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大阪杯

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大阪杯
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大阪杯(おおさかはい)は、日本中央競馬会(JRA)が阪神競馬場で施行する中央競馬重賞競走GI)である[2][3][4]

概要 大阪杯 Osaka Hai, 開催国 ...

正賞は日本馬主協会連合会会長賞[2][3]

概要

本競走は、春の中距離路線の最強馬決定戦となっている[4][5]

1957年に5歳(現4歳)以上の馬による重賞競走「大阪盃競走」として創設された[5]。競走名は1964年に「サンケイ大阪杯」と改称された後、1989年より「産経大阪杯」となった[5]

創設時は阪神競馬場の芝1800mで3月に行われていた[5]が、距離や施行時期は幾度かの変遷を経て、1972年より芝2000mで定着[5]。施行時期も1982年より桜花賞の前週に移され、現在に至る[5]

外国産馬は1984年から、地方競馬所属馬は1995年からそれぞれ出走可能になり[6]、2003年からは外国馬も出走可能な国際競走となった[7]。2014年から2016年までは本競走の1着馬に天皇賞(春)の優先出走権が付与されていた[5]

2017年よりGI昇格し、名称を「大阪杯」とすることが、2016年10月17日に日本中央競馬会から発表された[8]。優勝馬には当該年のアイリッシュチャンピオンステークスへの優先出走権が与えられる[5]。また同年より天皇賞(春)宝塚記念とともに同一年に行われる3競走[9]を全て優勝した馬に褒賞金が贈られることになった[10]

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詳細

位置付け

2017年のGI競走昇格以前より長らく関西圏において歴史ある重賞競走としての地位を確立しており[11]、上半期の大レースに向けた重要な前哨戦として出走を選択する陣営が多かった[12]。一方で、日本のGI競争には芝2000mで行われるレースの数が乏しく、牡馬が出走可能なレースは3歳限定の皐月賞天皇賞(秋)に限られるという課題点が存在していた[13]。また、かつては天皇賞(春)が春の古馬中長距離路線における最大目標とされていたが、国際的にステイヤーの評価が下落傾向にあることや、適性距離が細分化されたことにより、中距離をメインとする馬の陣営が天皇賞(春)を回避して海外遠征を目指すケースが増加していた[14]。特に春の古馬路線では2000m開催のGIが存在せず、当競争をGI競走へ昇格させることによって「春の古馬中距離王決定戦[15]」を作ることが目的とされた[13]

一方で、当競争の開催時期である3月下旬から4月上旬にはドバイワールドカップミーティングが開催されるため[16]JRA所属の有力馬や有力騎手不在で開催されることも多く、競争の空洞化が指摘されている[17][18]。この問題に対処すべく、2025年からは1着の賞金額が従来の2億円から3億円に引き上げられた[19]

競走条件

以下の内容は、2025年現在[2][3]のもの。

出走資格:サラ系4歳以上

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(出走資格のある馬のみ)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:定量(58kg、牝馬2kg減)

2016年までは天皇賞(春)のステップ競走に指定されており、地方競馬所属馬は天皇賞(春)の出走候補馬(2頭まで)に優先出走が認められていた[20][21]

優先出走権

  • 出馬投票を行っている外国調教馬
  • レーティング順位の上位5頭
  • 当該年に行われる以下の競走のいずれかで1着となった馬(中央・地方の所属は問わない)
  • 当該年に行われる以下の競走のいずれかで2着以内に入着した地方競馬所属馬[22][23]
さらに見る 競走名, 格付 ...

賞金

2025年の1着賞金は3億円で、以下2着1億2000万円、3着7500万円、4着4500万円、5着3000万円[2][3]

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歴史

年表

  • 1957年
    • 5歳以上の馬による重賞競走として「大阪盃競走」の名称で創設、(旧阪神特別)の副称をつけ阪神競馬場の芝1800mで施行。1960年まで「騎手災害基金競走」の副称もつけられた[24]
    • 当時の正賞は大阪新聞社[24]
  • 1960年 - 正賞が大阪新聞社賞、ラジオ大阪賞になる[25]
  • 1962年 - 正賞が産経新聞社賞になる[26]
  • 1964年 - 名称を「サンケイ大阪盃」に変更[27]
  • 1969年 - 名称を「サンケイ大阪杯」に変更[6]
  • 1973年 - 負担重量を別定に変更。
  • 1984年
  • 1989年 - 名称を「産経大阪杯」に変更[5]
  • 1995年 - 指定交流競走に指定され、地方競馬所属馬が2頭まで出走可能となる[6]
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「4歳以上」に変更[6]
  • 2003年 - 国際競走に変更され、外国調教馬が4頭まで出走可能となる[7]
  • 2004年 - 国際セリ名簿基準委員会により国際GIIに指定[28]
  • 2005年 - 外国調教馬の出走枠が8頭に拡大[29]
  • 2014年 - この年から1着馬に天皇賞(春)の優先出走権を付与[5]
  • 2017年
    • GIに昇格、名称を「大阪杯」に変更。
    • 負担重量を定量に変更[8]
    • トライアル制を確立し、指定された競走の1着馬及びレーティング上位の5頭に優先出走を認める。
  • 2020年 - COVID-19の流行により「無観客競馬」として実施[30]

歴代優勝馬

要約
視点

距離はすべて芝コース。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

競走名は第8回から第32回まで「サンケイ大阪杯」、第33回から第60回まで「産経大阪杯」[5]

さらに見る 回数, 施行日 ...
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大阪杯の記録

  • レースレコード - 1:56.2(第69回優勝馬ベラジオオペラ)
    • 優勝タイム最遅記録 - 2:07.8(第18回優勝馬キヨノサカエ)[34]
  • 最年長優勝馬 - 7歳(第21回優勝馬ゴールドイーグル、第49回優勝馬 サンライズペガサス)
  • 最年長勝利騎手-武豊(54歳0ヶ月19日)
  • 最多優勝馬 - 2勝
    • サンライズペガサス(第46回・第49回)、ベラジオオペラ(第68回・第69回)
  • 最多優勝騎手 - 8勝
    • 武豊(第32回・第34回・第37回・第41回・第42回・第58回・第61回・第67回)[35][36]
  • 最多優勝調教師 - 4勝
    • 武田文吾(第5回・第16回・第18回・第25回)
  • 最多優勝馬主 - 4勝
    • (有)サンデーレーシング(第53回・第57回・第63回・第64回)
  • 最多勝利種牡馬 - 6勝
  • 親子制覇
    • ウイルデイール - ダテホーライ
    • オルフェーヴル - ラッキーライラック
  • 騎手・調教師の両方で優勝
    • 池江泰郎(第12回・第15回、第37回)、高橋成忠(第19回、第51回)、松永幹夫(第39回、第64回)
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参考文献

  • 「産経大阪杯(GII)」『中央競馬全重賞競走成績集 【古馬関西編】』日本中央競馬会、2006年、645-713頁。

脚注・出典

関連項目

外部リンク

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