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同志社中学校・高等学校

京都市にある中高一貫校 ウィキペディアから

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同志社中学校・高等学校(どうししゃちゅうがっこう・こうとうがっこう、英語Doshisha Junior and Senior High School)は、学校法人同志社が設置し、京都府京都市左京区岩倉大鷺町に所在する私立中学校高等学校。中学・高校は別組織で運営されている[1]。中学校は2010年平成22年)9月に同志社大学今出川キャンパスから高等学校の校地に移転した。

概要 同志社中学校・高等学校, 過去の名称 ...
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同志社中学校・高等学校
同志社中学校・高等学校
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概要

1896年明治29年)11月29日京都市上京区今出川通烏丸(現:同志社大学今出川キャンパス)に同志社尋常中学校が開設。以来、旧制中学校(5年制)として幾度の変遷を経て、1947年昭和22年)に同志社中学校(新制)が同地に、1948年(昭和23年)に同志社高等学校(新制)が左京区岩倉大鷺町[注 1]に設立。中学・高校は別組織で運営されている[1]2006年同志社小学校が高校の隣接地に開校し、2010年平成22年)9月には同志社中学校が高校のある岩倉校地に移転した。

中学校は1学年約290名でほぼ全員が同志社高校へ進学する。高校からは約70名が外部から入学する。同志社高校卒業生は例年、全体の約85%が推薦制度により同志社大学同志社女子大学に進学し、約15%が他大学を受験。ほぼ全員が四年制大学へ進学している[2]

開校時から男女共学の府内の私立高校では、最も歴史の長い学校である[注 2]

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教育目標・教育理念

創立者新島襄の唱えた「キリスト教主義教育」に基づき、「良心」を育むことを教育の基本としている。知識教育に偏ることのない全人教育を行っている。

中学では、「ほんもの」にふれる機会を多く持たせ、物事の真理や本質を探ることの大切さが重視されている。

高校では、国公立大学をはじめとする多様な進路にも進めるように、多様な選択科目が設けられている。

学校生活は「朝の礼拝」から始まる。中学においても高校においても「自由・自治・自立」が基本とされているため[1]、自発的に勉強することが求められる。

課程

中学

中学課程を全員にしっかりと理解させ、思考力と創造力を育成することに主眼が置かれている。1クラス36名編成。英語の授業では半分の18名編成となる。市販の教科書はあまり用いられず、独自のサブテキストやプリントが使われたり、ときには高校レベルの授業が行われることもある。長期休暇中の課題や補習などが課されることはなく、代わりに自由研究が中心である。自由研究を提出しなくても成績評価に関係ないが、生徒の90%以上が取り組んでいる[1]

移転を機に「教科センター方式」が導入されており、近畿では唯一である[3]

高校

文系・理系等のコース制をとらず、ホームルームを基礎とした共通履修教科目と、2年生からの多彩な自由選択教科目からなるカリキュラムを実施している。教科・科目の枠を超え、物事を色々な視点でとらえて学ぶことを重視している。

共通履修教科目を採用しており、生徒を文系、理系に分けない。そのため高校2年生から始まる選択教科目が文理に捉われず自由に選択できる。

教員が欠勤した場合、他の教員が代行するのでなく基本的に「休講」となる。教員は担任をもっていない場合、自分の授業が終われば学校に残る必要もない。

編成

幼稚園から入園し、または小学校もしくは中学校から入学した内部進学の生徒と高等学校から入学した外部進学の生徒との間では、第1学年から混合してクラスを編成する併設混合型中高一貫校[4]。中学校からの内部進学者約290名、外部からの入学者約70名で構成される。

環境

中学

立志館
中学生が主に使用する校舎。「教科センター方式」を実践するための独自の設計がなされている。中学の各クラスのホームベースや各教科のステーションとメディアスペース、図書・メディアセンター、校務センターを備えている。
雄飛館
中学生が主に使用する体育館

高校

桑志館
高校生が使用する校舎。中庭を囲むように教室が配置されている。
知創館
約7万冊の蔵書や視聴覚資料、100台以上の生徒用パソコンなどが設置されており、生徒会室・生徒集会室や、自習室も備えている。なお、中学校の図書・メディアセンターは、立志館(中学校教室棟)に設置されている[5]
万象館
理科の各分野の実験室、講義室があり、天体観測を行えるドームなどの設備がある。また、中高の保健室も備えている。

中高共用

想遠館
美術教室、家庭科で利用する調理実習室・被服実習室などがあり、高校生が実技教科で利用する。また、中学技術科・理科・中学生徒会室がある。
宿志館
礼拝や式典などが行われるグレイス・チャペルを中心に、魁ホール、カフェテリア、音楽教室、和室(自占庵)など多くの施設が集まっている。
南体育館
広大なメインフロアのほかに、小体育館、ダンス室、柔道場も備えている。さらに、トレーニング室もありクラブなどで利用することができる。
南グラウンド
ラグビーグラウンド、4面のテニスコート、130m直線全天候型走路などのあるグラウンド。また道路を挟んで硬式野球部、サッカー部が同時に練習できる広さのある「東グラウンド」がある。
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進学先

大学の系列校でありながらも、国公立大学あるいは同志社大学以外の私立大学に進学する生徒もいる。

2019年実績 京大5 滋賀医科 2 京都府立医 1
2018年実績 京大4 滋賀医科 3 など
同志社大学に医学部がないことから医学部のある他大学を受験する生徒も多い[6]

沿革

経緯

同志社中学校・高等学校の歴史は1896年明治29年)の同志社尋常中学校に遡る。幾度の変遷を経て、1947年昭和22年)に男女共学の同志社中学校(新制)が、1948年(昭和23年)に同志社高等学校(新制)が設立された。当初は中高ともに今出川校地に設置されていたが、同地が手狭となったため、1年後に同志社高等学校が岩倉校地に移転。以降、中学校と高等学校は別の校地で教育活動を続けてきたが、2010年度後期に中高が岩倉校地にて再統合された。

年表

  • 1896年(明治29年)4月 - 同志社尋常中学校を設置。
  • 1899年(明治32年)4月 - 同志社尋常中学校を同志社中学校と改称。
  • 1900年(明治33年)2月 - 同志社中学校を同志社普通学校と改称。
  • 1916年(大正5年)2月 - 同志社普通学校を同志社中学と改称。
  • 1941年(昭和16年)4月 - 同志社中学を中学校令準拠の同志社中学校と改称。
  • 1947年(昭和22年)4月 - 今出川校地に同志社中学校(新制)を設置。
  • 1948年(昭和23年)4月 - 今出川校地に同志社高等学校(新制)を開設。
  • 1949年(昭和24年)4月 - 同志社高等学校が岩倉校地(旧同志社高商校地)へ移転。
  • 1955年(昭和30年)5月 - 父母の会の建設費用寄付による、ゴシック風鉄筋コンクリート造のチャペルが完成。
  • 2004年(平成16年) - 図書館・情報教室・プレゼンテーションステージ・生徒会室などを備えた、メディアセンター 知創館を開設。
  • 2008年(平成20年)
    • 9月30日 - 中高移転統合事業 第II期工事(北校地に、創作芸術棟・中学校教室棟・新体育館・チャペル棟の建設)が着工。
    • 10月31日 - 旧HR教室棟(鶏鳴館・桑志館)・管理棟(柏心館)を閉鎖。
    • 11月4日 - 中高移転統合事業 第I期工事(南校地に、高校教室棟(桑志館:そうしかん)・共用管理棟(恵潤館:けいじゅんかん)の建設)が竣工。
    • 11月10日 - 桑志館・恵潤館の供用開始。
  • 2010年(平成22年)
    • 2月までに第二期工事が順次完成。
    • 8月
      • 同志社中学校と同志社高等学校が統合し同志社中学校・高等学校となる。
      • 宿志館献堂 (チャペル・音楽・カフェテリア棟)。
      • 立志館[中学教室棟]・想遠館[創作芸術棟]・雄飛館[中学体育館]竣工。
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校風

同志社系列の中学校・高等学校に共通することであるが、比較的柔軟である。

私服登校が認められている。染髪・化粧などはもちろん、ピアスやネックレス・指輪などの装飾具も、体育の時間を除き許可されている。靴も決まっておらず厚底の靴や夏にはサンダルを履いて登校する生徒も多くいる。

生徒会部活動とも、生徒の自主的な運営により執り行われている。

学校行事

学校行事は、10月の学園祭から3月までは特に行われない。また、3月半ばに3年生のみの自由参加で行われるスキーキャンプまたは沖縄研修旅行があるが、修学旅行はない。

  • 遠足
    5月に開かれる。行き先はほとんど山や湖である。
  • 球技大会
  • 由良キャンプ(1年生)
  • 唐松キャンプ(2年生)
    どちらも1学期末試験の後に実施される。
  • 体育祭
  • 学園祭
    10月に3日間行われる。通称「岩倉祭」と呼ばれる。
  • カエルの解剖(1年生のみ)
  • 卒業式
    3月10日に行われる。(曜日の関係で前後する)
  • 学校スキー
    3月に全学年から参加者を募って長野県戸隠高原スキー場で実施される。

部活動

硬式野球部、ラクロス部、ラグビー部、スキー部、硬式テニス部、アーチェリー部、山岳部などが強豪として知られている。

硬式野球部

1892年明治25年)創部[7][注 3]、京都府内最古の野球部。全国高等学校野球選手権大会地方予選に、1915年大正4年)の第1回大会から現在まで皆勤出場を続ける全国15校[注 4]のうちの一つ[8]。甲子園には2回(1919年1924年)出場しており、通算成績は0勝2敗。1978年京都大会準優勝以降は低迷している[9]

ラグビー部

1911年(明治44年)創部[10][注 5]慶應普通部京都一中京都一商などと共に、日本の中等学校ラグビーにおける草分け的存在[11]全国中等学校蹴球大会には第1回大会(1918年)から第14回大会(1932年)まで連続出場し[注 6]、この間に優勝9回[注 6]・準優勝3回。第3回大会(1920年)から第7回大会(1924年)までは大会5連覇。

スキー部

毎年全国高等学校スキー選手権大会(インターハイ)に何名も輩出しており、全国でも有数なスキー強豪校として知られている。

部活動(中学校)

運動部
  • 軟式野球
  • バスケット
  • 剣道
  • ラグビー
  • サッカー
  • スキー
  • 卓球
  • 硬式テニス
  • 陸上競技
  • バレーボール
  • ワンゲルJr.
文化部
  • 放送
  • 漫画研究
  • 演劇
  • 工業
  • 英語
  • ハンドベル・ピースリンク
  • ホザナコーラス
  • 和太鼓
  • 管弦楽
  • 鉄道
  • サイエンス
  • かるちゃんぷる
  • 美術

部活動(高等学校)

運動部
  • アーチェリー
  • バドミントン
  • バスケットボール(男・女)
  • ラクロス
  • ハンドボール
  • 剣道
  • 体操競技
  • 硬式テニス
  • 硬式野球
  • ソフトテニス
  • ラグビー
  • 陸上競技
  • サッカー
  • 山岳
  • スキー
  • 卓球
  • バレーボール(男・女)
  • ワンダーフォーゲル
学芸部
  • 軽音楽
  • 美術
  • 地学
  • 地歴
  • 英語
  • 演劇
  • ホザナ・コーラス
  • 化学
  • 茶道
  • 写真
  • 管弦楽
  • 生物
  • 新聞
  • 将棋囲碁
  • 宗教
  • 放送
同好会
  • 文芸
  • ダンス
  • 映画研究
  • 和太鼓
  • コミックアート
  • 女子ハンドボール

交通

著名な関係者

出身者

政治

経済

研究

法曹

宗教

文学

芸術

芸能

マスコミ

アナウンサー

スポーツ

その他

教員

系列校

学校法人同志社が設置する諸学校は、大学を頂点とした大学附属学校の形態を取らず、独立の学校群として位置づけられている。なお、同志社小学校同志社国際学院初等部・国際部に限り、同志社大学の付属校である。

脚注

関連項目

外部リンク

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