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第33回東京国際映画祭

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第33回東京国際映画祭
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第33回東京国際映画祭(だい33かいとうきょうこくさいえいがさい)は、2020年令和2年10月31日)から11月9日)の10日間に開催された東京国際映画祭[1]

概要 オープニング, クロージング ...

概要

要約
視点

第33回東京国際映画祭は、2020年2月6日に開催日とメイン会場が発表された[1]

第33回東京国際映画祭が開催された2020年は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、世界三大映画祭の一つであるカンヌ国際映画祭が開催中止となるなど本映画祭も開催が危ぶまれていたが、「インターナショナルコンペティション」、「アジアの未来」、「日本映画スプラッシュ」の3部門を「TOKYOプレミア2020」として1つの部門に統合し、様々な賞を競う形ではなく、「観客賞」を設けること、委員会制の合議の下に上映作品の選定を進めることにし[2]、感染予防対策を行い実施した(詳細は新型コロナウイルス感染症に対しての取り組みで後述する)[3]

第33回東京国際映画祭は、2020年4月28日から7月17日の間にコンペティション部門の作品エントリーを受け付け[4]、107の国家と地域から1,356作品が応募され、女性監督の作品は男女共同監督作品の122本を含めて276本(全体の約20.3%)と昨年の男女共同監督作品の22本を含めた385本(全体の約21.3%)から僅かに落ちた[5]

第33回東京国際映画祭は、まず2020年8月26日に、Japan Now部門にて深田晃司監督の特集上映を開催することが発表された[6]9月10日に、オープニング作品・クロージング作品が解禁された[7]9月14日に、クリエーティブディレクターに佐々木宏、アートディレクターに浜辺明弘、写真を蜷川実花を起用したポスターを発表した[8]9月25日に、特別招待作品の全ラインナップとジャパニーズ・アニメーション部門にて、「ポケットモンスター」と「スーパー戦隊」の特集を行うことが発表され[9]9月29日に、全ラインナップが発表された[5]

2020年の東京国際映画祭は、10月31日)から11月9日)の10日間開催される。初日が土曜日なのは第25回2012年)以来8回ぶり、最終日が月曜日なのは第15回2002年)以来18回ぶり、開催期間が10日間なのは第31回2018年)以来2回ぶりとなる。

東京六本木日比谷などで開催。六本木が主要会場になるのは、第17回2004年)から17回連続。日比谷は第31回2018年)から3回連続。

上映会場には、第17回2004年)から17回連続で会場となるシネコンTOHOシネマズ六本木ヒルズ以外は、第29回2016年)に続いて5回目のEXシアター六本木と、第31回2018年)に続いて3回目の東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場、東京国際フォーラム、今回初となる神楽座が使われる。

部門は「TOKYOプレミア2020」、「特別招待作品」、「ワールド・フォーカス」、「Japan Now」、「ジャパニーズ・アニメーション」、「日本映画クラシックス」、「ユース」など。

第33回はコンペティション部門を行わないため、最高賞は観客賞になる。最高賞のグランプリを行わないことは映画祭史上初めてのことである。

オープニング作品は『アンダードッグ』、クロージング作品は『HOKUSAI』。オープニング作品、クロージング作品がともに日本映画となるのは第18回2005年)以来15回ぶり[注 1]

この第33回では、オープニング作品『アンダードッグ』、特別招待作品『10万分の1』、『ジョゼと虎と魚たち』、『フード・ラック!食運』、『魔女見習いをさがして』の5作品のみ、チケットの一般販売はなく、応募した人の中から抽選で当選した人のみに販売する先行抽選販売が行われた[10]

第33回では、これまでのフェスティバル・ミューズに代わって、フェスティバル・アンバサダーとして役所広司が就いた[11]。「映画館に行こう!」実行委員会が主催する「『映画館に行こう!』キャンペーン2020」のキャンペーン・アンバサダーも務めていることからキャンペーンとの連携という観点から同映画祭のアンバサダーも兼任する形となった[12]

オープニングセレモニーはこれまで開催されていた六本木ヒルズアリーナではなく、東京国際フォーラムのホールCに場所を移して[13][14]、作品毎にゲストが登場し、MCの質問に答えながら挨拶した[15]。また、ロバート・デ・ニーロクリストファー・ノーランカンヌ国際映画祭の総代表であるティエリー・フレモー英語版がコロナ禍での開催にエールをおくるメッセージ映像が寄せられた[16]

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新型コロナウイルス感染症に対しての取り組み

第33回東京国際映画祭が開催された2020年は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、映画館の休館、作品の公開延期、映画製作の中止が世界中で相次ぎ、世界三大映画祭の一つであるカンヌ国際映画祭が開催中止となるなど本映画祭も開催も危ぶまれていた。しかし、4月28日には予定通りの開催を行う旨と作品のエントリーが開始が告知がされ[17]8月6日には、昨年まで実施していた「インターナショナルコンペティション」、「アジアの未来」、「日本映画スプラッシュ」の3部門を「TOKYOプレミア2020」として1つの部門に統合し、様々な賞を競う形ではなく、観客の皆様に投票していただく「観客賞」を設けること、幅広い知見・人脈と多様な価値観を有する外部専門家の協力をいただき、委員会制の合議の下に上映作品の選定を進めることを発表した[2]。また、「①映画を観る喜びを再認識し、映画の未来への希望の光を灯す ②映画を通じて国際的な連帯を強める ③コロナ後の映像文化についての考察を深める」を目的として掲げ、映画館での上映を基本として実施し、シンポジウムやゲストのトークなどにオンラインも活用していく考えを発表した。

開催にあたって、観客・マスコミの安心・安全を確保するため、東京都策定の「事業者向け東京都感染拡大防止ガイドライン」、全国興行生活衛生同業組合連合会策定の「映画館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を踏まえ、港区保健所の監修も仰いだ形での感染予防の取り組みを「新型コロナウイルス感染症予防対策基本指針」として策定した。三密を作らないことやソーシャル・ディスタンス、検温、消毒作業の実施、登壇時のゲストは除いてマスクの常時着用、各自で手洗い、うがい、手指消毒を実施することを基本指針とし、QRコードでのチケット認証での入場、スクリーン内でのフード類の持ち込み禁止、一部の上映で前後左右1席ずつ間隔を空けた入場制限を実施した[18]

最終的には協賛金が大幅に減少し、上映本数も例年と比べ3割減での開催となった[13]

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上映作品

要約
視点

ワールド・プレミアは世界初上映、インターナショナル・プレミアは製作国以外で初上映、アジアン・プレミアはアジアにて初上映、*は長編監督デビュー作となったことを意味する。

TOKYOプレミア2020

昨年まで実施していた「コンペティション」、「アジアの未来」、「日本映画スプラッシュ」の3部門を1つの部門に統合し、様々な賞を競う形ではなく、全作品を対象に観客が投票する「観客賞」のみを設けた[2]

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特別招待作品

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特別上映

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ワールド・フォーカス

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第17回ラテンビート映画祭 IN TIFF

共催:ラテンビート映画祭

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台湾電影ルネッサンス2020

共催:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター

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Japan Now 気鋭の表現者 深田晃司

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ジャパニーズ・アニメーション

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日本映画クラシックス

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ユース

TIFFチルドレン

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TIFFティーンズ

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野外上映

共催:東京都 協賛:東京ミッドタウンマネジメント株式会社/一般社団法人日比谷エリアマネジメント

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イベント

国際交流基金アジアセンター × 東京国際映画祭 co-present トークシリーズ 「アジア交流ラウンジ」

アジア各国・地域を代表する映画監督と第一線で活躍する日本の映画人とのオンライン・トークを発信する企画。これまでも東京国際映画祭をよりよい映画祭にするための改善策を記した提言書をその時々のチェアマンに手渡してきた是枝裕和監督が発案し、検討会議メンバーとともに企画した[5][20][21]。当初は各国の映画人が自由に交流できるリアルなラウンジを構想していたが、今年はオンライン形式で様々なテーマでトークを展開し、ライブ配信の特性を活かしてZoomのQ&A機能を使用して世界中からの質問を受け付ける方式を取った[22][23]

共催: 国際交流基金アジアセンター

「アジア交流ラウンジ」検討会議メンバー

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TIFF マスタークラス

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その他

  • 復活!新作映画イッキに見せます! in 東京国際映画祭
    Reboot! Future Line-up Collection of Tokyo International Film Festival

2012年 - 2015年にかけて行われていた予告編の上映イベントが全国の映画ファンの「映画館で映画を見たい!」という思いを盛り上げようと「映画館に行こう!」キャンペーンを後押しする形で復活をしたイベント[24]。2020年年末から2021年に国内で公開する予告編が33本紹介された[25]

MC: 笠井信輔

  • BS10 スターチャンネルアカデミー 「映画級ドラマ!HBO®コンテンツの神髄」
    Groundbreaking Drama! The Essence of HBO® programs

スターチャンネルTwitter公式アカウントのみでの配信イベント。

トークゲスト: 丸屋九兵衛
MC: 喜屋武ちあき

協賛: 東京ミッドタウンマネジメント株式会社/一般社団法人日比谷エリアマネジメント
協力: 東映ビデオ株式会社

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共催・提携企画

要約
視点
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  • 第17回文化庁映画週間
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  • みなとシネマフェスティバル
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日程: 10月30日(金) - 11月7日(土)

会場: TOHOシネマズシャンテ/ヒューマントラストシネマ有楽町/有楽町朝日ホール/アンスティチュ・フランセ東京/アテネ・フランセ文化センター

  • MPAセミナー

日程: 11月4日(水)

会場: 六本木アカデミーヒルズ49 オーディトリアム

  • 京都フィルムメーカーズラボ

日程: 11月3日(火) - 11月8日(日)

会場: 松竹撮影所/東映京都撮影所/京都文化博物館 ほか

日程: 11月1日(日) - 11月7日(土)

会場: オンラインでの開催

日程: 10月15日(木) - 10月17日(日)

会場: 東京都写真美術館ホール

  • 2020東京・中国映画週間

日程: 10月27日(火) - 11月1日(日)

会場: TOHOシネマズ日本橋/有楽町朝日ホール

日程: 11月9日(月) - 11月29日(日)

会場: オンラインでの開催

  • NPO法人独立映画鍋×第21回東京フィルメックス×第33回東京国際映画祭「インディペンデント映画の未来と映画祭」

日程: 11月3日(火)

会場: オンラインでの開催

日程: 11月13日(金) - 11月15日(日)

会場: オンラインでの開催

  • ポーランド映画祭2020

日程: 11月20日(金) - 11月23日(月)

会場: 東京都写真美術館ホール

  • MPTE AWARDS 2020 第73回表彰式

日程: 11月2日(月)

会場: 六本木アカデミーヒルズ49 オーディトリアム

  • 映文連 国際短編映像祭 映文連アワード2020

日程: 11月18日(水) - 11月20日(金)

会場: 国立新美術館講堂(表彰式)/ユーロライブ(上映会)

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受賞結果

11月9日に東京国際フォーラムで行われるクロージングセレモニーにて観客賞が発表された。

TOKYOプレミア2020

作品選定コミッティメンバー

  • TOKYOプレミア2020[2]
    • 安藤紘平 (早稲田大学名誉教授)
    • 石坂健治 (東京国際映画祭シニア・プログラマー)
    • 市山尚三 (映画プロデューサー)
    • 金原由佳 (映画ジャーナリスト)
    • 関口裕子 (映画ジャーナリスト・編集者)
    • 矢田部吉彦 (東京国際映画祭シニア・プログラマー)
  • 東京国際映画祭プログラマー
    • 遠藤麻早美
    • 金子由紀
    • 安田久美子
  • 「ジャパニーズ・アニメーション」部門 プログラミング・アドバイザー
  • その他
    • チェアマン: 安藤裕康
    • フェスティバル・ディレクター: 久松猛朗
    • フェスティバル・アンバサダー: 役所広司

脚注

外部リンク

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