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【推しの子】 (アニメ)

日本のテレビアニメ作品 ウィキペディアから

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【推しの子】』(おしのこ)は、原作:赤坂アカ、作画:横槍メンゴによる同名の漫画を原作とした日本テレビアニメ作品。

概要 【推しの子】, アニメ ...
概要 TVアニメ【推しの子】, YouTube ...
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概要

第1期は2023年4月から6月までTOKYO MXほかにて放送され[1][2]、原作のプロローグ「幼年期」から第4章「ファーストステージ編」までの内容(原作第1巻から第4巻まで)が、おおむね原作に沿った形でアニメ化された。

第1話は90分の拡大スペシャルとして制作され[3]、プロローグ「幼年期」の内容(原作第1巻の冒頭から結末まで)がまとまって放送された。放送に先駆けて3月17日より全国の映画館にて第1話が『【推しの子】Mother and Children』のタイトルで先行上映された[1][4]。配給は角川ANIMATION[4]

第1期の放送終了後、第2期の制作決定が発表された[5][6]。第2期は第5章「2.5次元舞台編」と第6章「プライベート」がアニメ化され、2024年7月より10月までTOKYO MXほかにて放送された[7]。第2期の最終回である第24話は特別編成での放送となり、TOKYO MXでは19時から放送された[8]

第2期の放送終了後、第3期の制作決定が発表された[9]。2026年に放送予定[10]

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原作との違い

テレビアニメ版は、原作漫画の内容を極力再現した上で、原作に描かれていないコマの合間や細部を突き詰めるという方針が掲げられた[11]。原作漫画の雰囲気を忠実に追体験させるような表現も多く使われつつ、原作では見せ場となっていた場面にアニメ独特の演出手法を取り入れる改変も行われた[12][13]

また後の展開との整合性を取るためや、原作で発生している矛盾点を解消するための修正や、原作では1コマ2コマしか描かれなかった歌唱シーンや舞台シーンなどに、アニメオリジナルの演出を含めた長尺を取るなどの変更も用いられている。

一方、原作のプロローグ(第1巻)では未来の登場人物の視点から過去を振り返るインタビューの場面が意味深な形で各話の冒頭に挿入され、伏線や謎解きの手掛かりとなっていたのに対し[14][12]、テレビアニメ第1話ではそれらの挿話が削られている[12]。また、アニメの流れを止めてしまう等の理由により、原作にあったエピソードや描写を削った箇所も複数存在する。 2期では、ストーリー展開を敢えて原作とは違った順番にすることで、話全体の流れを際立たせるなどの変更を複数箇所で行っている。

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登場人物

スタッフ

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制作

要約
視点

企画

アニメ化の企画は、KADOKAWA所属のプロデューサーの吉岡拓也が提案した。原作を以前から読んでいて、アニメ化したいと考え、出版元の集英社やKADOKAWA社内に本作のアニメ化企画を提案していた。その頃、同じくKADOKAWA所属のプロデューサーの山下愼平と本作の監督である平牧大輔との話し合いの中で、動画工房で本作をアニメ化したいという旨の話を偶然していた。その後、吉岡と山下の両者がプロデューサーとなり、本作のアニメ化企画が本格始動した[19]

第1話90分拡大版に関しては、プロデューサーの吉岡と山下が原作1巻の内容をどうするか話し合った際に、1巻の内容をそのまま1話で作ること、劇場で1話を先行公開することを発案した。その後、両者は原作者や集英社、動画工房にそのことを提案し、実現するに至った[20]

制作体制

監督・助監督

本作では、『私に天使が舞い降りた!』『恋する小惑星』『SELECTION PROJECT』で監督経験のある平牧大輔が監督を務めた。

第1期では、平牧の過去作でも縁がある猫富ちゃおが助監督を務めた。通常、アニメ制作における助監督は監督のサポート的な立ち位置だが、本作では猫富により権限を与え、猫富がやりたい演出や方向性に平牧がアドバイスをしながら制作は進められたという[21]。またカラースクリプト[注釈 2]も猫富が中心になって設定し、より猫富が表に出てほしいという平牧の意向から絵コンテや演出とともにカラースクリプトがエンドクレジットに並べられた[21]

第2期では、第1期の複数話において絵コンテ・演出を担当していた仁科くにやすが新たに助監督として加えられ、2.5次元舞台編を中心に[23][24]監督+助監督2名の制作体制が敷かれた。第2期では第1期の作業経験を踏まえ、カラースクリプトの丁寧なパターン化といった設定資料の精度向上も試みられた[25]。これにより、打ち合わせの効率が上がり、作品のクオリティ向上により多くの時間を割けるという[25]。こうしたノウハウの蓄積を制作過程に活かす工夫は、同じ制作チームでシリーズを継続することの強みであると猫富は語っている[25]

なお、第3期は助監督なしの制作体制となることが発表されている[26]

制作環境全体としての工夫

本作ではこうした監督サイドの分業・円滑化はもとより、アフレコ・各種打ち合わせにおける原作者の積極的な参加[27]、瞳の星の表現における撮影監督との連携[28]、フィルムスコアリング劇伴における演出担当ー作曲家間のコミュニケーションなど[29]、作業目的に応じた各セクションとの緊密な協業が実践されている。このようなスタッフ間の細やかな連携について、平牧は「アニメ監督がワンマンでつくる時代じゃないと思っているんです。」と語っている[30]。また、平牧は「スタッフワークとして、トップダウンになりすぎないようにしたい。誰でも意見を言いやすい現場を作ることを心がけています。」とも語っており[30]、スタッフの世代差などに関係なく良い作品を追求し合えるような雰囲気が醸成されている[25]

演出

方針・方向性

原作再現

監督の平牧は視聴者に「原作通りだね」と思ってもらうことを意識して制作したといい、「音にしても絵にしても、原作よりも“盛らない”と原作通りにはならない。そこに自分の能力を振り切る方向でした。」と語っている[31]。また平牧は、「色や音がついてキャラクターが動くという魅力がある一方、マンガ特有の一コマ入魂の表現(見開きや大コマの演出)が使えない」というアニメの特性・制約を踏まえ、"盛る"表現を通じて「マンガを読んだ時の感情」を再現することを意識したという[28]

わかりやすさ

平牧は本作の魅力を「業界外の方が知りたそうなネタを読みやすく、分かりやすく描いてるところ」に見出しているといい[28]、アニメに翻案するにあたっても「わかりやすさ」を重視したという。アニメ表現における「わかりやすさ」の定義について、平牧は説明ぜりふを例に挙げ、「それを全部ことばで言うのかそれとも画で表現するのか、そのさじ加減」と説明している[32]

実際の現場に忠実な描写

アニメ化に際し、原作サイドから「業界人が見たとき、『嘘』にならないようにしてほしい」という要望があったことを受け、業界関係者や現場経験があるスタッフへの聞き取りを重ねたと平牧は語っている[30]。例えば、専門学校への取材を通じて現場スタッフの服装・規模感を把握したり、学生時代に実写映画に関わっていたアニメスタッフの知識を映画のシーンに活用したりしたという[30]

その他

平牧はアニメは原作とタイムラグがあることから、あかねの炎上を始めとした時事的な問題も原作より落ち着いた心境で見ることができると語っている[33]

ビジュアル面の演出

線数・色数

本作では原作再現のための"盛る"表現として、線数・色数を増やすことが試みられている。マンガをアニメ化する際、通常は描きやすさの観点から線数が省略される場合が多いが、本作ではキャラクターデザインの平山寛菜の意見も踏まえ、原作の影や実線を忠実に拾う工夫がされている[28]。同様に、色についても多色の場面を増やすことに加え、キャラクターの照り返しの色にこだわったと平牧は語っている[28]

色調・トーン・間

本作は写実的な空気感を基調とする[34]一方、明暗や彩度の調節・エフェクトの付与などを通じて恋愛感情等の情感を表現する描写もみられる[35][32]。また、平牧は本作のサスペンス的要素を表現するうえで「間と色」を意識したという[36]。色については景色や人間の姿に青みを足すことでホラー感を演出し、間についてはギャグタッチとサスペンスタッチをどういう順番で映し、どういうリズムにすれば面白くなるのかを突き詰めたと語っている[36]

第2期ではさらなる「わかりやすさ」を追求すべく、第1期と比べてトーンダウンさせ、2.5次元舞台編序盤の重々しい感じを演出するといった工夫もなされた[32]

実写的なレイアウト

第2期において助監督の1人としてレイアウトチェックを行った仁科は、空間とキャラクターを同時に伝える、言わば「実写的」なレイアウトを作ることで、「キャラが立っている空間も込みで魅力的に見える、ちゃんとドラマを見せるためのレイアウトにすること」を心掛けたという[25]。こうしたレイアウトは本作をドラマとして作っている平牧が目指すものでもあるという[25]

ライブ・ダンスシーン

ダンスパートについて平牧は「アイドルが歌い踊るアニメが多い時代なので、カメラをぐるっと回したり、表情に寄っていったり、重要な部分はカロリーを上げることで見映えを意識しました。」と語っている[36]。B小町の『サインはB』についてはフォーメーションダンスを入れることでグループアイドルらしさを意識し、その上でアイがセンターを務めていることを強調するために、アイの寄りのカットを多くしているという。こうした演出は『SELECTION PROJECT』でのノウハウが活きたと語っている[36]

また、助監督の猫富は、自身が担当した第1期第1話のライブシーンについて、「米津玄師さんだとかAdoさんだとか、バンド寄りのアーティストのライブ映像を参考にしました。全然顔が見えない、バチバチに原色でライトを当てているライブ演出を見て、マイドルなものをつくるよりこれくらい派手な方がいいかな、と思ったんです。」と語っており、アイドルではあるものの清純さや明るさに振るのではなく、サイバーパンク感・EDM感、派手で毒があるところを表現することで、本作の独特な世界観を描写したという[37]

音響面の演出

劇伴音楽

本作の劇伴は伊賀拓郎が書き下ろした。平牧は劇伴曲の発注に際し「シーンではなくキャラクターの心情につける」ようオーダーし[38]、伊賀も発注側の意図を確認する[39]形で制作が進められた。伊賀は本作を「サスペンスが基調となりつつも色々な出来事が起きる」物語であるとし、曲作りにおいてはサスペンスのみならず「可愛らしい曲」「泣ける曲」などを取り入れ、劇伴全体を概観した時に多種多様なジャンル・スタイルの曲が混在する状態をテーマに掲げたという[38]

本作の劇伴では、転調や互いに独立した曲調を同一の曲に盛り込むことで、1つの曲の中で展開を大きく変化させることが試みられている。これにより、場面・心情の細かい設定に応じて、曲の一部分を柔軟に宛がうことが可能となっている[38][39]

また、本作では複数の劇伴がフィルムスコアリングにより制作されている。フィルムスコアリングは劇場公開となった第1話で用いられた[38]ほか、2.5次元舞台編を扱った第2期でも複数使用された。2.5次元舞台編では伊賀が試作したデモ音源へのフィードバックを監督・音響監督に加えて当該話数の演出担当者も行うことで、作画側と作曲側との緊密なコミュニケーションが促され、画面と音楽のイメージの整合が図られた[40]。プロデューサーの山下愼平は、稽古期間中の回想・キャラクターの生い立ち・舞台進行の往還が多い舞台シーンにおいてフィルムスコアリングを用いる利点について、時系列の飛躍・錯綜に伴う場面の切れ目を「流れでつないでくれる」点にあると語っている[40]

演技

本作のキャストはオーディションを行いキャスティングされた。本作のオーディションは通常のオーディションとは異なり制限なく行われ、MEMちょ役の大久保瑠美は「割と誰でも受けていい、間口の広いオーディションだった」と語っている[41]

アフレコの際には原作の赤坂アカと横槍メンゴが毎回参加した。原作の2人はアフレコ以外にも打ち合わせやシナリオ会議にも参加しており、制作サイドと原作サイドが何でも言える現場になっていたと平牧は語っている[21]

アクアを演じた大塚剛央はアクアというキャラクターについて「立ち振る舞いに一貫性があって、いつも冷静で、周りがよく見えていますよね。」と語っている[42]。演じる上ではアイの一件の復讐心を常に燻ぶらせた執念深さを常に心がけたという。また、その思いをどこまで表に出すのかを試行錯誤しながら演じたと語っている[42]

ルビーを演じた伊駒ゆりえはルビーというキャラクターについて「ルビーちゃんは自分に正直に生きている子なんですけど、お兄ちゃんが相手だとより突っ込んでいくといいますか、遠慮が一切ないんです(笑)。だけどそれほど気が許せる仲なのが良いですよね。」と語っている[42]。演じる上では「“勢い”がキーになるキャラクターだと私は思っていて。でも勢いがあるだけになるのはダメだから、その塩梅はすごく気をつけながら演じています。」と語っている[42]。平牧は伊駒の演技について「もうオーディションの段階から『ルビーだね』とスタッフの中で意見が一致していました。」と語っており、あまり細かいディレクションは行わなかったという[33]

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主題歌

第1期

アイドル
YOASOBIによるオープニングテーマ。作詞・作曲・編曲はAyase
赤坂アカが書き下ろした小説『45510』を原作として制作された楽曲[43][44]
YOASOBIの公式Youtubeチャンネルで公開されている同楽曲のミュージック・ビデオはアニメの制作を行った動画工房によって制作され、アイを中心に登場人物が描かれたことで話題となった[45][46]。同MVは2025年5月25日には再生回数が6億回を突破している[47]。また、楽曲としてはYouTubeの世界楽曲チャート、Billboard Global Excl. U.S.(米国を除く全世界ランキング)で首位を獲得するなど世界的なヒットとなった[48]
メフィスト[49]
女王蜂によるエンディングテーマ。作詞・作曲は薔薇園アヴ、編曲は女王蜂と塚田耕司、弦編曲はながしまみのり。

第2期

ファタール[50]
GEMN(中島健人キタニタツヤ)によるオープニングテーマ。作詞・作曲はTatsuya Kitani、編曲はGiga
Burning英語版[51]
羊文学によるエンディングテーマ。作詞・作曲は塩塚モエカ、編曲は羊文学。
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劇中歌

要約
視点

登場するアイドルを演じる出演声優が、劇中のアイドル名義で劇中歌を歌っている。原作漫画では曲名や歌詞の一部のみ言及されていた架空の楽曲を、原作者側がイメージした通りに再現することを目指し、原作者である赤坂アカや原作の作画を担当した横槍メンゴから聞き取りを重ねた上で、イメージの合う作詞、作曲、編曲者の選考が行われた[52]

第1期
「サインはB」[53][54]
B小町による劇中歌。作詞・作曲は大石昌良。テレビアニメ第1話ではアイ(高橋李依)の歌唱による「アイ Solo Ver.」が用いられ、編曲はやしきんが担当した。テレビアニメ第11話ではルビー(伊駒ゆりえ)・有馬かな(潘めぐみ)・MEMちょ(大久保瑠美)による「New Arrange Ver.」が用いられ、編曲は白戸佑輔が担当した。「アイ Solo Ver.」は2000年初頭のアイドルグループ風、「New Arrange Ver.」は2023年現在における最新のアイドル楽曲風を意識したアレンジが施され、歌われる場面の時代感の変化が再現されている[52]
原作にも曲名を含むフレーズを歌う描写があるほか[55]、本作の原作者である赤坂アカが執筆した漫画『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』の原作漫画第22巻でも、同作の登場人物がカラオケで歌う場面がある[56][57]。原作者側の「大石昌良さんが作っているようなイメージの曲」という要望を反映し、大石本人が起用された[52]。大石は依頼がある前から原作を読んでおり[52]、歌詞には原作第4巻第38話の歌唱場面をモチーフにしたフレーズが入れられ、テレビアニメ第11話の該当場面では映像と歌詞がリンクする演出が用いられた[58]
実写版では劇中歌として用いられ、初代「B小町」(齋藤飛鳥酒井唯菜兼清萌々香齋藤茉日中野あいみ)によるライブ歌唱映像がある[59]。また、新生「B小町」(齊藤なぎさ原菜乃華あの)による「ドラマver.」の歌唱は本編未収録であるが、YouTube公式アカウントにアップロードされており[60][61]、フルバージョンがCD「SHINING SONG」に収録されている。
「STAR☆T☆RAIN(スター・ティー・レイン)」[53][54]
B小町による劇中歌。作詞・作曲は小野寺祐輔。テレビアニメ第1話ではアイ(高橋李依)の歌唱による「アイ Solo Ver.」が用いられ、編曲は脇眞富が担当した。テレビアニメ第11話ではルビー(伊駒ゆりえ)・有馬かな(潘めぐみ)・MEMちょ(大久保瑠美)の歌唱による「New Arrange Ver.」が用いられ、編曲は河合泰志が担当した。「サインはB」同様、「アイ Solo Ver.」と「New Arrange Ver.」では、それぞれの歌唱場面の時代の違いを再現したアレンジが施されている[52]
原作では、原作第7巻第70話に登場する作曲家ヒムラがかつて手掛けた「B小町」の代表曲で[62]、第6章「プライベート」でMVを撮影した曲のひとつとして曲名のみが言及されていた曲[63]
「HEART's♡KISS -アイ Solo Ver.-」[53]
B小町アイ(高橋李依)によるテレビアニメ第1話の挿入歌。作詞・作編曲は設楽哲也
「ぴえヨンブートダンス」[64]
ぴえヨン(村田太志)によるテレビアニメ第5話の挿入歌。作詞はピヨす屋茶房[65]、作曲・編曲はピヨす屋茶房とピヨ崎あやととピヨばな亮祐[66]、コレオ協力はSho from YZ Entertainment.。
原作でも曲名や振りつけ、および歌詞の一部に言及されていた曲だが[67]、テレビアニメ版では原作から想像される以上に長尺[注釈 3]のダンスシーンとすることで、笑いを誘う映像となっている[68]
「Full moon…!」[69]
有馬かな(潘めぐみ)によるテレビアニメ第9話の挿入歌。作詞・作曲はJunPayer、編曲はyamazo
劇中の設定では、有馬かなが「B小町」参加前に発表した曲で、劇中ではルビーとMEMちょから歌唱力を称賛されるものの、商業的には失禁するほどの大失敗であったとされている[70]。原作では曲名への言及と、ミュージックビデオ (MV) を流す1コマの描写がされているが[71]、テレビアニメ版では長尺(ワンコーラス[72])のMVが作成された[73]
「ピーマン体操」[74]
有馬かな(潘めぐみ)によるテレビアニメ第9話の挿入歌。作詞・作曲・編曲はKijibato。
子役時代の有馬かなが歌った曲で[注釈 4]、劇中ではオリコン1位を獲得し、音楽番組にも多数出演するなど大ヒットしたという設定[71]。しかし有馬本人にとっては忘れ去れてほしい「黒歴史」とされ[71]、他の登場人物によってたびたび蒸し返されて弄られる[75]という位置づけの曲。劇中では、曲のためにもともと苦手だったピーマンを我慢して食べさせられたかなが、見るだけで蕁麻疹が出るようになったという言及もある[70]。原作には歌詞の描写もあり[71]、原作の歌詞が取り入れられている。
第2期
「POP IN 2」[76]
Thumb
「POP IN 2」のミュージックビデオ撮影地のひとつ、熊野鳴瀧神社(宮崎県高千穂町)
テレビアニメ第23話・第24話の挿入歌。作詞はつむぎしゃち、作曲はつむぎしゃち・久下真音、編曲は久下真音。原作では第78話にヒムラから届いた仮歌をB小町の3人がノートパソコンで聞くシーンがある。
原作やアニメでは、PVがYouTubeで再生回数2000万回超えを記録した設定になっており、現実に推しの子公式YouTubeチャンネルで公開されたこの曲のPVも、公開されてから約1ヶ月ほどで、再生回数2000万回超えを達成している[77]
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評価

要約
視点

反響

90分拡大版として第1話が放送された4月12日深夜には、Twitter(現・X)の日本と世界のトレンドで1位を記録した[78]

2023年4月に第1期の放送が開始されると原作漫画は大きく売上を伸ばし、アニメ放送前の2023年3月時点で450万部であったものが放送中の2023年6月に900万部を突破、そして2023年7月に1200万部を突破した[79]

フリーライターの元城健は同じくアニメ放送によって原作漫画の売上を伸ばした作品として『鬼滅の刃』、『ぼっち・ざ・ろっく!』を挙げ、これらの作品の共通点としてアニメが「神作画」として評判を呼んだことを挙げている[79]

Yahoo!検索大賞2023アニメ部門で【推しの子】が受賞。楽曲部門では同作の主題歌として配信された音楽ユニットYOASOBIの「アイドル」が受賞した[80]。2023年日本アニメトレンド大賞で大賞を受賞した[81]

売上

本作のBlu-rayおよびDVDの第1巻初週売上は8391枚[注釈 5]を記録し、週間Blu-rayランキング(オリコン調べ)で5位を[82]、週間DVDランキング(同調べ)で9位を記録した[83]

批評

映画コラムニストのアナイスは本作や本作の主題歌「アイドル」が海外でヒットした要因について、海外のYouTubeにおける「アニメリアクション動画」の流行を挙げている。リアクション動画ではメインキャラクターの死や予期せぬ展開が描かれるショッキングな物語が好まれることから、同時期に放送された『地獄楽』と並んで本作のリアクション動画が多く作られたと分析している。また、BTSBLACKPINKを始めとした韓国グループアーティストが世界的に大きく流行したことから、一見海外受けしなさそうな日本のアイドルや芸能界などの要素も共感を呼んだのだと述べている[84]

4Gamer.netのライターmaruは本作が日本のみならず海外においても高い評価を受けた要因を、目の肥えたアニメファンをも唸らせた動画工房の作画のクオリティの高さだと述べている。maruは作画について「派手な戦闘シーンがあるわけではないが、日常の細かいシーンも丁寧に仕上げられていて心地良い。特徴のある横槍氏の絵柄をアニメに落とし込んでるのも好印象だ。」と述べている。また『BEASTARS』や『機動戦士ガンダム 水星の魔女』など数々のアニメ主題歌で高い評価を受けてきたYOASOBIの楽曲がこの物語をさらに盛り上げるものにしていると評価している[85]

Anime News NetworkのライターRichard Eisenbeisは本作が描いた日本のエンタメ業界、およびそこに足を踏み入れる子どもたちの緻密な描写を評価しており、2023年春アニメ[注釈 6]の中で2番めに高い評価を与えている。また、業界の暗い側面に囲まれたアクアと、業界の良いところしか見ていないルビーの二律背反したストーリーがこの物語を更に良いものにしていたと評している[86]

受賞とノミネート

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各話リスト

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放送局

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BD / DVD

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音楽作品

要約
視点

キャラクターソングCD

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配信限定アルバム

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サウンドトラック

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特番

『TVアニメ【推しの子】振り返り特番〜【推しの子】は推せるときに推せ!〜』[104] [105]
2023年5月31日に放送。翌6月1日23時にYouTubeにて配信。第1話から第7話を振り返る内容となっており、大塚剛央(星野アクア役)、伊駒ゆりえ(星野ルビー役)がインタビュー出演している。ナレーションはLynn(斉藤ミヤコ役)。
『TVアニメ【推しの子】振り返り特番〜【推しの子】は推せるときに推せ!〜Vol.2』[106] [107]
2024年9月4日に放送。翌9月5日23時にYouTubeにて配信。第12話から第20話を振り返る内容となっており、潘めぐみ(有馬かな役)、石見舞菜香(黒川あかね役)がインタビュー出演している。ナレーションは大塚剛央(星野アクア役)。

Webラジオ

アクア役の大塚剛央とルビー役の伊駒ゆりえによるWebラジオ『【推しの子】のおはなし』(略称:推しらじ[108]が、2023年4月7日からYouTubeの「TVアニメ『【推しの子】』公式チャンネル」にて生配信された[109]。2024年6月27日より、第2期の放送に合わせて「【シーズン2】」がスタートした[110]

派生番組として、『苺プロダクション給湯室』も生配信されている[111]

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イベント

要約
視点

有観客生放送

AnimeJapan2023では、メインステージにて本作のスペシャルステージが実施され、本予告2の映像が発表された[112][113]。加えて、メインエリアに出展される「KADOKAWA ANIME PARK」をテーマにしたKADOKAWAブースにて本作のコーナーを出展した[114]

AnimeJapan2024では、本作の第2期放送時期および追加キャストがティザービジュアル映像と共に発表された[115]。そのおよそ2か月後に行われた有観客生放送「【推しの子】を推す会」にて、第2期メインPV第1弾と共にオープニング主題歌情報(「ファタール」 / GEMN)が解禁となった[注釈 11]

AnimeJapan2025では、第3期の新たなティザービジュアルとイントロダクションが発表された[117]

これらの様子は全て【推しの子】公式YouTubeでライブ配信されている[115][118][119]

TVアニメ『【推しの子】』スペシャルイベント 苺プロダクション☆ファン感謝祭

本作の出演キャストらによるリアルイベントで、昼の部/夜の部の二部に分けて開催される。各部において、出演キャストと本作の音楽担当・伊賀拓郎による振り返り生伴奏生朗読、芸能タレントの仕事内容にちなんだバラエティコーナー、物販グッズ紹介、キャストらによるライブステージなどが展開される[120]

苺プロダクション☆ファン感謝祭2023

2023年11月26日、幕張メッセにて開催された[121]。当初は幕張国際研修センターでの開催予定であったが、予想を上回る申し込みがあったため[122]キャパシティを10倍以上に拡大しての異例の会場変更となった。

出演キャストは、高橋李依(アイ役)、大塚剛央(アクア役)、伊駒ゆりえ(ルビー役)、潘めぐみ(有馬かな役)、石見舞菜香(黒川あかね役)、大久保瑠美(MEMちょ役)、伊東健人(ゴロー役)[120]。振り返り生朗読より伊賀拓郎、ライブステージよりLynn(斉藤ミヤコ役)、村田太志(ぴえヨン役)が、それぞれサプライズゲストとして登場した[120]

本イベントの最後には、第2期のビジュアルと放送年(2024年)が発表された[120]

苺プロダクション☆ファン感謝祭2025

2025年2月2日、立川ステージガーデンにて開催された[123]

出演キャストは、大塚剛央(アクア役)、伊駒ゆりえ(ルビー役)、潘めぐみ(有馬かな役)、石見舞菜香(黒川あかね役)、大久保瑠美(MEMちょ役)、内山昂輝(姫川大輝役)、前田誠二(鳴嶋メルト役)、小林裕介(鴨志田朔夜役)[124]。振り返り生朗読より佐倉綾音(鮫島アビ子役)、伊藤静(吉祥寺頼子役)が、物販グッズ紹介前よりLynn(斉藤ミヤコ役)、村田太志(ぴえヨン役)が、それぞれサプライズゲストとして登場した[124]

本イベントの最後には、第3期のビジュアルと放送年(2026年)が発表されたほか、本作初となる公式パズルゲームがスマートフォン向けに配信決定したことが公表された[124]

小説

45510

赤坂アカによる小説作品。第1期のオープニングテーマである『アイドル』(作詞・作曲:Ayase)を制作するにあたり、小説として書き下ろされた[43][44]

第1話放送後の2023年4月13日より公式サイトにて期間限定無料公開された[44][125]。また、同曲のCDにはポスター型ブックレットとして付属されている[126]

視点B

赤坂アカによる小説作品。劇場先行公開時の来場者特典として配布された[127]。高橋李依による朗読がYouTubeにて公開されている[128]

CM

  • Amazon Music
    • 「もう聞いた? 推しのリレー」篇(2023年11月 - )[129]
    • 「Amazon Music Prime 覚えちゃった」篇(2023年11月 - )[130]
      (いずれも星野アイが歌手鈴木愛理と共演[131]

脚注

参考文献

外部リンク

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