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MacBook Pro
Appleが設計・販売するラップトップコンピュータ ウィキペディアから
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MacBook Pro(マックブック プロ)はAppleが開発、販売するノートブック型Macのシリーズである。
概要
エントリーモデルで薄型・軽量に特化したミニマル志向のMacBook Airに対し、本機種はハイエンドモデルに位置付けられ、Appleのノートブック類でもプロ向けのI/Oポートが多い仕様となっている。
また、価格帯にバリエーションが豊富であるのも特徴で、最低構成モデルではエントリーユーザが買いやすい価格が設定されている。
2016年モデルより搭載されたTouch Barは、13インチの最低構成モデルにも標準装備されるようになり、2019年モデルでは全てのモデルでTouch Barが標準装備された。Touch Barは、2021年モデルからは上位機種では廃止され、13インチモデルも2023年10月の販売終了によって廃止された。
2024年11月現在、AppleシリコンのM4, M4 Pro, M4 Maxを搭載したモデルが販売されている。日本で販売されているものは日本語JISキーボードが装備されているが、Apple Store、Apple Premium Reseller及び一部のAppleショップでは、BTOでUS, アラビア語, 英語-英国, デンマーク語, フランス語, 韓国語, スペイン語配列キーボードを選択できる。
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歴史

2006年1月10日
- MacBook Proは、“Macworld Conference & Expo 2006”の中で発表された[注 1]。その際CEOのスティーブ・ジョブズは、MacBook Proブランドは従来のPowerBook G4ブランドに置き換わるものであるが、当面の間MacBook ProとPowerBook G4を併売するとし、PowerBook G4シリーズを2006年5月まで販売していた。このインテル製チップを搭載したMacBook ProではAppleが提供するソフトウェア「Boot Camp」ベータ版を利用することにより、Microsoft Windows XPが動作可能になると公表した。この初期モデルのMacBook Pro 15インチモデルからはPowerBook G4 15インチモデルに搭載されていたFireWire 800が取り除かれた。
2006年4月24日
2006年10月24日
- Core 2 Duo搭載、FireWire 800が追加されたMacBook Pro 15インチモデルと17インチモデルが発表された[5]。
2007年6月5日
2008年2月26日
- Penryn、Mac OS X v10.5を搭載したMacBook Proが発表された。このモデルからApple Remoteコントローラは付属せず、オプション扱いとなった。マルチタッチトラックパッドを採用、ビデオメモリを倍増させている。17インチモデルも1,920x1,200の高解像度液晶パネルを選んだ場合、LEDバックライトとなる。また、バッテリ持続時間の指標が変更され、最大稼働時間ではなく、ワイヤレス環境[注 2]の記載となった[7]。
2008年10月14日
2009年1月6日
- 17インチモデルのデザインが変更、筐体が高精度アルミニウムユニボディ化。バッテリの取り外しが出来なくなった代わりに、容量が増え最大8時間稼動可能となり、寿命が1000回充放電が可能と大幅に伸びる。15インチモデルと違って、ノングレアディスプレイがCTOオプションで選べるほか、最大8GBのメモリを搭載出来るようになった。同時に15インチモデル 2.93GHzも発表。

2009年6月9日
2010年4月13日
- 13, 15及び17インチMacBook Proのアップデート。Core 2 DuoとGeForce 320Mを採用する13インチモデルは最大10時間、Core i5もしくはCore i7とGeForce GT 330Mを採用する15と17インチモデルは最大9時間と、バッテリでの稼働時間が大幅に伸びる。この機種は初期搭載がMac OS X v10.6.xであることから、標準のガンマ値が2.2となった。
2011年2月25日
- 13, 15及び17インチMacBook Proの大幅なアップデート。全機種にThunderboltを搭載。13と15インチモデルのSDカードスロットが、64GBまでのSDXCメモリーカードに対応した。バッテリ駆動時間の計測方法が変わり、公称7時間となったが、前のモデルと同等の時間使えるとのこと[9]。またこのモデル以降では、USB 2.0ポートの電源供給能力がiPadを急速充電出来る最大5V/2,100mAに強化された[10]。SATAは6Gbpsに強化された。Wi-Fiのアンテナは、多くのノートパソコンでは2本であるが、MacBook Proにはこのときから3本内蔵されるようになり、802.11nでは450Mbpsの論理速度を持つ。 前面カメラも720pのFaceTime HDになった。システムバスのスピードも5 GT/sに向上している。GPUは従来のNVIDIA製からAMD製に変わった。
2011年10月24日
- 全機種マイナーアップデート。CPU動作クロックの向上とHDD容量の変更が行われた。
2012年6月11日
- 全機種Ivy Bridgeマイクロアーキテクチャへのアップデートに伴い、USB3.0ポートが採用された。また、光学ドライブとHDDを排除し、25%薄く、軽くなり、MagSafe 2を採用した、ディスプレイ解像度が従来の4倍の「Retinaディスプレイモデル」が発表された。17インチモデルは製造終了になり、およそ6年間の歴史に幕を閉じた。
2012年10月23日
- MacBook Pro 13インチRetinaディスプレイモデル発表。バッテリ及びスリープのインジケータLEDが廃止される。赤外線センサーも搭載されず、Apple Remoteも利用出来なくなった。
2013年2月13日
- 13インチおよび15インチRetinaディスプレイモデルマイナーアップデート。
2013年10月22日
- OS X MavericksとHaswellマイクロアーキテクチャ採用のMacBook Pro 15インチと13インチのRetinaディスプレイモデル発表。13インチモデルは、1mm薄型化・50g軽量化し、バッテリでの動作時間は9時間と延びた[11]。また本モデルよりIEEE 802.11acに対応。アンテナは従来と同じく3本入っているので、最大で1300Mbpsでの通信が可能となる。その他インターフェースがThunderbolt 2に変更され、MacBookとして初めて4Kディスプレイへの出力にも対応した。
2014年7月29日
- 13インチおよび15インチRetinaディスプレイモデルマイナーアップデート。
2015年3月9日
- 13インチRetinaディスプレイモデルアップデート。新たに感圧タッチトラックパッドとBroadwellマイクロアーキテクチャを採用し、バッテリでの動作時間は10時間と延びた[12]。
2015年5月19日
- 15インチRetinaディスプレイモデルアップデート。13インチRetinaディスプレイモデルと同様に感圧タッチトラックパッドを採用し、バッテリでの動作時間は9時間と延びた[13]。

2016年10月28日
- 筐体を刷新し小型化軽量化と薄型化を進め、DCI-P3準拠の広色域ディスプレイを搭載したSkylakeマイクロアーキテクチャの13インチと15インチのMacBook Proを発表[14]。13インチの下位機種以外は、新たなTouch BarとTouch IDを備える。また、I/Oポートも刷新され、Thunderbolt 3[注 4]のみへと変更された。起動音がデフォルトでオフになり[15]、Appleマークのディスプレイバックライト透過での点灯は廃止された。筐体カラーはシルバーに加え、スペースグレイが追加され、2色から選べるようになった。
2017年6月5日
- Kaby Lakeマイクロアーキテクチャへ更新し、SSDが高速化された13インチと15インチのMacBook Proを発表[16]。
2018年7月11日
2018年10月30日
2019年5月21日
- Coffee Lake Refreshマイクロアーキテクチャの8コア Core i9を含めた機種へ更新しApple T2チップ、スイッチの素材を改良した第4世代のバタフライ構造キーボード[23][24]を搭載した、4コアCPUの13インチと6コア、8コアCPUの15インチのMacBook Proを発表[25]。

2019年11月14日
- 新型GPUのRadeon Pro 5000Mシリーズと物理ESCキーや逆T字レイアウトの方向キーを採用した新しいシザー構造のバックライトMagic Keyboardを搭載し、最大8TBのストレージと64GBメモリが搭載可能な16インチのMacBook Proを発表[26]。
2020年11月10日
2021年10月18日
- 筐体デザインを刷新し、Apple M1 Pro, M1 Maxを採用し、macOS Montereyを搭載した14インチと16インチモデルのMacBook Proを10月26日発売と発表[28][29]。ノッチのあるLiquid Retina XDRディスプレイとフルハイトファンクションキーMagic Keyboard(Touch Bar廃止)、HDMIポート、SDXCスロット、MagSafe 3電源ポートを備えている[29]。2022年6月7日に円安を反映した値上げが行われた[30][31]。
2022年6月6日
2023年1月17日
- Apple M2 Pro, M2 Max を採用, macOS Venturaを搭載した14インチと16インチモデルのMacBook Proを2月3日発売(米国では1月24日[33])と発表[34]、Wi-Fi 6Eに対応する他、HDMI 2.1により8Kディスプレイや4K 240Hzディスプレイに対応する[35][36]。
2023年10月30日
- 13インチモデルに代わりApple M3を採用した新しいMacBook Pro 14インチ、Apple M3 Pro, M3 Maxを採用, macOS Sonomaを搭載した新色スペースブラックが加わった14インチと16インチモデルのMacBook Proを同年11月7日発売と発表[37]。
2024年10月30日
- Apple M4, M4 Pro, M4 Maxを採用した新しいMacBook Pro 14インチ、16インチモデルを同年11月8日発売と発表。M4モデルは、メモリが16GBからの構成となりThunderbolt 4ポートが3つへ増加し、スペースグレイに代わりスペースブラックが追加。M4 Proモデル、M4 MaxモデルではThunderbolt 5対応となった[38]。
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スペック一覧
要約
視点
製造終了 | 現行モデル |
アルミニウムボディモデル
アルミニウムユニボディモデル
Retinaディスプレイモデル
スリープインジケータとApple Remote用IR受光センサー、バッテリインジケータが削除されている他、内蔵光学ドライブは非搭載で、メモリはロジックボード直付けとなり増設できないため購入時選択となる。
2016
2017
2018
これらのApple T2搭載の機種以降は、ファームウェアを復元したり、外付けのストレージデバイスにmacOSをインストール場合に、DFUモードを利用する必要がある[45]。
2019
- MacBook Pro (13-inch, 2019, Thunderbolt 3ポートx 2)[48]
- MacBook Pro (13-inch, 2019, Thunderbolt 3ポートx 4) [49]
- MacBook Pro (15-inch, 2019) [50]
- MacBook Pro (16-inch, 2019) [51]
2020
- MacBook Pro (13-inch, 2020, Thunderbolt 3ポートx 2)[55]
2021
2021年10月18日、筐体デザインを含め全面刷新し高性能化した新製品発表。14インチモデルでは数千個の、16インチモデルでは1万個を超える、ミニLEDによる直下型ローカルディミングによる100万ː1の高コントラスト比を実現したLiquid Retina XDRディスプレイを(高移動酸化物TFTによる最大120HzのProMotionに対応、HDRビデオ/ HDR写真対応)搭載[59]している。
2022
256GBモデルは、SSDが大幅に遅いという問題がある[71]。
2023
2023年1月17日、筐体デザインとLiquid Retina XDRディスプレイを継承し、M2 ProおよびM2 Maxを搭載した新製品が発表された[74]。米国では1月24日発売[75]、日本では2月3日発売となった[74]。
512GBモデルは、SSDが大幅に遅いという問題がある[76][77]。
無線LANは、Wi-Fi 6E の6GHz帯、バンド幅160MHz, 2400Mbps接続に対応し高速化している[58]。
2023年10月30日、筐体デザインとLiquid Retina XDRディスプレイを継承し、13インチモデルに代わりApple M3を採用した新しいMacBook Pro 14インチ、Apple M3 Pro, M3 Maxを採用, macOS Sonomaを搭載(実際には初期出荷分はmacOS Ventura 13.5(22G2074)を搭載[88])した新色スペースブラックが加わった14インチと16インチモデルのMacBook Proを同年11月7日発売と発表。M3 Maxモデルは11月中旬発売。
- MacBook Pro (14-inch, Nov 2023)[89]
- MacBook Pro (16-inch, Nov 2023)
2024
2024年10月30日、筐体デザインを継承し、SDRでの最大輝度が1000ニトとなり、量子ドットを採用し色を改善したLiquid Retina XDRディスプレイ[93]、macOS Sequoiaを搭載、Apple M4を採用しメモリ16GBからでThunderbolt 4ポートが3つに増えたMacBook Pro (14-inch, M4, 2024)、Apple M4 Pro, M4 Maxを採用しThunderbolt 5ポートを搭載した14インチと16インチモデルのMacBook Proを同年11月8日発売と発表[38]。初期出荷のmacOS Sequoia 15.0 (24A8332)[94]を除いてmacOS Sequoia 14.1 (24B2083)で出荷されている。
- MacBook Pro (14-inch, M4, 2024)[95]
- MacBook Pro (14-inch, M4 Pro/M4 Max, 2024)[96]
- MacBook Pro (16-inch, 2024)[97]
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環境への配慮
次の有害物質は下記の部品から排除されている[99]
その他鉛、ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ジフェニルエーテルが排除されている。また電気製品環境評価ツール[100]では、最高の金ランクを獲得している。
2021年10月に発表された機種以降では、筐体のアルミニウム合金や希土類とスズは100%リサイクル素材、プラスチックは利用量を減らした上でリサイクル素材35%以上が使われている[101][102]。それより前の機種と、MacBook Pro (M2, 2022)[103]では、リサイクル素材に加え、化石燃料の代わりに100パーセント水力電気を利用して製錬された低炭素アルミニウムを使っている。
macOS High Sierra 10.13.6追加アップデート
MacBook Pro (2018)の熱による性能低下の問題が報じられ、Appleは問題を認め、OSの追加アップデートに新しいファームウェアを含めて配布している[104]。
- MacBook Pro (2018) 向け macOS High Sierra 10.13.6追加アップデート
- MacBook Pro (2018) 向け macOS High Sierra 10.13.6追加アップデート 2
ノイズ音とカーネルパニックが起きる問題の修正が含まれている[105]。
修理・交換プログラム
要約
視点
ディスプレイバックライト修理プログラム
2016 年10月から 2018年2月まで販売された13インチMacBook Proでの画面の不具合
- MacBook Pro (13-inch, 2016, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2016, Two Thunderbolt 3 Ports)
ディスプレイのバックライトの不具合[注 5]が起きた場合、販売日から4年間無償修理が実施されていた。
キーボード修理プログラム
MacBook Pro 2016, 2017, 2018, 2019、キーボードの不具合
- MacBook Pro (13-inch, 2016, Two Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2017, Two Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2016, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2017, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2016)
- MacBook Pro (15-inch, 2017)
- MacBook Pro (13-inch, 2018, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2018)
- MacBook Pro (13-inch, 2019, Two Thunderbolt 3 ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2019, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2019)
で、勝手に反復入力される、入力した文字が表示されない、キーのレスポンスがおかしいなど、キーボード不良が生じた場合、販売日から4年間無償修理が実施されていた。なお、このプログラムは2024年11月第2週で終了している[106]。
MacBook、MacBook Air、MacBook Pro キーボード修理プログラム (2019年5月21日に2018年モデルと同日発売開始された2019モデルが追記される)
バッテリー交換プログラム
13 インチ MacBook Pro (Touch Bar 非搭載)で、内蔵バッテリーが膨張する不具合
2016年10月から2017年10月までの間に製造された下記の対象機種でシリアル番号が該当するもの
- MacBook Pro (13-inch, 2016, Two Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2017, Two Thunderbolt 3 Ports)
販売日から5年間バッテリーの無償交換が実施される。
15 インチ MacBook Pro (Retina, 15-inch, Mid 2015)の一部で過熱、防火安全上の問題が発生する可能性がある
2015 年9月から2017年2月までの間に販売された 15インチ MacBook Pro でシリアル番号が該当するものは、バッテリー無償交換が行われている。
ディスプレイの無償修理プログラム
液晶ディスプレイ表面の反射防止コーティングが剥がれる問題
対象機種
- MacBook Pro (13-inch, Early 2013)
- MacBook Pro (15-inch, Early 2013)
- MacBook Pro (13-inch, Late 2013)
- MacBook Pro (15-inch, Late 2013)
- MacBook Pro (13-inch, Mid 2014)
- MacBook Pro (15-inch, Mid 2014)
- MacBook Pro (13-inch, Early 2015)
- MacBook Pro (15-inch, Mid 2015)
- MacBook Pro (13-inch, 2016)
- MacBook Pro (15-inch, 2016)
- MacBook Pro (13-inch, 2017)
- MacBook Pro (15-inch, 2017)
購入から4年間の無償交換プログラムが行われていた[108]。
リペアエクステンションプログラム
画像が歪んだり、画像が乱れる、表示されない、システムが突然再起動する問題
2011年2月から2013年12月までの間に販売された
- MacBook Pro (15-inch Early 2011)
- MacBook Pro (17-inch Early 2011)
- MacBook Pro (15-inch, Late 2011)
- MacBook Pro (17-inch Late 2011)
- MacBook Pro (Retina, 15-inch, Mid 2012)
- MacBook Pro (Retina, 15 inch, Early 2013)
のうち、画像が歪んだり、画像が乱れる、表示されない、システムが突然再起動するといった問題が起きるものがある為のリペアエクステンションプログラム。MacBook Proの最初の小売販売日から4年間または 2016年12月31日まで実施されていた。
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製造委託先
2006年時点での、日本向けMacBook Proの製造委託先(EMS)企業は台湾のQuanta社が引き受けていたと言われる。
2018年現在では、世界最大のEMS企業である、台湾のフォックスコン(Foxconn)社にも委託され、巨大な工場が存在する中国で組み立てられ出荷用の最終製品として完成させていることで知られている[109]。
2021年発売のMacBook Pro 14インチ/16インチ両モデルは、Quanta上海工場で作られている[110]。
脚注
関連項目
外部リンク
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