岩倉市(いわくらし)は、愛知県の北西部に位置する市。
名古屋市に近くベッドタウンとなっている。
県内で最も面積の狭い市(以下、高浜市、知立市と続く)で、全国でも10番目に面積が狭い市である[1]。
濃尾平野の中に位置し、犬山扇状地の扇端にあたる。標高は8~12メートルで、市の中心部を北から南へゆっくりと五条川が流れている。名古屋市と犬山市を結ぶ名鉄犬山線が通り、両市のほぼ中間に位置している。市の最北部を名神高速道路が通り、東の小牧IC、西の一宮ICのほぼ中間でもある。
そのため市内には流通関係の拠点が多数存在する。
河川
- 五条川
- 巾下川 - 南部中学校の南側で、五条川と合流。
- 矢戸川 - 南部中学校の北側で、巾下川と合流。
市内の町名
市制施行の際大字岩倉(旧岩倉町)はいくつかの町名に再編され、大字宮前(1967年岩倉の一部より成立)と旧島野村・旧豊秋村・旧幼村の区域の各大字は「大字○○」から「○○町」に置き換わっている。
- 宮前町
- 大市場町(市制施行時岩倉の一部より成立)
- 下本町(市制施行時岩倉の一部より成立)
- 中本町(市制施行時岩倉の一部より成立)
- 東町(市制施行時岩倉の一部より成立)
- 中野町(市制施行時岩倉の一部より成立)
- 本町(市制施行時岩倉の一部より成立)
- 西市町(市制施行時岩倉の一部より成立)
- 東新町(市制施行時岩倉の一部より成立)
- 鈴井町(市制施行時岩倉の一部より成立)
- 泉町(市制施行時岩倉の一部より成立)
- 北島町(旧島野村)
- 野寄町(旧島野村)
- 曽野町(旧豊秋村、1972年一部が小牧市に編入)
- 稲荷町(旧豊秋村)
- 南新町(市制施行時稲荷の一部より成立)
- 大地町(旧豊秋村)
- 川井町(旧豊秋村)
- 大山寺町(旧豊秋村)
- 八剱町(旧幼村、1978年一部が江南市に編入)
- 井上町(旧幼村、1973年一部が江南市に編入)
- 石仏町(旧幼村)
- 神野町(旧幼村)
芝原町(1969年一宮市千秋町芝原の一部より編入、1972年石仏町に編入され消滅)
町屋町(1969年一宮市千秋町町屋の一部より編入、1972年石仏町に編入され消滅)
- 旭町(1975年、下本町・大地町の各一部より成立)
- 栄町(1976年、本町・下本町・大地町の各一部より成立)
- 昭和町(1976年、下本町・稲荷町の各一部より成立)
- 中央町(1976年、本町・西市町・大地町・東町の各一部より成立)
- 新柳町(1976年、本町・西市町・大地町の各一部より成立)
- 大地新町(1976年、大地町の一部より成立)
- 稲荷町羽根(1990年代、稲荷町などの一部より成立)
- 大山寺元町(1990年代、大山寺町の一部より成立)
- 大山寺本町(1990年代、大山寺町の一部より成立)
人口
人口は県内の市では弥富市、新城市、高浜市に次いで4番目に少ない。しかし人口密度は名古屋市、海部郡大治町、北名古屋市に次いで、県内で4番目に高い。ブラジル人の比率が5%となっており、西尾張地区では1位の数字である。
|
岩倉市と全国の年齢別人口分布(2005年)
| 岩倉市の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 岩倉市 ■緑色 ― 日本全国
| ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 |
岩倉市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
| 33,843人
|
|
1975年(昭和50年)
| 41,935人
|
|
1980年(昭和55年)
| 42,800人
|
|
1985年(昭和60年)
| 42,508人
|
|
1990年(平成2年)
| 43,807人
|
|
1995年(平成7年)
| 46,175人
|
|
2000年(平成12年)
| 46,906人
|
|
2005年(平成17年)
| 47,926人
|
|
2010年(平成22年)
| 47,340人
|
|
2015年(平成27年)
| 47,562人
|
|
2020年(令和2年)
| 47,983人
| |
|
総務省統計局 国勢調査より |
かつては、木曽川が形成した犬山扇状地扇端の自然堤防上に発達した集落である。縄文、弥生の遺跡が市内に点在。鎌倉、室町時代は荘園として発展。戦国時代に岩倉城が織田伊勢守の居城となり尾張北部の中心的存在であった。しかし、1559年、尾張南部の領袖であった織田信長に攻められ落城。この時、後に土佐藩主となった山内一豊の父、盛豊が落命したと言われており、山内一豊ゆかりの地である。明治・大正時代には養蚕、養鶏が地域経済を支えた。現在、ゆで卵の生産は日本一である。第二次世界大戦時は、一宮市等からの学童疎開を受け入れた。全国10番目の面積狭小の市域の中心を名古屋鉄道犬山線が通り、名古屋駅まで10数分の地の利から昭和30年代後半から名古屋市のベッドタウンとして発展した。
沿革
さらに見る 郡, 明治22年以前 ...
郡 |
明治22年以前 |
明治22年10月1日 |
明治23年 - 明治45年 |
大正1年 - 大正15年 |
昭和1年 - 現在 |
丹 羽 郡 |
岩倉村 |
岩倉村 |
明治25年4月18日 町制 岩倉町 |
明治39年5月1日 合併 岩倉町 |
岩倉町 |
昭和46年12月1日 市制 岩倉市 |
北島村 |
島野村 |
島野村 |
野寄村 |
大地村 |
豊秋村 |
豊秋村 |
曽野村 |
岩倉羽根村 |
大山寺村 |
川井村 |
石仏村 |
幼村 |
幼村 |
神野村 |
八剱村 |
井上村 |
加納馬場村 |
千秋村 |
千秋村 |
昭和30年4月7日 編入 一宮市 |
芝原村 |
閉じる
歴代市長
特記なき場合「岩倉40年のあゆみ」による[2]。
- 伊藤民男(1973年7月 - )
- 丹羽孝(1977年5月 - )
- 成瀬三郎(1985年5月 - )
- 石黒靖明(1989年1月29日 - 2009年1月28日、5期)
- 片岡恵一(2009年1月29日 - 2017年1月28日、2期)
- 久保田桂朗 (2017年1月29日 - )
愛知県議会
- 選挙区:岩倉市選挙区
- 定数:1人
- 任期:2023年4月30日 - 2027年4月29日
- 投票日:2023年4月9日
- 当日有権者数:37,628人
- 投票率:32.49%
さらに見る 候補者名, 当落 ...
候補者名 | 当落 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 |
高桑敏直 | 当 | 64 | 自由民主党 | 現 | 6,560票 |
堀巌 | 落 | 61 | 無所属 | 新 | 5,333票 |
閉じる
衆議院
- 選挙区:愛知10区 (一宮市(旧尾西市域を除く)、江南市、岩倉市、大口町、扶桑町)
- 任期:2021年10月31日 - 2025年10月30日
- 投票日:2021年10月31日
- 当日有権者数:436,560人[3]
- 投票率:54.49%
医療
市内に拠点となる総合病院は存在しない。
- 主な病院
文化施設
- 主な文化施設
- 愛北クリーンセンター
- 岩倉市民プラザ
- 岩倉市生涯学習センター
- 五条川右岸浄化センター
- さんごホール
- 地域交流センターくすのきの家
- 野寄町公会堂
運動
- 岩倉市総合体育文化センター
- 岩倉市 野寄テニスコート
工業
- 市内に本社を置く主な企業
- 市内に拠点を置く主な企業
海外
- フレンドシップ相手国
2005年に開催された愛知万博で、愛知県内の市町村(名古屋市を除く)が120の万博公式参加国をそれぞれ「一市町村一国フレンドシップ事業」としてフレンドシップ相手国として迎え入れた[4]。
路線バス
近隣の市町とは異なり、コミュニティバスは存在しない。
- 名鉄バス
- 岩倉駅を中心として、西の一宮市や東の小牧市へ運行している。主に廃止となった名鉄一宮線や名鉄岩倉支線の代替としての役割を担う。
乗合タクシー
- 岩倉市予約制乗合タクシー (名鉄西部交通北部・犬山タクシー・尾張北部タクシーのみで利用可能)
名称・旧跡
- 主な城郭
- 主な寺院
- 大聖寺
- 地蔵寺
- 金剛寺
- 松林寺
- 宝生寺
- 誓願寺
- 来迎寺
- 神清院
- 称名寺
- 広福寺
- 覚順寺
- 良念寺
- 浄正寺
- 大山寺教会
- 正起寺
- 證法寺
- 光禅寺
- 徳岩院
- 吉祥寺
- 高雲寺
- 松栄寺
- 円通寺
- 龍潭寺
- 宝聚院
- 大円寺
- 稲原寺
- 宝泉寺
- 向陽寺
- 光昭寺
- 長遠寺
- 興道寺
- 主な神社
- 縣明神社
- 岩倉神社
- 八幡神社
- 神明大一社
- 神明社
- 熱田社
- 白山社
- 神明生田神社
- 熊野神社
- 八剱神社
- 津島神社
- 白髭社
- 新溝神社
- 稲荷神社
- 坂折社
- 生田神明社
- 主な祭事
- のんぼり洗い(1月〜3月)
- 岩倉市桜まつり(4月)
- 山車夏まつり(8月)
マスコットキャラクター
- い~わくん
- 市制40周年を記念して公募により2011年(平成23年)誕生した「岩倉五条川の精」である。五条川の「のんぼり洗い」と桜名所100選に選ばれている「桜並木」をイメージしたデザインにより岩倉を全国にPRしている。誕生日は5月5日。[5]
ウィキメディア・コモンズには、
岩倉市に関連するカテゴリがあります。