|
秋田県に存在した「本荘市」とは異なります。 |
本庄市(ほんじょうし)は、埼玉県の北西部に位置する市。
中山道の宿場・本庄宿が置かれた。本庄宿は中山道の中で最大の宿場町として栄え、明治時代には本庄への遷都が推薦されていた事がある[1]。
埼玉県の北西部県境に位置し、北に利根川が位置し、市内中央部にJR高崎線が、南部に関越自動車道と上越新幹線が東西に横断している。市街地は本庄駅付近に集中する。国道17号(本庄駅北側)より北部は畑が広がり、住宅密集地は本庄駅の南部方面に広がっている。本庄北部は畑が広がっているために、風をさえぎる物がなく、秋冬では西風が強い。内陸の台地(北武蔵台地・本庄台地)で比較的安定した風土を保つ。旧市内域(児玉町合併以前)では、3分の2が台地上に当たる。一方で、児玉南部方面は山麓地帯であるために、夏場では山間独特の湿度の高さがあり、土砂崩れも多いようである。
利根川に架かる坂東大橋が架け替えられ、2004年3月6日に開通した。また同年3月13日には、上越新幹線の本庄早稲田駅が開業した。
中世では軍事的に重要な拠点の一つだった(五十子陣の方を参照)。
旧石器などの遺物の出土や縄文期、弥生期、古墳期と、各時代にそれぞれ遺跡がある事からも分かるように原始時代の頃より本庄には人々が暮らしていた。
本庄の古墳時代の特色として、旧児玉町下浅見の鷺山古墳が4世紀中頃(333年 - 366年)まで遡る県内でも最古級かつ最大(全長約60m)の前方後方墳に当たる事、また、本庄の大久保山古墳群の前山1号墳は県内最大の前期前方後円墳であり、武蔵国北部に顕著な巨大円墳も古墳時代の本庄の特色の一つである[2]。
平安時代にこの地域を群雄割拠した武蔵七党の一つにして最大勢力を有した児玉党を構成する(かつ党首でもあった)庄氏本宗家が当地に館を築き、鎌倉時代に庄氏から派生した本庄氏がこの地に土着した事が地名の由来である。
12世紀頃、 武蔵七党中最大の武士団である児玉党の本宗家4代目庄太夫家弘が現在の本庄市栗崎の地に館を築く(以降、本宗家の領地となる)。
13世紀頃、庄太郎家長の四男、時家が本庄氏を名乗り、現在の本庄市北堀の地に館を築く[3]。
15世紀には五十子陣が築かれて古河公方と対立する関東管領上杉氏の事実上の本拠地となったが(享徳の乱)、上杉軍の内紛(長尾景春の乱)によって放棄せざるを得なくなった(五十子の戦い)。
16世紀の終わりに本庄氏が没落し、信濃国から移された小笠原氏の城下町となり、のちに本庄藩が生ずるも17世紀初期には廃藩となった。中世に武家の領地(城下町)として始まり、近世では幕府の政策の都合から宿場町として栄え、商人の町として発展し、戸谷半兵衛と言った豪商も輩出している。18世紀には中山道で最大の宿場町となり、各地から人や物流が集中した。明治以降は生糸・絹織物の産地として栄え、工場も建てられるようになり、東諸井家など日本の近代化に貢献した一族も輩出した。
年表
|
本庄市と全国の年齢別人口分布(2005年)
| 本庄市の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 本庄市 ■緑色 ― 日本全国
| ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 |
本庄市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
| 65,187人
|
|
1975年(昭和50年)
| 69,294人
|
|
1980年(昭和55年)
| 72,089人
|
|
1985年(昭和60年)
| 75,449人
|
|
1990年(平成2年)
| 78,551人
|
|
1995年(平成7年)
| 81,662人
|
|
2000年(平成12年)
| 82,670人
|
|
2005年(平成17年)
| 81,957人
|
|
2010年(平成22年)
| 81,889人
|
|
2015年(平成27年)
| 77,881人
|
|
2020年(令和2年)
| 78,569人
| |
|
総務省統計局 国勢調査より |
歴代市長
- 旧本庄市長
さらに見る 代, 氏名 ...
代 | 氏名 | 就任 | 退任 | 備考 |
1 | 中島一十郎 | 1954年(昭和29年)8月6日 | 1958年(昭和33年)8月4日 | |
2 | 増野一吉 | 1958年(昭和33年)8月5日 | 1970年(昭和45年)8月4日 | |
3 | 高橋福松 | 1970年(昭和45年)8月5日 | 1975年(昭和50年)9月16日 | |
4 | 山田一男 | 1975年(昭和50年)10月26日 | 1979年(昭和54年)10月25日 | |
5 | 織茂良平 | 1979年(昭和54年)10月26日 | 1989年(平成元年)5月21日 | |
6 | 茂木稔 | 1989年(平成元年)7月2日 | 2005年(平成17年)7月1日 | |
7 | 吉田信解 | 2005年(平成17年)7月2日 | 2006年(平成18年)1月9日 | |
閉じる
- 本庄市長
さらに見る 代, 氏名 ...
代 | 氏名 | 就任 | 退任 | 備考 |
1 | 吉田信解 | 2006年(平成18年)2月5日 | 現職 | |
閉じる
市町村合併
概要 ほんじょうし 本庄市, 廃止日 ...
閉じる
児玉郡の5町村(美里町、児玉町、神川町、神泉村、上里町)との合併が協議されていた(児玉地域合併協議会・新市名:こだま市)が、美里町の離脱により2004年6月、協議会は解散した。
2005年1月に児玉町との間で合併協議会が設置された。2006年1月10日に新設合併し、新しい本庄市となった。
住所表記
- 本庄地域
- 住居表示実施地区と大字なしの旧本庄町域(通称町名:諏訪町・台町・本町・照若町)は変更なし。
- 上記以外の地区は「大字」の字句を削除。
- 児玉地域
- 「大字」の字句を削除し、本庄市のあとに児玉町(旧大字名)と付く。
- 例:児玉郡児玉町大字吉田林→本庄市児玉町吉田林(ほんじょうしこだまちょうきたばやし)
県議会
- 選挙区:北第2区(本庄市・神川町・上里町)
- 定数:2名
- 任期:2023年(令和5年)4月30日~2027年(令和9年)4月29日
さらに見る 氏名, 会派名 ...
氏名 | 会派名 |
齊藤邦明 | 自由民主党埼玉県議会議員団 |
飯塚俊彦 | 自由民主党埼玉県議会議員団 |
閉じる
衆議院
- 任期 : 2017年(平成29年)10月22日 - 2021年(令和3年)10月21日(「第48回衆議院議員総選挙」参照)
市の施設
- 公民館
- 本庄市児玉中央公民館
- 本庄市本庄公民館
- 本庄市本庄東公民館
- 本庄市本庄西公民館
- 本庄市本庄南公民館
- 本庄市藤田公民館
- 本庄市仁手公民館
- 本庄市旭公民館
- 本庄市北泉公民館
- 本庄市児玉公民館(アスピアこだま内)
- 本庄市共和公民館
- 文化会館
- 図書館
- 博物館・資料館
その他の施設
- 本庄市あさひ多目的研修センター
- 本庄市勤労青少年ホーム
- 本庄いまい台交流センター
- 本庄市観光農業センター
- 本庄市ふれあいの里いずみ亭
- 本庄市インフォメーションセンター(テラスバ本庄 内)
- 本庄市東台会館
- 本庄市児玉隣保館
- はにぽんプラザ(本庄市市民活動交流センター)
- 福祉センター
- 本庄市障害福祉センター
- 本庄市老人福祉センターつきみ荘
- 保健センター
- 児童センター
- 本庄市前原児童センター
- 本庄市日の出児童センター
- 本庄市児玉児童センター(アスピアこだま内)
運動施設
- 本庄総合公園市民球場(ケイアイスタジアム)
- 本庄総合公園体育館(カミケンシルクドーム)
- 児玉総合公園体育館(エコーピア)
- 武道館(若泉運動公園 内)
- 本庄総合公園多目的グラウンド
- 児玉総合運動公園グラウンド
- 遊水地グラウンド(天然芝)
- 若泉運動公園第1グラウンド
- 若泉運動公園第2グラウンド
- 若泉運動公園多目的グラウンド(人工芝)
- 下仁手グラウンド
- 小山川グラウンド(埼玉県 所有)
- (仮)本庄総合公園サッカー場(人工芝)※計画中
- 若泉運動公園第1テニスコート(人工芝4面)
- 若泉運動公園第2テニスコート(クレー4面)
- 北泉テニスコート(クレー3面)
- 共栄公園テニスコート(ハード2面)
児玉郡市広域市町村圏組合の施設
- 組合事務所(小山川クリーンセンター内)
- 児玉郡市広域消防本部・中央消防署
- し尿処理施設利根グリーンセンター
- ごみ処理施設小山川クリーンセンター
- 余熱利用施設湯かっこ
- 栗崎埋立最終処分施設
県の施設
- 埼玉県本庄地方庁舎
- 本庄県土整備事務所
- 熊谷建築安全センター本庄駐在
- 本庄保健所
- 北部福祉事務所
本庄地方庁舎
北部福祉事務所・本庄保健所
本庄県土整備事務所・熊谷建築安全センター本庄駐在
国の施設
- 行政機関
- 裁判所
電話
市外局番は0495(本庄MA)。児玉郡上里町、児玉郡美里町、児玉郡神川町(一部0274地区は除く)への通話は市内局番で通話可能。収容局は埼玉本庄局と児玉局。
警察
- 本庄警察署(本庄地域及び上里町を管轄)
- 本庄駅前交番(本庄市)
- 本庄駅南交番 (本庄市)
- 上里交番 (児玉郡上里町)
- 藤田駐在所 (本庄市)
- 沼和田駐在所 (本庄市)
- 北泉駐在所 (本庄市)
- 児玉警察署(児玉地域と神川町及び美里町を管轄)
- 金屋駐在所 (本庄市児玉町)
- 本泉駐在所 (本庄市児玉町)
- 共和駐在所 (本庄市児玉町)
- 丹荘駐在所 (児玉郡神川町)
- 青柳駐在所 (児玉郡神川町)
- 渡瀬駐在所 (児玉郡神川町)
- 東児玉駐在所 (児玉郡美里町)
- 大沢駐在所 (児玉郡美里町)
- 神泉駐在所 (児玉郡神川町)
小学校
- 本庄市立中央小学校
- 本庄市立本庄西小学校
- 本庄市立本庄東小学校
- 本庄市立本庄南小学校
- 本庄市立旭小学校
- 本庄市立北泉小学校
- 本庄市立仁手小学校
- 本庄市立藤田小学校
- 本庄市立児玉小学校
- 本庄市立共和小学校
- 本庄市立金屋小学校
- 本庄市立秋平小学校
- 本庄市立本泉小学校(休校中)
大学
- 私立
- 早稲田大学 本庄キャンパス(大学院環境・エネルギー研究科)
『<本庄・未来を跳ぶ> 本庄市勢要覧'94』(市制施行40周年記念の発行本)、『ビジュアルヒストリー 本庄歴史缶』1997年より市役所より発刊、『本庄人物事典』2005年に発行、その他多数。慶應義塾大学教授により遷都意見書が発見されており、佐野常民が推薦したとある。
研究者によれば、埼玉県で初期の古墳築造は、北西部である児玉地域とされる(風土と歴史をあるく『東国の古墳』 古代史の宝庫 1985年より)。
なお、本庄氏の由来や系譜はまだ研究段階であり、諸説あり、断定はできない。その理由の一つとして、14世紀の寺院の焼失などが挙げられる。
『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』1142-1145頁。
ウィキメディア・コモンズには、
本庄市に関連するカテゴリがあります。