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2026年のF1世界選手権

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2026年のF1世界選手権は、国際自動車連盟(FIA)フォーミュラ1世界選手権の第77回大会として開催予定の大会。

2026年のFIAフォーミュラ1
世界選手権
前年: 2025 翌年: 2027
一覧: 開催国 | 開催レース

概要

レギュレーションの変更

要約
視点

技術規定

大規模な規定変更が行われ、『軽く、小さく、より機敏』というコンセプトのもと[1]、バトルのしやすさを向上させることが主な目的となっている[2][3]

パワーユニット

  • ICE(内燃エンジン)から得られるパワーを550~560kwから400kwに引き下げ[4]。MGU-K(運動エネルギー回生システム)の電気出力は120kwから350kwへと大幅に引き上げ[4][2]。一方、MGU-H(熱エネルギー回生システム)が廃止された[2]
    • これにより、ブレーキング時に回生できるエネルギー量も倍増し、1周あたり8.5MJのエネルギーが回生可能となった。また、パワーユニットが簡素化される[5]
  • 前方の車両から1秒以内に接近すると、ドライバー自らの操作で電動パワーを一時的にブーストすることが可能となる『マニュアルオーバーライドモード』が追加された[6][7][8]
  • 燃料はすべて「持続可能な燃料(e-fuel)」となる[3][9]
  • PUの設計は2026年2月時点でホモロゲーションされ、以後原則として、基本仕様の変更のような大掛かりな設計変更は認められない[10]。ただ、各PUの性能はFIAによって逐次モニターされ、性能面で劣ると見られるPUマニュファクチャラーに対しては、6戦ごとに「ADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities)」と呼ばれる支援制度が発動する予定。ADUOの対象メーカーは、特例的な仕様変更やコストキャップの緩和などが認められる[11]

空力

  • 新たに『アクティブ・エアロダイナミクス』が導入される。
    • フロント、リア両ウィングのフラップの角度を、ストレート部とコーナー部でそれぞれ適したものに変えることがいつでも可能となる[2][12]
    • 一方、前方の車両から1秒以内に接近するとリアウィングの角度を変化させて抗力を低減できるドラッグリダクションシステム(DRS)が廃止された。
  • 3要素からなるアクティブリアウィングが採用される。下部のビームウィングは廃止、エンドプレートは簡素化される[13]
  • フロントウィングが100mm狭くなり、2要素からなるアクティブフラップが採用される[13]
  • ウェイク(後流)を制御するため、サイドポッドの前面にボードが付けられるなどされる[12]。一方、フロント・ホイールアーチが廃止される[12]
  • 部分的にフロアがフラット化され、ディフューザーの性能が低減される。そのため、グランドエフェクト効果を減らし、足回りを著しく固めて車高を限界まで下げるようなセットアップに依存する必要がなくなる[12][14]
  • FIAが新規定をシミュレーションした結果、空力ダウンフォースは30%、抗力は55%削減されたとしている[5][14]

タイヤ

  • フロントタイヤの幅は25mm、リアタイヤの幅は30mm短縮される[4]
  • 供給されるドライタイヤはC1~C5の5種類となり、2025年に導入されたC6は廃止される[15]。また、各コンパウンド間の性能差をより大きくする[15]
  • サイド部のデザインが2011年のピレリのサプライヤー就任以来初めて刷新され、チェッカー柄をあしらったものとなった[16]

シャーシ

  • シャーシのサイズについて、ホイールベースは最大3600mmから3400mmに、全幅は2000mmから1900mmに縮小。最大フロア幅は150mm縮小される。
  • シャーシサイズの変更などに伴う軽量化により、最低重量は2022年規定より30kg軽い768kg(うちタイヤ46kg)となる[4]
  • 車両間の視覚的差別化を高めるため、塗装またはステッカーによるリバリーが側面及び上面から見た表面積の最低55パーセントを覆わなければならない[17][18]

安全面

  • 前面衝撃構造(FIS)に2段階構造が導入される[12]。また、側方衝撃構造についても基準が厳しくなる[12]
  • ロールフープの荷重は16Gから20Gに増加。テスト荷重は141kNから167kNに増加する[12]
  • 「リアウィングエンドプレートライト」の取り付けが義務付けられ、2025年のライトよりも視認性が大幅に向上[5]。また、ERSステータスを識別するためのライト「サイドセーフティライト」の取り付けが義務付けられる[5]
  • 将来のアクティブ・セーフティの導入を視野に、各車に取り付けられたGPSアンテナの感度改善が図られる[12]

競技規定

  • 2026年に限り、プレシーズンテストが3回実施される[19]
  • ドライバーがキャリアを通して決まったカーナンバーを使用するという規則が見直され、カーナンバーの途中変更が可能になった[17][18]
  • スプリントが開催されるレースにおいて、フリープラクティス中に赤旗が出た場合、フリープラクティスの時間延長が認められる[20]
  • スプリント予選中にウェットコンディション宣言があった場合でも、ドライタイヤ制限が解除されなくなる[19]
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参戦チーム・ドライバー

要約
視点

エントリーリスト

  • 前年度チャンピオンのランド・ノリスはカーナンバー「1」を使用するため、5年連続でカーナンバー「1」が採用されるシーズンとなる[21]。これに伴い、前年度において「1」を使用していたマックス・フェルスタッペンは、2021年以来5年振りに自身のカーナンバー「33」を使用する。
さらに見る エントラント, コンストラクター ...

チーム・ドライバーの変更

チームの変更

開幕前

ドライバーの変更

開幕前

フリープラクティスドライバー

2022年シーズン以降F1チームには、レース出場が2回以下のドライバーを金曜日のFP1あるいはFP2で走行させる義務が年間4回課せられている。フリープラクティスドライバーには過去に出走2回以下の新規レギュラードライバーも含まれる。

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開催予定地

要約
視点

3月8日オーストラリアGPで開幕し、12月6日アブダビGPで閉幕する予定。また、シーズン前に行われるプレシーズンテストは3回に分けて行われ、1回目はカタロニア・サーキットで1月26日から30日の5日間、2回目と3回目はバーレーン・インターナショナル・サーキットで2月11日から13日と、18日から20日のそれぞれの3日間で行われる予定[70]

前年からの変更点
さらに見る ラウンド, レース名称 ...
  • S:スプリント(決勝前日実施) - 第2戦中国GP(未定)、第6戦マイアミGP(未定)、第7戦カナダGP(未定)、第11戦イギリスGP(未定)、第14戦オランダGP(未定)、第18戦シンガポールGP(未定)
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シーズン結果

要約
視点

レース

さらに見る Rd., グランプリ ...
  • Sprint : スプリント
  • Race : 決勝

ドライバーズ・ワールド・チャンピオンシップ(選手部門)

  • 決勝レースの上位10台とスプリントレースの上位8台には以下のポイントが与えられる。
さらに見る 順位, 決勝ポイント ...

(略号と色の意味はこちらを参照

  • S : スプリント
  • R : 決勝

コンストラクターズ・ワールド・チャンピオンシップ(製造者部門)

  • ポイントシステムおよび以下の書式はドライバー部門と同一である。
さらに見る 順位, コンストラクター ...
  • S : スプリント
  • R : 決勝

ペナルティポイント

  • ペナルティポイントが12ポイントに達すると1戦出場停止。ポイントは12ヶ月間有効となる[78][注 3]
さらに見る ドライバー, 前年度 繰越 ...
  • 前年度繰越の()内の数字は、開幕時点の有効ペナルティポイント。

戒告処分

  • 戒告処分が1シーズン中に5回に達し、5回のうち4回がドライビングに関する違反に対する戒告の場合、5回目の戒告が発せられたグランプリの決勝グリッド(5回目の戒告が決勝レース中の場合は次戦の決勝グリッド)において10グリッド降格となる[80][81]
  •  : 有効戒告処分
  •  : ペナルティ消化後の戒告処分
  •  : 有効戒告処分(非ドライビング)
  •  : ペナルティ消化後、もしくは累積に含まない戒告処分(非ドライビング)
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カーナンバー

これまでに使用されたカーナンバーのうち、2026年から使用可能となるのは以下の通り。番号以下は以前の使用者。

テレビ放送・インターネット配信

日本

フジテレビ2026年から2030年までの5年間、日本国内での独占放映・配信権を獲得したと2025年12月5日に発表した[82][83]。これにより、これまでの「フジテレビNEXT」・「NEXTsmart」に加え、新たに「FOD」でも全戦全セッションの完全生中継を行う。また、「FOD」では公式ストリーミングサービス「F1 TV」との連携も開始し、日本国内でも「F1 TV Pro」と「F1 TV Premium」の視聴が可能となる[84]。さらに地上波では、最大5戦のダイジェスト番組を放送する。地上波でのF1番組は11年ぶりとなる[85]。これに伴い、2016年の夏から配信を開始した「DAZN」との契約は一旦終了となった[86]

アメリカ合衆国

Apple TV」が2026年から2030年までの5年間、F1の独占放映・配信権を獲得したと2025年10月17日に発表した[87]。これにより、アメリカ国内では「Apple TV」内での全戦全セッションの完全生中継を行うこととなる。また、「F1 TV Premium」は「Apple TV」のサブスクリプション経由のみ利用可能と発表した[88]。これに伴い、2018年から放送を担っていた「ESPN」との契約は終了となった[89]

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脚注

関連項目

外部リンク

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