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山中恒の児童向け小説 ウィキペディアから
『あばれはっちゃく』は、児童文学者・山中恒の作による児童向け小説。読売新聞社(現:読売新聞東京本社)発行のよみうり少年少女新聞で1970年6月2日から1972年3月30日にかけて連載[1]、1979年 - 1985年にはテレビ朝日系列で毎週土曜日にテレビドラマが放送された。
主人公は“あばれはっちゃく”とあだ名されるガキ大将桜間長太郎(さくらま ちょうたろう)。
美玉市立第1小学校5年生。父親は昔風の大工、母親は人情派。姉のてるほは小学校2年生までは出べそだったが、中学1年の現在はつんつんしている。沢田公一という親友がいる。
正義派のガキ大将で、悪い大人を挫き、弱い大人を助ける、任侠の精神の持ち主である。勉強は出来ないが、ひらめきは最高。大人をやっつける戦術も、ひらめきで得る。
映像作品での呼び名について、オープニングで 「だからみんな俺のことをあばれはっちゃくって呼ぶんだ」 と説明しているが同級生からは「長太郎くん」と呼ばれており、先生と家族と山本巡査など大人たちからは「長太郎」と呼ばれ、「はっちゃく」と呼ぶのはヒトミの母と公一の母と狐おばさんだけであり、「あばれはっちゃく」と呼んでいる人物はいない。
長太郎のイメージは原作では「ずんぐりむっくり」とあるが、『俺はあばれはっちゃく』では痩せ型で長足の吉田友紀を登用している。『男!あばれはっちゃく』での2代目長太郎は原作のイメージ通り「ずんぐりむっくり」体型の栗又厚が起用された。
この節の加筆が望まれています。 |
16ミリフィルム実写によるテレビドラマで、様々な家庭・学校問題を描いた。
番組の最初に40秒ほどのショートストーリードラマがあり(これが本編の枕になることも)、それをバックに「俺は桜間長太郎」で始まる毎回定型の自己紹介があり、ここで「あばれはっちゃく」の言葉の意味も説明されていた。このドラマは長太郎と出演者で演じられており、最後にドジを踏む形でオチがつく。これに続けて、オープニング曲「タンゴ!むりすんな」が流れる(第5シリーズを除く)。
サブタイトルの後ろに"マル秘作戦"(タイトル表示は㋪作戦。新聞の番組表ではこの表記のものもあれば㊙のものもあった)を付けるのが本作の定番でもあり、家族構成は長太郎を中心に、父・母・兄(もしくは姉)に犬を加えたものであった。
東野英心演じる父親が「この、バッカヤロー![注釈 9]」と言いながら息子を張り飛ばした後、「てめぇの馬鹿さ加減にはなぁ、父ちゃん情けなくて涙が出てくらぁ」と言うシーンが特徴(第5シリーズを除く)。
母親は長太郎の一番の良き理解者であるが、本当に怒った時は「あんたの馬鹿さ加減には、母ちゃん情けなくて涙も出てこないわ」と言う。また、第1シリーズでは専業主婦、第2シリーズ以降は理容室や洋裁店、クリーニング店などの自営業である。
兄はガリ勉で大人しかったりと、長太郎とは対照的なキャラクターで、姉はクールな秀才少女だが長太郎と対抗できる活発的な優等生タイプで、兄・姉ともに両親からひいきされている。
問題に出くわすと、長太郎は倒立しながら「ひらめけーひらめけー」と口にしつつ考え「ひらめいた!」ひらめきを得る。4代目ではブリッジしながら「はっちゃけーはっちゃけー」「はっちゃけた!」に変わり、5代目では座禅を組んで「きらめけーきらめけー」と後期ではイメージチェンジが図られている。更に5代目では吹き出しのアニメーション合成が取り入れられ思考中は吹き出しの中で算術記号や数字がシャッフルして最後は電球に変わり、「きらめいた!」「逆転だあ!」とともにその電球が光る(思い浮かばなかった場合は電球までは同じで光らずに吹き出しが千切れて四散する)。初代でこのスタイルを始めた頃は、倒立して思案中何も言わず、最後に「ひらめいた!」と発するだけであった。
シリーズが進むと、初代長太郎役(吉田友紀)や姉のてるほ役(島田歌穂)といった主役・準主役級だった人物が別名で出演することがあった。兄のライバル役、てるほの場合は歌手役、さらには初代長太郎が「レスリングを教えてくれる近所のお兄さん」といった役回りであった。
後のシリーズで長太郎やライバルを演じることになる面々も、5代目酒井一圭を除いて前シリーズでテストを兼ねてゲスト出演している。
外で喧嘩をしていたら、そこに必ず山内賢演ずる長太郎のクラスの担任が通りがかって仲裁に入る。いかなるトラブルも最後には丸く解決する。
漫画家Moo.念平は「あまいぞ!男吾」について、あばれはっちゃくをモデルに描いたと述べている。
シリーズ最終作『逆転あばれはっちゃく』(長太郎役・酒井一圭)では、相当数のスタッフを入れ替えると共に、さらなるイメージチェンジに踏みこんだ。
これらが裏目に出て視聴率は低迷することになる。テコ入れとして第12話「クシャミ拳はっちゃく勢揃い」で先代はっちゃく1・2・4代目の3人を揃えた豪華ゲスト出演や、続く第13話「珍登場 はっちゃく兄貴」では2代目の栗又厚を前話とは違う役で連続登場させるなど話題性のあるストーリーを挿入したり、物語の本筋でも先生を旧来通り気さくで優しい性格に戻し、13話以降は長太郎を「長太郎」と呼ぶ(あかね、秀彦、五郎ら他の生徒も同様に下の名前で呼ぶようになる)など完全に元通りとなり、両親の性格も少しずつ旧来通りの「短気で怒りっぽく手の早い父」と「優しい母」に戻していき、「タンゴむりすんな!」を含めBGMで旧シリーズのもの流す機会を増やすなどを可能な限り旧来スタイルへの回帰を試みたが挽回には至らず、放送期間は半年ほどで打ち切りとなり第1作の放送開始から6年8カ月をもって本シリーズは終了となった。
全て山内賢が演じている。
長太郎の母が経営している店の助手
回 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト |
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1 | 1979/2/3 | 猛犬退治マルヒ作戦 | 山根優一郎 | 山際永三 | 浜村純 |
2 | 1979/2/10 | 優等生フンサイマルヒ作戦 | 山根優一郎 | 山際永三 | - |
3 | 1979/2/17 | 夢見る初恋マルヒ作戦 | 三宅直子 | 山際永三 | 塩沢とき |
4 | 1979/2/24 | がんばれ親父マルヒ作戦 | 田口成光 | 新津左兵 | - |
5 | 1979/3/3 | 無抵抗マルヒ作戦 | 市川 靖 | 山際永三 | 葺本光秀、丸井大福 |
6 | 1979/3/10 | アネキくたばれマルヒ作戦 | 山根優一郎 | 新津左兵 | 藤谷美和子 |
7 | 1979/3/17 | チカン御用だマルヒ作戦 | 山根優一郎 | 新津左兵 | 川島一平 |
8 | 1979/3/24 | 飛んでけ婆さんマルヒ作戦 | 田口成光 | 新津左兵 | 賀原夏子 |
9 | 1979/3/31 | けとばせ過保護マルヒ作戦 | 市川 靖 | 山際永三 | 三谷昇、藤江リカ、加戸谷隆斗、大村千吉 |
10 | 1979/4/7 | じいさん笑えマルヒ作戦 | 三宅直子 | 山際永三 | 浜村純、磯村千花子、津村鷹志 |
11 | 1979/4/14 | お作法破りマルヒ作戦 | 山根優一郎 | 川島啓志 | 西田健 |
12 | 1979/4/21 | 宿題突破マルヒ作戦 | 田口成光 | 新津左兵 | 阿部仁志、山崎忠司 |
13 | 1979/4/28 | 暴れキューピットマルヒ作戦 | 市川 靖 | 川島啓志 | 天草四郎、花房徹、上原ゆかり |
14 | 1979/5/5 | 泳げ鯉のぼりマルヒ作戦 | 山根優一郎 | 新津左兵 | 太宰久雄 |
15 | 1979/5/12 | アイラブ母ちゃんマルヒ作戦 | 三宅直子 | 山際永三 | - |
16 | 1979/5/19 | ガードマンマルヒ作戦 | 田口成光 | 山際永三 | 東郷晴子、五十嵐美鈴、上野郁巳、米村知晃 |
17 | 1979/5/26 | 走れ初恋マルヒ作戦 | 市川 靖 | 新津左兵 | - |
18 | 1979/6/2 | 友情と引っ越しソバマルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 新津左兵 | 藤井章人 |
19 | 1979/6/9 | 特ダネ記者だマルヒ作戦 | 三宅直子 | 松生秀二 | 有川雄司 |
20 | 1979/6/16 | あばれ孫悟空マルヒ作戦 | 市川 靖 | 山際永三 | 三好美智子 |
21 | 1979/6/23 | 切手コレクションマルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 山際永三 | ラセイ・ワハブ、若尾義昭、松尾文人 |
22 | 1979/6/30 | 誘拐されたゾマルヒ作戦 | 田口成光 | 松生秀二 | 冷泉公裕 |
23 | 1979/7/7 | たなばた幽霊マルヒ作戦 | 市川 靖 | 松生秀二 | 武知杜代子、柳谷寛 |
24 | 1979/7/14 | やったぜデートマルヒ作戦 | 三宅直子 | 松生秀二 | 高見知佳、八幡洋之 |
25 | 1979/7/21 | ガマン旅行だマルヒ作戦 | 田口成光 | 山際永三 | 西川敬三郎 |
26 | 1979/8/4 | モヤシも男だマルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 山際永三 | 大谷輝彦、熊谷誠二、加藤茂雄 |
27 | 1979/8/11 | はっちゃく祭りだマルヒ作戦 | 市川 靖 | 山際永三 | 長野昇一、木田三千雄、高橋ジョージ |
28 | 1979/8/18 | ペンフレンドマルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 松生秀二 | 早川勝也、小栗一也 |
29 | 1979/8/25 | 燃えろママゴンマルヒ作戦 | 三宅直子 | 松生秀二 | - |
30 | 1979/9/8 | 毎度おさわがせマルヒ作戦 | 田口成光 | 山際永三 | 辻三太郎、大井小町 |
31 | 1979/9/15 | 翔べるぞジイサンマルヒ作戦 | 市川 靖 | 松生秀二 | 藤原釜足、入江洋佑 |
32 | 1979/9/22 | あばれ子守唄マルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 山際永三 | 石井ひとみ、三井恒、五十嵐五十鈴、松尾文人 |
33 | 1979/9/29 | やめるな先生マルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 松生秀二 | 北川陽一郎、三宅邦子 |
34 | 1979/10/6 | 飛ばせヒコーキマルヒ作戦 | 田口成光 | 山際永三 | 富川澈夫、高杉哲平 |
35 | 1979/10/13 | 泣け優等生マルヒ作戦 | 山根優一郎 | 川島啓志 | 本庄和子、一谷伸江 |
36 | 1979/10/20 | 女は強いやマルヒ作戦 | 田口成光 | 川島啓志 | 野呂圭介 |
37 | 1979/10/27 | 父ちゃん社長だマルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 山際永三 | 小林勝彦 |
38 | 1979/11/3 | 決めろシュートだマルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 松生秀二 | 藤森政義、堀部隆一、松坂隆子 |
39 | 1979/11/10 | 逃げろヒトミちゃんマルヒ作戦 | 市川 靖 | 山際永三 | 山本昌平、西尾徳、篠田薫 |
40 | 1979/11/17 | あばれ人形マルヒ作戦 | 三宅直子 | 山際永三 | 石井富子、鹿又裕司、花上晃 |
41 | 1979/11/24 | 正義のワナだマルヒ作戦 | 山根優一郎 | 松生秀二 | 中丸新将、岩本多代 |
42 | 1979/12/1 | 呪われた桜間家マルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 松生秀二 | 黒部進、山添三千代 |
43 | 1979/12/8 | ここ掘れどん平マルヒ作戦 | 市川 靖 | 山際永三 | 岸田森 |
44 | 1979/12/15 | 危うしヘソクリマルヒ作戦 | 三宅直子 | 山際永三 | 姫ゆり子 |
45 | 1979/12/22 | 八百勝繁盛マルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 川島啓志 | 三戸部スエ |
46 | 1979/12/29 | 先生走れマルヒ作戦 | 田口成光 | 川島啓志 | 三宅邦子、小島三児、丘ゆり子、桑原一人 |
47 | 1980/1/5 | エミリー台風マルヒ作戦 | 市川 靖 | 松生秀二 | モニカ・リジェインクリィスト、木田三千雄 |
48 | 1980/1/12 | くたばれ狐占いマルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 松生秀二 | - |
49 | 1980/1/19 | 笑えタイヤキマルヒ作戦 | 田口成光 | 山際永三 | 栗又厚、中村美代子、塩月徳子 |
50 | 1980/1/26 | クシャミ一発マルヒ作戦 | 山根優一郎 | 山際永三 | 堀勝之祐 |
51 | 1980/2/2 | 帰れ鬼ッ子マルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 川島啓志 | 野口ふみえ、植木まり子 |
52 | 1980/2/9 | 恐怖の劇画だマルヒ作戦 | 市川 靖 | 山際永三 | 紅理子、藤岡洋右 |
53 | 1980/2/16 | 黙れヒトミちゃんマルヒ作戦 | 市川 靖 | 川島啓志 | 中真千子、天田俊明 |
54 | 1980/2/23 | 母ちゃん歌えやマルヒ作戦 | 三宅直子 | 川島啓志 | 立花房子 |
55 | 1980/3/1 | 涙のゲレンデマルヒ作戦 | 安藤豊弘 | 松生秀二 | マキノ省一、芳良子 |
56 | 1980/3/8 | 明日も暴れるゾマルヒ作戦 | 市川 靖 | 松生秀二 | 山崎純資、橘妃呂子 |
2005年秋、1作目のDVD化。その後、2012年6月〜9月に「男!あばれはっちゃく」(全102話/4BOX)、同年10、11月に「熱血あばれはっちゃく」(全49話/2BOX)、同年12月〜2013年2月に「痛快あばれはっちゃく」(全93話/3BOX)のDVD-BOXが相次いで発売。そして2013年3月の「逆転あばれはっちゃく」(全27話/1BOX)の発売をもって全シリーズのソフト化が完結。
ドラマの放送に合わせて、くまのよしゆきの作画でテレビランドに連載。テレビランド・コミックス28として1979年に単行本化されている。
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