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マルハニチロ
日本の東京都江東区にある食品メーカー ウィキペディアから
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マルハニチロ株式会社(英:Maruha Nichiro Corporation)は、東京都江東区に本社を有する日本の大手食品会社。
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概要
1880年に山口県下関市で創業した遠洋漁業・捕鯨・水産加工大手のマルハ(旧・大洋漁業)と1906年に新潟県三条市で創業の北洋漁業・水産加工大手のニチロ(旧・日魯漁業)を起源とする[3]。2007年に両社が経営統合し、2008年の事業再編を経て、2014年4月1日の合併により誕生した。2014年の合併の理由については、2007年の経営統合・事業再編に伴い事業別に子会社を再編したものの、一部に重複事業が残るほか、投資資金の配分などで統合効果を出しにくいと判断したものと報じられている[4]。
現在の法人格としてはグループの水産部門であったマルハニチロ水産(旧・マルハ)のものを引き継いでおり、これに純粋持株会社であったマルハニチロホールディングス(マルハニチロHD、旧マルハグループ本社)と、マルハニチロHD傘下の事業子会社であるマルハニチロ食品(旧・ニチロ)など4社の合計6社が合併する形となっている。このときの経営統合にあたっては、マルハニチロ水産を存続会社とする6社合併と、マルハニチロHDとの間でのテクニカル上場という手法をとっているが、これは元々事業子会社のみの合併を行う予定だったものが、合併方式の検討の過程において事業持株会社体制への転換を行うことになったためと、マルハニチロ水産の各種許認可(主に船舶関係の許認可)を継続させることで事業活動に関する影響を最小限にするためとされている[5]。マルハニチロ水産は旧・マルハ時代の2004年3月まで上場企業であった(マルハグループ本社設立時に株式移転により上場廃止)ことから、実質的に再上場ということになる。
2026年2月に本社を東京都港区のTAKANAWA GATEWAY CITYに移転することを予定している[6][7]。また、2026年3月1日付でUmios株式会社(ウミオス[8])に商号変更、グループ会社についても2027年3月末までに順次変更する計画である[9][10]。
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ブランド
2008年4月の事業再編でマルハニチロ食品が発足した時には、旧・ニチロの「あけぼの」と旧・マルハの「マルハ」の2つのブランドが存在した。
2014年4月にマルハニチロ水産へ統合・商号変更された際に、旧・アクリフーズから「アクリ」ブランドも引き継がれた。その際、パッケージ左上のシンボルマークの上に表示されていた旧アクリフーズのスローガン「だいじな人に食べさせたい」は廃止されてシンボルマークのみとなり、2015年3月発売の新製品・リニューアル品からパッケージ右上に「マルハニチロ」ロゴも表示された。
このような経緯から、事業再編や合併を経た後でも「あけぼの」・「マルハ」・「アクリ」の3ブランドが継続されていたが、2018年3月5日の社名ロゴ変更の際、現在の商品ブランド体系の再構築に着手。レトルト食品やカップゼリーなどの一部商品に限られていた「マルハニチロ」ブランドに、同年秋の新商品・リニューアル品から順次移行し、1年後を目標に「マルハニチロ」ブランドに統一することを明らかにした[11]。
そして、同年8月1日に発売された冷凍食品「王様のソテーピラフ シーフードと香り立つバター」が、社名ロゴ変更後の「マルハニチロ」ブランドにおける最初の商品となり[12]、翌月には既存の「あけぼの」ブランドの一部商品が、2019年3月には「アクリ」ブランドの一部商品がそれぞれリニューアルに伴い「マルハニチロ」ブランドへ移行した[13]。商品パッケージへは、「基本タイプ」と呼ばれるシンボルとロゴタイプを横並びで表記した社名ロゴではなく、旧社名ロゴ同様にシンボルの下にロゴタイプを配した「展開タイプ」と呼ばれる社名ロゴが用いられている[11]。旧社名ロゴの商品パッケージへの表記に関しては、「MARUHA」と「NICHIRO」を2行のロゴタイプで表記されていたロゴが用いられていた。
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主な拠点・工場
沿革
- 2007年(平成19年)10月1日 - マルハの持株会社であるマルハグループ本社がニチロを完全子会社化し、経営統合。マルハグループ本社が株式会社マルハニチロホールディングスに商号変更[15]。
- 2008年(平成20年)4月1日 - 以下の事業再編を実施。
- マルハにマルハ・ニチロの水産事業を集約し、株式会社マルハニチロ水産に商号変更。
- ニチロにマルハ・ニチロの食品加工事業を集約し、株式会社マルハニチロ食品に商号変更。
- マルハニチロHDの子会社として、畜産事業を担当する株式会社マルハニチロ畜産と、管理部門を担当する株式会社マルハニチロマネジメントを設立。
- マルハの低温物流事業を行っていたマルハ物流ネットにニチロの物流部門を集約し、株式会社マルハニチロ物流に商号変更。
- 2010年(平成22年)12月20日 - この日からマルハニチログループ各社の本社を順次りそな・マルハビルより豊洲フロントへ移転[16]。
- 2013年(平成25年)12月30日 - マルハニチロ食品の子会社であるアクリフーズ群馬工場で生産された冷凍食品から農薬が検出され(アクリフーズ農薬混入事件)、大規模自主回収へと発展[17]。
- 2014年(平成26年)4月1日 - マルハニチロ水産がマルハニチロホールディングス・マルハニチロ食品・マルハニチロ畜産・マルハニチロマネジメント・アクリフーズを吸収合併し、マルハニチロ株式会社に商号変更。
- 2018年(平成30年)3月5日 - 社名ロゴの変更が発表され、旧ロゴのシンボルを継承しつつ「MARUHA NICHIRO」のロゴタイプを変更。併せて、ブランドステートメントとして、「海といのちの未来をつくる」が制定された[18]。
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 2022年(令和4年)
- 1月7日 - 冷凍弁当宅配会社ナッシュに2.6億円を出資[20][21]。
- 5月30日 - オランダに本社を置くグループ会社Seafood Connection Holding B.V.を通じ、英国市場で水産加工品を販売するNorthcoast Seafoods Ltd.を完全子会社化[22]。
- 9月24日 - 午前0時55分頃、広島工場にてフライヤーから出火する火災が発生し[23]、同年9月27日午前10時に鎮火したが、生産棟がほぼ全焼し[24]、関連経費を含め52億円の特別損失を計上した[25]。
- 10月 - 富山県入善町に、三菱商事と共同でアトランティックサーモンの陸上養殖を進める合弁会社アトランド株式会社を設立。
- 2023年(令和5年)
- 2024年(令和6年)
- 4月1日 - 子会社の株式会社マリンアクセスと株式会社マルハニチロリテールサービスが合併し、株式会社マルハニチロオーシャンを発足[26]。
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主な商品
要約
視点
本項目では、旧ブランドから「マルハニチロ」へブランド移行された製品について、製品名に旧ブランド名を明記する(MH:旧マルハブランド、AK:旧あけぼのブランド、AQ:旧アクリブランド)。また、2019年10月時点で旧ブランドを継続使用して発売されている製品には☆印を付ける。
- 冷凍食品(一部抜粋)
- 缶詰
- いわし蒲焼(MH)・さんま蒲焼(MH)
- 月花シリーズ(MH)
- いわし水煮
- いわし煮付
- さば水煮
- さば水煮・さばみそ煮・さば味付(MH)
- あけぼの さけ(AK) - 90年以上の歴史があるロングセラー缶詰。
- 金線たらばがに(AK)・金線べにずわいがに(AK)
- びん詰
- さけフレーク(AK)
- さばそぼろ
- とりそぼろ(AK)
- トレー・パウチ
- ツナ マヨネーズ風味(AK)
- 鮭フレーク(AK)
- ピリッ辛鮭フレーク(AK)
- ちくわ・練り製品
- うちのちくわ(MH)
- フィッシュソーセージ
- レトルト
- 金のどんぶりシリーズ - 本品は従前から「マルハニチロ」ブランドで発売されており、2019年より新社名ロゴに変更されている。
- カップゼリー - カップゼリーは「金のどんぶり」同様に社名変更時に「マルハニチロ」へブランド移行されており、2019年より一部製品は新社名ロゴへ切り替えている。
- フルティシエ
- くだものたのしい
- コーヒーゼリー
- たべても0kcal
- デザートの素
- 牛乳でつくる ぷるるんデザート(AK)
- ゼライス(MH)
- かんてん(MH)
- ゼラチンリーフ(MH)
- 健康食品・サプリメント
- 介護食品(メディケア食品)
- ギフト商品
- 生鮮食品
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主な関連企業
要約
視点
マルハニチロでは、事業部門に『ユニット』の呼称を用いており、ユニット単位で記す。日本国内は全て株式会社である。
漁業・養殖ユニット
水産商事ユニット
北米ユニット
加工食品ユニット
食材流通ユニット
農畜産ユニット
国内その他
海外
- Trans Ocean Products Inc.(トランスオーシャンプロダクツ)
- Maruha Capital Investment, Inc.(マルハ キャピタル インベストメント)
- Westward Seafoods Inc.(ウエストワード シーフーズ)
- Alyeska Seafoods Inc.(アリエスカ シーフーズ)
- Premier Pacific Seafoods(プレミアパシフィック シーフーズ)
- Maruha Nichiro Meat and Products USA, Inc.(マルハニチロ ミートアンドプロダクツUSA)
- Sakana del Peru S.A.(サカナ・デル・ペルー)
- マルハ(上海)貿易有限公司
- 浙江興業集団有限公司
- 煙台日魯大食品有限公司
- 青島多福康食品有限公司
- 寧波市吉進興業国際貿易有限公司
- 永進冷凍食品
- 慈渓永興食品有限公司
- Maruha Holdings (Thailand) Co., Ltd.(マルハホールディングス(タイランド))
- Maruha Nichiro (Thailand) Co., Ltd.(マルハニチロ(タイランド))
- Kingfisher Holdings Ltd.(キングフィッシャーホールディングス)
- Southeast Asian Packaging & Canning Ltd.(シーパック)
- N&N Foods Co., Ltd.(N&Nフーズ)
- KF Foods Ltd.(KFフーズ)
- Sai Gon Food Joint Stock Company(サイゴンフード)
- Seafood Connection Holding B.V.(シーフード コネクション ホールディング)
- King Fish Selection B.V. and Horecagroothandel Asiatico B.V.(キングフィッシュ セレクション)
- ORAFCO Ltd.(オラフコ)
- Northcoast Seafoods Ltd.(ノースコースト シーフーズ)
- Inlet Seafish S.L.(インレット シーフィッシュ)
- Taiyo Namibia (Pty) Ltd.(大洋ナミビア)
- Tafisa (Pty) Ltd.(タフィサ)
- Taiyo Micronesia Corporation(大洋ミクロネシア)
- Austral Fisheries Pty Ltd.(オーストラル・フィッシャリーズ)
- Maruha (N.Z.) Corporation Ltd.(マルハ(N.Z.)コーポレーション)
売却・解散した会社(日本国内のみ)
マルハとニチロの経営統合前の売却・解散案件も含む。
- パールエース - 2005年3月に塩水港精糖株を保有するパールエースを三菱商事、塩水港精糖に売却。
- 泰東製綱 - 2005年3月に日東製網に売却。
- 大洋クラブ - 2005年4月にジェージー久慈(リゾートソリューション系列)に営業譲渡。
- 大洋飼料 - 2007年3月期に解散。
- マルハレストランシステムズ - 2006年9月に大東通商に売却。現在はM・R・Sとなっている。
- 日新タンカー - 2006年9月に大東通商に売却。
- ニチロ工業 - 2010年10月にストラパックに売却。
- 横浜ベイスターズ - プロ野球球団・横浜ベイスターズ(旧・大洋ホエールズ→大洋松竹ロビンス→大洋ホエールズ→横浜大洋ホエールズ)を運営。2002年、TBS[注 1]に売却。後にディー・エヌ・エー傘下となり、現在は横浜DeNAベイスターズとなっている。2019年にはマルハニチロが球団創立70周年記念プロジェクトのオフィシャルスポンサーに就き、2020年から球団のオフィシャルスポンサーを、2022年からはBリーグクラブ・川崎ブレイブサンダース及びJリーグクラブ・SC相模原も含めた「DeNAスポーツオフィシャルパートナー」を務めている。
- 函館国際ホテル(北海道函館市) - 函館国際ホテルは、旧・ニチロ本社跡地に建設したシティホテル。2012年8月1日に所有する全株81万2500株を恵庭開発へ譲渡。
- ニチロサンパック - 2013年6月1日にエア・ウォーターに売却。
- アクリフーズ(東京都江東区、登記上の本店は群馬県所在) - 2014年4月、マルハニチロと統合、解散。
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テレビ番組
- 日経スペシャル ガイアの夜明け マグロ最後の闘い(2009年12月15日、テレビ東京)[29] - クロマグロ養殖の最新技術を取材。
提供番組
関連項目
- 日本の企業一覧 (水産・農林)
- 大東通商 - 旧マルハの兄弟会社で、石油関連製品を中心とする専門商社。マルハ創業家の資産管理会社としても機能しており、現在も主要株主のひとつに名を連ねる。
- 林兼産業 - 旧マルハの兄弟会社。
脚注
外部リンク
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