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2025年のF1世界選手権

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2025年のF1世界選手権は、国際自動車連盟(FIA)フォーミュラ1世界選手権の第76回大会として開催している大会。

2025年のFIAフォーミュラ1
世界選手権
前年: 2024 翌年: 2026
一覧: 開催国 | 開催レース
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F1世界選手権75周年のロゴマーク

概要

レギュレーションの変更

技術規定

最低体重の変更[1]
2024年まではドライバーの最低体重許容量は80kgと決められていたが、82kgに変更された。これにより、燃料を除くマシン全体の最小重量制限は798kgだったものが、800kgに増加した。
ドライバーの冷却[2]
2023年カタールGPにて、複数のドライバーが高温による体調不良に陥り、更なる懸念の繰り返しを避けるため[3]
  • FIAの公式気象レーダーが30.5を超える気温を予測した場合か、レースディレクターが事前に宣言した場合に、チルアウト・モータースポーツ(アメリカ)製のドライバー冷却システムを搭載・稼働させることが義務付けられた。今年度に関しては独立したバッテリーパックを介しての稼働となり、同システム使用時はマシンの最低重量が5kg増加する[4]
DRSの仕様変更[5]
昨年のアゼルバイジャンGPのレース後に「マクラーレンのリアウイングがたわみ、高速走行時に他チームよりも空気抵抗を減少させていた」と他チームから批判と論争が発生したため[6]。リアウイングのテストは開幕戦から実施され、フロントウイングなど他の部分のテストは、第9戦以降から導入される[7]。開幕戦後、FIAはリアウイングの変形がレース中に見られたため、リアウイングのギャップ数を2mmから0.5mmに制限し、第2戦は通知が遅れたため、0.25mmの許容範囲の追加を発表した[8]
  • リアウイングを含む空力部品は「完全に固定され、不動であること」が義務付けられた。
  • 最少ギャップは従来の10-15mmから9.4-13mmに縮小
  • DRS作動時の最大幅は従来の通り85mm
  • DRSの解除後は正確に元の位置へ戻ることが義務
ギアボックスの回数制限の廃止[9]
ギアボックスの設計の信頼性が高くなり、この制限は不必要となったため、使用するギアボックスの回数制限が廃止となる。

競技規定

ファステストラップポイントの廃止[10][11]
昨年のシンガポールGPのレース後に「レッドブルRBが共謀してファステストラップポイントをマクラーレンから略奪した」という疑惑と論争が発生し、批判が上がったため[12]
ルーキードライバーの起用義務の変更[11]
若手ドライバーのフリープラクティスへの出走機会を増加させるため。
  • 2024年までは「マシン1台につきシーズンに1回」とし、必ず2回はFP1かFP2で走行させることが義務付けられていたが、本年より「マシン1台につきシーズンに2回」とし、合計で4回の走行が義務付けられた。
旧車でのテスト規制[13]
各チームが年間に実施できる日数は最大で20日間という制限が課される。また選手権にエントリーしているか、エントリーする予定のドライバーを使用してテストを行う場合は、最大4日間で1000kmという制限が課される。選手権中にドライバーが交代した場合は、その交代要員は旧車テスト走行距離の計算上元のドライバーと見なされる。また、テストはFIAによるグレード1かグレード1Tを保有するサーキットで許可されるが、以下の場合はテストの実施が認められない。
  • グランプリを開催する60日前である場合
  • 前年にF1を開催していない場合
  • FIAの判断により、前年の開催後に大幅な変更が加えられた場合
予選について[14]
予選がキャンセルされた場合、スプリントレースと決勝レースのスターティンググリッドは、ドライバーの選手権の順位で開始するように変更された。以前は、予選が開催できなかった場合のグリッドの決定はスチュワードに委ねられていた。もし選手権の順位を適用してグリッドを決定できない場合は、スチュワードに委ねることとなる。
スターティンググリッドについて[15]
昨年のサンパウロGPの開始前にて、撤収されるマシンのスターティンググリッドに続き、一部のマシンがレース開始に間に合わない場合の規制が修正された。最終グリッドは、レース開始1時間前に決定される。レース開始まで75分前に撤収したマシンは最終グリッドに含まれず、空いたグリッドには後続マシンを前方に繰り上げることとなった。
不適切なコメントへの罰則[16]
FIAの会長であるモハメド・ビン・スライエムが主導となり、昨年度まではドライバーに対して「社会貢献活動」が課されていたが[17]、今年度より不適切な発言に対して罰則が課されるように変更された。また、F1ドライバーは『レベル4』相当のため、罰金額が基準の4倍となっている。
  • FIAやモータースポーツの利益と擁護する価値観に対して、言葉・行為・文書で精神的な損害・損失を引き起こした場合
  • ジェスチャーやサインが攻撃的・侮辱的・下品・無礼・乱暴であり、不適切と認識される場合
  • 暴行(肘打ち・蹴り・パンチ・殴打等)を行った場合
    • 1回目の違反→4万ユーロの罰金
    • 2回目の違反→8万ユーロの罰金+1ヶ月の出場停止(執行猶予付き)
    • 3回目の違反→12万ユーロの罰金+1ヶ月の出場停止+ポイントの減点
  • 暴力や憎悪煽動する、あるいはしているように見える行為を行った場合
    • 1回目の違反→4万ユーロの罰金
    • 2回目の違反→8万ユーロの罰金+1ヶ月の出場停止(執行猶予付き)
    • 3回目の違反→12万ユーロの罰金+1ヶ月の出場停止+ポイントの減点
  • 政治的・宗教的・個人的な声明で原則に違反した場合(事前に承認を受けた場合を除く)
    • 1回目の違反→4万ユーロの罰金(執行猶予付きの可能性あり)+公での謝罪・発言の撤回
    • 2回目の違反→8万ユーロの罰金+公での謝罪・発言の撤回+1ヶ月の出場停止(執行猶予付き)
    • 3回目の違反→12万ユーロの罰金+公での謝罪・発言の撤回+1ヶ月の出場停止+ポイントの減点
  • レース開催の前後における公式式典中(国歌斉唱表彰式等)の任命・参加の際にFIAの指示に従わなかった場合
    • 1回目の違反→6万ユーロの罰金
    • 2回目の違反→12万ユーロの罰金+次レースで指定区域へのアクセス禁止
    • 3回目の違反→18万ユーロの罰金+6ヶ月間指定区域へのアクセス禁止+ポイントの減点
モナコGP時の特別ルール[18]
昨年のモナコGPの際に、「赤旗後に多くのドライバーがピットストップを行わずに完走したこと」がレースの単調さを引き起こした1つの原因だとされたため[19]
  • モナコGPにおけるより良いレースの促進を目的」とし、ドライバーによる最低2回のピットストップを義務付ける[20]
損傷したマシンについて[21]
昨年のカナダGPの際に、セルジオ・ペレスが「レース中に損傷したマシンをピットまで走行させ、コース上にパーツを落としたこと」が物議を醸したため[22]
  • 以前まではマシンが損傷したままでも、ドライバーはピットに戻ることが可能であった。今年からは、マシンの大きな損傷や故障がある場合、他のドライバーを危険に晒し、レースを妨げたりする可能性が大いにあるため、そのままレースを終えるようにチームへ指示が可能となった。その場合、ドライバーはピットに進まず、最寄りのコース外に停車することが義務となる[23]
フォーメーションラップについて[21]
  • 雨天時などでセーフティカーが先導する際、ピットレーンスタートのドライバーが望めば、フォーメーションラップに参加することができた。この時に、「複数のドライバーはそうせず、他のドライバーがピットに戻ったときに、自動的にポジションを上げることが可能」だったため。
  • レース距離が1周減算された場合、「ピットレーンからスタートするドライバーは参加していないことにより燃料が自動的に節約でき、公平さを欠く状態」になったため。
  • 雨天時にセーフティカーが先導する際、グリッドからスタートするドライバーはウェットタイヤを履くことを義務付けられるが、「ピットレーンスタートのドライバーは天候を見極め、インターミディエイトタイヤを装着してレースに臨むことが可能」だったため。
  • 以前までは、フォーメーションラップが開始されると、レースをピットレーンからスタートする場合、ガレージから出るだけで良いとされていた。今年からは、ピットレーンスタートが決まっていても、フォーメーションラップへの参加が義務となり、その後またピットからレースをスタートするという手順となった。この調整は、「レース開始を合理化し、より一貫したレース開始前の手順を確保すること」を目的としている[24]
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参戦チーム・ドライバー

要約
視点

エントリーリスト

  • 前年度チャンピオンのマックス・フェルスタッペンはカーナンバー「1」を継続して使用するため、4年連続でカーナンバー「1」が採用されるシーズンとなる[25]
  • F1が75周年を迎える今年は、全てのチームが2月18日(現地時間)にロンドンO2アリーナで開催された特別キックオフイベント『F1 75』に参加し、今年度使用するマシンのカラーリングを発表した[26]
さらに見る エントラント, コンストラクター ...

チーム名・ドライバーの変更

チーム名の変更

開幕前
  • フェラーリ:タイトルスポンサーにHP Inc.が就任したことに伴い、チーム名を『スクーデリア・フェラーリ・HP』へ変更する[33]
  • RBイニシャルとして使用していた「RB」から「レーシングブルズ」へ名称を改め、チーム名を『ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズ・フォーミュラワン・チーム』へ変更する[74]
  • ウィリアムズ:タイトルスポンサーにアトラシアンが就任したことに伴い、チーム名を『アトラシアン・ウィリアムズ・レーシング』へ変更する[80]

ドライバーの変更

開幕前
開幕後

フリープラクティスドライバー

2022年シーズン以降F1チームには、レース出場が2回以下のドライバーを金曜日のFP1あるいはFP2で走行させる義務が年間2回課せられていたが、今シーズンより年間4回と増加した[103]。フリープラクティスドライバーには過去に出走2回以下の新規レギュラードライバーも含まれ、メルセデスアンドレア・キミ・アントネッリアルピーヌジャック・ドゥーハンレーシングブルズアイザック・ハジャーキック・ザウバーガブリエル・ボルトレトの4名が該当する[63]

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開催予定地

要約
視点

3月16日オーストラリアGPで開幕し、12月7日アブダビGPで閉幕する予定。また、シーズン前に行われるプレシーズンテストは、バーレーン・インターナショナル・サーキットで2月26日から28日の3日間で行われた[107]

さらに見る ラウンド, レース名称 ...
  • Sスプリント(決勝前日実施) - 第2戦中国GP(19周)、第6戦マイアミGP(18周)、第13戦ベルギーGP(未定)、第19戦アメリカGP(未定)、第21戦サンパウロGP(未定)、第23戦カタールGP(未定)
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シーズン結果

要約
視点

レース

さらに見る Rd., グランプリ ...
  • Sprint : スプリント
  • Race : 決勝

ドライバーズ・ワールド・チャンピオンシップ(選手部門)

  • 決勝レースの上位10台とスプリントレースの上位8台には以下のポイントが与えられる。なお、今年度からファステストラップポイントは廃止された[10]
さらに見る 順位, 決勝ポイント ...

(略号と色の意味はこちらを参照

さらに見る 順位, ドライバー ...
  • S : スプリント
  • R : 決勝

コンストラクターズ・ワールド・チャンピオンシップ(製造者部門)

  • ポイントシステムおよび以下の書式はドライバー部門と同一である。
さらに見る 順位, コンストラクター ...
  • S : スプリント
  • R : 決勝

ペナルティポイント

  • ペナルティポイントが12ポイントに達すると1戦出場停止。ポイントは12ヶ月間有効となる[113][注 3]
  • 前年度繰越の()内の数字は、開幕時点の有効ペナルティポイント。

戒告処分

  • 戒告処分が1シーズン中に5回に達し、5回のうち4回がドライビングに関する違反に対する戒告の場合、5回目の戒告が発せられたグランプリの決勝グリッド(5回目の戒告が決勝レース中の場合は次戦の決勝グリッド)において10グリッド降格となる[124][125]
  •  : 有効戒告処分
  •  : ペナルティ消化後の戒告処分
  •  : 有効戒告処分(非ドライビング)
  •  : ペナルティ消化後、もしくは累積に含まない戒告処分(非ドライビング)
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カーナンバー

これまでに使用されたカーナンバーのうち、2025年から使用可能となるのは以下の通り。番号以下は以前の使用者。このうち「5」をガブリエル・ボルトレトが、「6」をアイザック・ハジャーが使用する。

テレビ放送・インターネット配信

日本

脚注

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関連項目

外部リンク

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