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作家アリスシリーズ
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「作家アリスシリーズ」(さっかアリスシリーズ)は、有栖川有栖による日本の推理小説のシリーズ。
同作者による「学生アリスシリーズ」と区別のために呼称されているほか、「火村英生シリーズ」・「作家編」などとも呼ばれる。『ロシア紅茶の謎』など、タイトルに国名を冠した作品は特に「国名シリーズ」と呼ばれる。
探偵役である犯罪学者・火村英生と、ワトスン役の推理作家・有栖川有栖(以下アリス)が主な登場人物であり、作品の多くはアリスの一人称で語られる形となっている。大阪・兵庫・京都などの各府県警本部にそれぞれレギュラーの捜査チームが協力者として存在し、非常に細かく描写されている(スピンアウト的な主役作品も存在する)のもシリーズの特徴である。
作品リスト
単行本・文庫本
- 46番目の密室
- 1992年3月、講談社ノベルス、ISBN 4-06-181608-X
- 1995年3月、講談社文庫、ISBN 4-06-185896-3
- 2009年8月、講談社文庫【新装版】、ISBN 978-4-06-276427-8
- 2012年10月、角川ビーンズ文庫、ISBN 978-4-04-100511-8
- 2019年9月、講談社【限定愛蔵版】、ISBN 978-4-06-516688-8
- 限定愛蔵版の別冊には有栖川が大学時代に執筆した『46番目の密室』の原形である掌編「暖炉のある密室」が収録されている。
- ダリの繭
- 1993年12月、角川文庫、ISBN 4-04-191301-2
- 1999年11月、角川書店【愛蔵版】、ISBN 4-04-873187-4
- 2013年6月、角川ビーンズ文庫、上冊、ISBN 978-4-04-100870-6
- 2013年7月、角川ビーンズ文庫、下冊、ISBN 978-4-04-100899-7
- 愛蔵版と角川ビーンズ文庫版(下冊)には書き下ろし掌編「シュルレアリスムの午後」が収録されている。
- ロシア紅茶の謎(短編集、国名シリーズ1)
- 1994年8月、講談社ノベルス、ISBN 4-06-181788-4
- 1997年7月、講談社文庫、ISBN 4-06-263548-8
- 2013年1月、角川ビーンズ文庫、ISBN 978-4-04-100640-5
- 海のある奈良に死す
- 1995年3月、双葉社、ISBN 4-575-23214-9
- 1998年5月、角川文庫、ISBN 4-04-191302-0
- 2000年5月、双葉文庫、ISBN 4-575-50720-2
- スウェーデン館の謎(国名シリーズ2)
- 1995年5月、講談社ノベルス、ISBN 4-06-181852-X
- 1998年5月、講談社文庫、ISBN 4-06-263793-6
- 2014年11月、角川ビーンズ文庫、ISBN 978-4-04-101070-9
- ブラジル蝶の謎(短編集、国名シリーズ3)
- 1996年5月、講談社ノベルス、ISBN 4-06-181910-0
- 1999年5月、講談社文庫、ISBN 4-06-264571-8
- 英国庭園の謎(短編集、国名シリーズ4)
- 1997年6月、講談社ノベルス、ISBN 4-06-181965-8
- 2000年6月、講談社文庫、ISBN 4-06-264891-1
- 朱色の研究
- 1997年11月、角川書店、ISBN 4-04-873078-9
- 2000年8月、角川文庫、ISBN 4-04-191304-7
- ペルシャ猫の謎(短編集、国名シリーズ5)
- 1999年5月、講談社ノベルス、ISBN 4-06-182071-0
- 2002年6月、講談社文庫、ISBN 4-06-273450-8
- 暗い宿(短編集)
- 2001年7月、角川書店、ISBN 4-04-873308-7
- 2003年10月、角川文庫、ISBN 4-04-191307-1
- 絶叫城殺人事件(短編集)
- 2001年10月、新潮社、ISBN 4-10-602652-X
- 2004年2月、新潮文庫、ISBN 4-10-120433-0
- マレー鉄道の謎(国名シリーズ6、第56回日本推理作家協会賞受賞作)
- 2002年5月、講談社ノベルス、ISBN 4-06-182027-3
- 2005年5月、講談社文庫、ISBN 4-06-275077-5
- スイス時計の謎(中編集、国名シリーズ7)
- 2003年5月、講談社ノベルス、ISBN 4-06-182316-7
- 2006年5月、講談社文庫、ISBN 4-06-275387-1
- 白い兎が逃げる(中編集)
- 2003年11月、カッパ・ノベルス、ISBN 4-334-07544-4
- 2007年1月、光文社文庫、ISBN 978-4-334-74178-5
- モロッコ水晶の謎(中編集、国名シリーズ8)
- 2005年3月、講談社ノベルス、ISBN 4-06-182418-X
- 2008年3月、講談社文庫、ISBN 978-4-06-275988-5
- 乱鴉の島
- 2006年6月、新潮社、ISBN 4-10-430802-1
- 2008年10月、講談社ノベルス、ISBN 978-4-06-182615-1
- 2010年2月、新潮文庫、ISBN 978-4-10-120436-9
- 妃は船を沈める(中編集)
- 2008年7月、光文社、ISBN 978-4-334-92618-2
- 2010年9月、カッパ・ノベルス、ISBN 978-4-334-07697-9
- 2012年4月、光文社文庫、ISBN 978-4-334-76404-3
- 火村英生に捧げる犯罪(短編集)
- 2008年9月、文藝春秋、ISBN 978-4-16-327450-8
- 2011年6月、文春文庫、ISBN 978-4-16-781601-8
- 長い廊下がある家(中編集)
- 2010年11月、光文社、ISBN 978-4-334-92736-3
- 2012年8月、カッパ・ノベルス、ISBN 978-4-334-07710-5
- 2013年7月、光文社文庫、ISBN 978-4-334-76591-0
- 高原のフーダニット(中編集)
- 2012年3月、徳間書店、ISBN 978-4-19-863363-9
- 2014年11月、徳間文庫、ISBN 978-4-19-893906-9
- 菩提樹荘の殺人(中編集)
- 2013年8月、文藝春秋、ISBN 978-4-16-382400-0
- 2016年1月、文春文庫、ISBN 978-4-16-790525-5
- 臨床犯罪学者・火村英生の推理 密室の研究(自選短編集)
- 2013年10月、角川ビーンズ文庫、ISBN 978-4-04-101069-3
- 臨床犯罪学者・火村英生の推理 暗号の研究(自選短編集)
- 2014年2月、角川ビーンズ文庫、ISBN 978-4-04-101257-4
- 臨床犯罪学者・火村英生の推理 アリバイの研究(自選短編集)
- 2014年6月、角川ビーンズ文庫、ISBN 978-4-04-101431-8
- 怪しい店(短編集、第3回吉川英治文庫賞受賞の対象期間内の文庫新刊)
- 2014年10月、角川書店、ISBN 978-4-04-102141-5
- 2016年12月、角川文庫、ISBN 978-4-04-104960-0
- 鍵の掛かった男(第3回吉川英治文庫賞受賞の対象期間内の文庫新刊)
- 2015年10月、幻冬舎、ISBN 978-4-34-402833-3
- 2017年10月、幻冬舎文庫、ISBN 978-4-34-442651-1
- 狩人の悪夢
- 2017年1月、KADOKAWA、ISBN 978-4-04-103885-7
- 2019年6月、角川文庫、ISBN 978-4-04-107855-6
- インド倶楽部の謎(国名シリーズ9)
- 2018年9月、講談社ノベルス、ISBN 978-4-06-513138-1
- 2020年9月、講談社文庫、ISBN 978-4-06-520132-9
- カナダ金貨の謎(国名シリーズ10、中短編集)
- 2019年9月、講談社ノベルス、ISBN 978-4-06-513138-1
- 2021年8月、講談社文庫、ISBN 978-4-06-523823-3
- 捜査線上の夕映え
- 2022年1月、文藝春秋、ISBN 978-4-16-391484-8
単行本・文庫本未収録作品
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登場人物
主人公
- 火村 英生(ひむら ひでお)
- 京都の私大・英都大学社会学部の准教授(シリーズ開始時は助教授)。本シリーズの探偵役。32歳 - 34歳。独身。
- 北海道札幌市生まれのあちこち育ちで、両親とは死別。言葉は標準語を使用する。京都市北白川の昔ながらの下宿屋に、大家の篠宮時絵(通称「婆ちゃん」)と3匹の猫たちと共に暮らしている。現在は下宿の唯一の店子である。愛車は廃車寸前のベンツ。愛飲する煙草の銘柄はキャメル。猫舌[1]。
- 犯罪社会学を専攻しており、研究の一環としてフィールドワークと称して実際の殺人現場へ赴いては事件を解決しているため、アリスからは「臨床犯罪学者」と称されている。
- 犯罪学者を志した理由を、火村自身は「人を殺したいと思ったことがあるから」と説明しており、実際「誰かを惨殺する」悪夢に毎晩のように魘されては飛び起き、殺人者の心と同調するかのような言動を起こしたり、時としては親友のアリスでさえも突き放そうとしたりするなど暗い過去が垣間見える時がある。
- いつも白いジャケット、色の濃いシャツ、だらしなく結んだ細いネクタイに、冬場は黒革のコートという装いである。また、殺人現場では黒いシルクの手袋を愛用している。若白髪混じりでぼさぼさの頭髪をかき回したり、考え事をする時に唇を人差し指でなぞったりする癖がある。非常に博学で、語学も堪能。英仏独語を話せるが、本人曰く「独仏は道を尋ねられる程度の能力」とのこと。徹底した無神論者。
- 気のおけない仲である親友のアリスに対しては口や態度が悪いが、その他の人間に対してはTPOに応じての立ち居ふるまいや気配りもできる。幼い少年少女のあしらいが上手いことや下宿先の婆ちゃんに度々土産を買って帰るなど優しい人柄をうかがわせるエピソードも多いが、やくざ相手にでも凄めるほど神経に切れた箇所があるとアリスに言わしめる一面も持っている。
- よく通るバリトンで鼻の高い端正な横顔に長い脚と女性に好かれる容姿をしており、無愛想なくせにもてる、自分から口説かないきれいなもて方はよくないとアリスからやっかまれている。作中でも教え子の中に火村のファンがいたり、女性に好感を持たれたりしているが、当の本人は女嫌い。
- 大学2年の時に、講義中にアリスが書いていた小説を無断で読んだことがきっかけで知り合いとなり、やがて親友となった。十数年経った現在でもお互いに最も親しい友人として交流しており、事件の有無にかかわらずお互いの家を訪ね合ったりするほど良好な間柄である。
- テレビドラマでは、事件の謎を解いた際に「この犯罪は美しくない」と呟く。また、事件の捜査に携わる理由について、「この世に『美しい犯罪』が存在しないことを証明するため」と語っている。
- 有栖川 有栖(ありすがわ ありす)
- 火村の大学時代からの友人。職業は推理作家で、本人によれば年収は同年代の平均的サラリーマンと同程度。専業作家になる前は印刷会社の営業マンだった。本シリーズのワトソン役で、「火村の良き、そして唯一の理解者」と紹介されることもある。32歳 - 34歳。独身。身長175センチメートル。
- 大阪生まれ大阪育ちで、現在は大阪市天王寺区夕陽丘のマンションに住んでいる。名前はペンネームであると同時に母親から与えられた本名でもある。火村からは常に「アリス」とあだ名で呼ばれるが、これは苗字を縮めた言い方で下の名前を呼び捨てにしたものではないらしい。愛車は先輩作家から無料で譲り受けたポンコツのブルーバード。
- 火村のフィールドワークに助手という名目でしばしば同行しているが、関わった事件を直接小説のネタにすることは避けている様子。推理作家のさがで、技巧を凝らしたトリックや複雑な犯行動機を考えだしては、火村ににべもなく否定されて悄然とする役回りが多い。しかしアリスの突飛な推理をひとつひとつ否定している過程で消去法的に事件の真実があぶり出されることもあり、火村はアリスを助手として重宝していると作中で何度か語っている。
- 火村の「人を殺したいと思ったことがある」という発言や、悪夢を見て飛び起きるという姿を度々目撃したことから、彼に何かあれば自分が傍について助けてやりたいと漠然と考えている。火村の過去に何があったのかはアリスは知らされておらず、語らせようと水を向けたこともあったが現在まではぐらかされてしまっている。
- ごくごく一般的な価値観を持った大人しいふつうの青年であるが、推理小説についてはつい熱く語りがち。高校時代に片想いしていた同級生の女生徒にラブレターを渡したが、その日の夜に彼女が自殺未遂を起こすという事態に見舞われ、それが現在でもトラウマとなっている。
- 作者である有栖川有栖とは同姓同名であるがまったくの別人格であり、経歴・趣味・嗜好・思想などにも多少の差異がある。また、作中で彼を「アリス」と呼ぶのは火村だけであるが、雑誌記事やその他メディアなどでは作者とキャラクターを区別する意味合いも兼ねて「アリス」と表記されることが多い。
大阪府警捜査一課
- 船曳(ふなびき)
- はげ頭・太鼓腹・サスペンダー(本人はズボンつりと呼んでいる)がトレードマークの警部。その容姿から、部下たちからひそかに「海坊主」と呼ばれている。
- 火村の鋭敏な頭脳と推理力を買っている最も気安い警察関係者のひとりであり、事件に対して船曳のほうから相談を持ちかけることも多い。民間人である火村とアリスが殺人現場に立ち会うことにも好意的で、物腰もいたって柔らかいが、ひとたび容疑者や犯罪者と対峙すると厳しい刑事としての一面を垣間見せる。
- 鮫山(さめやま)
- 銀縁眼鏡をかけた学者らしい風貌をしている警部補。アリスたちより3歳年上[2]。独身。係長として捜査一課で辣腕をふるう。
- 常に丁寧な態度を崩さず、特に火村に対しては「執事のごとく接する」とアリスに評されている。後輩にあたる森下には教育係として厳しく接している姿が目立つ。暑いのが苦手。
- 森下 恵一(もりした けいいち)
- 船曳に見込まれ阿倍野署から大阪府警捜査一課に転属された、まだ20代の若手刑事。
- ジャニーズ系の顔立ちに加えて、いつもアルマーニの高級スーツを着ていることから「刑事らしからぬちゃらちゃらした格好」と批判的に見られることもある。刑事になれたことが嬉しくてたまらないという真面目で正義感に溢れた好青年だが、調子に乗った言動が元で鮫山に叱責されることもしばしばある。
- 『ペルシャ猫の謎』に収録されている中編「赤い帽子」では、アリスや火村に代わって主役を務めた。これは、「赤い帽子」が大阪府警の内部雑誌『なにわ』への掲載を目的としていたことと、著者がかねてから森下にスポットを当てたいと考えていたことの二点の理由による[3]。
- 名前がケイイチであるため、上司たちに早くケイジになれとからかい混じりに言われることがある。
- 茅野(ちの)
- 森下とは対照的に、船曳班一の強面の刑事。
- 歩きながらせわしなく扇子を使っている様子を「黒澤明の『野良犬』から抜け出してきたよう」と評されている。
- 高柳 真知子(たかやなぎ まちこ)
- 森下と同じく、阿倍野署から大阪府警捜査一課に配属された女性刑事。巡査長。刑事としてのキャリアも年齢も森下より上の31歳。愛称はコマチ。
- お酒はかなりいける口らしい[4]。漫才ファンで、仕事で疲れて帰宅した時はテレビを録画したものやレンタルDVDを見てリフレッシュする[5]。
兵庫県警捜査一課
- 樺田(かばた)
- 削いだような頬・尖った鼻・切れ長の目・薄い眉など、いかにも敏腕刑事といった印象の外見をしている警部。180センチメートルという長身で、声優張りの美声の持ち主。
- 野上の火村に対する鞘当てには関与しないが、どこか面白がっているような態度が仄見える。火村の捜査への出馬には好意的であり、樺田のほうから協力を要請することもある。
- 野上(のがみ)
- 叩き上げの巡査部長。40代とは思えない老け顔で[6]、刑事ドラマに出てくる冴えない中年刑事をさらにくすませたような外見をしている。
- 民間人である火村が事件現場にたびたびやってくることを苦々しく思っており、その態度を隠そうともしない。しかし過去に失態を演じた際には辞表を提出しようとしたこともあり、義理堅く人情家な性格がうかがえる。実はコーヒーにうるさい一面がある。
- 家族は妻と、大学生の娘と息子が一人ずついる。
- 遠藤(えんどう)
- 優しいパパ然とした容貌をしている。
京都府警捜査一課
出版関係
- 片桐 光雄(かたぎり みつお)
- 珀友社の編集部に所属している、アリスの担当編集者。吉祥寺在住。33歳。『狩人の悪夢』で婚約を発表した。
- アリスとはよく気が合い、出張の際にはお互いの家に泊まり合うほど意気投合している。火村に犯罪学関連の面白い読み物を執筆させようと腐心しているが、いまだ成功していない。大学時代にフラメンコギター部に所属しており(当時のステージネームは「パコ・片桐」)、今でもギターをよく弾いている。
- 初登場作品は、ノンシリーズの『マジックミラー』。
- 朝井 小夜子(あさい さよこ)
- アリスの先輩作家にあたる推理小説家。36歳。独身。
- 京都市太秦に住んでいる生粋の京女だが、アリス曰く「『いやどすわぁ、堪忍え』なんて物言いは決してしないお姐さん」とのこと。アリスとは仲の良い姉弟のような関係であり、火村を紹介されて意気投合してからは3人で時々飲みに行っている。
その他
- 真野 早織(まの さおり)
- アリスの住むマンションの隣人で、女子校で英語を教えている教師。28歳。独身。
- 黒髪を肩に垂らす程度まで伸ばした清楚な美人。鳴かないカナリアを飼っており、旅行や研修に出かける際にアリスに預けていくことがある。
- 篠宮 時絵(しのみや ときえ)
- 火村の下宿の大家。
- 夫に先立たれ、下宿屋を一人で切り盛りしている。火村とアリスからは「婆ちゃん」と呼ばれ慕われている。
- 因幡 丈一郎(いなば じょういちろう)
- 東方新聞社会部の記者。
- 火村やアリスが警察に捜査協力していることを嗅ぎつけ、稀に公になっていない情報を聞き出そうとコンタクトを取ろうとする。がっちりした体格だが色白。
- ジョージ・ウルフ
- 火村の同僚で英都大学のイギリス人英語学講師。火村より3歳年上。
- 火村のことを「ヒム」の愛称で呼ぶが、火村本人は「無神論者の自分にはヒム(賛美歌)は似合わない」と語っている[7]。
- 火村の飼い猫
- 瓜太郎(うりたろう)
- 火村が住む下宿屋で飼われている雄猫。時絵に拾われた。
- 子猫の時、茶トラの柄が猪の子、瓜坊を連想させたため火村に命名された。話しかけられるのを喜ぶ。時絵にウリちゃん、火村にはウリと呼ばれている[8]。
- 小次郎(こじろう)
- 瓜太郎の弟分。雨の日に火村に拾われた。頭や背中・しっぽが黒で顎からおなかにかけて白い。命名は火村。
- 目を合わせてのスキンシップを好み、怠ると体調を崩すほど。時絵にコオちゃん、火村には小次郎と呼ばれている。
- 桃(もも)
- 野良が長かったせいか気が強く活発な牝猫。3月3日の雨の日に火村に拾われた。命名は時絵。
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「学生アリス」シリーズとの関連
「作家アリス」シリーズ・「学生アリス」シリーズと呼ばれるこの2シリーズは、お互いにパラレルな世界であり、「作家アリス」に登場する有栖川有栖が「学生アリス」シリーズを執筆、「学生アリス」に登場する有栖川有栖が「作家アリス」シリーズを執筆しているという設定になっている。したがって、本シリーズでの有栖川有栖は、関わった事件を小説の題材に用いたりすることが一切なく、その点でも警察サイドの信頼を得ている。
漫画
麻々原絵里依作画により、一部作品が漫画化されている。
『臨床犯罪学者・火村英生のフィールドノート』として、あすかコミックスDXより5巻まで刊行されている。
- 人喰いの滝(「動物園の暗号」「ロシア紅茶の謎」「猫と雨と助教授と」収録)
- ロシア紅茶の謎(新装版として改題し再刊行)
- 朱色の研究 夕陽丘殺人事件(「シュルレアリスムの午後」収録)
- 朱色の研究I(新装版として改題し再刊行)
- 朱色の研究 枯木灘殺人事件
- 朱色の研究II(新装版として改題し再刊行)
- 201号室の災厄(「嗤う月」「ブラジル蝶の謎」収録)
- ブラジル蝶の謎(新装版として改題し再刊行)
- 英国庭園の謎(「暗い宿」収録)
ドラマCD
まんだらけとモモグレのオリジナルレーベルKiKKaよりドラマCD化されている。
テレビドラマ
要約
視点
『臨床犯罪学者 火村英生の推理』(りんしょうはんざいがくしゃ ひむらひでおのすいり)は、日本テレビ系の「日曜ドラマ」枠にて2016年1月17日から3月20日まで放送されたテレビドラマである[9]。最終回放送後には動画配信サイト『Hulu』にて、番外編エピソードが3週連続で配信された[10]。また、2019年9月29日にはスペシャルドラマ「臨床犯罪学者 火村英生の推理2019」が日本テレビ系で放送されるとともに[11]、オリジナル・ストーリー「狩人の悪夢」が動画配信サイト『Hulu』にて2週連続で配信された[12]。
キャスト
- 主人公
- 英都大学社会学部
- 京都府警察本部
- その他
ゲスト
- 第1話
- ニック・ハレルヤ(スピリチュアルアーティスト) - 戸次重幸
- 吉永(ニックのマネージャー) - 音尾琢真
- 大和田雪枝(フリーライター) - 入山法子
- 大和田英児(雪枝の弟) - 高杉真宙
- 佐田(ゲームソフト制作会社「Simbalinx」ディレクター) - 松尾諭
- 真野早織(有栖の隣人) - 橘美緒(第4話・第9話にも出演)
- 小室礼美(雪枝の友人) - 篠原真衣
- 水尾智佐(被害者) - 松尾薫[21]
- 金子ジュリア(ニックのアシスタント) - 留奥麻依子[22]
- 事件現場記者 - 西野大作(第8話にも出演)
- 事件現場リポーター - 白須慶子
- ゲームソフト制作会社「Simbalinx」プロデューサー - 佐藤一平
- 山野詩織(被害者) - 小針茜
- シャングリラ十字軍・構成員 - 兼松若人
- 第2話
- 第3話
- 第4話
- 第5話
- 第6話
- 第7話
- 第8話
- 第9話
- 最終話
- Another Story1
- Another Story2・3
- 摩利(地下アイドル「貴方に首すじ噛まれ隊」センター) - 鈴木友菜
- 菜々子(地下アイドル「貴方に首すじ噛まれ隊」) - 水谷果穂
- 梨本梢(地下アイドル「貴方に首すじ噛まれ隊」) - 奥仲麻琴
- 増田れい(地下アイドル「貴方に首すじ噛まれ隊」) - 加藤里保菜
- ユミノ(地下アイドル「貴方に首すじ噛まれ隊」) - 早乙女ゆみの(マボロシ可憐GeNE)
- カナミ(地下アイドル「貴方に首すじ噛まれ隊」) - 夏野香波(マボロシ可憐GeNE)
- アオナ(地下アイドル「貴方に首すじ噛まれ隊」) - 沖本蒼奈(マボロシ可憐GeNE)
- マヤ(地下アイドル「貴方に首すじ噛まれ隊」) - 朝比奈まや(マボロシ可憐GeNE)
- 鳴海珠理奈(プロデューサー) - 霧島れいか
- 谷邑康平(マネージャー) - 浅利陽介
- 臨床犯罪学者 火村英生の推理2019「ABCキラー」編
- 堂本茉菜(英都大学学生) - 山本亜依(「狩人の悪夢」編にも出演)
- 茶谷滋也(被害者) - 菅裕輔[30]
- 番藤ロミ(被害者) - 本橋由香[31]
- 花井唯子(パーカッション奏者・茶谷滋也の元妻) - 高橋メアリージュン[32]
- 因幡丈一郎(東方新聞社記者) - 佐藤隆太[32](「狩人の悪夢」編にも出演)
- 曽我部修(京都府警捜査一課警部補) - 前田公輝(「狩人の悪夢」編にも出演)
- 壇健作(会社経営者・壇亜由子の夫) - 波岡一喜
- 片桐光雄(有栖川担当編集者) - 柄本時生(「狩人の悪夢」編にも出演)
- 海原晴美(大阪府警捜査一課警部) - 濱田マリ
- 鹿田弘至(兵庫県警捜査一課警部) - 長谷川初範
- 臨床犯罪学者 火村英生の推理2019「狩人の悪夢」編
スタッフ
- 原作 - 有栖川有栖「火村英生」シリーズ(KADOKAWA、講談社、光文社、新潮社、文藝春秋、徳間書店、幻冬舎)
- 脚本 - マギー、佐藤友治
- 音楽 - 井筒昭雄
- 主題歌 - EDGE of LIFE「Selfy Trick」[35]
- 撮影 - 東田博史
- 照明 - 徳永博一
- 音声 - 岡田平次
- 美術プロデューサー - 高野雅裕
- 美術デザイン - 荒川敦彦、松木修人
- VE - 権田博
- 編集 - 藤本浩史
- ライン編集 - 梶原梓
- サウンドデザイン - 石井和之
- 音響効果 - 木村実玖子
- MA - 下村真美子
- タイトルバック - 岡野正広
- VFX - 熱田健太郎
- 技術統括 - 木村博靖
- 警察監修 - 吉川祐二
- 言語指導 - 奈良井志摩(京都弁)、山本篤(大阪弁)
- チーフプロデューサー - 松岡至
- プロデューサー - 戸田一也、小泉守・松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)
- 演出 - 佐久間紀佳、明石広人、浅見真史(トータルメディアコミュニケーション)
- 制作協力 - トータルメディアコミュニケーション
- 製作著作 - 日本テレビ
- 臨床犯罪学者 火村英生の推理2019
- 原作 - 有栖川有栖「火村英生」シリーズ(KADOKAWA、講談社)
- 脚本 - マギー
- 脚本協力 - 佐藤友治
- 音楽 - 井筒昭雄
- 主題歌 - AliA「realize」[36]
- チーフプロデューサー - 池田健司
- 企画プロデュース - 戸田一也
- プロデューサー - 小泉守(トータルメディアコミュニケーション)
- 演出 - 長沼誠
- 制作協力 - トータルメディアコミュニケーション
- 制作 - HJホールディングス
- 製作著作 - 日本テレビ
放送・配信日程
『臨床犯罪学者 火村英生の推理』
『臨床犯罪学者 火村英生の推理 Another Story』
最終回放送後、動画配信サイト『Hulu』にて3週連続で配信。
スペシャルドラマ『臨床犯罪学者 火村英生の推理2019「ABCキラー」編』
放送時間は22時30分から23時25分。
Huluオリジナルストーリー『臨床犯罪学者 火村英生の推理2019「狩人の悪夢」編』
『臨床犯罪学者 火村英生の推理2019「ABCキラー」編』放送後、動画配信サイト『Hulu』にて2週連続で配信。
コラボレーション
2016年1月期の日テレ製作ドラマ3作品のコラボレーション企画の一環として、2016年2月17日放送水曜ドラマ『ヒガンバナ〜警視庁捜査七課〜』には火村英生(斎藤工)と有栖川有栖(窪田正孝)がカメオ出演として特別参加し、上記2016年2月21日放送の番組において土曜ドラマ『怪盗 山猫』から勝村英男(成宮寛貴)、霧島さくら(菜々緒)がカメオ出演として特別参加した[39]。
リリース
- 『臨床犯罪学者 火村英生の推理』 (Blu-ray & DVD BOX)
- 6枚組(本編5枚+特典1枚、本編約472分+特典映像)
- 特典映像:メイキング、スポット集、キャストインタビューなど
- 封入特典:ブックレット
- 販売元:バップ、発売:2016年8月17日
- ドラマ『臨床犯罪学者 火村英生の推理』オリジナル・サウンドトラック
- レーベル:バップ、発売:2016年2月24日
- 主題歌「Selfy Trick」EDGE of LIFE (Single Maxi)
- レーベル:avex trax、発売:2016年2月17日
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脚注
関連項目
外部リンク
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