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ひみつシリーズ
日本の漫画 ウィキペディアから
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学研まんがひみつシリーズ(がっけんまんがひみつシリーズ)は、学習研究社(現・学研ホールディングス)が1972年から刊行した児童向け学習漫画シリーズ共通タイトル[1]「学研まんが」の中で、タイトルに「○○のひみつ」と付くシリーズ。2003年以後は『新ひみつシリーズ』が後継作品として学研教育出版(2009年 - 2015年)→学研プラス(2015年 -)より発行されている[1]。
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概要
『ひみつシリーズ』は1972年のシリーズ開始以来、2003年からの『新ひみつシリーズ』も合わせての累計発行部数は2013年時点で2300万部を超えている[2]。内容は漫画を用いて子供に各テーマの学習題材を解説するといったもの。「まめちしき」という関連記事が各ページの外側余白に1行で書かれている。
登場人物の構成についてはほぼ共通しており、解説役の博士(お兄さん、お姉さん、親、動物、異星人、神様などの場合もある)、質問、学習する側の「小学生の男の子」と「小学生の女の子」の2人組(男の子が年長と年少2人で計3人組のときもある)、および「マスコットキャラクター」という構成が多い。
本シリーズの成功が学習書業界に与えた影響は大きく、追随する形で小学館の『ふしぎシリーズ』や集英社の『ガクマンシリーズ』など他社も学習まんが書籍のシリーズを立ち上げていった。[要出典]
背表紙や「まめちしき」などに登場する、虫眼鏡を下げた少年のマスコットキャラクターは吉田迪彦デザインの「ピッポくん」[1]。1970年から『科学と学習』誌上で登場している[1]。命名の由来は「ピッ と閃いてポッとわかる」[1]。
1972年から1990年までの旧版は背表紙のタイトル文字が、赤箔地に白抜きのものであった[3]。1990年の7月ごろから、白地に赤箔の文字としたデザインの装丁が登場。旧版の19タイトルが、旧装丁の本体に新しい装丁のカバーを挟み込む形で発行された。1992年には、1990年から登場した装丁を引き継いだ「新訂版」が登場。こちらは旧版の34タイトルが、新訂版で発行された。なお、先行して新しい装丁で発行された旧版の19タイトルは、新訂版にはなっていない。 旧版は70タイトルが刊行され、新訂版ではそれに6冊が加わり、合計は76タイトルとなる。
新訂版では、従来の装幀に代わり、白地を基調としテーマに副った新たなイラストを取り込んだカバーデザインとなった。また、カバーを外した本体表紙は、旧版では、1974年半ばまでは青色、またはオレンジ色の単色のものであったが、新訂版はカバーとまったく同じ(カラー)で、本体にもコーティングが施され、カバーをなくしてもあまり支障がない装幀となっている。内容も時代に合わせ部分的に改訂されたり、中には同じタイトルでも全編が描き直されたものもあった[3]。
なお、『ひみつシリーズ』は2003年に『新ひみつシリーズ』が刊行されて以降も併行して販売され、2007年頃までは重版されていた。その後、旧シリーズは全て絶版となり『新ひみつシリーズ』へと完全移行された。また、2003年から2012年にかけて、『大人の科学マガジン』の創刊号から33号までの誌上にて、「大人のひみつシリーズ」が連載された[2]。
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ひみつシリーズのテーマ
『ひみつシリーズ』は、基本的に図鑑を漫画化したもので、初期では海や自然、地球、動物、魚、人体などカテゴリーの大きなテーマを扱っており、専ら科学(理系分野)が対象であった。後に犬や猫、カブトムシなど細分化されたテーマ、また漢字や記号、年中行事、歴史など人文科学・社会科学(文系分野)を扱った作品、またNHKの番組を漫画化したものも登場した。シリーズ末期では原子力や石油などのエネルギー関連、環境問題、更にパンやインスタントラーメンといった食品関連のジャンルまで登場している。
『ひみつシリーズ』の後に出版された『事典シリーズ』では『ひみつシリーズ』より専門的な内容を扱っている。〈新ひみつシリーズ〉では学術関係に囚われない傾向が見られ、囲碁や将棋、サッカーといった趣味のジャンルも補っている。また、以前には他に小学校低、中学年を対象に、算数、理科、漢字学習をテーマとしたものも刊行されたことがある。
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姉妹作品
学研まんがは『ひみつシリーズ』以外にも、以下のような姉妹作品がある。
- 事典シリーズ
- 全38種で[4]、一部は『ひみつシリーズ』からの移行[4]。装幀は黄色。
- 早わかり入門シリーズ
- 『ひみつシリーズ』ではほぼ対象外(「つりのひみつ」を除く)となっていた趣味や遊びのジャンルを補ったシリーズ[4]。装幀は黄色。漫画の描き方や釣り、将棋、工作などの遊びにウェートを置いており、また占いやクッキング、オシャレなど少女向けの作品も多かった。[要出典]1980年に第一号「まんがかき方入門」刊行。以後、「まんがコーチ」とタイトルを変えて販売を行う。1987年の絶版までに全25作品が刊行された。[要出典]
- 算数ひみつシリーズ
- 小学生を対象に、算数で習う項目をまんが形式で説明したもの。旧版は1979年に刊行され、1年生〜4年生を対象にしている。また、1993年には全学年を対象にした新版が刊行された。[要出典]
- 理科ひみつシリーズ
- 理科を対象とした作品は歴史が古く、1973年に「ピッポシリーズ」として『理科』(1年生〜3年生を対象)を刊行。それから遅れて1980年に1年生〜4年生を対象にした『理科ひみつシリーズ』を刊行した。また、算数のひみつと同様、新版が1993年に刊行され、高学年の5、6年生はそれぞれ上下巻となっている。[要出典]
- 漢字ひみつシリーズ
- 小学校で学習する漢字にスポットを当てたシリーズで、1985年に小学校1年生〜4年生向けを刊行。上述の2冊ほどセールスは振るわず、新版は刊行されていない。[要出典]
- 伝記シリーズ
- 発明家や科学者、哲学者など世界の偉人の伝記を漫画形式にしたもの。『ひみつシリーズ』に次ぐヒット作となった[4]。約40作品を刊行[4]。
- 日本史人物シリーズ
- 伝記シリーズの日本版で、中でも歴史上の重要人物の生き様を採り上げ、漫画形式にしたもの。伝記シリーズからの独立(「人物日本史」とは異なる)。
- なぜなぜ110番シリーズ
- 1981-1982年刊行。特定の題材をもとに110の疑問に答える形式。当時『○年の科学』連載の『チクタク大冒険』のキャラクターが登場する。全5巻。「なぜなぜ110番」の名称は学研キッズネット内でも使用されている。
- 名作シリーズ
- 世界の名作を漫画形式にしたもの。10作品が制作されたほか、タイアップ企画として制作された数作品がある。
- 教科書まんが事典
- 小学校で履修する教科書の内容を国語、算数、社会、理科に分けて漫画にしたもの。全12巻。1991年には後継作となる『教科書まんがらくらく大事典』が全13巻で刊行された。
- まんがひみつ文庫(まんがでよくわかるシリーズ)
- 後述。
- 科学ふしぎクエスト
- 2015年創刊。従来のひみつシリーズと異なりB5変・オールカラーとなっている。詳細はレーベルの項目を参照。
主な執筆漫画家
執筆作家には同じく学研が刊行していた『科学と学習』で活動する漫画家が多く参加していた。以下はその代表。
- 内山安二 - 特に彼の執筆作品から科学を志した者も多いといわれる[5]。
- よこたとくお - 『電気のひみつ』で登場した「ヒカル博士」、「フトシくん」、「エミちゃん」が作品の基本キャラクターである[2]。『伝記シリーズ』でも著作多数[5]。
- 藤木輝美 - 1972年の創刊当時から2003年の『新ひみつシリーズ』まで長く活躍。マニアの間では「トラウマ作が多い」と噂されるという[5]。
- 飯塚よし照 - 理系分野のテーマが多い『ひみつシリーズ』の中で文系分野のテーマ作品を多く担当した。学習塾経営者という一面を持ち[5]『合格いっぽん道』という受験情報ラジオ番組も持っていた。
その他、沢田ユキオや青木たかおなど、『月刊コロコロコミック』(小学館)など児童向けコミックで活躍している漫画家も執筆している。また、伝記シリーズや名作シリーズを含めると、石ノ森章太郎や方倉陽二といった顔ぶれも登場する。
一部作品は「もう一度見たい! あのころの学研」シリーズとして旧版を復刻、学研bookbeyondにて電子書籍が配信されている。原書から削除された箇所も一部あり、代わりに『科学と学習』などに掲載された同一作者による漫画が付録として収録されている。
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ひみつシリーズ 刊行リスト
要約
視点
(旧)ひみつシリーズ
初期のタイトルには刊行当初巻数は振られておらず、また末期では絶版や事典シリーズに移行した際に欠番となった巻数を再度付け直している(下表では括弧内表記)。そのため初版で全巻揃えたとしても巻数は揃わない。『石油のひみつ』以降6冊は初版から新装幀となっている。
最も売れたものはいずれも1972年に同時刊行された「からだのひみつ」、続いて「恐竜のひみつ」、「宇宙のひみつ」である[5]。
新ひみつシリーズ
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巻数は現刊行版のもの。シリーズ開始当初は巻数は振られておらず、途中より絶版などを整理する形でナンバリングが施された。そのため巻数は刊行順に沿ったものではない。
- 現刊行版
- 絶版
- 特別編
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まんがでよくわかるシリーズ
要約
視点
2001年より刊行。企業や団体の協賛(タイアップ)のもと製作されたもの。原則的に非売品で、全国の公共図書館や小学校の図書室に無償配布されていたり、PRの景品などで協賛元から頒布されている。作中には協賛元の実際の商品が登場することがある。一部タイトルはシリーズ名を外したものが市販されている[6]。
公式サイト「学研キッズネット」や学研電子ストア→学研bookbeyond(2011年5月25日より)にて電子書籍版の無料閲覧・配信も実施されている[4]。
まんがひみつ文庫
まんがひみつ文庫 特別編
仕事のひみつ編
地域のひみつ編
社会のしくみのひみつ編
日本ではじめて編
SDGsのひみつ編
会社がわかる 仕事がわかるシリーズ
その他
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大人のひみつシリーズ
2011年より刊行が開始された、「かつて『ひみつシリーズ』を読んで育った世代に向けた、大人のための学習漫画」をコンセプトにしたシリーズ。学研ノーラコミックスレーベルより刊行されている他、電子書籍でも配信。執筆作家はよこたとくお、ビッグ錠、ロビン西、新沢基栄、えびはら武司、しりあがり寿、平松伸二など。
脚注
参考文献
外部リンク
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