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『レ・ミゼラブル』(Les Misérables、[leɪ ˌmɪzəˈrɑːb(əl), -blə] lay MIZ-ə-RAHB(-əl), -RAH-blə, フランス語: [le mizeʁabl])は、ヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作としたミュージカル。省略して『レミゼ』(Les MisまたはLes Miz、[leɪ ˈmɪz] lay MIZ)としても呼ばれる。
レ・ミゼラブル Les Misérables | |
---|---|
作曲 | クロード=ミシェル・シェーンベルク |
作詞 |
アラン・ブーブリル(フランス語版歌詞) ハーバート・クレッツマー(英語版翻案) |
脚本 |
クロード=ミシェル・シェーンベルク アラン・ブーブリル トレバー・ナン & ジョン・ケアード(脚色) |
原作 | ヴィクトル・ユゴー作『レ・ミゼラブル』 |
上演 |
1980 パリ 1985 ウエストエンド 1987 ブロードウェイ 1987 東京 1995 10周年記念コンサート 2000 ブエノスアイレス 2002 メキシコシティ 2006 ブロードウェイ再演 2009 25周年UKツアー 2010 25周年記念コンサート 2010 スペイン 2010 USツアー 2012 韓国 2013 トロント 2013 スペイン 2013 プエルトリコ 2014 ブロードウェイ再演 |
受賞 |
トニー賞 ミュージカル作品賞 トニー賞脚本賞 トニー賞オリジナル楽曲賞 |
ウェブサイト | https://www.lesmis.com |
オリジナルのフランスのミュージカルは、1980年にパリでロベール・オッセンの演出で初演された。キャメロン・マッキントッシュによる英語版は、1985年10月からロンドンで上演されている。
プロローグ・第1幕・第2幕の3幕構成で、休憩は第1幕・第2幕の間に1回。上演時間はプロローグ・第1幕合わせて約90分、第2幕約75分。
※2007年公演による。演出の改訂などが加わることで上演時間は多少前後する。
1980年、アラン・ブーブリル(作詞)、クロード=ミシェル・シェーンベルク(作曲)らによって当作品の前身となるミュージカル“Les Misérables”が制作され、パリで上演された。
1981年、この作品のレコーディング・アルバムを聴いた世界的演劇プロデューサー、キャメロン・マッキントッシュが目をつけ、RSCの芸術監督でもある演出家トレヴァー・ナンにイギリスでの上演の話を持ちかける。これに対してナンはジョン・ケアードとの共同演出、さらにはRSCとの共同製作をマッキントッシュに提案。1982年、商業演劇のプロデューサーと王立劇団が提携する形でロンドン版の制作が開始された。
時同じくして、リノ・ヴァンチュラ主演、ロベール・オッセン監督により長編大作映画として映画化され、テーマ曲としてオリジナル・キャスト盤が楽曲使用され、別途発売されたサントラ盤にも挿入され映画の成功により知られることになる(日本では劇場未公開だが、TV放映およびDVD発売されている)。
1980年パリ公演の舞台は、『レ・ミゼラブル』をよく知るフランス人に向けて創られたミュージカルであった。そのため、ストーリーのうちでも重要な箇所、例えば主人公ジャン・バルジャンがモントルイユ・シュル・メールの市長になる以前の銀の燭台のくだり、などが省略されることがあった。しかし「ほとんどのイギリス人にとっては題名 (Les Misérables) を正しく発音するのもおぼつかない」(マッキントッシュ)という状況にあって、ロンドン版では『レ・ミゼラブル』という物語そのものを伝えることに重きが置かれ、1980年パリ公演の改訂版としての『レ・ミゼラブル』を創り上げていくこととなる。
オリジナル版を制作したアラン・ブーブリル、クロード=ミッシェル・シェーンベルク、さらには作詞家ハーバート・クレッツマーもクリエイティヴ・スタッフに加わり、1985年10月28日、バービカン・センターにおいてロンドン版『レ・ミゼラブル』が幕を開けた。ロンドン公演は開幕するやいなや、たちまち大人気となり、その後パレス劇場 (en)、クイーンズ劇場 (en) と場を移して、現在もロングラン公演中である。
ジャン・バルジャン | コルム・ウィルキンソン (Colm Wilkinson) |
ジャベール | ロジャー・アラム (Roger Allam) |
エポニーヌ | フランシス・ラッフェル (Frances Ruffelle) |
ファンティーヌ | パティ・ルポーン (Patti LuPone) |
コゼット | レベッカ・ケイン (Rebecca Caine) |
マリウス | マイケル・ボール (Michael Ball) |
テナルディエ | アラン・アームストロング (Alun Armstrong) |
テナルディエ夫人 | スー・ジェーン・タナー (Sue Jane Tanner) |
アンジョルラス | デイヴィッド・バート (David Burt) |
ガブローシュ | イアン・タッカー (Ian Tucker)、オリヴァー・スペンサー (Oliver Spence) |
1987年より海外に進出し、アルゼンチン、オーストリア、オーストラリア、ベルギー、バミューダ諸島、ブラジル、カナダ、中国、チェコ、デンマーク、ドミニカ共和国、エストニア、フィンランド、フランス(逆輸入となる)、ドイツ、香港、ハンガリー、アイルランド、イスラエル、アイスランド、日本、ラトビア、マルタ、モーリシャス、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、フィリピン、ポーランド、ポルトガル、セルビア、シンガポール、南アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、スイス、アメリカなど、世界各国に広がりを見せ、人気を博している。各地で様々な言語に翻訳されているが、中国などのように海外のプロダクションが出向いて英語のまま上演を行う場合もある。
ブロードウェイ初演(ブロードウェイ劇場 (en)、のちにインペリアル劇場 (en))は1987年3月12日に開幕。2003年3月18日まで16年間(上演回数6680回)続く大ロングランヒットとなり、ブロードウェイでの歴代ロングラン公演記録第3位という記録を打ち立てた。
そして、初演の閉幕からわずか3年後の2006年11月9日にはブロードハースト劇場 (en) にてリバイバル公演が開幕(キャッチフレーズは『レ・ミゼラブル』の“顔”としておなじみであるコゼットのロゴに合わせた“She's Back!”)。当初は6か月間だけの期間限定公演だったが、2006年12月19日には労働祭までの公演延長を発表、その後も公演期間は延長され続ける。
この再演では、『ミス・サイゴン』での主役キムを演じ、本作品でもエポニーヌ役で出演、ロンドンでの10周年記念コンサート(後述)にも出演するなどして絶賛され、根強い人気を誇るフィリピン系女優、レア・サロンガ (en) がファンティーヌ役となって再び出演することが話題をさらった。コゼット役Ali Ewoldt、マリウス役Adam Jacobsなど、サロンガを含め3人のフィリピン系俳優が出演していた2007年9月27日の興行を、訪米中であったフィリピンのグロリア・アロヨ大統領も観劇したという。2008年1月6日、上演期間約14か月、上演回数496回を以て閉幕した。これにより、ブロードウェイでの『レ・ミゼラブル』の総上演回数は7176回となる。
ジャン・バルジャン | コルム・ウィルキンソン (Colm Wilkinson) |
ジャベール | テレンス・マン (Terrence Mann) |
エポニーヌ | フランシス・ラッフェル (Frances Ruffelle) |
ファンティーヌ | ランディ・グラフ (Randy Graff) |
コゼット | ジュディ・クーン (Judy Kuhn) |
マリウス | デイヴィッド・ブライアント (David Bryant) |
テナルディエ | レオ・バーマイスター (Leo Burmeister) |
テナルディエ夫人 | ジェニファー・バット (Jennifer Butt) |
アンジョルラス | マイケル・マグワイア (Michael Maguire) |
ガブローシュ | ブレイダン・ダナー (Braden Danner) |
リトル・コゼット | ドナ・ヴィヴィーノ (Donna Vivino) |
1995年10月8日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールにおいて本作品初演10周年を記念したコンサート『Les Misérables: The Dream Cast in Concert』が催された。主役からアンサンブルまで、英語圏を中心に世界中から選ばれたキャストが一堂に会し、世界中の『レ・ミゼラブル』プロダクションから200人のコーラス隊が参加した。コンサートのグランドフィナーレには世界各国のジャン・バルジャン役者17人が登場、劇中歌「民衆の歌」(Do You Hear the People Sing?) をそれぞれの国語で歌い継ぎ、同じく劇中歌「ワン・デイ・モア」(One Day More!) のバルジャン・パートを斉唱するパフォーマンスによって10周年を祝った。
ジャン・バルジャン | コルム・ウィルキンソン (Colm Wilkinson) | ロンドン公演、ブロードウェイ公演オリジナルキャスト |
ジャベール | フィリップ・クォースト (Philip Quast) | オーストラリア公演オリジナルキャスト、コンプリート録音盤キャスト |
エポニーヌ | レア・サロンガ (Lea Salonga) | ブロードウェイ・プロダクションより |
ファンティーヌ | ルーシー・ヘンシャル (Ruthie Henshall) | ロンドン・プロダクションより |
コゼット | ジュディ・クーン (Judy Kuhn) | ブロードウェイ公演オリジナルキャスト |
マリウス | マイケル・ボール (Michael Ball) | ロンドン公演オリジナルキャスト、コンプリート録音盤キャスト |
テナルディエ | アラン・アームストロング (Alun Armstrong) | ロンドン公演オリジナルキャスト |
テナルディエ夫人 | ジェニー・ギャロウェイ (Jenny Galloway) | ロンドン・プロダクションより |
アンジョルラス | マイケル・マグワイア (Michael Maguire) | ブロードウェイ公演オリジナルキャスト |
グランテール | アントニー・クリベロ (Anthony Crivello) | |
ガブローシュ | アダム・シアールズ (Adam Searles) | |
リトル・コゼット | ハナー・チック (Hannah Chick) |
国 | 俳優 |
---|---|
(歌いだし) | (Colm Wilkinson) |
イギリス | Philip Cavill |
フランス | Robert Marien |
ドイツ | Jerzy Jeske |
日本 | 鹿賀丈史 |
ハンガリー | Vikdal Gyula |
スウェーデン | Tommy Körberg |
ポーランド | Krzysztof Stasierowski |
オランダ | Henk Poort |
カナダ | Michael Burgess |
オーストリア | Reinhard Brussman |
オーストラリア | Rob Guest |
ノルウェー | Øystein Wiik |
チェコ | Jan Jezek |
デンマーク | Kurt Ravn |
アイルランド | Jeff Leyton |
アイスランド | Egill Ólafsson |
アメリカ合衆国 | Craig Schulman |
2010年10月3日に、25周年を記念したコンサート『Les Misérables in Concert: The 25th Anniversary』がロンドンのO2アリーナで開催された。
ジャン・バルジャン | アルフィー・ボー (Alfie Boe) |
ジャベール | ノーム・ルイス (Norm Lewis) |
ファンティーヌ | レア・サロンガ (Lea Salonga) |
コゼット | ケイティ・ホール (Katie Hall) |
マリウス | ニック・ジョナス (Nick Jonas) |
エポニーヌ | サマンサ・バークス (Samantha Barks) |
テナルディエ | マット・ルーカス (Matt Lucas) |
テナルディエ夫人 | ジェニー・ギャロウェイ (Jenny Galloway) |
アンジョルラス | ラミン・カリムルー (Ramin Karimloo) |
グランテール | ハドリー・フレイザー (Hadley Fraser) |
ガブローシュ | ロバート・マッジ (Robert Madge) |
リトル・コゼット | ミア・ジェンキンス (Mia Jenkins) |
1987年6月11日、東宝により帝国劇場で初演。イギリス(ロンドン)、アメリカ(ニューヨーク)に次いで世界で3番目、同作品初の非英語圏での上演となった。その後断続的に公演は行われており、東京以外にも名古屋、大阪、仙台、札幌、福岡と上演都市が広がっている。
2013年公演より新演出版にて上演が行われ[2]、この公演の出演者・スタッフ一同で、第39回菊田一夫演劇賞大賞を受賞[3]。
プリンシパル(主役級)キャストのみ、名前太字は初演キャスト。括弧内西暦は出演期間(コンサートでの出演は除く)、西暦太字は2024年 - 2025年公演出演者。*はスペシャルキャスト公演による限定出演。
※*2005年…上演2000回達成スペシャルパフォーマンス、*2007年…日本初演20周年記念スペシャルキャスト、*2011年…帝劇開場100周年記念スペシャルキャスト
外国人のキャストや主題歌担当も含む。
※…2000年のシドニーオリンピックの開会式では、フランス選手団の入場行進時にこれらの曲がメドレーで演奏された。
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