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檜枝岐村

福島県南会津郡の村 ウィキペディアから

檜枝岐村
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檜枝岐村(ひのえまたむら)は、福島県会津地方南西部に位置し、南会津郡に属する

概要 ひのえまたむら 檜枝岐村, 国 ...

日本有数の豪雪地帯で、特別豪雪地帯に指定されている。平家の落人伝説が残る。

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概要

高度経済成長期を迎えるまでは焼畑が夏の風物詩であり、山菜採りを主要な収入源とした他、木地加工や狩猟も行われてきた。

後述の通り、標高の高い山々に四方を囲まれた地域であるが、1960年代のダム開発と1970年代尾瀬の観光地化によって、1980年代より農家の民宿業への転身が進んだ。1986年昭和61年)の野岩線の東京・浅草直結に伴う振興計画により、観光地にもなっている。1979年昭和54年)には景観保全のため、家々の屋根を赤錆色に統一。山人(やもーど)料理(後述)や年3回開催される檜枝岐歌舞伎スキー場も観光客を集めている[1]

村民の大多数の名字は「星」「平野」「橘」の3つに大別される。「星」姓は平安遷都に伴う権力闘争に敗れてこの地に隠れ住んだ藤原氏の落人の系譜につながるとされ、「平野」姓は源平合戦に敗れた平家の落人の系譜につながるとされ、「橘」姓は織田信長に追われた伊勢治田城主・楠木正具(七郎左衛門)の一統に由来するとされている。

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地理

檜枝岐村は会津駒ケ岳燧ケ岳帝釈山に囲まれ、それらの間を通る檜枝岐川(伊南川上流部の名称)と沿線の国道352号沿いに位置する標高920 - 1000 m(メートル)の地帯。特に燧ケ岳 (2,356 m) は東北地方で最も標高が高い山である。村の面積390.46 km2平方キロメートル)のうち約98 %を林野が占め[2]、村役場周辺のわずかな平地に村の人口のほとんどが集まっている。福島県内で人口が最も少ない市町村であり、日本一人口密度の低い市町村となっている[3]

可住地面積は82.72 km2である。

隣接している自治体

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気候

要約
視点

ケッペンの気候区分によると、檜枝岐村は湿潤大陸性気候亜寒帯湿潤気候(Dfb)に属する。12月から3月にかけて日平均気温が氷点下となり、寒さが厳しい。降雪量が多く、周辺の自治体と同様に特別豪雪地帯に指定されている。冬季は-15℃を下回る気温が観測されることが珍しくない。

さらに見る 桧枝岐(1991年 - 2020年)の気候, 月 ...

人口

檜枝岐村(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 851人
1975年(昭和50年) 827人
1980年(昭和55年) 765人
1985年(昭和60年) 735人
1990年(平成2年) 702人
1995年(平成7年) 727人
2000年(平成12年) 757人
2005年(平成17年) 706人
2010年(平成22年) 636人
2015年(平成27年) 615人
2020年(令和2年) 504人
総務省統計局 国勢調査より
  • 人口密度が1 km2(1平方キロメートル)あたり1.22人で日本で一番人口密度が低い(前出)。観光が村内唯一の産業となっているため、類似自治体と比較してサービス業就業者の割合が突出している。また村内唯一の公共交通機関である会津乗合自動車の路線バスダイヤが高校生の通学を考慮しておらず、高校生は村外に下宿せざるを得ないため10代後半の人口が著しく少なく[5]、2020年国勢調査では16歳~21歳の人口は0人であった。
  • その一方で、子育て支援のための助成に力を入れていることもあり[6]、2020年国勢調査での総人口に占める14歳以下人口は11.5%で、福島県平均の11.2%を上回っている。
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歴史

年表

変遷表

さらに見る 檜枝岐村村域の変遷表, 1868年 以前 ...

行政

村長選挙・村議会

1963年(昭和38年)の村長選挙は立候補した二人が義理の兄弟で、親族を巻き込んで村を二分した激戦になり、しこりが残ったという。それ以降は、その様になることを嫌って、1967年(昭和42年)から2003年(平成15年)までは10回連続で村長は無投票当選となっていた。2007年(平成19年)には候補者が2人出現したため、無投票とはならずに村長選挙が行われたが、ポスターや演説が行われない選挙活動であった。また、村議会議員は民宿などの宿泊施設の経営者で占められている。

村役場

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旧檜枝岐村役場(2013年5月)

2021年(令和3年)に鉄筋コンクリート造一部鉄骨造二階建ての新庁舎が完成した[10]

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郵便

  • 檜枝岐郵便局(無集配局)。尚、檜枝岐村内の集配業務は隣の南会津町にある伊南郵便局が行う。

教育

  • 檜枝岐村立檜枝岐小学校
  • 檜枝岐村立檜枝岐中学校

交通

鉄道

村内を鉄道路線は走っていない。近接する鉄道駅は南会津町の会津鉄道会津線会津田島駅および会津高原尾瀬口駅

路線バス

道路

  • 一般国道
    • 国道352号(新潟県方面は冬期閉鎖。新潟県側の奥只見湖遊覧船尾瀬口乗船場前~銀山平間と枝折峠は終日大型車通行禁止。さらに枝折峠区間を回避する奥只見シルバーラインは終日、二輪車・歩行者・軽車両通行禁止[12]
    • 国道401号(南会津町境から七入駐車場前までは国道352号と重複、群馬県方面へは車両通り抜け不可で歩行者のみ通行可)
  • 主要地方道
    • 福島県道1号沼田檜枝岐線(群馬県道と共通。但し一般車は通年通行不可で群馬県側への車両通り抜けも不可=歩行者のみ通行可[13]。マイカーは七入または御池に駐車し、尾瀬方面へは沼山峠休憩所行き有料シャトルバスに乗り換え)。
  • 飯豊檜枝岐大規模林道(南会津町舘岩地区・田島地区及び栃木県方面への短絡路)
  • 川俣檜枝岐林道(栃木県日光市川俣地区=旧栗山村域及び群馬県片品村方面への最短経路だが、未舗装悪路のため大型車通行困難。冬期は閉鎖)

警察

  • 南会津警察署
    • 当村内に駐在所はなく、最寄りの駐在所は南会津町内にある伊南駐在所及び舘岩駐在所となる。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

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会津駒ヶ岳
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桧枝岐の舞台

名品

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桧枝岐名物の裁ち蕎麦とはっとう

山人(やもーど)料理 - 檜枝岐の食文化の象徴であり、山菜やキノコ、イワナなどの川魚、クマウサギカモなどの肉、豆腐、果てはサンショウウオなど、山村ならではの食材を使った料理[14]

  • イワナ
  • サンショウウオ
  • 山菜
  • 裁ち蕎麦 - つなぎを使わずに薄く伸ばした蕎麦生地を何層にも重ね、この生地を布を裁つ要領で切って作られる蕎麦
  • はっとう - そば粉と米粉、またはもち米粉を練ってのばし、ひし形に切ってゆでたもの
  • やきもち - そば粉で作った生地の中に山菜や漬物などの具を詰めて焼いたもの。おやきに類似した食品
  • つめっこ - 季節の野菜・山菜・キノコなどを入れた味噌仕立ての汁にこねたそば粉の生地をちぎり入れて煮たもの。そばすいとんとも称される
  • 山人漬け - 裁ち蕎麦の薬味としてシソミョウガラッキョウトウガラシを細かく刻んで塩漬けしたもの。各家庭でも作られており、作る家庭によっても味が違うとされる

山人漬けは村内の道の駅尾瀬檜枝岐でも夏期(5月~10月)限定販売されている。

関連書籍・映像

書籍
  • ふくしま文庫第20巻『秘境・檜枝岐の歌舞伎』(山口弥一郎著・福島中央テレビ企画編集。1976年2月10日初版発行。FCT企業刊)
  • 『日本の地誌4 東北』(田村俊和他 朝倉書店 2008年4月20日)
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出典

関連項目

外部リンク

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