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セガサターンのゲームタイトル一覧

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セガサターンのゲームタイトル一覧
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セガサターンのゲームタイトル一覧(セガサターンのゲームタイトルいちらん)では、セガサターン対応として全世界で発売されたタイトルを発売順に、および非売品と発売されなかったタイトルを列記する。なお追加要素を含まない廉価版などは除く。

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セガサターン(初期型)
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セガマルチコントローラー


発売されたソフトの特徴

要約
視点

1994年11月22日に発売されたセガサターンは32ビットCPUを2基搭載することで64ビット並みの表現力を実現した[1]。これによりアーケードゲーム並みの2DCGを可能とし、ファンの間では「2Dのサターン、3Dのプレステ」と呼ばれていた[1]

ローンチタイトルの一つとして発売された『バーチャファイター』は、当時人気のあったセガのアーケードゲームの移植版であり、ポリゴンによる立体的なキャラクター表現や、リアルさを追求した描写が目玉となった[2]。翌1995年のセガサターン100万台キャンペーンでは、セガサターン本体と同作の改良版である『バーチャファイターリミックス』のセット商品が売られ、のちにこの作品も単体で発売された[2]

このキャンペーンが組まれた1995年には『新・忍伝[3]など、セガサターンの動画再生能力を活用した実写作品も増えた。また、メディアとしてCD-ROMを採用したことで容量に余裕が生まれ、『ブルーシード 〜奇稲田秘録伝〜』や『新世紀エヴァンゲリオン』といったテレビアニメのキャラクターゲームにおいては原作の映像や音声を活用できるようになった[4]ほか、『ときめきメモリアル〜forever with you〜[5]のようにおまけとしてミニゲームを収録する作品も出てくるようになった。この年に成功を収めた作品としては『バーチャファイター2』やの『真・女神転生 デビルサマナー』などがあり、ライバルのPlaySationを圧倒した[6]。また、サードパーティのうち、飯野賢治率いるワープは、自身の代表作である3DO用ソフト『Dの食卓』をセガサターンにも移植し、のちに『エネミー・ゼロ』や『リアルサウンド 〜風のリグレット〜』といった実験的な作品を生み出す足掛かりとした[7]

1996年はセガサターンにおいて、いくつか動きがあった。7月に発売された『NiGHTS』は3Dによる立体的なステージやカメラアングルにより、プレイヤーが自由に飛び回っているような感覚を味わえる点が評価され、セガサターンを代表する作品となった[8]。同時発売されたアナログスティック付きコントローラ「セガマルチコントローラー」はこの作品の没入感の向上に一役買った[9]。また、NPCとの好感度で演出が変化する「A-LIFE」システムはのちに『ソニックアドベンチャー』シリーズのチャオに受け継がれた[8]

このころ、セガは電話回線による通信対戦サービスXBAND(1995年サービス開始)の経営権をカタパルト・エンタテインメントから引き継ぎ、このシステムをもとにしたセガサターンネットワークスでは通信対戦にとどまらず、ホームページの閲覧やEメールの送受信にまでサービスの範囲を広げた[10][11]。利用に必要なモデムとセットでXBAND対応版『バーチャファイターリミックス』が発売された[12]ほか、年末に発売されたXBAND対応版『電脳戦機バーチャロン』はXBANDの新規ユーザ数を増やす役目を果たした[13]。とはいえ、この当時のインターネット回線が常時接続でなかったり、遅延の大きさなど整備が不十分であり、定着には至らず[14]、XBANDは1999年7月30日にサービスを終了した[15]。他方『SEGA AGES』という過去の世代のゲームをセガサターンによみがえらせるプロジェクトが展開され、その第1弾として『SEGA AGES VOL.1 宿題がタントア〜ル』が世に送りだれた[16]。これはセガがゲーム機製造から撤退した後も継続された[17]。 9月には『サクラ大戦』が発売され、ヒロインたちが表向き歌劇団として活動していた設定を踏まえ、出演者たちによる歌謡ショウが展開されるなど、積極的なメディアミックスが人気を博した[18]。シナリオライターのにゃるらによると、翌1997年には同作が大ブームとなっており、ギャルゲーを売り出せば3万本は売れたとされる[19]。一方『ゲーム批評 Vol.16』(1997年)によると、セガサターン全体のソフトに占めるギャルゲーの割合は、ソニー・コンピュータエンタテインメントが1994年に発売したPlayStationの2倍近く多いとされている[注 1]と同時に、ユーザー側からギャルゲーに対する懐疑的な意見が寄せられていたことを明らかにしている[20]

1997年に発売されたタイトルのうち、7月に発売された『レイディアントシルバーガン』はアーケードゲームからの移植であり、初心者でも遊びやすく工夫が施されたほか、オリジナル版では描き切れなかった世界観を表現するためにストーリー面の演出を強化したモードが追加されるなど、様々な遊び方に応えた作品として評判を呼んだ[21]。年末に発売された『プリンセスクラウン』は作品の完成度に加え、2Dのドット絵による王道ファンタジーRPGにしたことが逆に新鮮だと受け止められ、主要スタッフの神谷盛治の出世作となった[22]。 近い時期に発売された『グランディア』は『LUNAR』シリーズで知られるゲームアーツのRPGということで発売前からコアファンを中心に注目を集めており、対戦格闘ゲームが中心に展開されていた当時のセガサターンにおいて、じっくり遊びたいユーザーのニーズを満たした[23]。他方、セガは富士通と共同で家庭用ゲーム機初のオンラインRPG『Dragon's Dream』を開始するも、こちらはプレイ料金が従量課金制だったため、2年でサービス終了を迎えた[10]。また、メディアとして採用したCD-ROMは製造コストが安いことから、1997年3月1日からは廉価版である「サタコレシリーズ」が展開された[24][注 2]

セガとバンダイの合併が失敗に終わるなど悪戦苦闘した末、1998年には次世代機ドリームキャストが登場し、セガサターンは事実上お役目御免となった[25]。雑誌「電撃Dreamcast」によると、この年に発売された作品のうち、『サクラ大戦2 〜君、死にたもうことなかれ〜』と『スーパーロボット大戦F〜完結編〜』が良く売れたという[26]。『機動戦士ガンダム ギレンの野望』は、当時のガンダム作品としては珍しい本格的な戦略シミュレーションゲームであり、原作とは異なる展開を楽しめることを特徴としており[27][28]、雑誌「電撃Dreamcast」のランキングではこの2作に次ぐ売り上げを記録していた[26]。また、『バロック』は、退廃的な世界観や独特なシステムから根強い人気を集め、翌年にはPlayStationにも移植された[29]。また、善悪の反転した世界を舞台とした『ブラックマトリクス』は当初初回受注分のみ生産を予定していたが、実際に発売したところ売り切れる店が頻発したため、のちに追加生産がなされた[30][31]。そして、日本における新規タイトルの発売は2000年をもって終了した。

セガサターンでは表現力の向上によって過激な表現も可能となったが、前世代機であるメガドライブの周辺機器メガCDの時点で既に残虐表現が問題視されていた(エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会を参照)こともあり、同委員会の発足に関わったセガは日本向けのセガサターン用ソフトでも推奨年齢を示すレイティング制度を他社に先駆けて導入し、全てのソフトの審査を義務付けた[32]。その際、暴力表現(例:『新・忍伝』)や性的表現(例:『ブルーシード 〜奇稲田秘録伝〜』)によって「18歳以上推奨」[注 3]区分に判定される例が出てくるようになり、対象年齢が上がることで売り上げにも影響が出ることから、開発者にはこのような過激な表現による影響力の考慮が求められるようになった[32]。また、『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』のように追加の注意喚起がなされた例もあった[33]。さらに、他機種にも供給していた作品の場合、機種間の倫理基準の差から、各機種の発売時期をずらした例もあった[注 4]

他方、セガサターンではレイティングに18歳未満禁止の「X指定」を設けることで、これまで家庭用ゲームへの移植が不可能と言われていた成人向けゲームにも門戸を開いた[34][注 5][注 6]。成人向けゲームからの移植版である『野々村病院の人々』(1996年発売)は性的描写が抑えられたとはいえ30万本強の大ヒット作となり、成人向けゲームが家庭用ゲーム機へ進出する流れを作った[37]。しかし、1996年10月1日を以てこの区分は廃止された[38][注 7]。セガの広報責任者である梅村宗宏は『SATURN FAN』1996年6月21日号に掲載されたインタビューの中で、このレイティングを廃止した直接の理由として過激な18禁作品が増えてきたことを挙げ、子どものように判断力が不十分なユーザーもいる以上、このような作品が原因で不測の事態が起こるのを防ぎたかったと述べている[38]。『SATURN FAN』はメーカー向けアンケートの結果から、年齢制限作品を出したことのないメーカーでも反対票が賛成票を上回っている点から、この廃止が唐突だったと受け止められたと分析する一方、成人向け作品の中には粗悪品もあったため、このまま放置すれば市場の崩壊につながっていたかもしれないとも推測している[39]。一方、セガの奥成洋輔は、この施策を導入した当時のセガサターンは本体価格の値下げによりライト層や低学年にも購入層が広がっていた上、業界全体によるレイティング制度が導入されていなかったため、成人向けゲームを遊べるセガサターンが悪目立ちしてしまったためだと述懐した[34]

一方、セガサターンは2Dマシンとしての評価が高かったものの、サードパーティからは3DCGを用いたソフトの開発に苦慮する声が挙がっていたほか[40][注 8]、ライブラリ提供体制の不備が指摘されていた[42][注 9]

また、奥成はRPGの少なさがセガサターンの弱点であったと一般的に語られる説を前置きしつつ、『シェンムー』など開発スケジュールの遅延や開発中止、『シャイニング・ウィズダム』や『エアーズアドベンチャー』など発売されたものの期待とは異なる内容により勝機を逃したと述懐した[43]。結果としてセガサターンが北米で100万台を突破した時点でPlayStationはその2,3倍の実績を達成しており、1996年末の時点で両者の間に差があった[34]。加えて、1996年6月には32ビット機のNINTENDO 64が登場したことや、スクウェアエニックスといった大手サードパーティがPlayStation向けにソフトの投入を明らかにしたことも、セガサターンを追い詰めていった[44]。ライトユーザへの訴求不足を指摘する声もある[44]傍ら、遊びたい人にソフトが行き渡らなかった例もあった[注 10]

北米では1994年11月にメガドライブの別の周辺機器スーパー32Xが発売されており、その約半年後の1995年5月にセガサターンが登場した結果、ユーザやサードパーティの混乱を招いた[10][46]。この時期に現れた複数のライバル機とのサードパーティ獲得競争もあり、セガは新規顧客層の掘り起こしに苦労した[10]。他方、メガドライブの人気をけん引してきたソニックシリーズの新作『Sonic X-treme』を3DCGで制作することも計画されており[47][48][49]。ゲーム見本市「E3 1996」に出展された際、来場者の多くはセガサターンでフル3Dのソニックが遊べるとして喜んでいた[48]。一方、「Gamespot」のGiancarlo Varaniniは実際に出展された映像がすでに発売されていた『バグ!ジャンプして、ふんづけちゃって、ぺっちゃんこ』と似ていたと指摘している[48][49]。最終的にこの作品はお蔵入りとなり[48]、メガドライブ用ソフトの移植版である『ソニック3D フリッキーアイランド[注 11]がクリスマス商戦への穴埋めとして発売されたものの、『NiGHTS』が1996年のマーケティングの目玉となった[51]。最終的にファンたちは、1997年に発売された『ソニックR』を以てセガサターンでソニックシリーズの新作を遊べるようになった[52][53]。また、Varaniniは「E3 1996」のセガブースの展示物が自社作品ばかりだったことから、サードパーティへのサポートが落ち込んでいたと指摘している[54]。以上のことから、ソニックシリーズの投入の遅れやハードの価格の高さがこれらの地域における普及の妨げとなった[10]。他方、セガの北米法人が日本製のRPGのローカライズに消極的だったという指摘もあった[46]。そして、1998年発売の『魔法騎士レイアース』を以て北米でのソフトの供給を終了した[46][55]

欧州では1995年7月8日にセガサターン本体が発売された[56]。その際セガサターン本体と『バーチャファイター』をセットにした商品も売られた。セガヨーロッパのアンディー・ミーが、ECTS1995英語版にて、『SATURN FAN』に対して語ったところによると、現地で8月に発売された『パンツァードラグーン』はイギリスのCD-ROMゲームランキング(パソコン用含む)で1位を獲得したという[56]。一方この時点で発売されていたタイトルの大半は日本製であり、マニュアルの多言語化や内容のローカライズが施されることもあった[56]。1998年発売の『DEEP FEAR』を以て欧州におけるソフトの供給を終了した[53][55]

その後セガサターンのタイトルは他のプラットフォームにも展開され、性的要素がある作品は移植先のレイティングに合わせた修正が施されることもあった[注 12]

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発売されたタイトル

要約
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本節の「発売されたタイトル一覧表」には合計で「1122」のゲームタイトルを発売日・発売元とともに列記している。また「地域ごとの発売年一覧表」には1994年から2000年に発売されたゲームタイトル数を地域および年に分けて列記している。

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非売品

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発売されなかったタイトル

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脚注

参考文献

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