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全国高等学校ハンドボール選抜大会

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全国高等学校ハンドボール選抜大会(ぜんこくこうとうがっこうハンドボールせんばつたいかい)は、毎年3月におこなわれている高校ハンドボールの全国大会である。主催は日本ハンドボール協会(JHA)。出場できるのは各地区ブロック予選の上位進出校と開催地1校である。開始当初は参加10校であったが、現在では40校になっている。タイトルスポンサーはミズノ

概要 開始年, 主催 ...

結果

男子

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女子

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個人表彰

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第38回大会の男子両校優勝について

要約
視点

2015年の第38回大会では、準々決勝での得点記録ミスをきっかけとして、男子決勝が前半終了時点で中止される事態となった。

得点記録ミスのあった準々決勝は1点差で終了し、本来であれば同点で延長戦を行う状況であった。敗戦校は試合中から記録ミスを指摘しており、試合後も映像証拠を持参して抗議した[1]が、競技委員長(当該試合の競技役員兼務)はどちらも退けていた。

2日後の決勝当日、大会会場へと向かう途中で一連の状況を知った日本協会会長は、男子決勝の中止と準々決勝延長戦からのやり直しを大会本部へと指示。しかし中止の意図が伝わらず、大会本部の判断で男子決勝は開始された。日本協会会長は決勝前半に到着し、男子決勝は前半終了をもって打ち切られた。

結局、日程面などの問題からやり直しは実施されず、第38回大会の結果は2校の優勝と3校の3位となった。競技委員長ら大会関係者数名は更迭されている。

経緯

  • 3月28日(土)準々決勝浦添高校(沖縄)対法政二高(神奈川)の試合において、前半8分22秒に浦添の4点目ゴールが反則[2]のため無効とされたが[3]、スコアラーの記載がそのままとなっていた[4]
  • 前半終了後、相手チームの法政二高・阿部直人監督が阿部富夫、沖土居真子両テクニカルデレゲート(TD)[5]に対して確認を要求[1]。だが、試合中ということもあり、どの時間帯のどの得点かまでは確認がとれていなかった。それに対して阿部TDは「我々はすべての得点において、審判の合図を確認して記録している」と強い口調で返されたことから、阿部監督はこれ以上の抗議は罰則につながる恐れがあると感じ、その場は渋々ベンチへ引き上げた。
  • 試合は後半残り8秒時点で同点から浦添高校が得点を決め34対33で浦添高校の勝利となった。
  • 後半終了後、法政二高・阿部監督は、法政二の関係者が撮影していたビデオで該当の箇所を確認し、そのビデオのデータをPCにコピーした上で、異議申し立てのため、大会本部へ。
  • 対応したのは該当の試合のTDを務めた阿部富夫TD(兼大会競技委員長)。阿部TDは「この時点で試合は終了し、成立していた」との認識の上で阿部監督の抗議を受けた。そして、映像を確認したところ、確かに過ちがあることを認めた。しかし、その上で先ほどの認識の通り、試合は既に終了して成立していることを、阿部監督に伝えた。
  • しかし、その内容に納得できない阿部監督は、そのやりとりを近くで聞いていた高体連ハンドボール専門部船木浩久委員長に対して「しかるべき対応をお願いします」と抗議した上で退出。
  • それを受けて、競技委員長(阿部TD)、審判長、総務委員長、競技副委員長と協議した結果、やはり浦添高校の勝利のまま試合は成立すると決定した。それに加え、お詫び文および事情説明をすること。防止策を文章として出すこと。各都道府県に報告すること。機関誌およびハンドボール雑誌にお詫び文を掲載することを決定した。
  • そのことをJHAの競技本部長、審判委員長に報告。
  • 3月29日(日)法政二高・阿部監督に対応を説明、浦添高校にも経緯を説明。裁定委員会を開催して、阿部TD・競技委員長を更迭。この対応についてJHA専務理事兼大会委員長に報告。
  • 3月30日(月)東京から決勝戦の会場に向かうJHAの渡邊佳英会長が、専務理事から当該事象の説明を受ける。それを聞いた渡邊会長が、「世界大会でも明らかなミスが判明すれば結果が覆ることもある。(中略)試合が成立したからといって、明らかに間違っているものを押し通すのは許されるものではない」として、男子決勝を中止し、当該試合を33−33の延長から再試合することを指示。専務理事は、大会委員長にこの決定を伝える。
  • この指示が現場に伝わったのは女子決勝戦の途中だったが、指示の内容だけが伝わり、その理由がしっかりと伝わらなかったことから、会長が到着次第説明と説得を行うこととして現場判断で男子決勝、北陸高校(福井県)対浦和学院(埼玉県)戦は開始。
  • 渡邊会長が現場に到着。男子決勝戦が始まっていることに驚く。委員長は説得を試みるも、応じず中止を指示。ハーフタイム時点で試合の中断がアナウンスされた。
  • 男子決勝を終了とし、閉会式(表彰式)を女子のみで実施したことから、一部の保護者・観客が関係者に詰め寄って説明を求める事態に。その場で一部の保護者・観客に事情を説明。その後、1度目の記者会見が開かれ、経緯の説明と浦添-法政二の延長戦からのやり直しが発表。
  • その後該当チームへの確認が行われたあと2回目の会見が開かれ以下が発表された[6]
    • 北陸(福井)、浦和学院(埼玉)の両校優勝とする。そのため2位はなし
    • 準決勝で敗れた浦添(沖縄)、四日市工(三重)に、今回の件の該当チームである法政二(神奈川)を加えた3チームを3位とする
  • 同日、公式サイトで全国高等学校体育連盟ハンドボール専門部 部長名義で説明文が掲載された。その中では一旦、準々決勝のやり直しが決定されたが、関連する4校(浦添、法政二、北陸、浦和学院)から、日程や選手のコンディション的に難しいとの回答があり、4校の同意の上でこの結論となったことが発表された[7]また、JHA会長名義でも同様の説明文が発表された[8][9]
  • 同日、高体連は執行委員会を開催し、越石信次全国高体連ハンドボール専門部部長、阿部富夫競技委員長を更迭した。
  • スポーツイベント・ハンドボール5月号にて、「なぜ、男子決勝は中止されなければならなかったのか。」という特集記事が掲載される[10]

その後の対応

この問題を受けて、4月1日付けで、以下の対応が行われた。

  • 競技運営に関する確認の通達[11]
    • 得点に関わる審判のジェスチャーの改善
    • スコアラーが記録用紙上の得点を記載する際に、記述を確定するタイミングは、得点後のスローオフの時間とすることの徹底
  • テクニカルデレゲート(TD)の任務の改定[12]
    • 得点、罰則の記録ミスが試合中に判明した場合は、その時点から正しい状況で再開する。
    • 試合後終了後に記録ミスが判明した場合は、勝敗に関する場合は相応しい状況から再試合する。
    • 事実判定を除いた異議申立てについては、真摯に対応し、適切に判断する。
  • 通信機器の利用に関するガイドラインの通達[13]
    • 審判員からTDに判定、運営に関する助言を求めるための交信
    • TDから審判員に競技運営活動を円滑にするための交信
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脚注

関連項目

外部リンク

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