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新 必殺からくり人
必殺シリーズの第11作、必殺からくり人シリーズの第3作 ウィキペディアから
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『新 必殺からくり人』(しんひっさつからくりにん)は1977年11月18日から1978年2月10日まで、テレビ朝日系で毎週金曜日22:00 - 22:54に放送した朝日放送と松竹(京都映画撮影所、現・松竹撮影所)共同製作のテレビ時代劇。全13話。
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概要
『東海道五十三次』をモチーフに殺しの依頼があぶり出しで浮世絵に表れるアイデアと実在の人物の高野長英が殺し屋の一人となる大胆な設定を盛り込み、シリーズ初の「旅物」として、『必殺仕舞人』などへと続く基盤を築いた。
シリーズ第8作『必殺からくり人』とはキャスト(緒形拳、山田五十鈴、芦屋雁之助、ジュディ・オング)以外の関連性はないが、花乃屋仇吉の昔の名である「お艶」を使うなど、そのイメージを受け継いでいる。
必殺シリーズでは数少ない殺し屋グループの一員 全てが殺し技を持つ作品である[1]。他シリーズに1人は必ず居た密偵はグループの男性 3人が兼務している。
『新 必殺からくり人 東海道五十三次殺し旅』と誤表記される場合があるが、番組名はあくまで『新 必殺からくり人』で「東海道五十三次殺し旅」は各話サブタイトルの一部である。
音楽担当の平尾昌晃は本作を以て、シリーズから一旦離れることとなった。楽曲は旧作からの流用が中心となり、番組のハイライトとなる殺しのテーマ曲は通例のように主題歌(『惜雪』)のアレンジではなく、『必殺仕掛人』(「荒野の果てに」インストゥルメンタル及び「必殺!」)からの流用となった。『必殺からくり人 血風編』の流用を除いてはシリーズ初のパターンである。本作の為に作られた新曲の大半は未使用に終わったが、それらの曲の一部は後の作品に流用した[2]。主題歌のインストゥルメンタル(ヴァイオリン)は被害者の回想など、ごく稀に使われたのみ[3]で使用しない回が大半である。
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あらすじ
天保太夫こと、泣き節お艶一座は表の顔は小屋掛けの芸人一座だが、裏では弱い者の恨みを金で晴らす「からくり人」である。ある夜、天保太夫一座に役人に追われる男が転がり込んで来る。自らも後ろ暗い所のある一座は、手傷を負った男の素性も追われる理由も聞かず、追っ手の役人たちから庇う。
翌日、奉行所からの呼び出しを受けて出頭したお艶たちは、天保の改革による奢侈禁止令により、江戸所払いを言い渡された。さらに昨夜の男を匿ったと疑う役人によって、小屋に火を点けられ、一座は小屋と身の回りの物を全て失ってしまう。そんな途方に暮れる一座に、絵師の安藤広重が声をかけてきた。
広重は以前、お艶たちの裏稼業の現場を目撃しており、自分が「東海道五十三次」を描き上げる道中で見てきた、各地の非道な悪人たちを仕置して欲しいと依頼する。広重の真意を計りかねながらも依頼を引き受け、お艶たちは仕置を果たす。江戸を後にする道中で、例の謎の男「蘭兵衛」が加わり、一座は京都に向かって、東海道五十三次の殺し旅へと旅立つのだった。
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登場人物
天保太夫一座
- 蘭兵衛(高野長英[4])
- 演 - 近藤正臣
- 第1話で幕府に追われ(蛮社の獄)、一座に逃げ込んで来た男。
- 当初は一座の人間にも正体を隠していたが、第2話で、お艶に見破られる。
- 実在の人物が殺し屋となる設定は必殺シリーズ初の試みである。
- 本業である医術の腕を見せることも何度かあり、お艶に渡された仕込杖を得物とした剣さばきも相当の腕前を誇った。常に飄々とした態度を崩さず、お艶やブラ平からの揺さぶりも平然と受け流す懐の深さを持つ。
- 最終話で幕府に再び追われ、ブラ平に顔を焼かせて、人相を変え、一座と別れる[5]。
- ブラ平
- 演 - 芦屋雁之助
- 一座の副座長で、油の入った徳利と蝋燭を使った火芸を得意とする。
- 噺し家塩八(今昔亭塩八)
- 演 - 古今亭志ん朝[6]
- 一座の落語家。一座の中で一番明るく、よく喋る。女好きで、岡場所で女郎たちから情報を得ることが多い。いつも他人を笑わせていて、女郎に小判を酒手として与え、足の裏をくすぐってもらい笑うのが好き(第2話など)。
- 第7話で悪人が携帯する銃で胸を撃たれ、瀕死の重傷を負いながらも高座に上がり、大勢の聴衆から拍手喝采を受ける幻を見ながら死ぬ[7]。
- 本来は旗本の生まれであるが、このことを知るのはお艶のみである[8]。
- 小駒(小駒太夫)
- 演 - ジュディ・オング
- お艶の義理の娘。第1話のお艶の台詞によれば、年齢は17歳である。
- 独楽を使った芸をする。蘭兵衛に淡い恋心を抱くが叶うことはなかった。
- 生き別れの兄を殺すというからくりに参加するが、土壇場で駒を落としてしまい兄は殺せず。その後兄は蘭兵衛が仕留めた。
- 泣き節お艶
- 演 - 山田五十鈴
- 天保太夫一座の座長で三味線の新内節を演目とする他、他の芸人の伴奏役を務める。
- 殺し屋としての通り名は殺し節のお艶[9]。頭の切れる策士で殺しを冷静沈着に遂行して、大勢の敵を向こうに回しての大立ち回りをこなす。
- 安藤広重からの依頼を百三十両で請負い、東海道を京へ向かう殺し旅に出発する。
- 江戸に居た時に春(後の茶卸売り問屋 壺屋春之介)を弟子にしていたが、旅の途中で再会する。
その他
ゲスト
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殺し技
- 蘭兵衛
- お艶から手渡された細身の仕込杖で悪人を斬る、急所を刺す。殺しの際には黒子の衣装を身にまとう。
- ブラ平
- 口に含んだ油を手に持った蝋燭の火ごと、悪人に吹き付け、炎に巻き込み焼き殺す。殺しの際は舞台衣装と思われる鎧兜を身にまとう。
- 家屋などに火を点けて、獲物の注意を逸らすなど、他メンバーの殺しの支援にも使われる。
- 噺し家塩八
- 巧みな話術で悪人に催眠術を掛けて[14]、屋根に昇らせてから転落死させる[15]。
- 脚本案では講釈に用いる扇の骨の部分に仕込んだ針を抜いて投げ、相手の額に刺すという、全く違った物だった[16]。
- 小駒
- 回転する独楽を悪人の額に飛ばし、その鉄芯で脳髄を貫通させる[17]。
- 泣き節お艶
- 三味線の撥で悪人の喉を切り裂き、首筋を突き刺す[18]。簪を使用したことがある(第10話)。
スタッフ
主題歌
放送日程
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ネット局
- 系列は放送当時のもの。
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備考
脚注
前後番組
外部リンク
関連項目
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