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田辺市
和歌山県の市 ウィキペディアから
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人口・経済の点で和歌山県第二の都市であり、和歌山県南部の経済・産業の中心地でもある。熊野古道の中辺路ルートと大辺路ルートの分岐点であり、「口熊野」と称される。近畿地方の市町村で最も面積が大きく、唯一1000 km2を超えている(西日本では庄原市に次いで2番目、全国では第28位)。
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地理
要約
視点
気候は黒潮の影響があり、比較的温暖であるが、内陸は山が迫り、山地的な気候の影響がある。一方、市の北部は紀伊山地に面する。熊野本宮大社をはじめ、熊野参詣道、熊野九十九王子社跡などは、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれる物件である。
海岸線は入り組んで田辺湾を形成する。今後発生が予測される南海トラフ巨大地震の際には、最大11mの津波が到達することが予想されている[2]。湾の北の端には天神崎があり、南側は白浜に接する。湾内には神島など小さな島があり、亜熱帯性の生物が記録されている。
気候
人口
和歌山県内では和歌山市に次いで第2位の人口である。 平成22年国勢調査(速報値)より前回調査からの人口増減をみると、4.11%減の79,107人であり、増減率は県内30市町村中9位。
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田辺市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 田辺市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 田辺市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
田辺市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
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歴史
源義経の片腕である武蔵坊弁慶のふるさととされる、この田辺は熊野水軍の根拠地でもあった。江戸時代には口熊野の中心地として重視され、紀伊徳川家の一族や重臣が田辺に封ぜられた。明治維新の際には版籍奉還によって田辺藩が成立した。後の1871年(明治4年)には、廃藩置県によって田辺藩に代わって田辺県が置かれ、1877年(明治10年)に和歌山県に合併された[5]。
1947年(昭和22年)に昭和天皇の戦後巡幸が行われた際には、県立水産学校、田辺第二小学校などに行幸が行われた[6][7]。
数年にわたる誘致活動を経て、1973年(昭和48年)からプロ野球の南海ホークスがキャンプ地としていた[8]。
沿革
- 1942年(昭和17年)5月20日 - 西牟婁郡田辺町 ・下芳養村が新設合併して田辺市が発足。臨時市長代理に田辺町長であった那須孫次郎が就任し、同年7月11日の市会で初代市長に選ばれた[9]。
- 1950年(昭和25年)12月15日 - 西牟婁郡万呂村・下秋津村・稲成村を編入[10]。
- 1954年(昭和29年)2月4日 - 西牟婁郡新庄村を編入。
- 1955年(昭和30年)3月15日 - 西牟婁郡西富田村を編入。
- 1958年(昭和33年)7月1日 - 市域の一部(堅田町・才野町)を西牟婁郡白浜町へ分離。
- 1964年(昭和39年)10月15日 - 西牟婁郡牟婁町を編入。
- 2005年(平成17年)5月1日 - 日高郡龍神村・西牟婁郡中辺路町・大塔村・東牟婁郡本宮町と新設合併し、改めて田辺市が発足。
- 2024年(令和6年)5月7日 - 市役所庁舎が移転[1]。
- 2024年(令和6年)8月8日 - 南海トラフ地震臨時情報が初めて発出。翌日から海水浴場の閉鎖などが行われた。同年8月15日、解除[11]。
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行政
要約
視点
新田辺市
- 歴代市長(戦後)
- 小森嘉一(1947年4月5日 - 1955年4月8日)
- 那須孫次郎(1955年4月30日 - 1958年4月2日)
- 野見千吉(1958年4月27日 - 1974年4月26日)
- 水野忠晴(1974年4月27日 - 1986年4月26日)
- 生駒啓三(1986年4月27日 - 1994年1月3日)
- 脇中孝(1994年2月20日 - 2005年4月30日)
庁舎
現庁舎
現庁舎は2024年(令和6年)5月7日に高台に新築移転した建物で、旧庁舎、市民総合センター、水道事業所に分散していた行政機能を集約したものである[12](2024年4月29日に記念式典、5月7日に業務開始[1])。鉄筋コンクリート造の免震構造で地上6階建てである[12]。
移転の経緯

田辺市の行政機能は田辺市本庁舎(4庁舎、延床面積約10,000 m2)と市民総合センター(延床面積約8,000 m2)の5庁舎に分かれていたが、各庁舎とも築48年を超え現在の耐震基準を満たしておらず、また近年中の発生が予想される南海トラフ巨大地震においては、津波による庁舎の浸水(3 m - 5 m)が予想されていた。これらの事から、2016年(平成28年)9月に田辺市は「津波・洪水の想定浸水域外で、かつ、中心市街地から近い場所に、両庁舎の機能を統合した新庁舎を、早期に整備する」と、市役所庁舎の移転および統合の方針を決定した。
移転先として愛宕山、宝来、東山(オーシティ田辺敷地)の3か所が提案され、主に交通アクセスと周辺交通の安全性確保の観点から、2017年(平成29年)3月に東山が最適地であるとの調査結果を公表し、2018年(平成30年)8月に市役所庁舎を同地に移転させると決定した。総工費は約120億円。2024年(令和6年)中に開庁する予定。
移転先の用地(約23,000 m2)を株式会社オークワから約10億5,000万円(解体費別)で取得すると発表され、オーシティは2020年(令和2年)3月をもって閉店することが両者で合意され、翌2021年(令和3年)2月20日に一旦閉店し、同年3月6日に「オークワ田辺東山店」としてかつての駐車場跡地に移転した[13][14]。
地区

2017年4月13日撮影の12枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
- 旧田辺市
- 上屋敷一~三丁目、新屋敷町、中屋敷町、下屋敷町、片町、本町、紺屋町、福路町、栄町、今福町、南新町、北新町、高雄一~三丁目、湊、扇ヶ浜、末広町、磯間、東陽、神子浜一・二丁目、文里一・二丁目、学園、東山一・二丁目、宝来町、あけぼの、朝日ヶ丘、南新万、新万、新庄町、神島台、たきない町、江川、古尾、上の山一・二丁目、天神崎、目良、明洋一~三丁目、元町、芳養松原一・二丁目、芳養町、中芳養、上芳養、稲成町、むつみ、秋津町、上秋津、秋津川、下万呂、中万呂、上万呂、下三栖、城山台、中三栖、上三栖、長野、上野、伏菟野
- 旧中辺路町
- 栗栖川地区 - 中辺路町西谷、中辺路町北郡、中辺路町真砂、中辺路町栗栖川、中辺路町石船、中辺路町大内川、中辺路町小皆、中辺路町熊野川、中辺路町澤、中辺路町水上、中辺路町内井川
- 二川地区 - 中辺路町川合、中辺路町高原、中辺路町温川、中辺路町小松原、中辺路町大川、中辺路町福定、中辺路町兵生
- 近野地区 - 中辺路町近露、中辺路町野中、中辺路町道湯川
- 旧大塔村
- 鮎川地区 - 鮎川
- 富里地区 - 下川下、下川上、平瀬、和田
- 三川地区 - 深谷、小谷、竹ノ平、古屋、佐田、合川、向山、西大谷、面川、熊野、谷野口、下露、中ノ俣、串、九川、長瀬、東伏菟野、原、五味、木守
- 旧本宮町
- 請川地区 - 本宮町大津荷、本宮町請川、本宮町皆瀬川、本宮町耳打、本宮町川湯、本宮町田代、本宮町上大野、本宮町東和田、本宮町静川、本宮町簑尾谷、本宮町野竹
- 敷屋地区 - 本宮町小津荷、本宮町高山
- 本宮地区 - 本宮町本宮
- 四村地区 - 本宮町渡瀬、本宮町檜葉、本宮町小々森、本宮町皆地、本宮町武住、本宮町大瀬、本宮町下湯川、本宮町曲川、本宮町湯峯、本宮町久保野
- 三里地区 - 本宮町大居、本宮町切畑、本宮町上切原、本宮町土河屋、本宮町一本松、本宮町伏拝、本宮町三越
- 旧龍神村
旧田辺市
新制の田辺市の面積や人口の規模が大きいため、旧制の田辺市のデータも右記の通り掲載する。
新田辺市は新設合併によって発足した自治体であり、これに伴い旧田辺市は廃止されている。国勢調査などの制度上では、新田辺市と旧田辺市は、同名異質の全く違う自治体である。
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議会
市議会
→詳細は「田辺市議会」を参照
- 定数:20人[15]
- 任期:2021年5月22日 - 2025年5月21日
衆議院
- 選挙区:和歌山2区(海南市、橋本市、有田市、御坊市、田辺市、新宮市、海草郡、伊都郡、有田郡、日高郡、西牟婁郡、東牟婁郡)
- 任期:2024年10月27日 - 2028年10月26日
- 投票日:2024年10月27日
- 当日有権者数:378,558人
- 投票率:62.71%
姉妹都市・提携都市
国内
平泉町(岩手県西磐井郡)
- 1983年姉妹都市提携。
笠間市(茨城県)
- 2001年、旧岩間町と友好都市提携。
遠軽町(北海道紋別郡・網走支庁)
- 2001年 - 旧田辺市が、旧白滝村と友好都市提携。
一関市(岩手県)
- 旧本宮町が旧室根村と1983年(昭和58年)10月23日友好都市提携
- 友好都市提携35周年を節目に一関市と2013年(平成15年)10月26日姉妹都市提携
堺市(大阪府)
- 旧本宮町が提携。
千早赤阪村(大阪府)
- 旧中辺路町が提携。
東吾妻町(群馬県)
- 旧龍神村が、旧吾妻町と提携。
出雲市(島根県)
- 旧龍神村が旧斐川町と提携。
泉南市(大阪府)
- 旧龍神村が提携。
綾部市(京都府)
- 2008年2月23日 - 植芝盛平にゆかりのある都市として友好都市提携。
国外
ワイオン市(オーストラリア連邦ニューサウスウェールズ州)
- 1993年姉妹都市提携
経済
産業
- 商業
和歌山県では和歌山市に次ぐ商業規模があり、紀南の中心地として商業施設が集中している。
- 農業
旧田辺市域はみなべ町と並ぶ梅干しの一大産地となっており、山間部の上芳養、中芳養地区一帯に集中する(世界重要農業遺産システムにも登録されている)。また、大坊地区はミカンの産地となっており、紀南みかん、大坊みかんと呼ばれるブランド名がある。スモモ栽培も盛んで、新庄地区などが主産地である。山間部の旧中辺路町、旧大塔村一帯では稲作の転作作物としてシシトウ栽培が推奨され、県内随一の産地となっている。旧龍神村では椎茸やユズの栽培が行われている。本宮地区では茶が特産され、音無茶というブランド名がある。
- 畜産業
田辺市 - 旧中辺路町一帯は養鶏場が多い。梅干し工場の副産物であった梅酢を餌に含ませ、食味を改良した「紀州うめどり」や「紀州うめたまご」の知名度が上がり、そのうめどりを利用した「たなべえサンド」などの特産品も生まれている。旧本宮町域では熊野牛の産地となっている。
- 漁業
田辺漁港があり、カツオ、イサキ、サンマなどを漁獲している。イサキは「紀州いさぎ」というブランド名がある。
- 林業
龍神地区や本宮地区、大塔地区では林業が盛んで、龍神スギ、熊野スギとしてブランド化された銘木の産地。それゆえ林業によって成立した集落がいくつも見られたが、国産木材の価格低迷や高齢化などにより多くの集落が姿を消している。
商業施設
- パビリオンシティ田辺
- ジストシネマ田辺 - 映画館
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教育
幼稚園
- 田辺市立新庄幼稚園
- 田辺市立三栖幼稚園
- 田辺市立上秋津幼稚園
- 田辺市立中芳養幼稚園
- 私立うえのやま幼稚園
- 私立シオン幼稚園
- 私立立正幼稚園
- 昭和幼稚園
小学校
→「和歌山県小学校の廃校一覧 § 田辺市」も参照
- 田辺市立田辺第一小学校
- 田辺市立田辺第二小学校
- 田辺市立田辺第三小学校
- 田辺市立芳養小学校
- 田辺市立大坊小学校
- 田辺市立稲成小学校
- 田辺市立近野小学校
- 田辺市立三里小学校
- 田辺市立田辺東部小学校
- 田辺市立新庄小学校
- 田辺市立新庄第二小学校
- 田辺市立中芳養小学校
- 田辺市立上芳養小学校
- 田辺市立中山路小学校
- 田辺市立上山路小学校
- 田辺市立鮎川小学校
- 田辺市立本宮小学校
- 田辺市立上秋津小学校
- 田辺市立秋津川小学校
- 田辺市立三栖小学校
- 田辺市立長野小学校
- 田辺市立咲楽小学校
- 田辺市立龍神小学校
- 田辺市立中辺路小学校
- 田辺市立会津小学校
中学校
→「和歌山県中学校の廃校一覧 § 田辺市」も参照
- 和歌山県立田辺中学校(田辺高等学校に併設)
- 田辺市立明洋中学校
- 田辺市立高雄中学校
- 田辺市立東陽中学校
- 田辺市立新庄中学校
- 田辺市立衣笠中学校
- 田辺市立中芳養中学校
- 田辺市立上芳養中学校
- 田辺市立上秋津中学校
- 田辺市立近野中学校
- 田辺市立龍神中学校
- 田辺市立大塔中学校
- 田辺市立秋津川中学校
- 田辺市立中辺路中学校
- 田辺市立本宮中学校
高等学校
- 和歌山県立田辺高等学校
- 和歌山県立神島高等学校(旧・和歌山県立田辺商業高校)
- 和歌山県立田辺工業高等学校
- 和歌山県立南部高等学校龍神分校
- 和歌山県立南紀高等学校
大学
- 和歌山大学 南紀熊野サテライト
その他
- 紀南看護専門学校
- 和歌山県立田辺産業技術専門学院
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交通
鉄道路線

- 中心駅:紀伊田辺駅
- 紀伊田辺駅には特急くろしおを含めてすべての列車が停車する。芳養駅と紀伊新庄駅には普通列車のみ停車する。芳養駅には1時間に1本、紀伊新庄駅には3時間に1本ほどの割合で列車が停車する。
路線バス
高速バス
道路
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通信
- 田辺市の市外局番の大部分は0739であるが(田辺MA)、本宮町は0735(新宮MA)である。0739は、白浜町、上富田町、すさみ町、みなべ町も使用。
最寄空港
名所・旧跡・観光スポット
自然景勝地

熊野信仰
寺院・神社・史跡
文化施設

- 田辺市文化交流センター「たなべる」
- 田辺市観光センター
- 田辺市街なかポケットパーク[19]
- 世界遺産熊野本宮館
- 新庄総合公園
- ミューズパーク・たなべ - 4500名収容の野外音楽堂
- 田辺市立美術館
- 和歌山県立情報交流センターBig・U
- 熊野古道なかへち美術館
- 南方熊楠旧邸(南方熊楠顕彰館)
- 紀南文化会館
- ひき岩群ふるさと自然公園センター
温泉
- 龍神温泉
- 湯の峰温泉つぼ湯
郷土料理
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祭事

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田辺市がロケ地として使われた作品
- 大誘拐 RAINBOW KIDS(1991年)
- ほんまもん(2001年 - 2002年)
- 海と夕陽と彼女の涙 ストロベリーフィールズ(2006年)
- 幸福のスイッチ(2006年)
著名な出身者・関係者
地元では武蔵坊弁慶・植芝盛平・南方熊楠を「田辺の三奇人」と呼んでいる。このうち南方熊楠は和歌山市出身だが後半生を田辺で過ごしており、生誕150年となる2017年にその功績をたたえて田辺市名誉市民の称号が贈られることとなった[22]。
歴史上の人物・政治家・実業家
学者
官僚・行政官
文化人
スポーツ
報道・芸能
脚注
関連項目
外部リンク
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