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天皇賞(秋)
日本の中央競馬の重賞競走 ウィキペディアから
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天皇賞(秋)(てんのうしょうあき)は、日本中央競馬会(JRA)が毎年秋に施行する中央競馬の重賞競走(GI)である。通称「秋天(あきてん)」。
正式名称は「天皇賞」であるが、JRAでは施行距離が短縮された1984年(昭和59年)以降「天皇賞(秋)」と表記している[3]。
正賞は天皇賞、日本馬主協会連合会会長賞。
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概要
3歳以上の馬(外国産馬・外国馬を含む)による重賞競走(GI)。施行距離は1938年(昭和13年)から1983年(昭和58年)まで、春と同様に芝3200mであった。1984年(昭和59年)から芝2000mに短縮された。距離変更には賛否両論があった[4]が、短縮後は中距離の最強馬決定戦として位置づけられた[3]。施行時期も長年11月下旬で定着していたが、1981年(昭和56年)から10月下旬 - 11月初旬に繰り上げられた。
2000年(平成12年)よりジャパンカップ・有馬記念とともに「秋の古馬三冠競走」とされ、同一年に行われる3競走を全て優勝した馬に褒賞金が贈られるようになった。
競走条件
以下の内容は、2024年(第170回)のもの[2]。
出走資格
3歳以上のサラ系競走馬(出走可能頭数:最大18頭[5])
- JRA所属馬
- 地方所属馬(優先出走権を得た馬のみ)
- 外国調教馬(優先出走)
出馬投票を行った馬のうち、以下の優先出走権を得ている馬から優先して割り当て、その他の馬は「通算収得賞金」+「過去1年間の収得賞金」+「過去2年間のGI・JpnI競走における収得賞金」の総計が多い順に割り当てる。出馬投票締切の結果、出走申込頭数が出走可能頭数を超えた場合は、別に定めた方法または抽選で出走馬を決定する[6]。
賞金
優先出走権を得られる条件
- 出馬投票を行っている外国調教馬
- レーティング順位の上位5頭[注 1]
- 当該年に行われる以下の競走のいずれかで1着となった馬(中央・地方の所属は問わない)[6]
- 当該年に行われる以下の競走のいずれかで2着以内に入着した地方競馬所属馬[6]
負担重量
定量(3歳56kg・4歳以上58kg、牝馬2kg減[2])
3歳馬は負担重量が軽減されており、4歳以上の馬に比べ重量面で優遇されている。
→「負担重量」も参照
コース

スタート位置は第1コーナーの奥に設けられた「ポケット地点」と呼ばれる。スタートから120mほどで第2コーナーにかかり[7]、第2コーナーから向正面にかけての700mは落差2mの緩やかな下り勾配となる[7][8]。その後、向正面の半ばから約1.5mの急な上り坂になる[7][8]。これを上りきるとまもなく第3コーナーに入り、カーブを回りながら約1.8m下る[7][8]。第4コーナーからは上り勾配に転じ、直線に入る[7][8]。ゴールまでの直線は約525mで、JRAの競馬場では新潟競馬場(外回り:658.7m)に次いで2番目に長い[9][7][8]。直線の中ほどにも高さ2mの長い上り坂があり、坂を登り切ったあともゴールまで約250mの平坦路がある[7][8]。
スタートから最初のカーブまでが短く[注 2]、序盤から前へ行きたい馬が外側の枠に入った場合、スタートからすぐに先行できなければ、カーブで大きく外を回ることになり、距離を余計に走ることになるため、スタート直後の先行争いがひとつの見どころとなる[8][注 3]。
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歴史
年表
- 1937年(昭和12年) - 「帝室御賞典」を再編し年2回の施行に改め、秋の競走を東京競馬場で施行。
- 1938年(昭和13年) - 施行距離を芝3200mに、出走条件を5歳(現4歳)以上に変更[10]。
- 1944年(昭和19年) - 太平洋戦争の影響で中止[10]。
- 1947年(昭和22年) - 名称を「天皇賞」に変更[10]。
- 1971年(昭和46年) - 外国産馬が出走できなくなる。
- 1981年(昭和56年) - 勝ち抜き制を廃止[10]。
- 1984年(昭和59年)
- グレード制導入、GIに格付け。
- 施行距離を芝2000mに変更[10]。
- 1987年(昭和62年)
- 1995年(平成7年) - 指定交流競走となり、地方競馬所属馬も出走が可能になる[11]。
- 2000年(平成12年) - 外国産馬が2頭まで出走可能になる。
- 2001年(平成13年) - 馬齢表記を国際基準へ変更したことに伴い、出走条件を「4歳以上牡馬・牝馬」から「3歳以上牡馬・牝馬」に変更。
- 2004年(平成16年) - 「日本中央競馬会創立50周年記念」の副称をつけて施行[12]。
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年) - 「悠仁親王殿下御誕生慶祝」の副称をつけて施行[14]。
- 2008年(平成20年) - 出走条件を「3歳以上牡馬・牝馬」から「3歳以上」に変更[15]。
- 2012年(平成24年)
- 「近代競馬150周年記念」の副称をつけて施行[16]。
- 出走馬選定方法を変更、レーティング上位5頭に優先出走を認める。
- 天皇・皇后が臨席、天皇賞史上2回目の天覧競馬。
- 2014年(平成26年)
- 「JRA60周年記念」の副称をつけて施行[17]。
- トライアル制を確立し、指定した競走の1着馬に優先出走権を付与。
- 2019年(令和元年) - 「天皇陛下御即位慶祝」の副称をつけて施行[18]。
- 2023年(令和5年)
歴代優勝馬
要約
視点
競走名は第13回まで「帝室御賞典」[10]、第16回以降は「天皇賞」。
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天皇賞(秋)の記録
- レースレコード - 1:55.2(第168回優勝馬イクイノックス)なお、このタイムは芝2,000メートルのJRAレコードである。
- 優勝タイム最遅記録 - 2:08.3(第156回優勝馬キタサンブラック)
- 最年長優勝馬 - 8歳
- カンパニー(第140回)
- 最多優勝馬 - 2勝
- シンボリクリスエス(第126回・第128回)、アーモンドアイ(第160回・第162回)、イクイノックス(第166回・第168回)
- 最多優勝騎手 - 7勝
- 保田隆芳(第5回・第20回・第22回・第24回・第34回・第36回・第54回)、武豊(第100回・第116回・第120回・第136回・第138回・第156回・第170回)[23]
- 最多優勝調教師 - 7勝
- 最多優勝馬主 - 4勝
- (有)シルクレーシング(第160回・第162回・第166回・第168回)
- 最多勝利種牡馬 - 5勝
- 最年少勝利騎手 - 江田照男(第104回・19歳8ヶ月19日)[26]
- 最年長勝利騎手 - 武豊(第170回・55歳7ヶ月12日)
- 親子制覇
- トウメイ - テンメイ
- メジロアサマ - メジロティターン
- スペシャルウィーク - ブエナビスタ
- キタサンブラック - イクイノックス
- 兄弟制覇
- フジノパーシア・スリージャイアンツ(チエクイン産駒)
- 騎手・調教師の両方で優勝
- 中島時一(第3回(調騎兼業))、小西喜蔵(第7回・第13回、第44回)、保田隆芳(第5回・第20回・第22回・第24回・第34回・第36回・第54回、第62回)、境勝太郎(第28回、第80回・第94回・第112回)
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世界のなかの天皇賞(秋)
- ワールド・ベスト・レースホース・ランキング委員会(WBRRC)による評価
世界の競走や競走馬の順位付けを行う国際機関国際競馬統括機関連盟(IFHA)では、毎年、世界の主要競走の結果に基づいて競走の得点(レースレート、RR)を算出し、上位100競走を発表している[29][注 4]。
これにより、2021年の天皇賞(秋)は、世界総合順位で4位、芝の中距離部門[注 5]では世界1位となった[30]。
年 | RR | 総合順位 | 芝部門 | 中距離部門 | 芝中距離部門 | 出典 |
2017 | 120.25 | 22位 | 19位 | 8位 | 6位 | [31] |
2018 | 120.75 | 17位 | 16位 | 9位 | 8位 | [32] |
2019 | 120.75 | 13位 | 12位 | 7位 | 7位 | [33] |
2020 | 123.75 | 4位 | 4位 | 3位 | 3位 | [34] |
2021 | 123.00 | 4位 | 3位 | 2位 | 1位 | [35] |
2022 | 120.75 | 17位 | 12位 | 10位 | 7位 | [36] |
2023 | 123.50 | 6位 | 6位 | 1位 | 1位 | [37] |
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脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
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