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日本一ソフトウェア

日本の岐阜県各務原市にある企業 ウィキペディアから

日本一ソフトウェア
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株式会社日本一ソフトウェア(にっぽんいちソフトウェア、: Nippon Ichi Software, Inc.[2])は、岐阜県各務原市に本社を置き、コンピュータソフトウェアの開発・製造・販売を主な事業内容とする日本の企業。旧社名、有限会社プリズム企画

概要 種類, 市場情報 ...
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概要

要約
視点

サン電子の営業マンだった北角浩一らが設立した有限会社プリズムを前身とする[3]

北角はナムコの元社員・宗清紀之と営業マンのよしみで親しかったため、アイマックスに移籍した宗清を通じて仕事を請け負い、『デュアルオーブ』(1993年4月発売)などを開発していた[3]

その後、日本一ソフトウェアを設立する。社名は「それぞれが誰にも負けない才能を持ち寄ることで、今までにない面白いゲームを作りたい」という理念に由来する[4]。命名は北角浩一によるもの[5]

日本一ソフトウェア誕生後も『花札グラフィティー 恋々物語』を開発して、アイマックスを通じて発売していた[3]。さらに、宗清が 株式会社フォグ を立ち上げ、そのデビュー作となる『美少女花札紀行 みちのく秘湯恋物語』(1997年8月)の開発を担った[3]

初期の作品はテーブルゲームやシミュレーションRPGといった幅広いジャンルの作品を手掛けており、うち1998年12月に発売されたシミュレーションRPG『マール王国の人形姫』は、当時としては珍しくミュージカルの要素を取り入れたことで知られている[6]。また、開発を担当したフォグの『久遠の絆』(1998年12月)もヒットし、フォグの代表作となった[3]。一方、このころの日本一ソフトウェアは社員数が少なく、自社作品の開発で多忙だったことに加え、移植技術も不十分だったため、しばらくの間フォグとの付き合いは薄れた[3]

2003年発売の『魔界戦記ディスガイア』は幅広いやりこみ要素が評判を呼び、のちにシリーズ化したほか、同作のキャラクター・プリニーは日本一ソフトウェアのマスコットとなった[7]

2007年3月発売の『雨格子の館』以降は両社共同でアドベンチャーゲームを多数発表してきた[3]

2016年、フォグの代表取締役社長・宗清紀之の死去に伴い、遺族とも相談の上、同社を子会社化した[3]

2017年1月には、日本国外のインディーゲームのローカライズに特化したレーベル「日本一 Indie Spirits」を発足した[8]。その半年ほど後の8月には岐阜新聞社やヒラタ産業と組んで第1回「全国エンタメまつり」を開いた[9]

2023年に世古哲久が社長に就任する[10]。しばらくして世古の体調が悪化し、補佐するために管理部門の猿橋健蔵が2025年1月1日から副社長に就任した[11]。その矢先の1月24日に世古が急逝し、猿橋が急遽社長に就任した[11]。猿橋は世古が戻ってくることを前提で会社を回すことを考えていたところ、いきなり社長になってあわただしくなり、スタッフを安心させることを優先していた一方、社長になったっという実感があまりなかったっとファミ通による2025年4月のインタビューの中で振り返っている[11]

また、2025年3月には、『夜廻』シリーズなどのディレクターを務めた溝上侑が執行役員に就任した[11]。この人選について猿橋はファミ通とのインタビューの中で自身と会長の北角浩一の考えが強かったと答えており、社内における溝上の開発の旗振り役としての力強さを理由として挙げている[11]

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沿革

  • 1991年9月 - 北角浩一ら元サン電子スタッフの共同出資で、有限会社プリズム(現:有限会社ローゼンクイーン商会)設立。
  • 1993年7月12日 - 有限会社プリズムの営業業務の分離のため、岐阜県各務原市鵜沼三ツ池町において有限会社プリズム企画設立。
  • 1994年11月4日 - 有限会社プリズム企画は有限会社プリズムの開発業務の移管を受け、社名を有限会社日本一ソフトウェアに変更。同時に岐阜県各務原市鵜沼川崎町に移転。
  • 1995年
    • 2月 - PlayStation向けゲームソフトを発売開始。
    • 7月7日 - 有限会社日本一ソフトウェアを株式会社に組織変更。
  • 2000年12月 - PlayStation 2向けゲームソフトを発売開始。
  • 2001年4月 - iモード公式サイト『ローゼンクイーンランド(後・日本一GAMES)』配信開始
  • 2003年
    • 7月 - 本社を岐阜県各務原市那加雄飛ケ丘町に移転。
    • 8月23日 - 岐阜県の各務原市民会館で創立10周年記念のチャリティーコンサートを開催[12]
    • 12月 - 米国カリフォルニア州アナハイム市においてNIS America,Inc.を設立(現・連結子会社)。
  • 2005年
    • 1月 - 岐阜県各務原市那加雄飛ヶ丘町にエンターテインメント事業部用建物完成。
    • 12月 - PlayStation Portable向けゲームソフトを発売開始。
  • 2007年
    • 3月 - アミューズメント施設「ローゼンクイーンランド各務原店」の運営と業務用ゲーム機器「ネットキャスト~とあみ~」の発売開始。
    • 6月13日 - ジャスダック上場。
    • 9月 - 株式会社システムプリズマを株式取得による子会社化(2016年10月当社に吸収合併)。
  • 2008年
    • 1月 - PlayStation 3向けゲームソフトを発売開始。
    • 1月 - 本社を現在地に移転。
    • 4月 - 子会社NIS Europe, Inc.を設立(2009年解散)。
    • 5月 - ニンテンドーDS向けゲームソフトを発売開始。
  • 2009年3月 - Wii向けゲームソフトを発売開始。
  • 2010年
    • 2月 - 岐阜県各務原市に子会社の株式会社STUDIO ToOeufを設立。
    • 4月 - 横浜市中区に子会社の宍喰屋株式会社を設立(2016年3月当社に吸収合併)。
  • 2011年
    • 7月 - ニンテンドー3DS向けゲームソフトを発売開始。
    • 12月 - PlayStation Vita向けゲームソフトを発売開始。
    • 12月 - 子会社の株式会社ディオンエンターテインメントを設立(2015年2月に株式会社エンターテインメントサポートに商号変更。2021年2月に清算)。
  • 2012年
    • 3月 -トレーディングカードゲームとキャラクターグッズの店「プリニークラブ」の運営開始[13]
    • 7月 - 設立20周年を迎える2013年7月までの1年を「日本一ソフトウェア20周年祭」とし、イベントや新作の発売を発表。社名ロゴを安達花鏡によるものに変更。[14]
    • 10月 - 大阪市に大阪開発室を開設。
    • 11月 - シンガポールにNippon Ichi Software Asia Pte. Ltd.を設立
    • 12月 - 「The most prolific publisher of Strategy Role-Playing video games(最も多くのシミュレーションRPGを発売した会社)」としてギネス世界記録に認定されたことを発表[15]。後に、登録自体は2008年に行われていたこと、公式発表は行わなかったが「世界でもっともレベル上げができるゲーム」「世界でもっともイニシャルダメージが大きいゲーム」という記録の登録もあったことが明かされている[16]
  • 2013年
    • 5月 - プロサッカークラブFC岐阜とオフィシャルスポンサー契約を締結。同社のゲームキャラクターであるプリニーの着ぐるみがスタジアム応援キャラクターとして登場するように[17]。翌2014年3月に期限付き移籍という形で同FCの「応援マスコット」に正式に就任[18]
  • 2015年4月 - Nippon Ichi Software Vietnam Co., Ltd.を設立[19]
  • 2016年
    • 7月1日 - 株式会社フォグを全株式取得により子会社化(2022年3月に清算)[20]
    • 10月1日 - 子会社の株式会社システムプリズマを吸収合併[21]
  • 2017年
    • 3月 - Nintendo Switch向けゲームソフトを発売開始。
    • 8月5日 - 全国エンタメまつりを初開催。主催は「宇宙と大地プロジェクト実行委員会(岐阜新聞社・日本一ソフトウェア)」とヒラタ産業によって構成された全国エンタメまつり実行委員会[22][9]
  • 2018年5月 - 子会社の株式会社たのしみチームを設立(2019年5月に株式会社楽しみチームに商号変更)。
  • 2019年12月 - 岐阜県各務原市に株式会社システムソフト・ベータを設立
  • 2020年1月1日 - 子会社のシステムソフト・ベータがシステムソフト・アルファーのゲームソフト開発部門を事業承継[23]
  • 2021年1月1日 - PlayStation 5向けゲームソフトを発売開始。
  • 2022年
    • 4月 - 東京証券取引所の新市場区分化に伴い、スタンダード市場に移行。
    • 12月23日 - 有限会社ローゼンクイーン商会を開示対象より除外。
    • 11月 - 子会社の株式会社名古屋グラフィックスタジオを設立。
  • 2023年7月12日 - 設立30周年。
  • 2025年
    • 1月24日 - 代表取締役社長の世古哲久が死去[24][10]
    • 1月29日 - 代表取締役副社長兼管理部長の猿橋健蔵が代表取締役社長に就任[25]
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グループ企業

要約
視点
日本一ソフトウェア
事業持株会社。コンピュータゲームソフトの開発・発売、モバイルゲームの配信(日本一GAMES[26]など)や、ゲームソフト関連グッズの開発・販売のほか、トレーディングカードゲームショップ(プリニークラブ)の運営や、インターネットのホスティングサービスなどを行っている。
連結子会社
NIS America, Inc.
2003年12月に米国カリフォルニア州アナハイム市に設立。2004年8月には最初のタイトル『ファントム・ブレイブ』を北米で発売。2005年8月にカリフォルニア州サンタアナ市に移転。日本一ソフトウェア開発作品や、ガストアイディアファクトリーなど他社のゲームソフトの北米版の発売および日本製アニメの北米版の発売も行っている。『ドラグナーズアリア 竜が眠るまで』には開発にも参加している。
STUDIO ToOeuf
2010年2月設立。開発子会社。
Nippon Ichi Software Vietnam Co., Ltd.
2015年4月設立。かつて現地責任者を務めていた猿橋健蔵が2025年にファミ通とのインタビューの中で語ったによると、本社で制作するゲームの3Dグラフィック周りの開発をしていたというref name="famitsu20250529"/>。
楽しみチーム
岐阜県内の大学学生寮の運営会社。2018年5月設立。
システムソフト・ベータ
2019年12月設立。2020年1月よりシステムソフト・アルファーのゲーム開発部門を承継。
名古屋グラフィックスタジオ
2022年11月設立。
関連会社
有限会社ローゼンクイーン商会
創業時の事業会社で、日本一ソフトウェアの筆頭株主。旧社名は有限会社プリズム。現・日本一ソフトウェアに2段階の業務の移管を行い、現在は、創業者・会長の北角浩一と近親者による財産保全会社となっている[27]
現状において資産管理以外の活動を行っていないことを鑑み、2022年12月23日をもって「その他の関係会社」の該当より外れ、開示対象外となっている。

その他に、NIS America元社長の明永敏悟が設立したゲーム関連会社プリアップに、アイディアファクトリーと共に出資している。出資比率は10%[28]

過去のグループ企業

システムプリズマ
1989年12月に設立。ゲームソフト開発の下請けを行っていた。2007年9月28日に日本一ソフトウェアの100%子会社となる。2016年、日本一ソフトウェアに吸収合併。
カウンターストップ、ノラ
2011年4月設立。開発子会社。2013年度に清算。
宍喰屋
NIS America傘下の連結子会社。2010年4月に設立。ゲーム周辺グッズなどを扱う。2015年、日本一ソフトウェアに吸収合併。
Nippon Ichi Software Asia Pte. Ltd.
2020年度に清算。
フォグ
日本一ソフトウェアの非連結子会社。2021年12月に解散[29]
エンターテインメントサポート
日本一ソフトウェアの連結子会社。2011年12月にディオンエンターテインメントとして設立[30]。2015年2月よりディオンエンターテインメントから社名変更。2020年9月4日に解散[31]

ゲームソフトウェア

要約
視点

プリズム時代

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日本一ソフトウェア時代

2010年代以降の表の「ダ」に「●」があるものはダウンロード専用ソフト。

1990年代

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2000年代

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2010年代

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2020年代

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ビデオグラム

要約
視点

NIS Americaより発売された日本製アニメの北米版

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その他

ラジオ

要約
視点

BLUE ROSES×日本一RADIO』のタイトルで、2010年7月13日よりHiBiKi Radio Station[47]にて配信開始、2018年6月まで8年間続いた。2010年7月13日から2012年1月25日まで毎週水曜日、2012年2月1日から2017年4月5日まで隔週水曜日、2017年4月19日から2018年6月20日(最終回)まで第1・第3水曜日更新。発売直前直後の旬の時期(強化期間)にある日本一ソフトウェアのゲームソフトのタイトル名をラジオタイトルに一定期間取り入れている。

パーソナリティ
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Web

NTTプライム・スクウェア社が行うマルチクラウド型デジタルコンテンツ配信サービス「Fan+(ファンプラス)」にて、2011年12月12日から、電撃PlayStation取材による『日本一の電撃はっぴょうかい!?』の動画配信を開始。毎月1回不定期で販売。「日本一ソフトウェア」ショップは、2012年11月30日に閉店となった[48]

チャリティーコンサート

2003年8月23日岐阜県各務原市民会館で「日本一ソフトウェア10周年記念のチャリティーコンサート」が開催された。出演者は、同社の数々の音楽を手がけた佐藤天平、マール王国の人形姫シリーズからクルル役の川村万梨阿とクレア役の大谷育江の3人で、2時間に渡って15曲を披露した[49]。後にCDがリリースされている[49]

プリニークラブ

Thumb
店舗外観

日本一ソフトウェアウェアが運営するカード・グッズショップ。本社近隣の各務原市蘇原月丘町に所在する。日本一ソフトウェアのグッズや、運営会社のカードゲームの関連商品を販売している。店内にはデュエルスペースが設けられており、対戦できるようになっている。また公式オンラインショップ「nippon1.jpショップ」で扱っていない商品なども販売している[50]

なお開店当初、店舗は各務原市内の別の場所[51]にあったが、2019年4月に現在地へ移転した[52]。また、かつては金山店も存在したが、2017年8月23日に閉店した[53]

関連項目

企業
  • サン電子 - 会長の北角浩一の出身会社。
  • ザウス - 同メーカーの開発ソフトの家庭用移植版販売の実績がある。
  • ハムスター - 日本一ソフトウェア製ゲームの廉価版を(Major Wave シリーズ)を発売していた時期があったが、2008年にはハムスター制作のソフトを日本一ソフトウェアが発売している。2014年からは共同でアーケードアーカイブスを展開している。
  • セガ - 2017年より、一部の日本一ソフトウェア製ゲームのアジアにおける販売ライセンスを獲得している[54][55]
人物
その他
  • アサギ - 初出は2004年の暑中見舞い。その後『ファントム・キングダム』に「次回作の主人公」という触れ込みで隠しキャラクターとして登場するも主人公になる予定のゲームが発売されず、実質上の次回作である『魔界戦記ディスガイア2』の主人公にもなれずまたもやゲスト扱いに。以降、同社のゲームに毎回ゲスト出演し続ける『永遠の「次回作の主人公」』という肩書きが持ちネタになっていたが、2017年配信のゲーム『魔界ウォーズ』で主人公として登場する。
  • プレネール - 原田たけひとのサイト「原田屋」の看板娘で、日本一ソフトウェアのSRPGにもゲスト出演している。
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注釈

    出典

    外部リンク

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