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マイルチャンピオンシップ南部杯

岩手県競馬組合が盛岡競馬場で施行する重賞競走(JpnⅠ) ウィキペディアから

マイルチャンピオンシップ南部杯
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マイルチャンピオンシップ南部杯(マイルチャンピオンシップなんぶはい)は、岩手県競馬組合盛岡競馬場で施行する地方競馬重賞競走JpnIダートグレード競走)である。例年は農林水産大臣が賞を提供しているほか、JBC競走に向けた重要な前哨戦「Road to JBC」にも指定されており、正式名称は「農林水産大臣賞典[注 1] マイルチャンピオンシップ南部杯〔Road to JBC〕」と表記される。

概要 マイルチャンピオンシップ南部杯, 開催国 ...

通称は南部杯。また中央競馬マイルチャンピオンシップと区別するためマイルCS南部杯マイル南部杯MCS南部杯と表記される事がある。日本で行われる常設のGI・JpnI競走としては唯一、三大都市圏以外で行われる(持ち回りのJBC競走は除く)[2]

競走名は江戸時代盛岡藩を治めていた南部氏に由来し、45代当主南部利昭に了承を得て、名称と南部家の家紋が使用されている[2]。表彰式には毎年南部家当主が出席し、南部杯を授与している。

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概要

要約
視点

岩手県競馬組合創立25周年を記念し、1988年北日本マイルチャンピオンシップ南部杯として創設された競走[3]、第1回は水沢競馬場のダート1600mで施行された。創設当初は北日本地区(道営、東北、北関東)交流競走で[3]、地方競馬の北日本地区のマイル最強馬決定戦の位置付けとされた。

1995年に中央・地方全国指定交流競走に指定されたと同時に現在のマイルチャンピオンシップ南部杯に改名、北日本地区以外の地方所属馬及び中央競馬所属馬も出走可能になった。1996年には開催場を現在の盛岡競馬場に変更、1997年には前年から施行されたダートグレード競走のGI(統一GI)に格付けされ[3]、日本の秋のダートのマイル最強馬決定戦として定着していった。

2002年からはJBC競走へのトライアル「Road to JBC」に指定されており、本競走の優勝馬にはジャパンブリーディングファームズカップ2競走(JBCクラシックJBCスプリント)への優先出走権(出走できるのはどちらか一方の競走)が与えられる。なお、2024年ジャパンダートクラシックが設定されるまでは、南部杯がRoad to JBCに指定された唯一のJpnI競走であった。

発走時のファンファーレは岩手競馬のJpnI用のファンファーレが使用されている。2007年に岩手競馬のファンファーレはJpnI用を含め全てが新しい物に切り替わったが、JpnI用のファンファーレは2009年から従来の物に戻されている。また、2015年から2年間は盛岡市の市民吹奏楽団「グーテン・ライエ吹奏楽団」による生演奏だった。2022年からは陸上自衛隊第9音楽隊による生演奏となっている[4]。2011年の東京競馬場での開催(後述)の際もJRAの関東GIファンファーレではなく従前のファンファーレが使用されている。

条件・賞金等(2024年)

出走条件
サラブレッド系3歳以上。フルゲートは16頭。
負担重量
定量、3歳55kg、4歳以上57kg、牝馬2kg減[1]
賞金等
賞金額は1着7,500万円、2着2,625万円、3着1,600万円、4着975万円、5着525万円、着外手当は6着112万5000円、7着75万円、8着以下37万5000円[5]
副賞
南部杯、農林水産大臣賞、日本中央競馬会理事長賞、日本馬主協会連合会長奨励賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞、岩手県馬主会会長賞、地方競馬全国協会理事長賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞、NAR生産牧場賞、岩手県知事賞、開催執務委員長賞[5][1]
優先出走権付与
優勝馬にJBCクラシックとJBCスプリントの優先出走権が付与される。

優先出走権付与競走

対象競走と付与条件は以下の通り[6]

さらに見る 競走, 格 ...

過去の賞金額

中央競馬地方競馬全国指定交流競走に指定された1995年以降
さらに見る 回数, 総額賞金 (万円) ...
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歴史

要約
視点
  • 1988年 - 3歳以上の競走馬による北日本地区交流競走「北日本マイルチャンピオンシップ南部杯」として創設。水沢競馬場のダート1600mで施行。
  • 1995年
    • 中央・地方全国交流競走に指定。
    • 名称を「マイルチャンピオンシップ南部杯」に変更。
    • 開催日が体育の日(現・スポーツの日)に固定される(祝日改正法適用前で日曜日に該当した1999年を除く)。
  • 1996年 - 施行場を盛岡競馬場に変更。
  • 1997年 - ダート競走格付け委員会にGI(統一GI)に格付けされる。
  • 2002年 - Road to JBCに指定される。
  • 2007年 - 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴い、統一グレード表記をJpnIに変更。
  • 2008年 - 1着賞金が5,000万円に減額、その後2010年には再度4,500万円に減額(2019年まで)。
  • 2011年
    • 本年のみ日本中央競馬会が主催し、東京競馬場のダート1600mで「農林水産省賞典 マイルチャンピオンシップ南部杯」の名称で施行、売得金の一部を「支援金」として岩手県競馬組合に拠出。このため、岩手県馬主会会長賞の寄贈を行わなかった。
    • 本年のみ、出走枠を地方競馬所属馬は5頭(うち岩手所属馬2頭まで)、フルゲート16頭までに変更。
  • 2012年 - 施行場を盛岡競馬場に戻す。
  • 2016年 - 中央競馬所属馬の出走枠が1頭増えて7頭に、あわせてフルゲートが1頭増えて16頭となる[9]
  • 2018年 - 禁止薬物問題発生を受け農林水産大臣賞を返上したため、レース名称は「マイルチャンピオンシップ南部杯」となる。
  • 2020年
    • スポーツの日が2020年東京オリンピックの開会式が行われる予定だった7月24日に変更されたため、レース史上初めて平日開催となった。
    • 1着賞金額が見直しにより、4,500万円から5,000万円となる[10]
    • レース売得金が17億7595万900円(前年比約160%)となり、2011年のJRA東京開催を除き売り上げレコードを更新した。
  • 2021年
    • 1着賞金が6,000万円に増額。
    • スポーツの日が当年に延期となった東京オリンピックの開会式が行われる7月23日に変更されたため、2年連続で平日開催となった。
    • 農林水産大臣賞がつくようになり、レース名が「農林水産大臣賞典 マイルチャンピオンシップ南部杯」に戻る。
  • 2023年
    • 1着賞金が7,000万円に増額。
    • レモンポップが歴代史上最大着差となる2秒の大差(12馬身)をつけて勝利。
    • レース売得金が21億7093万2700円となり、2011年のJRA開催をのぞく本競走の売り上げレコードを記録[11]
  • 2024年 ‐ 1着賞金が7,500万円に増額。
  • 2025年 ‐ 1着賞金が8,000万円に増額。

歴代優勝馬

コース種別を記載していない距離は、ダートコースを表す。また馬齢は全て現行表記のもの。JRA騎手・調教師の表記は旧字体等の登録を禁止したJRA規定に従う。

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東京競馬場での施行

2011年はこの年に発生した東日本大震災の影響により、東京競馬場にて施行された[12]。岩手県競馬自体は5月より盛岡競馬場での開催を再開しダートグレード競走も施行されていたが競馬関連の施設が大きな被害を受けるなどして開催日数の減少による経営環境の厳しさなどからJRAに要請を行い、本競走は盛岡競馬場と姉妹提携を結んでいる東京競馬場にてJRA主催により施行されることとなった。

JRAは当初開催予定のなかった10月10日を「岩手競馬を支援する日」と題して東京競馬場開催を追加し(震災で中止となった3月13日の阪神競馬の事実上代替開催)、岩手競馬所属で活躍した競走馬の名前(トーホウエンペラーメイセイオペラ)を冠した競走も行われた。当競走のスタート前のファンファーレは、例年通り盛岡競馬場で使用されている曲を使用した[13]。また日曜日以外の競走で初めてWIN5が実施され、南部杯を含めた第8競走から第12競走が対象となった。

この年の入場人員は5万9475人で同年のフェブラリーステークスを上回ったほか、売り上げは70億2941万6200円で前年の本競走の約14倍を記録した[14]

脚注・出典

関連項目

外部リンク

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