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2009年のSUPER GT

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2009年のSUPER GTは、2009年3月21日・22日に岡山国際サーキットで開幕し、11月7日・8日にツインリンクもてぎで閉幕した全9戦のシリーズである。

2009年のSUPER GT
前年: 2008 翌年: 2010

前年からの主な変更点

要約
視点

レギュレーション

車両規則(GT500クラス)

2008年までの車両は、国際自動車連盟(FIA)又は日本自動車連盟(JAF)の公認を取得あるいはJAFへの登録を行なったベース車両の基本レイアウトを基に改造されていた。 対して2009年からは、エンジンフォーミュラ・ニッポン用と基本設計が同じ3.4L V8に、駆動形式をFRにそれぞれ統一し、パドルシフト(ザイテック製EGS)の採用や車両寸法(全高、全幅、ホイールベース 他)も統一するなど大幅な変更を、2007年末の段階でGT500クラスに参戦するトヨタ日産ホンダ ワークス3メーカーの同意のもと決定した。そのため、2008年に2009年規定の一部を先取りし登場した日産・GT-Rについても、ウェイトハンデなどによる特別性能調整(詳しくは2008年のSUPER GT#GT500を参照)を行った上で、参戦を認める措置がとられていた。

しかし、いわゆるサブプライムローン問題に端を発する世界金融危機の影響を受け、ワークス3メーカーにおいても売上高が急減、それに伴いホンダがF1からの撤退を発表するなど、モータースポーツ活動の予算縮小を余儀なくされるなどの問題が発生する中、ホンダ・日産の2メーカーが2009年規定に合致したマシンの製作が困難になった[1]。 それに対しGTアソシエイション(GTA)は、後述する性能調整[2]を行い、参加を認めた。

その性能調整は、第7戦・富士を前に見直しが行われ、レクサス・SC430NSXエアリストリクター径が拡大(SC430:29.1→29.4mm、NSX:28.8→29.1mm)された[3]

競技規定

ポイント制
ドライバーズ・タイトルは前年までの有効ポイント制から全9戦のポイントが有効に変更された。
ウエイトハンデ制
前年までの予選、決勝レース結果による決定されていたハンディウエイトが、ドライバーズポイントに比例し付加されることとなった。(ハンディウェイトは1kg 単位で積載)
ウエイトの最大積載量は両クラスとも100kgとなった(2008年:GT500クラスは最大車重が1,200kgまで、GT300クラスはウエイトの最大積載量が100kg)。
さらに見る 参戦 初戦, 参戦6戦目まで ...
救済措置
予選1回目の結果、決勝ベストラップ及びポイントランキングによって受けられた性能引き上げ措置も廃止された。
予選方式
2007年と2008年の第7戦(もてぎ)で実施されていたノックアウト方式の予選を、第6戦(鈴鹿)と第9戦(もてぎ)で採用した。

レース日程の短縮

高騰する参戦コストの低減を目的に、各大会の日程を3日間から2日間に短縮(金曜日の練習走行を廃止)することになった。その結果各レースウィークでの総走行距離も短縮され、1台のエンジンを4レース継続して使用することが義務付けられた[4]

併せて、メーカーテストの禁止やレース距離の見直しも検討され、第3戦・富士については500kmを400kmに、第6戦・鈴鹿については1,000kmを700km(-約1レース分)に、最終戦・もてぎについては300kmを250kmに短縮することが決定した[5]。これにはコスト軽減以外にも二酸化炭素(CO2)排出量の削減など環境に与える負荷を軽減する狙いがあり、これらの措置によりコストが1チームあたり年間で約1,000万円、CO2排出量が年間で約100トン削減できるという[6]

マシン

GT500

トヨタ

3メーカーの中で唯一2009年規定に合致したマシンで参戦。ベース車両は引き続きレクサス・SC430を使用するが、エンジンは4.5L V8の3UZ-FEから、3.4L V8のRV8KGに変更。車両は合同テストおよび「TOYOTA MOTORSPORTS FESTIVAL 2008」で公開された。

同年より、これまでのトヨタブランドからレクサスブランドへと変更して参戦し、エントラント名も「LEXUS TEAM ○○」に統一された。なお、土屋エンジニアリングが参戦を見送ったため、前シーズンより1台減った5台体制となった。

第7戦より前述の性能調整により、エアリストリクタ径が29.4mm×2個に拡大された。

日産

車両は2009年規定に準拠したGT-Rで2008年より参戦していたが、2009年規定のエンジンを新規開発することが困難だったため、2008年まで使用したVK45DE(4.5L)を継続使用することになった。ただし、以下の性能調整を行うことで参戦が認められた。

  • エアリストリクター径は28.3mm×2個/車両最低重量は1,130kgとする。

これまで2台体制だったNISMOが1台のみのエントリーとなり、日産全体では前年より1台減った4台体制となった[7]

1号車はシーズン中に変化し、開幕戦、第8戦、最終戦でパドルシフトを採用し、第2戦-第7戦はシーケンシャルシフトを採用した。

ホンダ
Thumb
Honda C32B改

2009年規定に合致するベース車両が存在しないため、2008年までと同様にNSXで参戦する。同社の広告宣伝等の観点から駆動方式を変更せず、引き続きミッドシップのまま[8]である。エンジンは、2009年規定のV8エンジン[9]を搭載するには車体の改造が必要になるため、前年まで使用したC32B改(V6)を3.4Lに変更し使用する[10]。ただし、以下の性能調整を行うことで参戦が認められた。

  • 車高は1,010mm未満であってはならない。ホイールベースは2,530mm、リヤオーバーハングは1,060mmとする。
  • リアディフューザーの最大高さはフラットボトム底面より1,010mmまで、後端はリア車軸中心より1,025mmを限度とする。
  • エアリストリクター径は28.8mm×2個/最低車両重量は1,120kgとする。

参戦車数を削減したトヨタ・日産と異なり、2008年シーズンと同じ5台体制が維持された。

チームによる差異として、シーズンを通して18号車のみパドルシフトを採用しなかった。開幕戦ではほとんどのNSXがシーケンシャルシフトだったが、第2戦から18号車以外のNSXはパドルシフトとなった。

第7戦より前述の性能調整により、エアリストリクター径が29.1mm×2個に拡大された。

その他

2005年シーズンと同様に、一ツ山レーシングノバエンジニアリングとのコラボレーションによりプロドライブ製のアストンマーティン・DBR9がGT500クラスに投入された。ただし、一ツ山康幹雄両オーナーの目標は、この年に岡山国際サーキットで行われるアジアン・ル・マン・シリーズでのLMGT1クラス優勝であるため、2009年ル・マン24時間レースのレギュレーションに沿ったエアリストリクター径と最低車両重量とし、第1・3・7戦のみに参戦した[11]

GT300

Thumb
COROLLA Axio GT300仕様

aprは、MR-Sの後継マシンとしてカローラアクシオで参戦する。車両は東京オートサロン2009にて公開された。

JIM GAINERは、前年のフェラーリ・360モデナF430風に改造した車両から、新たに自前開発したF430に変更。エンジンは、引き続きF430用(V8 4.3L)を戸田レーシングにより4.5Lに改造されたものを搭載する[12]。 また、チームダイシンもF430で参戦するが、こちらはLMGT2仕様の車両を使用する。

TEAM MACHは、引き続きヴィーマック・RD320Rを使用するものの、エンジンを従来のホンダ製C32Bからポルシェ製のエンジンに変更する。それに伴い車体も一部改良された。

スタディは、前年同様グラッドジャパンとのジョイントによりBMW・Z4で参戦。カラーリングは前年同様初音ミク仕様が継続されるが、新たに一般公募から選定されたニューグラフィックへ変更された[13]。車両メンテナンスは昨年のアサダレーシングに代わりスタディとアドバンスステップが行う。

R&D SPORTは、前年のヴィーマック・RD408Rからスバル・レガシィB4に変更し、第6・7・9戦に参戦(トラブルにより決勝は出走せず)した。

イベント

2009年8月16日には、トヨタ・日産・ホンダの3メーカーが全面協力したイベントとして、東京・お台場のMEGAWEBにて「SUPER GT 夏祭り in メガウェブ 2009」が初開催された[14]。これはレクサス(トヨタ)陣営のドライバーで組織される「LEXUS GT DRIVERS ASSOCIATION(LGDA)」が従来毎年夏に行っていたファンサービスイベントを拡大したもので、ドライバー達によるトークショーやラジコン大会、レーシングカート教室などが開かれた。本来トヨタの施設であるMEGAWEBに日産・ホンダのワークスマシンが持ち込まれたのみならず、会場には3メーカーのワークスドライバーが勢揃いするという異例のイベントとなった[15]

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エントリーリスト

GT500クラス

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GT300クラス

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スケジュール及び勝者

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ポイントランキング

要約
視点

ドライバー

GT500

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GT300

さらに見る 順位, No ...

チーム

GT500

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GT300

さらに見る 順位, No ...

※第4戦にスポット参戦したThunder Asia Racing(#69)は、大会主催者推薦によるもので本来の参加資格を満足していないため、シリーズポイントは与えられない。

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脚注

関連項目

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