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横浜みなとみらい21

横浜市の再開発地区 ウィキペディアから

横浜みなとみらい21map
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横浜みなとみらい21(よこはまみなとみらい21、Minato Mirai 21)は、神奈川県横浜市西区中区にまたがり[注 1]横浜港に面しているウォーターフロント再開発地域である。1983年度から現在にかけて整備が進められている計画都市でもある。略称は「みなとみらい21」、「みなとみらい」、「MM21」など。都市景観100選受賞地区。

概要 国, 都道府県 ...

1989年横浜博覧会 (YES'89) 以降、当該地区の開発が本格化し[3]首都圏新都心として、さいたま新都心埼玉県さいたま市)と幕張新都心千葉県千葉市)に並び重点的に整備された[4]。当地区全域は、横浜市における都心(ツインコア)の一つである横浜都心に指定されている[5]

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大さん橋から見たみなとみらい21地区(2024年3月)
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概要

要約
視点

事業計画と着工までの経緯

1980年代に再開発が行われる以前、当地には三菱重工業横浜造船所国鉄高島線貨物支線)の東横浜駅および高島駅・高島ヤード(操車場)、高島埠頭新港埠頭などの広大な港湾・業務関連施設が広がっており[6][7][8]、横浜市の中心部に位置しているにもかかわらず一般の観光客が気軽に立ち寄れるような場所ではなかった。そのため、横浜港開港以来の中心市街地である関内中区)と、巨大ターミナル駅で市内随一の繁華街である横浜駅一帯(西区)の2つの横浜都心(ツインコア)は長らく分断された状態が続いていた。そういった経緯から、それまでの港湾・業務施設の機能を他所に移転させ、横浜都心部の一体化と都市機能の強化を目指したウォーターフロント都市再開発として計画・建設された。

飛鳥田一雄が横浜市長に当選した1963年当時、「横浜の五重苦[9]」と呼ばれた関東大震災昭和恐慌太平洋戦争による横浜大空襲GHQによる占領と市内都心部の接収[注 2]、および人口急増によるスプロール現象を克服することが地域としての大きな課題となっていた。そのため1965年横浜市六大事業が提案され、都心部強化として三菱重工業横浜造船所、国鉄高島線の東横浜駅(貨物駅)・高島ヤード(操車場)、高島埠頭、新港埠頭の一帯を再整備し横浜駅周辺と関内・伊勢佐木町という2つに分断された横浜都心部を一体化させる「都心部強化事業」として、就業人口19万人・居住人口1万人を目標とした事業計画が打ち出された。以降、オイルショックをはじめとする経済情勢の影響などにより計画はしばらく進行していなかったが、1979年細郷道一横浜市長の下で「横浜市都心臨海部総合整備計画」基本構想が発表され、三菱重工業横浜造船所等の移転完了とともに1983年に「みなとみらい21」事業としてようやく着工に至った(事業名および街の名称の決定については後節「#街の名称について」を参照)。なお、この時点では高島ヤード周辺の開発の目処が立っていなかったため、横浜駅側からではなく、前述の造船所跡が広がる桜木町駅側から開発を進めていくことになった[10]

また、首都圏東京23区(特に都心3区)の都市機能の集積が大きいため、横浜市は自治体として日本一の人口を擁するものの東京の衛星都市ベッドタウンとしての側面が強く、横浜市から東京への通勤・通学者数が多いことから横浜市の昼夜間人口比率は常に100を下回り続けてきた。このような東京都心一極集中から首都圏での展都という趨勢の中で、みなとみらい計画は神奈川県および横浜市の経済拠点として首都圏経済を牽引する役割の分担により東京都心の負荷を軽減し、さらには市内経済を活性化するため、企業法人本社機能や事業所等の立地促進、企業法人の集積の波及として起こる中小企業の活性化や新規起業者の増加などを目指している。具体的には日産自動車いすゞ自動車京浜急行電鉄といった大企業の東京からの本社移転や、富士フイルムソニー資生堂村田製作所韓国LGなどの研究開発施設(R&Dセンター)の誘致に成功し、横浜市の業務機能(オフィスビル)・就業人口の拡大に寄与した。

このように、本計画は横浜市において2つに分断された都心部を一体化させることで都市機能を充実し、昼間人口や就業人口を増やすことで市内経済の活性化を目指し、地域社会の成長を目指した施策である。

都市計画

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開発中の中央地区(1998年1月)
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開発中の新港地区(1998年1月)

当地区の細かい区分として、横浜ランドマークタワー日産自動車グローバル本社などがありオフィスビル開発を推進する「中央地区」と、横浜赤レンガ倉庫よこはまコスモワールド[注 3]などがある「新港地区」、横浜新都市ビルそごう横浜店)や横浜スカイビルがある68街区の「横浜駅東口地区」(出島地区)に分けられる[11][12]。当地区全体の面積は約1.86km2(約186ha)、そのうち埋め立て部は約0.76km2(約76ha)である[13]。また、2014年度に策定された「横浜市都心臨海部再生マスタープラン」では「みなとみらい21地区」として、都心臨海部五地区のうちの一つに指定されている[14]。さらに当地区全体は「横浜都心・臨海地域」の一部として都市再生特別措置法による都市再生緊急整備地域に指定されており[注 4]、そのうち中央地区(臨港パーク日本丸メモリアルパークなど一部除く)は特定都市再生緊急整備地域にも指定されている[15][16]

当地区の整備は、あらかじめ決められた基本的方針によって計画的に行われており、「21世紀にふさわしい未来型都市」を目指して開発が進められている。電線電話線光ファイバー)は共同溝により上下水道などとともに埋設され、さらに共同溝によるごみ集積(廃棄物管路収集[17]2017年度末に廃止[注 5][18][19][20])、地域冷暖房みなとみらい21熱供給が運営)を導入しており、省エネにも配慮している[21][22]。すべての幹線道路の歩道には街路樹が植えられ(後述)、建設される建物は白を基調[23](新港地区は茶色系統[24])とし統一感を持たせている[25][26]

また、災害・非常時の対策として臨港パーク、高島中央公園ヨーヨー広場カップヌードルミュージアムパーク(新港パーク)の地下に災害用地下給水タンク(4基あわせて約4,500m3 [注 6]、50万人分の飲料水3日分を貯水)が設置されている[12][27][28]。この他、中央地区の大部分は埋立地[6]であるが液状化対策として、造成時に粒径が異なる土砂を使用したり、地中では各種地盤改良も施されている[27][29][注 7]。さらに津波対策として中央地区では護岸の高さが標高2.7 - 3.1m、宅地の高さが標高3.1 - 5.0mに設定されている[27][30][注 8]など、当初より災害に強い街づくりが行われている[26][27]

当地区の中核には、高さ296mで建設当時日本一高いビルであった横浜ランドマークタワーがある(現在は3番目)。このビルを頂点として、海側に向かって建物の高さが段々と低くなるスカイラインが形成されている[32]。ランドマークタワー横の「ドックヤードガーデン」は造船所で実際にドックとして使われていたもので、1997年(平成9年)12月に国の重要文化財に指定されている(指定名:旧横浜船渠株式会社第二号船渠)。また、1911年明治44年)と1913年大正2年)にそれぞれ竣工した新港地区の横浜赤レンガ倉庫(1号館・2号館)は5年以上かけて修復工事および周辺の整備が行われ、2002年に「赤レンガパーク」としてオープンし、現在では横浜を代表する観光地となっている。

当地区の道路は、「みなとみらい大通り」「国際大通り」の2本の大通り(主要幹線道路)[注 9]と、それらを結ぶ「さくら通り」「けやき通り」「いちょう通り」「すずかけ通り」「とちのき通り[注 10]」(幹線道路)で構成されている[12]。これらの通りにはそれぞれ四季を代表する種類の異なった街路樹が植えられており、みなとみらい大通りがクスノキ、さくら通りがソメイヨシノ、けやき通りがケヤキ、いちょう通りがイチョウ、すずかけ通りがプラタナス、とちのき通りがベニバナトチノキとなっている(みなとみらい大通りを除き、通りの呼び名は街路樹の種類に因む)[35]。また道路とは別に歩行者専用通路として、クイーン軸・グランモール軸・キング軸(整備中)という三つの軸が整備されている(詳細は後節)。一方、横浜港を周回する「臨港幹線道路」の一部として、山内埠頭コットンハーバー)方面へ至る連絡橋(みなとみらい橋、コットン大橋)が予定より大幅に遅れて2008年12月に開通しており、同道路の国際大通り地下部分に当たる整備計画では、みなとみらい橋手前から横浜ワールドポーターズ付近までの延長約1.3kmトンネルが長期供用延期[注 11]の末、2013年3月に「みなとみらいトンネル」としてようやく開通に至った[36][37][38]。この他に今後整備予定の道路として、みなとみらい大通り(栄本町線)の橋で帷子川下流・港湾上に架かるみなとみらい大橋と、そごうやスカイビルが建設されている68街区の横浜駅東口地区(出島地区)を結ぶ「栄本町線支線1号」の計画がある[39][40]

公共交通機関では2004年横浜高速鉄道みなとみらい線が開業し、当地区内にも新高島駅みなとみらい駅が設置された[41]。さらに新しい交通システムとして、2020年7月に横浜市が当地区内を経由する連節バスベイサイドブルー」の運行を開始している[42]ほか、LRT(次世代型路面電車システム)の導入検討[14][43]索道(ロープウェイなど)による複数の空中交通構想[注 12]も浮上している[44][45][46][47]。なお、索道のうちコスモワールドを運営する泉陽興業による桜木町駅前から運河パーク(横浜ワールドポーターズ前)まで汽車道沿いの南側(北仲通地区寄り)を通るロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN」は、2021年4月に開業している(設置・運営など事業に関する費用を同社が全額負担するため横浜市の公費負担はなし)[48][49][50][51][52][53]

開発の進展

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北仲通地区から見たみなとみらい21地区(2024年3月)

当初は2000年頃までに街全体の完成を目指していたが、バブル崩壊の影響などにより計画は延期されている[54][55]2000年代より、中田宏横浜市長や松沢成文神奈川県知事の積極的な企業誘致とともに、横浜市では企業立地促進条例が制定され、神奈川県もインベスト神奈川を策定し、市税の減額や助成金など企業の負担を軽減する措置によって優良な企業立地環境の整備を行っている。2008年末のリーマン・ショックに端を発する世界的な景気後退の影響を受け、いくつかのオフィスビル建設計画では中止・延期等もあったが、後任の林文子横浜市長は引き続き企業誘致に向けたトップセールスを行い、上場企業の本社機能立地が着実に進んでおり、さらに2010年代半ば以降は研究開発拠点や音楽施設の集積なども進んでいる[56][57][58]

この他、2010年には横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)でアジア太平洋経済協力首脳会議 (APEC) が開催されたが、コンベンション機能を拡張するため2020年に向けて新展示場「横浜みなとみらい国際コンベンションセンター」(パシフィコ横浜ノース)が整備され、国際会議の誘致などMICE市場に注力している[59]。また、新港地区では新たな客船ターミナル複合施設「横浜ハンマーヘッド」(新港ふ頭客船ターミナル)が整備され、クルーズ客船の誘致にも力を入れている[60]

当地区は現在も事業中であり、2024年4月時点の事業進捗率は約98.6%、暫定利用施設を除く本格利用が決定している土地(建設中・計画中含む)の割合は約93.4%となっている[61][62]。近年では、これまで一定期間で打ち切っていた開発事業者の公募を継続して行うようにしたり、横浜市の指定地域における環境アセスメントの緩和(条例改正)などにより開発条件の柔軟性と共に、経済状況に左右されがちだった当地区の開発にスピード性を持たせている。街づくりとしては業務集合住宅商業観光などの用途で集積が進み最終段階に入りつつある。2024年12月時点の就業人口は約14万4,000人(前年比約1万人増)[63]と増加傾向にある。さらに首都圏における観光地・行楽地としての人気も高く、2024年の年間来街者数は約8,260万人(前年比約530万人増)[61][63]コロナ禍前の水準(2019年の約8,340万人[64][注 13])まで回復している。一方、当地区内の人口も2017年12月時点時点で8,500人に上っており[67]、今後も児童数の増加が見込まれることから、地区内に横浜市立みなとみらい本町小学校(同本町小学校から分離新設)[68]2018年に期間限定開校している[注 14][72][73]

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歴史・今後の予定

要約
視点

1960-1980年代

  • 1965年 - 横浜市の六大事業の一つとして、当地区の再開発構想が出る。
  • 1979年 - 「横浜市都心臨海部総合整備計画」基本構想発表。
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埋立事業礎石:当時の市長署名がある(現在は日本丸メモリアルパーク内に設置)
  • 1981年 - 一般公募により事業名が「みなとみらい21」に決定(詳細は後節)。
  • 1983年
  • 1984年
    • 埋立事業の礎石沈定式(起工式)[注 15]
    • 株式会社横浜みなとみらい21設立。
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日本丸
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横浜ベイブリッジ

1990年代

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横浜ランドマークタワー
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ヨーヨー広場
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よこはまコスモワールドコスモクロック21

2000年代

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みなとみらい線の車両(Y500系

2010年代

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木下大サーカスのテントとみなとみらいのビル群(2017年5月)

2020年代

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NISSAN PAVILION(2020年9月)

中止となった開発計画

以下はみなとみらい地区内において、一度は計画されながら何らかの理由により中止となった開発計画である。

  • 2003年 - ナムコの映像関連施設開発と日活本社および撮影所の移転計画(20街区)
    2001年に横浜市の「新映像都市構想」と共に計画が発表された。しかし、撮影所の移転などに関して日活労働組合による反発が大きく、またナムコの経済的な問題等もあり2003年11月に計画の中止が発表された。以降も横浜市では今後開発が行われるであろう同街区を「映像文化拠点」と位置づけていたが、後に方針を見直している。
    ⇒街区の最新動向:同街区において新展示場「横浜みなとみらい国際コンベンションセンター」(通称:パシフィコ横浜ノース、パシフィコ横浜のMICE機能[注 24]の拡張)[158][218][219][220]や大型バンケットルームを備えたリゾートホテル(詳細は後節)を開発。新展示場は2020年4月に開業した[159][160][161][162]
  • 2004年 - 新日鉄三菱地所などからなる横浜ニューポートによるホテル開発計画(新港・11-2街区)
    現在は安藤百福発明記念館 横浜(カップヌードルミュージアム 横浜)などがある同街区で過去にホテルの開発が計画されていたが、資金難などを理由に2004年に中止された。
    ⇒街区の最新動向:2011年9月に開業した安藤百福発明記念館に続いて、アウディのショールーム「Audi みなとみらい」が2013年8月、ブライダル・プロデュースによる結婚式場「グランドオリエンタルみなとみらい」が同年11月にそれぞれ開業となった。
  • 2005年 - ヤマダ電機の本社機能の一部移転と同社で最大規模となる店舗の開発計画(67街区)
    2004年4月〜7月に実施された同街区における開発事業者(土地売却)の公募受付で、開発提案を行ったのがヤマダ電機の一社のみであったことから、同社のみなとみらい地区への進出が一時は濃厚とされていた。計画では同社オフィス(本社機能を一部移転)と同社で最大規模となる店舗を2年後の2006年にも完成させるとしていたが、店舗の進出に伴う交通渋滞量予測(推計)がみなとみらい地区のオフィスエリアにおける当初の想定のおよそ2倍になることが判明したため、2005年2月に横浜市側が同社の進出計画を不適当と判断して結果的に計画自体が白紙となった[221]
    ⇒街区の最新動向:この街区では2012年2月に「横浜三井ビルディング」が完成している。
  • 2008年
    • セガおよびセガサミーホールディングス複合娯楽施設開発計画(55〜58街区)
      セガは2004年に55・56街区の開発事業者に選定されていたが、2006年には57・58街区でも追加で選定され計4街区(約4.1ha)の一体開発を行うこととなった。これにより、同社の本社機能の一部移転を含む業務施設と劇場シネコンアミューズメント施設、ホテル、商業店舗などからなる複合娯楽施設の開発計画が発表された[222]。最終的には2008年の秋に着工し2011年の完成・オープンを目指していたが、同社と同企業グループの財政が悪化したことを理由として着工前の2008年3月に計画の中止が発表された[223][224]。本計画中止後も横浜市ではこれらの街区の開発方針として「エンターテイメント施設」を集積する路線を引き継ぐとしていたが、現在では60〜62街区にて「観光・エンターテイメント」を軸とした街づくりの計画が進められている。一方、4つの街区は一体的な開発とはならず別々に開発されることとなり、55街区と56街区、58街区ではそれぞれ55-1・55-2街区、56-1・56-2街区、58-1・58-2街区という様に分割開発も可能となっている。
      ⇒街区の最新動向:55・56・58街区では、55-2街区にてみなとみらい学園(旧:鶴見歯科学園)の校舎[113]が2016年8月に完成、また55-1街区にてLGグループの研究開発拠点「LG YOKOHAMA INNOVATION CENTER」および賃貸オフィス複合ビル[225]、56-1街区にて京急グループの本社ビル[141]、56-2街区にて資生堂の研究開発拠点「グローバルイノベーションセンター:S/PARK (エスパーク)」[135]、58街区にて鹿島建設による複合オフィスビル「横濱ゲートタワー[175][176]がそれぞれ完成した。一方、57街区の一部には横浜市立みなとみらい本町小学校が2018年度より期間限定開校している[68][69][70][71][72][注 14]
    • モリモトによるオフィスビル開発計画「コンカードみなとみらい」(43街区南区画)
      2008年6月に着工するも、同年11月にはモリモトが民事再生法の適用を申請し開発が中断(事実上の中止)された。その後、2年近く工事途中のまま放置されていたが、2010年9月に岡田不動産が土地を取得し、「2011年3月以降にモリモトの計画を引き継いだオフィスビルか低層(2階建て)の暫定商業施設を建設する」と発表している[226]。しかし、2012年になっても同街区における開発は再開されておらず、また同年には「MM43街区計画」として大成建設が埋戻し作業を行っており、動向は不透明であった。
      ⇒街区の最新動向:2013年3月に岡田不動産の関連会社である岡田ビルが同街区で商業地域の用途制限を超える自動車修理工場(物品販売等店舗、車庫含む)の新築申請を横浜市に行い[227]、同年6月には自動車のショールームおよび整備工場、物販店などを含む暫定商業施設「PRYME GALLERY みなとみらい」(鉄骨造2階建て、ポルシェジャパンニトリなどが出店[228])の建設を大成建設の施工で着工、2014年4月に開業した[92][93]
  • 2009年
    • CSKグループの本社ビル開発計画(43街区北区画)
      CSKグループ本社の移転の他、CSR活動の文化交流諸点、医科学系先端研究施設、ITバイオ関連のインキュベーション施設などを軸とした開発計画が2007年に発表された[229]。しかし、リーマン・ショック以降の景気の悪化を受け同社グループにおける損失も拡大したことから、2009年2月に計画の中止が発表された[230]
      ⇒街区の最新動向:神奈川大学が2021年4月に「みなとみらいキャンパス」を開設している[174]
    • ダブリュー・ホテル(W Hotels)の日本初進出計画「W Yokohama」(新港・4街区)
      エイ・ピイホテルアンドリゾートグループが同街区で計画するアーバンリゾートホテルとして[231]、ダブリュー・ホテルの日本初進出が2007年に発表され、この時点では2010年の完成を目指していた[232](その後のホテル側の情報として2012年5月開業予定)。しかし、開発を行う特別目的会社の一社であるパシフィックホールディングスが2009年3月に会社更生法の適用を申請し事業から撤退、同じく特別目的会社として開発に参加していた五洋建設が新しい開発パートナー企業を模索するも、同年8月に計画の中止が発表された[233]。なお、この計画以前にはザ・リッツ・カールトンも同街区に進出の意向であった[232]
      ⇒街区の最新動向:三菱商事都市開発による低層分棟型の商業施設「MARINE & WALK YOKOHAMA」が2016年3月に開業している[109][110]
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施設

要約
視点

主な施設

商業施設・劇場・テーマパーク

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横浜ランドマークタワー(中央)
ヒューリックみなとみらい(左)
クイーンズスクエア横浜(右)
日本丸メモリアルパーク(下)
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クイーンズスクエア横浜
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横浜ワールドポーターズ
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PRYME GALLERY みなとみらい
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横浜アンパンマンこどもミュージアム
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MARINE & WALK YOKOHAMA
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横浜ハンマーヘッド

オフィス・業務関連施設

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日産自動車グローバル本社
研究開発 (R&D) 施設
企業支援・連携拠点

研修施設

ホテル・宿泊施設

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ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル
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横浜ベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾート / ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜

公園・緑地・遊歩道

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ハンマーヘッドパーク

※「キング軸」、「クイーン軸」、「グランモール軸」の3つの歩行者動線については、後節の「#ペデストリアン軸(歩行者動線)」を参照。

桟橋・船乗り場・客船ターミナル

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ぷかりさん橋

展示場・芸術・文化・スポーツ施設等

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横浜国際平和会議場 展示ホール
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横浜美術館

音楽ホール・アリーナ・ライブハウス

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Kアリーナ横浜
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ぴあアリーナMM

自動車ショールーム

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Audi みなとみらい

結婚式場

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アニヴェルセル みなとみらい横浜

病院・警察・庁舎・郵便局・学校

歴史的建造物

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横浜赤レンガ倉庫

街区別施設一覧

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みなとみらい21 街区開発状況図(2020年4月1日時点)

街区の位置・詳細情報は、横浜市都市整備局の「みなとみらい21街区開発状況[11]を参照。また、中央地区における各街区の高さ制限等については同局サイト内の「みなとみらい21中央地区地区計画」および「計画図 (PDF) 」、あるいはみなとみらいエリアマネジメント公式サイト内の「中央地区の街づくり」を参照。

  • 開発事業者を公募中・今後公募予定の街区
  • 土地所有者により今後開発予定の街区(公募実施街区を除く)
    • 三菱地所の所有街区:25街区、38街区、47街区[115][268]
    • その他企業の所有街区:43街区(岡田ビル)
  • 期間限定で貸し出している・貸し出す予定の街区(※長期間の定期借地となっている街区も含む
    • 暫定利用施設:15街区、23街区、43・44街区、48・49街区、57街区[11]
      • 土地利用の契約期間は原則10年間だが、近年は緩和され延長するケースも出ている[338]。また、契約期間(運用ルール)について原則20年に延長することも検討されている[62]
      • 一部街区では土地の一時貸付募集も行っている[339]
    • 定期借地・将来開発地等:6-2・7街区、16街区、25街区、32街区、38街区、61街区
  • なお、49街区の西隣・道を挟んで向かい側のハートケア横浜(介護老人保健施設)、グランシティみなとみらい(マンション)などがある区画はみなとみらいの開発地区に含まれていない[12]

新港地区(1-17街区)

さらに見る 街区, 内容 ...

中央地区(18-67街区)

18-25街区(みなとみらい駅方面)
さらに見る 街区, 内容 ...
26-31街区(桜木町駅方面)
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富士ソフト本社ビル
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ヒューリックみなとみらい
さらに見る 街区, 内容 ...
32-38街区
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オーシャンゲートみなとみらい
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みなとみらいビジネススクエア
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MMパークビル
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みなとみらいセンタービル
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MARK IS みなとみらい
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KDX横浜みなとみらいタワー
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横浜コネクトスクエア
さらに見る 街区, 内容 ...
39-49街区
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M.M.TOWERS、M.M.TOWERS FORESIS
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横浜メディアタワー
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みなとみらいミッドスクエア(低層部のスターバックスコーヒー併設TSUTAYA
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みなとみらいグランドセントラルタワー
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神奈川大学みなとみらいキャンパス
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ウェスティンホテル横浜
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横浜ブルーアベニュー
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横浜野村ビル
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横浜アイマークプレイス
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KTビル(コーエーテクモゲームス本社)
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村田製作所みなとみらいイノベーションセンター
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シンクロン本社ビル
さらに見る 街区, 内容 ...
50-67街区(新高島駅方面)
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横浜シンフォステージ
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横浜グランゲート
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LG YOKOHAMA INNOVATION CENTER
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みなとみらい学園 横浜歯科医療専門学校
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京急グループ本社
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資生堂グローバルイノベーションセンター (S/PARK)
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横濱ゲートタワー
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オーケー本社ビル
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ミュージックテラス
(左からKアリーナ横浜ヒルトン横浜、Kタワー横浜)
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富士ゼロックスR&Dスクエア
さらに見る 街区, 内容 ...

横浜駅東口地区(68街区)

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そごう横浜店横浜新都市ビル
さらに見る 街区, 内容 ...
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ペデストリアン軸(歩行者動線)

要約
視点
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クイーン軸(クイーンモール
(2011年12月)
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グランモール軸(2017年4月)
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キング軸を海側より撮影
(2022年7月)

当地区では重要な歩行者ネットワーク(歩行者専用通路)として「キング軸」、「クイーン軸」、「グランモール軸」という三つのペデストリアン軸(英語で pedestrian には「歩行者」という意味がある、軸は都市の根幹を形成する都市軸)を整備する方針となっている[12][688]。このうち、クイーン軸とグランモール軸の整備はほぼ完了しているが、キング軸は後述のように現在も未整備箇所が一部残る。また、キング軸とグランモール軸は横断歩道による軸の切れ目も存在する。

なお、キング軸とクイーン軸の名称は横浜三塔とされる建物の愛称からきており、残るジャックについては借用期限のある暫定施設として、グランモール軸に商業施設「横浜ジャックモール」(2012年9月営業終了)が造られた。

クイーン軸

桜木町駅方面からの動線。商業の中心である横浜ランドマークタワークイーンズスクエア横浜、さらに国際会議場がある横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)といった当地区を象徴する施設が並ぶ。

まず、桜木町駅前からランドマークタワーまで続いている動く歩道と接続し、ランドマークタワーの2階部分に併設しているショッピングモール「ランドマークプラザ」からクイーンズスクエア内の「クイーンモール」(両建物間のヨーヨー広場ではグランモール軸と交差)を通り、パシフィコ横浜まで結んでいる。

グランモール軸

クイーン軸とキング軸を繋ぐ動線で、軸の両端はそれぞれみなとみらい駅新高島駅の近辺に当たる。

ランドマークタワーとクイーンズスクエアの中間部分にある「ヨーヨー広場」からクイーン軸と交差するようにMARK IS みなとみらいおよび横浜美術館前(美術の広場)、横浜アイマークプレイス(旧ジャックモール)前へと約700mにわたって整備されている「グランモール公園[689]、さらに新高島駅周辺の横浜シンフォステージ(旧GENTO YOKOHAMA)および横浜グランゲートまで結んでいる。

なお、新高島駅周辺から先は横浜グランゲートと接続する「みなとみらい歩道橋」、日産本社2階部分の「NISSANウォーク」と続いて「はまみらいウォーク」で帷子川を渡り、横浜駅東口のそごうがある新都市ビルおよびスカイビルの2階部分へアクセスが可能である。

キング軸

横浜駅および新高島駅周辺のビジネスゾーンと海側を結ぶ動線。

軸の西端(横濱ゲートタワー付近)では「高島二丁目歩道橋」(高島二丁目地区にアクセスする、国道1号を渡る歩道橋)と接続しており、そこから東方の海側に向けてグランモール軸と交差する新高島駅周辺の横浜グランゲートおよび横浜シンフォステージ前や高島中央公園、さらには集合住宅地域(Brillia Grandeみなとみらいなどがある50街区)を通り、臨港パークの「潮入りの池」まで一直線に結ぶ計画となっている。しかし長年、新高島駅周辺や集合住宅地域と臨港パークの間など未開発街区が多く残されていたため、周囲の開発の進捗に合わせて軸の整備を行う方針としていた。2012年度には臨港パーク内でキング軸の一部となる階段の整備が行われた。また、2010年代半ば以降には後述の20街区における開発が決まったほか、その他の街区でも開発の進捗と共に軸の整備が進んでおり、2024年4月時点の未整備箇所は52街区開発敷地内を残すのみとなっている[注 59]

臨港パーク寄りの20街区では稼働率が限界に近づくパシフィコ横浜の機能を拡張するため、新たな展示場MICE施設[注 24])として「横浜みなとみらい国際コンベンションセンター」(パシフィコ横浜ノース)[158]が整備され2020年に開業した。キング軸はこの20街区の中央付近を通るため、同街区周辺を中心としてMICE拠点都市の顔となるべく緑豊かなビジネス交流空間の形成を目指している。さらにキング軸沿いの開発計画では同軸の地区施設面積のうち50%以上の緑化を目指しており、象徴性かつ独創性のある緑化となるようガイドラインによる誘導も行う方針である[691]。なお、当初の計画では軸の中心線に沿って臨港パークの「潮入りの池」まで、“流れる水のネットワーク”(水路)を敷くイメージが描かれていた[33]が、かつて存在したグランモール軸の水路も既に廃止されており(参照)、現在では水路を設けない計画に変更されている[476][注 60]2021年4月にはキング軸の東端にあたる臨港パークとパシフィコ横浜ノース周辺(20街区)から高島中央公園方面を結ぶキング軸整備の一環として、キングモール橋が供用開始された[692]

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交通

要約
視点

鉄道

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みなとみらい駅

なお、明治末期の1911年から1980年代まではこの地区に東海道本線の貨物支線(横浜臨港線)が存在し、横浜港に設けられた「横浜港駅」へは東京駅から「ボート・トレイン」と呼ばれる外国航路へ接続する臨時旅客列車も設定されていた。現在、その廃線跡地が遊歩道の「汽車道」として整備されており、この地区の観光名所にもなっている。

バス

路線バス

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レトロな外観の周遊バス「あかいくつ
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連節バス「ベイサイドブルー」

リムジンバス

水陸両用バス

航路

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シーバス

索道

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周辺の地区

主なイベント

要約
視点

毎年あるいは数年おきに開催される主なイベントを以下に記す。

  • 3月 - よこはまシティウォーク
  • 3月 - 横浜マラソン(2015年より開催)
  • 4月 - ヨコハマ大道芸 in みなとみらい21[697]
  • 5月
  • 6月上旬 - 横浜開港祭花火あり)
  • 7月 - 横浜スパークリングトワイライト[700](7月頃に2日間開催、2010年に「横浜港花火ショー」として開催[701]、本格的な「横浜スパークリングトワイライト」として2012年より連年開催〈2020年〜2022年はコロナ禍により中止〉、花火あり)
  • 8月
    • みなとみらいスマートフェスティバル[702](8月頃に1日だけ開催〈初年の2018年は9月に開催、2020年と2021年はコロナ禍により中止〉、花火あり、神奈川新聞社をはじめ地元企業等による)
    • みなとみらい大盆踊り
  • 9月〜11月 - 横浜トリエンナーレ(3年に1度開催)
  • 10月 - 横濱JAZZプロムナード
  • 11月中旬〜2月中旬 - ヨコハマミライト(横浜駅東口からみなとみらい地区まで全長約1.5kmに及ぶイルミネーション、2018年より開催)
  • 12月 - TOWERS Milight 〜みなとみらい21 オフィス全館ライトアップ〜(主に24日夜、参加オフィスビル群が全館点灯し、街全体を彩る)
年越しイベント
観覧車「コスモクロック21」によるカウントダウン、年を越した直後には汽笛、花火などがある。
かつて存在したイベント
  • 2月 - 横浜国際女子駅伝(2009年まで開催)
  • 5月〜6月頃 - 横浜国際マリンエンターテイメントショー(2006年〜2010年まで開催)
  • 6月 - フランス映画祭横浜(2005年まで開催、6月の「横浜フランス月間」の一環)
  • 7月 - 横浜国際花火大会(山下公園地区、2008年まで開催)
    (※2010年以降は花火の規模を縮小して「横浜スパークリングトワイライト」として開催[701]
  • 8月
    • 神奈川新聞花火大会(臨港パーク地区、2016年開催をもって休止)
      (※2018年9月には神奈川新聞社が実行委員の代表を務めるイベント「みなとみらいスマートフェスティバル2018」(花火あり)開催、さらに同イベントは翌年8月にも引き続き開催しており、実質上記花火大会の代替イベントとなっている)[702]
    • ピカチュウ大量発生チュウ!(2014年〜2019年まで開催)
  • 秋季 - スマートイルミネーション横浜[703](2011年〜2019年まで開催[704]、10月〜11月頃の数日間)
  • 11月 - 横浜国際女子マラソン(2014年まで開催)
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みなとみらいが舞台となった作品

映画
テレビドラマ
小説
  • 『みなとみらいで捕まえて—ヨコハマ名探偵物語』(鯨統一郎 著)
  • 『横浜みなと未来殺人事件—タロット日美子シリーズ』(斎藤栄 著)
  • 『逆風の街—横浜みなとみらい署暴力犯係』(今野敏 著)
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街の名称について

「みなとみらい21」という名称は、「みなと横浜」をイメージしつつ、「未来への発展を目指す21世紀の横浜にふさわしい」名称として、1981年、一般公募された約2300点のなかから選出された。他の候補には、「アクアコスモ」「コスモポート」「赤い靴シティ」「シーサイドタウン」「シーガルタウン」「ベイシティ」等があった[705][706]

決選投票は「赤い靴シティ」と「みなとみらい21」で行われた。なお、「みなとみらい21」の名称は一次選考では落選しており、二次選考の委員から再度発掘されたものである(特に二次選考委員であった柳原良平が「横浜といえば港町である」という理由で強く推したことによる)[705][706][707][708]

受賞歴

その他

  • みなとみらい中央地区の広範囲における町名、住所表記としてもみなとみらいが使用されている。
  • 2009年4月に設立された一般社団法人横浜みなとみらい21は、同地域における土地や建物の所有者、施設の管理・運営者などによって構成され、街づくりの企画・調整、プロモーション活動などを行っている[709]。前身は横浜市、神奈川県、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構、旧:都市基盤整備公団)、地権者、地元経済界の出資により作られた第三セクター株式会社横浜みなとみらい21(同年3月解散)である。

脚注

関連項目

外部リンク

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