舞台も明治時代初期の日本から「鎖国政策が続くその国」になっており、ここでは主人公の雪は家族を惨殺した政府に復讐するために育てられた者ではなく、反政府組織を鎮圧するために育てられた暗殺集団の一員になっており、原作から名前を借りただけの、ほとんど別の作品である。しかし、暗殺集団の首領が雪の母親を殺した張本人であり、それを知った雪は母親の復讐のために政府に反旗を翻すという前作にも共通する「反抗」「復讐」という要素が取り入れられている。
2011年3月27日にBS-TBSで単発作品として放送された。またこの映像が、同月に平和から発売されたパチンコ機「CR修羅雪姫」に使用されている。
2021年11月、今泉佑唯(元欅坂46)の主演で舞台化[6]。
2021年11月19日 - 21日(全5公演)、東京・CBGKシブゲキ!![7][8]
1972年に連載開始された漫画『修羅雪姫』の誕生50周年を記念して上演。今泉佑唯が前作に続き主演を務めた[9][10]。
梶芽衣子版の映画を観たクエンティン・タランティーノが大きな影響を受け、2003年に監督した『キル・ビル Vol.1』の中で、この作品へのオマージュを捧げている[1]。
東宝プロデューサーの富山省吾や映画監督の手塚昌明は、釈由美子版を観て釈を『ゴジラ×メカゴジラ』の主演に起用したといい、役柄も本作品に近いものとなっている[12]。
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