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ヤンマーファミリーアワー 飛べ!孫悟空
日本のテレビ人形劇番組 ウィキペディアから
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『ヤンマーファミリーアワー 飛べ!孫悟空』(ヤンマーファミリーアワー とべ そんごくう)は、1977年10月11日から1979年3月27日まで毎週火曜日19:00 - 19:30 (JST) に、TBS系列などで放送されたテレビ人形劇。
ヤンマーディーゼル(現・ヤンマーホールディングス)の一社提供かつ同社の冠スポンサー番組である。全74話。
系列外でも、秋田放送、山形放送、北日本放送(日本テレビ系列)にて1979年4月1日まで日曜 12:15 - 12:45 (JST) にて放送されていた[1]。
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概要
それまで本枠で放送されていたアニメ番組の視聴率が低迷していたため、その打開策として企画された番組。結果視聴率は持ち直し1年半も放送される人気番組となったが、他のザ・ドリフターズ(以下「ドリフ」)がメインの番組の例に漏れず、1978年に日本PTA全国協議会から「ワースト番組」に挙げられた[2]。
『西遊記』をモチーフにしたドリフのメンバーを本家の登場人物にたとえ、メンバーそっくりの人形を登場させ、各メンバーが声をあてた[3]。原作の三蔵一行の4人に対してドリフは5人だったため、加藤茶だけは彼の代表キャラクターである酔っ払いハゲ親父の「カトウ」役(オープニングのテロップでは「カトー」、もしくは「カト」)で出演した。また、一行のお供の馬の「ヒヒハハハハー」という特徴ある甲高い鳴き声は、当時ドリフの準メンバーだったすわしんじによるもので、三蔵との掛け合いなどでのセリフもあり、挿入歌にも彼のセリフが入っている。このほか、元メンバーの荒井注もゲスト出演している。
ストーリーは『西遊記』の本筋に沿ったものだが、同じTBSで放送されていた『8時だョ!全員集合』と同様、当時の人気歌手や俳優・お笑いタレントが『西遊記』の登場人物やオリジナルキャラクター役で多数ゲスト出演している。このゲストと繰り広げるドタバタギャグが、この人形劇の特色であり魅力だった。
番組中での狂言回し役としてピンク・レディーが実写で登場し、また番組オープニングとエンディングで主題歌「スーパーモンキー孫悟空」も歌っていた(どちらかによって歌詞が違う)。カットチェンジのとき、ピンク・レディーやキャンディーズjr(のち「トライアングル」に改名)が、場面転換とともに物語の状況を説明する短い歌(それぞれの代表曲[4]をストーリーに応じた歌詞に改変した替え歌)を歌うブリッジが挿入された。うちCM前には「ピンクとあそぼう!」と題したコーナーになっており、視聴者から公募されたと思われるそんごくうに扮した子供がピンク・レディーと共に觔斗雲に乗って合いの手を入れる場面もあった。
当時は子供向けテレビ作品の漫画化が盛んであり、本作も山根あおおににより漫画化され、『テレビマガジン』(講談社)に連載された。ただし、ストーリーは天竺を目指すのでなく、「カトウのインチキ商売に毎回皆が騙される」という展開である。なお漫画は「講談社コミックス」から単行本化された(全1巻)。
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映像保存
2010年12月31日にTBS系で放送された大晦日特番『大晦日だョ!全員集合』で、番組レギュラーだったピンク・レディーからのリクエストでこの『飛べ!孫悟空』からかまやつひろし・樹木希林・岸本加世子がゲスト出演した回のダイジェスト版が放送された。
本番組は放送局用VTRが高価でコストがかかる上に編集が難しい2インチVTRから、編集・保存が比較的容易な1インチVTRへと切り替えられる過渡期に制作された番組であり、当番組のVTRも以前は「ほとんどが上書き消去され、ごく僅かしか保存されていない」と言われていたが、後に放送局内で大半の放送回のVTRが保存されていることが判明。2014年9月1日より、TBSオンデマンドにて配信を開始した[5][6]。
エピソード
- 1978年5月に放送された『ドリフ大爆笑・国際だよ!全員集合・満員御礼』の中で、ドリフメンバーとすわしんじが、本作のキャラクターの衣装を着てコントをしたことがあった。その際、悪役として「豊岡豊とスイングフェイス」のバンドマスターである豊岡豊も参加した[7]。
- 作品中、カトーが孫悟空に「お前(志村けん)がいなければ俺が主役だったのに」と絡む楽屋ネタがあった。1979年に放送されたフジテレビ『新春かくし芸大会』の中国語劇による西遊記では、加藤が孫悟空役となり、志村は猪八戒役となった。沙悟浄役は仲本工事、三蔵法師役は谷啓。劇中では「TBSで評判良かったんだから、こっちも俺が(孫悟空)演れば良かったんだ」と発言した志村に、加藤が「本当は人形劇も俺が(孫悟空)演る予定だったんだ」と返す一幕もあった。
- ドリフがメイン司会を務める期首特番『4・10月だョ!全員集合』が放送(特例を除き毎回火曜日に放送)される際には、当番組は休止となった。その時には前の回の最後に、孫悟空が「来週は『4月(10月)だヨ!全員集合』を放送するよ。見なきゃダメだよ!」と宣伝していた。
- 日本テレビの『西遊記』、『西遊記II』の出演者のうち、西田敏行、藤村俊二、左とん平の3人がゲスト出演している。
キャスト(声の出演)
- そんごくう(志村けん)
- 孫悟空。觔斗雲に乗り、如意棒と「あー・みー・まー!」の掛け声で何にでも変身できる能力を武器に戦う。「あー・みー・まー!」の呪文は、『8時だョ!全員集合』の学校コントのセリフが由来(元は英語の人称代名詞の変格「I・MY・ME」)。劇中では時々鼻が取れる(外れる、落ちる)シーンがあり、一度だけ本物の猿に自身の鼻を食べられたことがある。
- さんぞうほうし(いかりや長介)
- ゴリラ顔に左右非対称のぶ厚い下唇がトレードマークの三蔵法師。
- さごじょう(仲本工事)
- 眼鏡をかけた沙悟浄。眼鏡から撃つ光線とカッパブーメラン(頭の皿を飛ばす)で戦う。ブーメランを飛ばす際には眼鏡のつるが電飾でビカビカビカと輝く。
- ちょはっかい(高木ブー)
- 寝ぼけ眼の猪八戒。鼻の穴から突風を発生させる必殺技を持つ。
- カトー(カトちゃん)(加藤茶)
- ハゲ頭とちょび髭、ステテコとシャツという姿で、常に酒ばかり飲んでいる。なぜか一行について回る。一度、命を落として埋葬までされたが、天国から落下して復活したこともある。
- うま(すわしんじ)
- 三蔵法師の乗っている馬。「ヒヒハハハハー」という甲高い鳴き声を発する。
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劇中歌
- 主題歌:「スーパーモンキー孫悟空」(作詞:阿久悠、作曲:都倉俊一、編曲:田辺信一、歌:ピンク・レディー)
- 番組エンディングでも使用。放送開始から11か月後にレコード化され、シングル『透明人間』のB面、およびアルバム『星から来た二人』のB面の3曲目にそれぞれ収録された。
- オープニング映像は5バージョンあり、第4バージョンまでは「作」(脚本)のみ取り換えての使用、「ゲスト出演者・役名」はテロップ表示され、第5バージョンは「ゲスト」と共に「作」もテロップ表示に変えられた。また第2バージョンから歌詞テロップが表示され、更にピンク・レディーをモデルにした人形が主題歌の情報をクレジットしたボードを持ってくるバージョンに変更されている(第1バージョンはテロップ表示)。
- エンディング映像は4バージョンあり、その内第1バージョンは第1・2話だけ使用された物で、ピンク・レディー人形が登場せず、またサビの部分では一場面にピンク・レディーとトライアングル(キャンディーズJr.)が同時に映っていた(第3話以降は別々になる)。
- 挿入歌:「ゴー・ウエスト」(作詞:下山啓・田村隆、作曲・編曲:たかしまあきひこ、歌:ザ・ドリフターズ)
- 西(天竺)へ向かうことにちなんだ、ウェスタン調の楽曲。
- 1978年4月20日にTBSで放送された『ザ・ベストテン』では、「スポットライト」コーナーにドリフが出演(うま役のすわも)し生でこの歌を披露。普段の『ベストテン』のセットの他、それを模したミニチュアのセットで一行の人形が歌う場面も放送された。
- 2001年8月11日にNHKで放送された『第33回思い出のメロディー』では、ドリフが人形を片手に持って生でこの歌を披露。うま役のすわも、うまの着ぐるみを着て登場した。
- 2022年2月16日から放送されている日清食品「カップヌードル にんにく豚骨」のCM(にんにくダンス編)では、本曲の替え歌がCMソングとして使用されている。
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放映リスト
要約
視点
ゲストの役名
- キャロライン洋子(八戒に狙われた娘)
- せんだみつお(金角)
- 山本明生(銀角)
- 荒井注(ハダカ大王)(薄井二等兵)
- 梓みちよ(タコ妖怪)
- 小松政夫(ニンニキ坊主)(麺八珍)
- 小林亜星(地蔵大王)
- 藤村俊二(アリババ)(カニ王子)
- 佐藤蛾次郎(アリジジ)
- 西田敏行(牛魔大王)
- 京唄子(牛魔大王の妻・羅刹女)
- 鳳啓助(村の男)
- 伊東四朗(えん魔大王)(シロ王女)
- テレサ・テン(テレサ姫)
- 湯原昌幸(ユハラ王子)(ムササビ大王)
- 三遊亭小円遊(幽鬼大王)
- 東八郎(悪大王)
- うつみ宮土理(王妃)
- 武田鉄矢(オオカミ男)
- タモリ(ヘレヒッパリケ大魔王)
- 桂三枝(現・六代目桂文枝)(糸吹大王)
- レツゴー三匹(カッパの親分、カエルの主、ナマズのボス)
- 由利徹(吸血鬼/旅館の番頭)
- 泉ピン子(吸血鬼/旅館の女中)
- ラッキー7<ポール牧/関武志>(悪タヌキ)
- 水前寺清子(イタチのチータ)
- アン・ルイス(アン女王蜂)
- 毒蝮三太夫(昆虫大王/サソリ大王)
- ガッツ石松(原始人ガッツ)
- しばたはつみ(原始人の妻)
- 郷ひろみ(せせらぎ王国の郷王子)(郷石内蔵之助)
- 清水由貴子(郷王子の妹)
- 小野ヤスシ(巨カバ大王)
- 菅原洋一(村人)
- 青森伸(ゴリラ大将)
- 飯塚昭三(一角獣)
- 西城秀樹(パルテノ王国の王子)
- 林寛子(ローラ姫)
- 山口百恵(百恵王子)
- 宮路おさむ(デビル)
- 沢田研二(眠狂十郎)(007V2ジュリー)
- 月の家円鏡(やぶ庵)
- 玉川良一(大ガマ大王)
- あいざき進也(ドクター)
- 鈴木ヒロミツ(五頭の大ヘビ)
- 小柳ルミ子(モナリザ)
- 獅子てんや(女人国の男)
- 瀬戸わんや(カトーの兄)
- 野口五郎(ゴロ蔵)(探険家ゴロー)
- 研ナオコ(尼僧)
- 太田裕美(ヒロミ)
- 香坂みゆき(赤頭巾)
- 宍戸錠(別角大王)
- アグネス・チャン(アグネス姫)
- 桂歌丸(光明大王)
- 新沼謙治(成金坊ちゃん)
- 藤村有弘(成金親父)
- 八代亜紀(ハスキーな女王)
- 芦屋雁之助(今何寺の住職/河内の分福)
- 谷啓(柳漢寺の住職/クレージー・タマ)
- 井上順(ピッカリ怪人)
- 笑福亭仁鶴(ボン怪人)
- 由紀さおり(雪女)
- 金田龍之介(金龍王)
- 森山周一郎(ゲパルツ隊長)
- 左とん平(山賊の頭)
- 白石冬美(魔女)
- 桜田淳子(淳子姫)
- 川崎麻世(麻世王子)
- 樹木希林(希林姫)
- 岸本加世子(侍女)
- かまやつひろし(カマヤ王子)
- 原泉(謎の老婆/お釈迦さま)
- あき竹城(ミイラ女)
- 内山田洋とクール・ファイブ(サーカスの団員)
- 伊東ゆかり(ユカリ姫)
- 北島三郎(三郎法師)
- 星セント・ルイス(モグラ)
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スタッフ
- 音楽:たかしまあきひこ
- コーラス:ミュージッククリエイション
- 演奏:岡本章生とゲイスターズ
- 振付:土居甫
- 浪曲:宮川せい六
- 人形操作:大槻達夫、飯田矩行、光村恵、伴通子、川島保徳、川田悌、鴨下恵子、安達香子、吉沢敏枝、小原滋、金子雄司、岩本忠男、高橋恒喜、山口貞夫、石淑恵、小島明、斉藤洋子、行平久子、佐藤むさく、佐藤吉一
- 技術:佐藤利弘、水越俊之
- カラー調整:安藤紘平、小野英夫、高林篤治、高橋進、清都信義、宇田光男
- 映像:日野治隆
- 音声:加藤卓、佐々木盛男
- 照明:正木正登
- 音響効果:大鐘信厳、平田研吉、鈴木敏夫、荒井忠利
- 美術制作:西川光三
- 美術デザイン:飯田稔、宮沢利昭、椎葉禎介
- 人形製作:光子館、岩本浩二、小原滋
- フィルム撮影:TBS映画社、樋田勝也
- 演出:平山賢一、塩川和則、深尾隆一、山田護、森本仁郎、高柳等
- プロデューサー:日向宏之、平山賢一
- 制作:居作昌果
- 製作著作:TBS
- 提供:ヤンマー発動機、ヤンマーディーゼル
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脚注
関連番組
関連項目
外部リンク
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