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2012年のF1世界選手権

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2012年のF1世界選手権
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2012年のF1世界選手権は、FIAフォーミュラ1世界選手権の第63回大会として開催された。

2012年のFIAフォーミュラ1
世界選手権
前年: 2011 翌年: 2013
一覧: 開催国 | 開催レース
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2012年のF1世界選手権において3度目のドライバーズタイトルを獲得したセバスチャン・ベッテル

シーズン概要

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3年連続チャンピオンとなったベッテル

開幕から7戦続けて異なる優勝者が誕生するという珍しい記録が生まれた。シーズン中の勝者は8人を数え、1983年2003年に並ぶ2位タイの記録となった[注 1]中国GPではニコ・ロズベルグが初優勝し、メルセデスにとって1955年以来57年ぶりのワークス勝利を達成。スペインGPではパストール・マルドナドベネズエラ人としてF1初優勝。アブダビGPでは3年ぶりにF1に復帰したキミ・ライコネンが優勝し、「ロータス」ブランドのチームが1987年以来の勝利を記した。

優勝が分散した理由として、開発競争が行われていたエンジン排気の空力的利用(エキゾースト・ブローイング)が禁止されたことにより、チーム間の戦力差が縮まったことが挙げられる。この技術をリードしていたレッドブルは前年の12勝18ポールポジション (PP) から7勝8PPに成績を落とした。さらに、ピレリの2012年用タイヤは作動温度帯(ワーキングレンジ)を管理することが難しく、レース毎に勢力図が変化する要因となった[1][2]。上位チームのペースが安定しない中で、ザウバーウィリアムズといった中位チームが躍進し、レースをかき回す存在になった。それでも、後半戦はタイヤへの理解が深まるとともに混乱は収束していった。

その他の技術面では、メルセデスが開発したDRS連動型FダクトダブルDRS)が話題となった。また、コアンダ効果を利用したエキゾーストシステムの開発が進められた。

ドライバーズチャンピオンは最終的にフェルナンド・アロンソフェラーリ)とセバスチャン・ベッテル(レッドブル)の2名の争いとなった。アロンソは混戦の中で堅実にポイントを積み重ねてチャンピオン候補の本命と目されたが、2度の接触リタイアによってポイントリードを失った。ベッテルはシーズン中盤まで波に乗れなかったが、終盤戦は前年のような速さが復活し、アロンソを3ポイント差で下して3年連続チャンピオンを獲得した。コンストラクターズチャンピオンもレッドブルが3連覇を達成した。

2012年はチャンピオン経験者が6名参戦したが、7度の個人最多記録を持つミハエル・シューマッハは今季を最後として「2度目の引退」を発表し、19年に及ぶF1での戦いを終えた。

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レギュレーションの変更

要約
視点
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テクニカルレギュレーションの変更によって登場した「段差ノーズ」を採用するフォース・インディア VJM05(上)
マクラーレンMP4-27の様にノーズに段差がないものもある(下)[3]

技術規定

シーズン開幕前の変更[4] [5][6]

  • ブロウンディフューザーの廃止。
    • エンジン標準ECUの制御項目(マッピング)の監視強化。
    • エンジン排気を放出する位置・角度、排気口の形状を厳密に規制[7]
  • フロントウィングの負荷テストを強化(フレキシブル構造の規制)。たわみの許容値を20mmから10mmへ削減。
  • Tボーンクラッシュ時の安全性強化。
    • モノコック前端+150mmより先の部分のノーズの高さは、車体底部の基準面(リファレンスプレーン)から上方最大550mmまでとする[3]モノコック前端の高さは従来通り625mmまで[3]
    • サイドポッドのサイドパネルの高さを550mmとする。
    • 側部衝撃構造に上向きのプッシュオフテストを追加。
  • マーシャルによって操作されるマシン内の緊急スイッチをより分かりやすくする。
  • タイヤ交換作業時、圧搾ヘリウムガスでホイールガンを駆動してはならない。
  • ブレーキトルクを利用した車高調整装置の禁止。ロータスが開発中のリアクティブ・ライドハイト・サスに対応して。

シーズン中の変更

  • ハンガリーGPより、エンジンのトルクマッピングの調整幅を上下2%以内に制限[8]

競技規定

シーズン開幕前の変更[4][5][6]

  • すべてのクラッシュテストに合格しないマシンは、プレシーズンテストに参加できない。
  • 中断を含めて、レースの最長時間は4時間まで。
  • ブロックラインの明確化
    • 順位を守るためのライン変更は1回に限る(蛇行運転の禁止)。元のレーシングラインに戻ることもできるが、コーナーへのアプローチでは1台分のスペースを空けなければならない。
  • セーフティーカー走行時、コース上の安全が確認された状況において、周回遅れのマシンはセーフティーカーとラップリーダーを抜いて隊列の最後尾に付くことができる。クリーンな状態でリスタートを行うため。
  • レース中断時にピットインしていたマシンは、中断時の順位のままグリッド上のマシンに合流できる。
  • 偵察ラップやインラップの走行中、燃料と時間を節約する目的でコースをショートカットしてはならない。
  • 各ドライバーに与えられるすべてのタイヤを初日のフリー走行で使用できる(従来は3セットまで)。
  • シーズン中のテストは1度、3日間のみ許される。
  • 控訴が認められないスチュワードの裁定は、レギュレーション内の一ヶ所にまとめられる。
  • ウェットコンディションで視界が著しく悪化した場合、DRSの使用が禁止される[9]

シーズン中の変更点

  • イギリスGPより、イエローフラッグ提示区間ではDRSの使用を禁止する。
  • イギリスGPよりブロックラインの定義がさらに明確化され、オーバーテイクを試みるマシンの「かなりの部分」が並んでいない限り、防御側は1回のアクションでコース幅すべてをつかうことができると説明された[10]

その他

  • 本年イギリスGPより、表彰式にて元F1ドライバーによる被表彰者へのインタビューが開始された。記念すべき最初のインタビュアーは地元出身のジャッキー・スチュワートであった[11]
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参戦チーム・ドライバー

要約
視点

新車発表

さらに見る コンストラクター, マシン ...

エントリーリスト

各チームおよびFIAから発表された内容[24]および、F1関係紙やニュースなど公に発表された内容に基づく。

さらに見る エントラント, コンストラクター ...

ドライバー変更

  • ケータハムのNo.21は、FIAのエントリーリストに載ったヤルノ・トゥルーリから、開幕前にペトロフに交代した。[55]
  • ロータスのNo.10は、第13戦イタリアGPでグロージャンが出場停止処分を受けたため[65]、代役でダンブロシオが出走した。[41]
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開催地

さらに見る Round, レース名称 ...
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結果

要約
視点

レース

さらに見る Rd., GP名 ...

ドライバーズ・ワールド・チャンピオンシップ(選手部門)

上位10台には以下のポイントが加算される。

さらに見る 順位, ポイント ...

(略号と色の意味はこちらを参照

さらに見る 順位, ドライバー ...

太字 - ポールポジション斜体 - ファステストラップ
† 印はリタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い。

コンストラクターズ・ワールド・チャンピオンシップ(製造者部門)

ポイントシステムおよび以下の書式はドライバー部門と同一である。

さらに見る 順位, コンストラクター ...
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テレビ放送

日本の旗 日本

脚注

外部リンク

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