トップQs
タイムライン
チャット
視点

ラテン文字拡張D

Unicodeのブロック ウィキペディアから

Remove ads

ラテン文字拡張D(ラテンもじかくちょうD、英語: Latin Extended-D)は、Unicodeの129個目のブロック

概要 範囲, 面 ...
Remove ads

解説

ラテン文字のうち、基本ラテン文字ラテン1補助ラテン文字拡張Aラテン文字拡張BIPA拡張ラテン文字拡張追加ラテン文字拡張C音声記号拡張音声記号拡張補助のいずれのブロックにも含まれていないものを収録している。

Unicodeのバージョン5.0において初めて追加された。

収録文字

要約
視点
さらに見る コード, 文字 ...
Remove ads

小分類

要約
視点

このブロックの小分類は「UPA用の追加」(Additions for UPA)、「エジプト語学用の追加」(Egyptological additions)、「マヤ言語学用の追加」(Mayanist additions)、「中世学者用の追加」(Medievalist additions)、「インシュラー体及びケルト学用の文字」(Insular and Celticist letters)、「修飾文字」(Modifier letters)、「声門音用の正書法文字」(Orthographic letters for glottals)、「追加の文字」(Additional letter)、「音声記号」(Phonetic symbol)、「中国語音韻論用の翻字用記号」(Transliteration letter for sinology)、「リトアニア語方言学用の追加」(Additions for Lithuanian dialectology)、「中期ベトナム語用の文字」(Letters for Middle Vietnamese)、「エウェ語用の古典的な文字」(Archaic letters for Ewe)、「ヴォラピュク用の古典的な文字」(Archaic letters for Volapük)、「1921年以前のラトビア語正書法用の文字」(Letters for pre-1921 Latvian orthography)、「西アフリカ諸語用の文字」(Letter for West African languages)、「日本語音声転写用の文字」(Letter for Japanese phonemic transcription)、「アメリカ音声学正書法用の文字」(Letters for Americanist orthographies)、「アフリカ諸語用の文字」(Letter for African languages)、「ドイツ語方言学用の文字」(Letter for German dialectology)、「マサワ語(メキシコ)用の文字」(Letters for Mazahua (México))、「ウガリット語及びエジプト語の翻字用の文字」(Letters for Ugaritic and Egyptological transliteration)、「追加の中世の文字」(Additional medieval letters)、「初期拼音ローマ字化で用いられた文字」(Letters used in early Pinyin romanization)、「ガリア語用の追加」(Additional letters for Gaulish)、「東部ダン語用の文字」(Letter for Eastern Dan)、「ルイセーニョ語用の文字」(Letters for Luiseño)、「中英語のオルムルムで用いられた文字」(Letters used in the Middle English Ormulum)、「中世の古文書学で用いられた文字」(Letters used in medieval palaeography)、「ワカシ語族及びセイリッシュ語族の諸言語で用いられる文字」(Letters used in Wakashan and Salishan languages)、「チャティーノ語(メキシコ)用の修飾文字」(Modifier letters for Chatino (México))、「日本語音声転写用の修飾文字」(Modifier letter for Japanese phonemic transcription)、「古代ガリア語及びルト語の碑文文字」(Ancient Gaulish and Celtic epigraphic letters)、「拡張IPA用の追加」(Additions for Extended IPA)、「古代ローマの碑文文字」(Ancient Roman epigraphic letters)の36個となっている[2]。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。また、収録文字が1文字しかない小分類については小分類名が単数形で表現されているが、本記事では単数形か複数形かによる小分類名の表記ゆれについては別の小分類として扱わず、同一の小分類として扱うこととする。

UPA用の追加(Additions for UPA

この小分類にはフィンランド語などのウラル語族などの音声記号として用いられているウラル音声記号英語版(UPA)で用いられる記号が収録されている。

エジプト語学用の追加(Egyptological additions

この小分類には古代エジプトで話されていた、ヒエログリフなどで書かれたエジプト語の解析で用いられる記号が収録されている。

マヤ言語学用の追加(Mayanist additions

この小分類にはラテン文字のうち、植民地時代のマヤ語の正書法に使用された[2]文字が収録されている。

これらの文字は16世紀イエズス会宣教師が、スペイン語にはないグアテマラのマヤ語の特定の音を書き写すために使用したものである[3]

中世学者用の追加(Medievalist additions

この小分類にはラテン文字のうち、中世ヨーロッパの文献で用いられた文字が収録されている。

インシュラー体及びケルト学用の文字(Insular and Celticist letters

この小分類にはラテン文字のうち、インシュラー体或いはゲール文字と呼ばれる、主にブリテン島アイルランド島及びアイスランドで用いられたラテン文字の変種に含まれるもののうち、明らかに通常のラテン文字と異なる字形を持つものが収録されている。

元々インシュラー体の文字はケルト諸語音韻論の発音記号としてU+1D79 ᵹ LATIN SMALL LETTER INSULAR Gのみが符号化されていた[27]が、歴史的にインシュラー体は別のラテン文字の書体であるカロリング文字と別の文字体系と看做されていた(ラテン語はカロリング文字で、中英語はインシュラー体で綴られていた)こと、中世北欧の組版では一部のインシュラー体の文字が通常のラテン文字とは別の文字として扱われていたこと、また、一部の文字については年代測定の基準として用いられていた(INSULAR R Ꞃは1200年頃に使用されなくなったが、INSULAR F Ꝼは14世紀まで使用され続けた)ことを受け、通常のラテン文字と大きく字形の異なるものが別の符号位置に分離されることとなった[5]。なお通常のラテン文字でも書体によっては同様の外見となりうるものは符号上分離されていない。

これらの文字は、中世の写本の転写や現代ケルト言語学の音声記号において、その文字がカロリング朝の形式と対照的である場合に使用される。テキスト全体をインシュラー体で表す場合は符号上は通常のラテン文字を使用し、インシュラー体のフォントで表示する必要がある[2]

修飾文字(Modifier letters

この小分類には文字の基線よりも上側の位置に小さく書かれる記号(修飾文字)が収録されている。

声門音用の正書法文字(Orthographic letters for glottals

この小分類にはメキシコ先住民族が話すメッパー語英語版(Meꞌphaa)などで用いられる、声門破裂音[ʔ]を表すための記号が収録されている。

追加の文字(Additional letter

この小分類には追加のさまざまなラテン文字が収録されている。

音声記号(Phonetic symbol

この小分類には国際音声記号(IPA)で用いられる発音記号一つのみが収録されている。

中国語音韻論用の翻字用記号(Transliteration letter for sinology

この小分類にはパスパ文字U+A856 ꡖ PHAGS-PA LETTER SMALL Aの翻字や西夏語の[ʔ]の音声転写に用いられる[2][8]記号1つのみが収録されている。

リトアニア語方言学用の追加(Additions for Lithuanian dialectology

この小分類にはリトアニア語方言学において用いられる発音記号が収録されている。

中期ベトナム語用の文字(Letters for Middle Vietnamese

この小分類には中世のベトナム語の発音を表すための文字が収録されている。

エウェ語用の古典的な文字(Archaic letters for Ewe

この小分類にはガーナで話されるエウェ語で用いられる文字F WITH HOOK(U+0191 Ƒ / U+0192ƒ)の古い字形が収録されている。

ヴォラピュク用の古典的な文字(Archaic letters for Volapük

この小分類には人工言語ヴォラピュクにおいて、かつて用いられていたが廃止された文字が収録されている。

1921年以前のラトビア語正書法用の文字(Letters for pre-1921 Latvian orthography

この小分類には1921年以前のラトビア語で用いられていた正書法用の文字が収録されている。

西アフリカ諸語用の文字(Letter for West African languages

この小分類には西アフリカ地域のさまざまな言語の正書法で用いられる文字が収録されている。

日本語音声転写用の文字(Letter for Japanese phonemic transcription

この小分類には日本語促音を転写するために用いられる文字1つのみが収録されている。

アメリカ音声学正書法用の文字(Letters for Americanist orthographies

この小分類にはアメリカの音声記号ネイティブ・アメリカンの諸言語の正書法用いられる文字が収録されている。

アフリカ諸語用の文字(Letter for African languages

この小分類にはアフリカのさまざまな言語の正書法で用いられる文字が収録されている。

ドイツ語方言学用の文字(Letter for German dialectology

この小分類にはドイツ語の方言学で用いられる文字が収録されている。

マサワ語(メキシコ)用の文字(Letters for Mazahua (México)

この小分類にはメキシコ先住民族が話すオト・マンゲ語族マサワ語英語版用の文字が収録されている。

ウガリット語及びエジプト語の翻字用の文字(Letters for Ugaritic and Egyptological transliteration

この小分類には古代メソポタミアで話されたウガリット語や、古代エジプトで話されたエジプト語の翻字に用いられる文字が収録されている。

これらの文字は、実際に音訳する際には常にイタリック体で表示される[2]

追加の中世の文字(Additional medieval letters

この小分類には中世に用いられた追加の文字が収録されている。

初期拼音ローマ字化で用いられた文字(Letters used in early Pinyin romanization

この小分類には中国語普通話の発音を表す拼音の考案の初期段階において用いられていたが、のちに廃字となった文字が収録されている。

ガリア語用の追加(Additional letters for Gaulish

この小分類には古代ローマ時代のヨーロッパの地域ガリア(現在のフランスなどにあたる)で話された、インド・ヨーロッパ語族ケルト語派ガリア語の表記で用いられる文字が収録されている。

東部ダン語用の文字(Letter for Eastern Dan

この小分類にはリベリアコートジボワールで話されるニジェール・コンゴ語族マンデ語派ダン語の東部方言で用いられる文字が収録されている。

ルイセーニョ語用の文字(Letters for Luiseño

この小分類にはアメリカ合衆国カリフォルニア州南部に居住するルイセーニョ族の話す、ユト・アステカ語族ルイセーニョ語で用いられる文字が収録されている。

中英語のオルムルムで用いられた文字(Letters used in the Middle English Ormulum

この小分類には中英語で書かれたオルムルムと呼ばれる聖書の注釈書で用いられた文字が収録されている。

中世の古文書学で用いられた文字(Letters used in medieval palaeography

この小分類には中世の古文書で用いられた文字が収録されている。

ワカシ語族及びセイリッシュ語族の諸言語で用いられる文字(Letters used in Wakashan and Salishan languages

この小分類にはアメリカ合衆国カナダに居住するネイティブ・アメリカンの諸言語で用いられる文字が収録されている

チャティーノ語(メキシコ)用の修飾文字(Modifier letters for Chatino (México)

この小分類にはメキシコの先住民族が話すオト・マンゲ語族のチャティーノ語英語版でも用いられる文字が収録されている。

日本語音声転写用の修飾文字(Modifier letter for Japanese phonemic transcription

この小分類には日本語の促音を表すための上付き文字1つのみが収録されている。

古代ガリア語及びケルト語の碑文文字(Ancient Gaulish and Celtic epigraphic letters

この小分類には古代ヨーロッパで話されていたガリア語及びケルト語の碑文で用いられていた文字が収録されている。

拡張IPA用の追加(Additions for Extended IPA

この小分類には発話障害を持つ人の発話を記録することなどを目的とした拡張IPAで用いられる発音記号が収録されている。

古代ローマの碑文文字(Ancient Roman epigraphic letters

この小分類には古代ローマにおいて碑文に用いられていた、略語を表すための文字が収録されている。

Remove ads

文字コード

ラテン文字拡張D(Latin Extended-D)[1]
Official Unicode Consortium code chart (PDF)
 0123456789ABCDEF
U+A72x
U+A73x
U+A74x
U+A75x
U+A76x
U+A77x
U+A78x
U+A79x
U+A7Ax
U+A7Bx
U+A7Cx
U+A7Dx
U+A7Ex
U+A7Fx
注釈
1.^バージョン16.0時点
Remove ads

履歴

要約
視点

以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。

さらに見る バージョン, コードポイント ...
Remove ads

出典

関連項目

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads