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住友金属工業

かつて存在した日本の金属製品メーカー ウィキペディアから

住友金属工業
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住友金属工業株式会社(すみともきんぞくこうぎょう、: Sumitomo Metal Industries, Ltd.、略称:住友金属住金)は、かつて存在した日本の大手鉄鋼メーカー(高炉メーカー)である。本社所在地は大阪府大阪市中央区北浜住友村)。関西経済界の重鎮(関西財界御三家)であり、住友グループの要として三井住友銀行(旧住友銀行)、住友化学とともに「住友グループ御三家」と称された。

概要 種類, 市場情報 ...
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2012年7月末まで、東京本社が入居していた晴海アイランドトリトンスクエア

2012年官営八幡製鐵所を源流とする新日本製鐵と合併し新日鉄住金(現在の日本製鉄)となったことで、住友グループを離脱した。

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概要

主な事業は鉄鋼業で、鋼管薄板厚板建材鉄道車両用品、条鋼などを生産した(粗鋼生産量は、旧新日本製鐵と合併する前年の2011年度には約1,271.8万トン[1])。特に継目無鋼管(シームレスパイプ)と呼ばれる原油天然ガス採掘用の鋼管は世界的に定評があった。

主力製鉄所は鹿島和歌山にあった。2004年には鹿島製鉄所内に大型の新高炉を建設しコスト競争力を向上させたが、和歌山は古い製鉄所のため生産効率が劣っていた。そのため、熱間圧延ミルラインの休止および上工程(製銑・製鋼ライン)の台湾・中国鋼鉄との合弁会社への分離など大リストラ策が実施された。特筆すべき事項として和歌山製鉄所の第4高炉は1982年2月23日の火入れ以降、2009年7月11日の吹き止めまで実に27年4か月(1万1日)稼働し、稼働日数世界最長記録を達成した。これにより国内同業の高炉の長寿命化に貢献した[2][3]

1970年新日本製鐵誕生より、銑鋼一貫メーカーは長らく6社[注釈 1]体制で安定していたが、2002年日本鋼管川崎製鉄が経営統合して、JFEグループが誕生。これに対抗し、新日鐵・住金と神戸製鋼所も同年、包括的な提携を結びJFEグループへの対抗姿勢を示した。

他の鉄鋼会社と同様に事業の多角化の一環で、半導体用シリコンウエハーの生産も手掛けていたが、収益が悪化して三菱マテリアルとの合弁会社である株式会社シリコンユナイテッドマニュファクチャリング[注釈 2]に移管。橋梁エネルギー分野、環境関連エンジニアリングの分野でも事業を展開していた。

1989年、プロサッカーリーグ(Jリーグ)設立が具体化した際に参加表明し、当時の住友金属工業蹴球団から鹿島アントラーズとしてJリーグクラブを誕生させた。また、同クラブのホームスタジアムである茨城県立カシマサッカースタジアムの第2ゲートの命名権を取得し、「住金ゲート」[注釈 3]と命名した。

2012年10月1日新日本製鐵合併して新日鐵住金株式会社となり、住友グループから離脱。これにより、60年にわたり掲げ続けてきた「住友金属」の名が、新日鐵住金の英文社名「NIPPON STEEL & SUMITOMO METAL CORPORATION」に残るのみとなっていたが、同社は2019年4月1日日本製鉄株式会社 (Nippon Steel Corporation; NIPPON STEEL) に社名を変更したため、「住友」の名は完全に消滅した。

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事業と拠点

要約
視点

以下は合併合意前の拠点一覧である。

主要事業所

本社・支社

本社
支社

製造拠点

鹿島製鉄所・和歌山製鉄所・小倉製鉄所の3か所に銑鋼一貫製鉄所を保有していた。鹿島製鉄所は鉄鋼・建材カンパニーに属す住金最大の拠点で、各種薄板厚板、溶接鋼管形鋼など、和歌山製鉄所は鋼管カンパニーに属し、各種薄板、継目無鋼管(シームレスパイプ)などを製造している。なお継目無鋼管は同じく鋼管カンパニーに属す特殊管事業所でも製造している。小倉製鉄所は1916年(昭和16年)に竣工した東京製綱株式会社小倉製鋼所をルーツで、株式会社浅野小倉製鋼所を経て戦後の1952年に住友金属工業小倉製鉄所となり住友金属工業が銑鋼一貫製鉄所となった歴史ある製鉄所だったが、2000年4月1日に産業再生法を適用して分社化された。その後、新日本製鐵と住友金属工業とが合併するにあたり本体に再合併され[4]新日鉄住金小倉製鉄所となった。

交通産機品カンパニーには大阪の「製鋼所」がある。ここでは、同カンパニーの鉄道車両用品、鋳鍛鋼品製品を製造した。

さらに見る 工場名, 所在地 ...

研究所

  • 総合技術研究所
    • 尼崎地区 - 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号
    • 波崎地区 - 茨城県神栖市砂山16番地1
  • ステンレス・チタン研究開発部 - 新潟県上越市(直江津製造所内)
  • 鋼板プロセス研究開発部 - 茨城県鹿嶋市(鹿島製鉄所内)

海外事務所

事業

製鉄事業

主要製品
鋼板建材カンパニー
鋼管カンパニー
交通産機品カンパニー
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住友金属FS096台車
Sミンデン型、東武8000系電車
エンジニアリングカンパニー

電力事業

製鉄所において石炭を燃料に発電(火力発電)し、独立系発電事業者 (IPP)として電力会社への電力の卸供を行っている。2007年(平成19年)、鹿島製鉄所にて住友金属鹿島火力発電所の運用を開始し、約50万キロワットの電力を東京電力に供給している。

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沿革

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住友伸銅場
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住友伸銅場
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住友鋳鋼場

前史

  • 1897年(明治30年)4月1日 - 住友伸銅場が創業。
  • 1901年(明治34年) - 住友鋳鋼場が創業。支配人:山崎久太郎
  • 1913年(大正2年)6月 - 住友伸銅場が住友伸銅所に改称。
  • 1921年(大正10年)2月 - 住友合資会社伸銅所が発足。
  • 1926年(大正15年)7月 - 住友合資会社伸銅所が住友伸銅鋼管株式会社に改組。
  • 1935年(昭和10年)9月 - 住友伸銅鋼管と住友製鋼所(旧・住友鋳鋼場)が合併し、住友金属工業株式会社として発足。
  • 1942年(昭和17年)-相模鉄道(現在のJR東日本相模線)101番を借り入れる。その用途などはよく分からず、1950年(昭和25年)に返却されている。本機はその後間もなく解体。
  • 1945年(昭和20年) - 扶桑金属工業株式会社に商号を変更。

住金発足後

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歴代社長

主なグループ企業・団体

鋼板・建材カンパニー関連

鋼管カンパニー関連

交通産機品カンパニー関連

  • 住金関西工業
  • 住金デザインエンジ

エレクトロニクス関連

その他

かつてのグループ企業

住友金属工業が吸収合併した企業を除く。

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スポーツ

広告

提供番組

その他

脚注

関連項目

外部リンク

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