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遊佐未森
日本のシンガーソングライター (1964-) ウィキペディアから
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遊佐 未森(ゆさ みもり、1964年2月20日 - )は、日本の女性シンガーソングライター、作曲家、作詞家。宮城県仙台市出身[1]。
「遊佐」は本名[2]で、東北地方南部や宮城県に多い苗字。山形県には遊佐町がある。「未森」は本人と外間隆史が命名した芸名[2]である。
芸能事務所は、デビュー以来ヴァーゴミュージックに所属していたが[2]、神奈川県横須賀市に「株式会社水音社」を設立した[3]。遊佐と元ピチカート・ファイヴの鴨宮諒が所属する[3]。
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来歴
要約
視点
生い立ち
1964年に仙台市で生まれる[4]。両親は、いつも歌っているような子であった、と語る[4]。
6歳でNHKの『ちびっこのどじまん』に出場し、童謡「たきび」を披露した[5]。7歳頃よりピアノを弾きながら作詞と作曲を始め[6]「自然豊かな場所に住んでいた影響もあり、空や山をテーマにした曲が多かった」と述べる[6]。
子供の頃から音楽好きで、両親の意向で仙台少年少女合唱隊に参加して[4]福井文彦に師事し、テレビ出演や演奏会を経験した[5]。中学生で声楽を習い始め、常盤木学園高等学校音楽科へ進学し[7]、東北地方各地の学校を巡る演奏旅行を経験するなど音楽に恵まれて生活した[6]。声楽家を目指したが、様々な音楽に触れてシンガーソングライターを志す[6]。
高校卒業後、国立音楽大学音楽学部音楽教育学科へ進学し、リトミックを専攻する[5]。同大学を卒業後、音楽事務所へデモテープを送りメジャー・デビューが決まった[6]。
1980年代 - 1990年代
1988年4月、アルバム『瞳水晶』でEPIC・ソニーからメジャー・デビュー[8]。プロデューサーは福岡智彦と外間隆史[9]。作詞家として工藤順子を起用し、以降も遊佐の楽曲を多数手がけることとなった[10]。『瞳水晶』では成田忍がサウンドプロデュース[11]、レコーディング・エンジニアの飯尾芳史がミキシングを担当した[12]。
同1988年10月には2枚目のアルバム『空耳の丘』を発売[14]。このアルバムから外間隆史が中心となってプロデュースを行うようになる[11]。前作同様に当初はあまり話題にならなかったが、アルバム収録曲「地図をください」が日清カップヌードルのCM曲に採用され一躍注目を浴びる[15]。テレビCMは「シュワルツェネッガー、食べる。」としてアーノルド・シュワルツェネッガーが出演し、肩に乗用車を担いで現れ、青空の下でカップヌードルを食べるシュワルツェネッガーの映像と、BGMとして同曲が流された。CMに曲名や歌手名のクレジットはなかったが、話題を呼んで「CM曲を歌っているのは誰か」と問い合わせが相次ぎ広く知られた。同曲は1989年2月にシングルカットされ、3枚目のシングルとして発売された[16]。
1990年にシングル『夏草の線路』のカップリング曲「真夜中のキリン」が「第一生命ディズニー」のCMに採用される[注 1]。「夏草の線路」は4枚目のアルバム『HOPE』に収録されている。
初期は遊佐が作詞や作曲した楽曲は少なく、遊佐がメジャーデビュー前から親交の深い元FILMSの外間隆史が共同作業者として楽曲制作に深く関わり、童話やファンタジーをモチーフとした独特の世界観を創り上げた[17]。外間のコンセプトにより、ジャケット写真やステージでは森ガール風の衣装や大きな帽子を身にまとい、ライブアクトでは人形のような振り付けを演じ、初期のアルバムには歌詞カードに外間による短編小説が掲載されるなど、サウンドのみならずビジュアル面も含めたトータルプロデュースを行っていた。福岡智彦は太田裕美の夫であるが、初期のアルバムには太田から楽曲提供された曲もあった。
1991年に「靴跡の花」が田中芳樹原作のアニメ映画『アルスラーン戦記』の主題歌に採用され、オリコンチャート14位にランクインするなど遊佐としては最大のヒット曲となった。「空」が『横山光輝 三国志』のエンディングテーマとして使われた。「靴跡の花」は5枚目のアルバム『モザイク』に収録されたが、このアルバムでは初のセルフプロデュースとなり、外間隆史がプロデュースから外れた[18]。このアルバムと、1993年発表の6枚目のオリジナルアルバム『momoism』から遊佐自身の作詞・作曲による楽曲が増えるが、この時点ではまだ外間隆史も楽曲提供を行っている。
1992年にシングル『東京の空の下』[注 2] を発表し、オッペン化粧品CM曲に採用される[19]。カップリング曲「いつも同じ瞳」[注 3] が仙台市のクリスロードイメージソングとなった[20]。同年にはセルビデオ映画『東京BOOK』がオリコン第1位となった。
1994年3月発表のミニアルバム『水色』は、アイリッシュミュージックバンドのナイトノイズ (Nightnoise) との共作で、遊佐としては初の海外アーティストとの共演を果たした。このアルバムでは外間隆史が完全に制作から外れた。
1994年に細野晴臣プロデュースのアンビエントユニット「LOVE,PEACE&TRANCE」に甲田益也子、小川美潮と共に参加するなど、それまでとは異なるアーティストとの共同活動の場を広げた。
「花王メリット」のCM曲として、1995年にはシングル「たしかな偶然」[注 4]、1996年にはシングル「生活のプリン」が採用される[21]。
1997年発表のエピック時代最後のシングル『ロカ』がスズキ・アルトのCMに採用される[22]。同年に東芝EMIへ移籍し、24枚目のシングル『タペストリー』[注 5] を発表、カルビー「ア・ラ・ポテト」のCM曲に採用される[22]。
1998年にデビュー10年となり12枚目のアルバム『ECHO』を発表し、収録曲「レモンの木」が『ワイドABCDE〜す』(ABCテレビ)の3月エンディングテーマに採用された。
1999年2月発売の27枚目のシングル曲「ポプラ」[注 6] が、同年4月から山崎製パンのCMソングに採用される。2000年発表のシングル「空に咲く花」[注 7](通算28枚目)がフジテレビ系『世界ゴッタ煮偉人伝』エンディングテーマに採用される。
1999年から体調を崩し、1年間活動休止して海の近くへ引っ越す[23]。活動復帰後の2000年11月8日に13枚目のアルバム『small is beautiful』をリリース[23]。東京から引っ越していく女性の心境を歌った「サヨナラ東京」[24] が収録されている[23]。
2000年代以降
2002年に、大正から昭和初期の曲をカバーした18枚目のアルバム『檸檬』を発表して初のカバーアルバムとなる。2003年に東京都国立市の依頼により、国立市立国立第八小学校の校歌を制作した[25]。
2005年にヤマハミュージックコミュニケーションズへ移籍、同年12月7日に移籍後初めて、32枚目シングル『クロ』を発売した。同年12月から2006年1月までNHK『みんなのうた』で放送された[26]。アニメーションはおーなり由子が担当。同年に、さとう宗幸、稲垣潤一、中村雅俊、かの香織、山寺宏一、小川もこら、宮城県出身のアーティストと共に「みやぎびっきの会」を結成し、年1回ほど宮城県で合同コンサートを行っていた[27]。
2008年にデビュー20年となりカバーアルバム第2弾『スヰート檸檬』を発表。前作『檸檬』と同様に懐メロをカバーした。同年にはうどんや風一夜薬本舗のイメージモデルとなり、桂米團治襲名披露公演のパンフレットなどに和服姿の写真が掲載された。
2009年6月発売のアルバム『銀河手帖』収録曲「I'm here with you」が、NHK『みんなのうた』(同年6・7月の歌)で放送され、NHK「地球エコ2009」のキャンペーン「SAVE THE FUTURE」でオンエアされた長編アニメーション『川の光』のメインテーマにもなる。
2012年1月、18枚目のアルバム『淡雪』を発表。同アルバム収録曲「いつでも夢を」には檀れいが参加した。2012年3月、NHKの東日本大震災復興支援ソング「花は咲く」リレー歌唱に参加[28]。同年、第79回NHK全国学校音楽コンクール小学校の部課題曲「希望のひかり」の作詞を担当[29]。作曲は大熊崇子が担当した。
2018年にデビュー30年となり3月21日にベストアルバム『PEACHTREE』を発売した。初回限定盤はピアノ演奏を中心とした未発表音源6曲入り特典CDが付属する[30]。
2021年6月23日に20枚目のアルバム『潮騒』をリリースした。初回盤にはアルバム制作後の映像を収めた遊佐初のBlu-ray Discが付属したものもある。
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人物
歌唱法の特徴とも言えるファルセットにおける独特の緩やかなビブラートと強弱のウェーブは、遊佐自ら「8の字唱法」と解説している[4]。
好きなアーティストとしてケイト・ブッシュ、ジェーン・シベリー (en:Jane Siberry)[31]、スプリット・エンズ (en:Split Enz) などを挙げている。
ライブ活動も積極的に行い、通常のホールコンサートのほか、ひなまつり企画ライブとして2001年からスタートした「cafe mimo〜桃節句茶会〜」は、小編成での自由自在な表現で、毎年ひなまつりの季節に開催している[8]。
通常公演と、1回目から行っている女性専用コンサート「girl's only公演」も続けている。2003年から、毎回日替わりで個性的なゲストも出演する。過去のゲストは、高野寛、西村由紀江、中西俊博、coba、栗原正己、堂島孝平、ゴンザレス三上、ウェイウェイ・ウー、かの香織、藤原道山、佐藤竹善、山口とも、サキタハヂメ、谷山浩子、土岐麻子、北原雅彦(東京スカパラダイスオーケストラ)、桂米團治、稲垣潤一、チェン・ミン、鈴木重子、斉藤由貴、檀れい、山寺宏一、小池光子(ビューティフルハミングバード)、鈴木広志、大口俊輔、木村仁哉、近藤研二、新居昭乃、渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)、杉林恭雄、瀬木貴将、野宮真貴、弓木英梨乃、tico moon、モモンガ・コンプレックスほか。
さらにピアノソロでの「bombonniere」や、秋冬に開催する「ソング・トラベル」など、音楽施設に場所を限らず美術館などでも弾き語りを披露している[8]。
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ディスコグラフィ
シングル
アルバム
オリジナル・アルバム
ベスト・アルバム
コンピレーション・アルバム
ライブ・アルバム
カバー・アルバム
映像作品
参加作品
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書籍
エッセイ
- 『ひなたVOX』音楽之友社、1991年1月、ISBN 978-4276237124
- 『ひなたVOX』角川書店、1993年4月、ISBN 978-4041875018
ムック
- 『空耳見聞録-遊佐未森のいる風景』河出書房新社、1991年11月、ISBN 978-4309007335
- 『遊佐未森 モザイクな日々- 1988‐1992GB MEMORIES』CBS・ソニー出版、1992年4月、ISBN 978-4789707565
- 『遊佐未森』エクシード・プレス〈Exceed press pop culture series : Music〉、1999年10月、ISBN 978-4893697486
- 『mimorama』日興企画、2013年11月、ISBN 978-4888776684
写真集
- 『Tanabata Mimori Yusa Live Photo Book 1988-2003』ヴァーゴミュージック、2003年
楽譜
- 『遊佐未森 BISCUIT PIECES』リットーミュージック、1990年3月、ISBN 978-4845690480
- 『遊佐未森 PIANO&VOCAL ベストセレクション』東京音楽書院、1990年12月、ISBN 978-4811493688
- 『遊佐未森 best』東京音楽書院、1991年10月、ISBN 978-4811494791
- 『遊佐未森 Hope』リットーミュージック、1992年10月、ISBN 978-4845651498
- 『ピアノ弾き語り 遊佐未森 BEST COLLECTION』東京音楽書院、1993年6月、ISBN 978-4811497396
- 『遊佐未森/ベスト・ソングス : 最新曲を含む遊佐未森のベスト曲を楽しいピアノ弾き語りで』ドレミ楽譜出版社、1993年7月、ISBN 4810811794
- 『遊佐未森 モザイク』リットーミュージック、1993年3月、ISBN 978-4845651573
- 『POP 遊佐未森』ドレミ楽譜出版社〈PLAY ON THE PIANO〉、1998年12月、ISBN 978-4810811797
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タイアップ
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コンサート
1987年 - 2006年
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メディア出演
ラジオ
テレビ
CM
- カゴメ - CMナレーション
- グリコ「カプリソーネ」
- アイレディース化粧品
- 日本デルモンテ トマトケチャップ
- カルピス「AIR」
- 宝徳稲荷大社
- ミツカン - 「野菜を漬けよう 初夏篇」CMナレーション
- 明治乳業 - 「旬のフルーツゼリー」CMナレーション
- うどんや風一夜薬本舗(2008年 - ) - イメージキャラクター
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楽曲提供
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関連する人物
- 福岡知彦 - プロデューサー、太田裕美の夫。
- 外間隆史 - 楽曲提供、初期の世界観を確立した共同作業者。
- 工藤順子 - 作詞家、楽曲提供。
- 成田忍 - 楽曲提供、アレンジ、サウンドプロデュースを担当。
- 太田裕美 - 楽曲提供、福岡智彦の妻。
- 小川美潮
- 中原信雄
- 古賀森男
- 大村憲司
- 阿部尚徳 - リミックスを担当、ライブにも出演。
- 斉藤由貴 - 遊佐が楽曲提供している。
- かの香織 - 大学の同窓生で共同作業も行う。
- 植田正治 - アルバムジャケットの写真を撮影。
- 檀れい
- 松井咲子(AKB48)- 遊佐のファンであることをブログで公言している[32]。
- サンドウィッチマン - 富澤たけしは仙台市立南光台小学校の後輩、伊達みきおは仙台市立八乙女中学校の後輩、伊達の妻の熊谷麻衣子は常盤木学園高等学校、国立音楽大学の後輩。
脚注
参考文献
外部リンク
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