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福島駅(ふくしまえき)は、福島県福島市栄町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・阿武隈急行・福島交通の駅である。
JR東日本の新幹線・在来線各線(後述)と、阿武隈急行の阿武隈急行線、福島交通の飯坂線が乗り入れている。かつて、1971年(昭和46年)4月12日まで、福島交通飯坂東線が、現在の福島駅東口前に乗り入れていた。
JR東日本の駅に乗り入れている路線は、線路名称上は東北新幹線と、在来線における当駅の所属線である東北本線[1]、当駅を起点とする奥羽本線の3路線である。また当駅は東北新幹線から奥羽本線に直通するミニ新幹線である山形新幹線の分岐駅となっている。当駅で、東北新幹線の「やまびこ」と山形新幹線の「つばさ」が増解結を行う。奥羽本線は新幹線と同じ軌間である1,435 mmの標準軌に改軌されており、軌間1,067 mmの東北本線との直通が不可能となっている。この奥羽本線の標準軌区間には在来線としての愛称として「山形線」が設定されている。
JR 福島駅 | |
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東口(2005年5月) | |
ふくしま Fukushima | |
所在地 | 福島県福島市栄町1番1号 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
電報略号 | フク |
駅構造 | |
ホーム | |
乗車人員 -統計年度- |
(新幹線)-2023年- 6,728人/日(降車客含まず) (合計)-2023年- 14,292人/日(降車客含まず) |
開業年月日 | 1887年(明治20年)12月15日[1] |
乗入路線 4 路線 | |
所属路線 | ■東北新幹線 |
キロ程 | 272.8 km(東京起点) |
所属路線 | ■山形新幹線 |
キロ程 | 0.0 km(福島起点) |
所属路線 | ■東北本線 |
キロ程 | 272.8 km(東京起点) |
所属路線 | ■奥羽本線(山形線) |
キロ程 | 0.0 km(福島起点) |
備考 | |
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在来線は地上駅(橋上駅)、新幹線は高架駅である。改札口は4か所にある。在来線側の駅正面(改札1階)にあたる東口と、新幹線側(改札2階)にあたる西口、及びS-PAL福島店の2階から東西連絡通路へ出入りできる「エスパル改札口」、在来線1番線ホーム北側から福島交通・阿武隈急行改札口へ行ける「連絡改札口」がある。なお、新幹線コンコースには、2014年3月1日より、再生可能エネルギー情報館が設置されている[報道 3]。
2014年9月26日に、JR東日本が同年10月より当駅の駅舎改築と「エコステ」の導入工事に着手することを発表した[報道 4]。駅舎は2015年3月20日[報道 5]、「エコステ」は同年4月5日にオープンしている[報道 6]。
事務管コードは▲231017を使用している。
福島統括センター所在駅。直営駅(駅長・輸送副長・営業副長配置)である。管理駅として東北本線の杉田駅 - 貝田駅間の各駅および奥羽本線の笹木野駅 - 庭坂駅間の各駅を管理している。
単式ホーム1面1線(1番線)・島式ホーム1面2線(2・3番線)・切欠きホーム1面3線(4・5・6番線)の計3面6線で構成される。 1 - 4番線を狭軌の東北本線が、5・6番線を標準軌の山形線がそれぞれ使用する。1番線と2番線の間に中線があり、ダイヤ乱れ時に貨物列車の待避などに使用されることがあるが、配線上はこの中線が上り本線となる(下り本線は2番線)。
狭軌の1 - 4番線はすべてのホームで上下両方面の列車の発着が可能な配線になっている。
朝夕一部の列車を除いて運行系統は福島駅で分割されており、福島駅をまたいで利用する乗客はほとんどの場合、跨線橋を利用してホームを移動する必要がある。
6番線は5番線の山形方を切り欠いたホームで有効長が2両分しかないため、「つばさ」の地平ホーム入線は5番線に限られる。また、例年11月初旬から約1か月間、落ち葉による車輪空転による運行障害解消のために一部列車が4両編成による運転が行われるが、同じく5番線にしか入線できないため、その期間は一部列車の発着番線が変更となる。
山形線の線路は、後述の配線図のとおり、笹木野方から見て第一場内信号 - 第二場内信号の間は実質単線となる。
島式ホーム2面4線を有する。ホーム間に上下通過線2線を挟んでおり、320 km/h通過が可能である。
奥羽本線とのアプローチ線が下り副本線(待避線)から単線で分岐するという構造の関係上、山形新幹線「つばさ」の発着は上下線とも原則として14番線に限られる(山形新幹線区間のみの臨時列車には在来線ホームの5番線発着となるものがある)。このため、「つばさ」との連結を行う上りの「やまびこ」は、14番線への進入時と東京方への出発時の2回、下り通過線と平面交差しなければならない。そのため、当駅は東北新幹線のダイヤ上、大きなネックとなっており、特に降雪で遅れが生じる冬期間は当駅での輸送障害が全線に波及するという問題が生じていた[新聞 6]。これを受けてJR東日本では福島駅上り線(11番線・12番線)に接続するアプローチ線の建設可能性を検討。2020年3月3日にアプローチ線の新設計画が正式発表された[報道 14]。具体的には、奥羽本線から分岐して東北新幹線の高架をくぐる760 mの地平区間を新設、そこから540 mの高架を新設して、東北新幹線上り線にとりつく構造とした。これが完成すると、「やまびこ」の平面交差が解消され、「つばさ」が上下同時に発着できるようになるという。2021年4月に着工し[新聞 7]、2026年度末の完成を予定している[報道 14]。
東京方面行きの列車は12番線と14番線の両方から発車するため、改札内コンコースの電光掲示板には左右を示す矢印が付いている。
12 - 14番線にはLED式乗車口案内表示機が設置されている。
(出典:JR東日本:駅構内図)
JR1番線の北側に頭端式ホーム1面2線を持ち、東側を福島交通飯坂線、西側を阿武隈急行線が使用している。改札口は2社で共同で使用されている(入鋏は福交の駅員、集札・精算はそれぞれの駅員が行う)。JRとの連絡改札口があり、簡易Suica改札機が設置されている。
福島交通飯坂線は直流電化、阿武隈急行線は交流電化で、1つのホームで異なる電化方式が見られるのは、日本国内では他に新潟駅の新幹線・在来線乗り換えホームくらいである。
阿武隈急行線は当駅から矢野目信号場まで東北本線の複線区間を走るため、JRとの直通運転が可能な構造となっている。かつて存在した郡山方面への直通列車は、JR1番線発着であった。
改札外には、福島交通窓口、阿武隈急行窓口、自動券売機(福交2台・阿武隈急行2台)、NORUCA STATION(ノルカステーション)、トイレがあり、改札内には、簡易Suica改札機(連絡改札口)、自動販売機(飲料・軽食)、ガシャポンなどがある。なお、阿武急は無人駅と槻木駅からの乗客向けに、企画乗車券(フリーきっぷなど)は到着時に改札口に申し出ると窓口で購入できるようになっている。
2017年ごろまでは、主な駅弁として下記を販売していた[24]。
2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は14,292人である[JR-P 1]。また、新幹線の1日平均乗車人員は6,728人である[JRS-P 1]。駅利用者数は、福島県内で郡山駅に次ぐ2位である[25]。
1935年度(昭和10年度)および2000年度(平成12年度)以降の推移は以下の通りである。
1日平均乗車人員推移 | ||
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年度 | 計 | 新幹線 |
1935年(昭和10年) | 1,676[26] | |
2000年(平成12年) | 16,396[JR-P 2] | |
2001年(平成13年) | 16,132[JR-P 3] | |
2002年(平成14年) | 15,868[JR-P 4] | |
2003年(平成15年) | 15,504[JR-P 5] | |
2004年(平成16年) | 15,262[JR-P 6] | |
2005年(平成17年) | 15,274[JR-P 7] | |
2006年(平成18年) | 15,033[JR-P 8] | |
2007年(平成19年) | 14,983[JR-P 9] | |
2008年(平成20年) | 14,932[JR-P 10] | |
2009年(平成21年) | 14,781[JR-P 11] | |
2010年(平成22年) | 14,161[JR-P 12] | |
2011年(平成23年) | 14,380[JR-P 13] | |
2012年(平成24年) | 15,869[JR-P 14] | 7,301[JRS-P 2] |
2013年(平成25年) | 16,726[JR-P 15] | 7,742[JRS-P 3] |
2014年(平成26年) | 16,378[JR-P 16] | 7,598[JRS-P 4] |
2015年(平成27年) | 16,608[JR-P 17] | 7,726[JRS-P 5] |
2016年(平成28年) | 16,536[JR-P 18] | 7,740[JRS-P 6] |
2017年(平成29年) | 16,482[JR-P 19] | 7,739[JRS-P 7] |
2018年(平成30年) | 16,461[JR-P 20] | 7,712[JRS-P 8] |
2019年(令和元年) | 16,219[JR-P 21] | 7,586[JRS-P 9] |
2020年(令和 | 2年)11,017[JR-P 22] | 4,557[JRS-P 10] |
2021年(令和 | 3年)11,703[JR-P 23] | 4,867[JRS-P 11] |
2022年(令和 | 4年)13,182[JR-P 24] | 5,892[JRS-P 12] |
2023年(令和 | 5年)14,292[JR-P 1] | 6,728[JRS-P 1] |
2002年度(平成14年度)以降の推移は以下の通りである。
1日平均乗降人員推移 | ||
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年度 | 阿武隈急行 | 福島交通[27] |
2002年(平成14年) | 4,445[阿武隈 2] | |
2003年(平成15年) | 4,250[阿武隈 2] | |
2004年(平成16年) | 4,181[阿武隈 2] | |
2005年(平成17年) | 4,207[阿武隈 2] | |
2006年(平成18年) | 4,165[阿武隈 2] | |
2007年(平成19年) | 4,223[阿武隈 3] | |
2008年(平成20年) | 4,260[阿武隈 3] | |
2009年(平成21年) | 4,152[阿武隈 3] | |
2010年(平成22年) | 4,248[阿武隈 3] | |
2011年(平成23年) | 3,585[阿武隈 3] | 3,832 |
2012年(平成24年) | 4,173[阿武隈 1] | 4,100 |
2013年(平成25年) | 4,310[阿武隈 1] | 4,148 |
2014年(平成26年) | 4,335[阿武隈 1] | |
2015年(平成27年) | 4,316[阿武隈 1] | 4,506 |
2016年(平成28年) | 4,190[阿武隈 1] | 4,781[28] |
2017年(平成29年) | 4,068[阿武隈 4] | 4,559[28] |
2018年(平成30年) | 4,044[阿武隈 4] | 4,512[28] |
2019年(令和元年) | 3,764[阿武隈 4] | |
2020年(令和 | 2年)2,602[阿武隈 4] | |
2021年(令和 | 3年)2,620[阿武隈 4] |
東口は官庁、金融機関、商業施設や宿泊施設などが建ち並ぶ昔からの繁華街である。しかし、駅周辺の商業ビルや商店街では空き店舗が目立ち、中心市街地の空洞化が顕著である。ここ数年は地価の下落などによって高層マンションの建設が盛んである。
西口は東北新幹線が開通してから開設され開発が行われた地区である。昭和50年代後半ぐらいまで、昭栄製糸(現在のイトーヨーカドー福島店)や協三工業などの工場が現在の西口駅前に立地していた。2000年代以降高層マンションやビジネスホテルなどがいくつか建設された。
東口から西口(西口から東口)へ直接移動したい場合は、駅構内の地下を通る「東西自由通路」を利用する[新聞 2]。東西連絡通路(構内跨線橋)は改札内であるため入場券が必要となる。
その他、個人経営やチェーンストアの飲食店が駅前に多数立地している。
路線バスは福島交通が記載されているすべての路線[32]と、JRバス東北が福浪線(福島駅 - 川俣高校前)を運行している。
ポール | 運行事業者 | 系統・行先 | 備考 |
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1 | JRバス東北 | 福浪線:川俣高校前 | |
2 | 福島交通 | 養護スクールは平日の朝7時のみ運行 | |
3 |
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5 | |||
6 |
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花見山行臨時便は毎年4月に運行[33] | |
7 | 四季の里行は土曜・日曜・祝日のみ運行 | ||
8 |
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9 | 市内循環ももりん1コース・ももりん2コース | ||
10 | 南相馬 - 川俣・福島:原ノ町駅 | 一般路線バス | |
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福島 - 仙台:仙台駅前方面 | 昼行高速バス | |
会津乗合自動車 | 仙台空港・福島 - 会津若松:仙台空港方面 / 会津若松駅方面 | ||
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福島 - いわき:いわき駅方面 | ||
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福島・郡山 - 新宿(あぶくま号):バスタ新宿(新宿駅新南口)方面 | ||
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福島 - 京都・大阪(ギャラクシー号):京都駅八条口・大阪あべの橋方面 | 夜行高速バス | |
JRバス東北 | ドリームふくしま・東京号:東京駅・東京ディズニーランド方面 | ||
東北急行バス | レインボー号:浅草駅・上野駅・東京駅方面 | ||
11 | 福島交通 |
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春 - 秋に運行 |
12 |
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中野行は平日のみ運行 |
ポール | 運行事業者 | 系統・行先 | 備考 |
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21 | 福島交通 |
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22 |
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福島市役所前行は平日のみ運行 | |
23 |
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福島・郡山 - 成田空港:成田空港 / 郡山駅前 | |
福島交通 |
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24 | 桜交通 | 大宮駅西口・バスタ新宿・東京駅鍛冶橋駐車場・二俣新町方面 | |
東北アクセス[35] | 南相馬市 | ||
東邦銀行ローンプラザ福島支店裏 |
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バスタ新宿・大崎駅西口・東京駅鍛冶橋駐車場 | |
WILLER EXPRESS東北 | 池袋サンシャインバスターミナル・TDL |
あづま総合運動公園内でイベントが行われる場合に臨時バス乗り場が西口に設けられる。
2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)によって、福島駅は大きな被害を受けた。各路線も地震発生直後から運転を中止した。
生誕100年を記念し、「古関裕而生誕100年記念モニュメント」が、2009年8月11日(8月11日は古関の誕生日である)、東口駅前広場に設置された[新聞 9]。このモニュメントは、古関が愛用していたハモンドオルガンを演奏する姿を再現したもので、午前8時から午後8時までの1時間おきにメロディーが流れる[新聞 9]。同日、1982年に設置された西口にある駅前モニュメントからも古関メロディーが流れるようになった[新聞 10]。
奥羽本線の当駅 - 米沢間には、最大勾配38‰の板谷峠が存在するため、太平洋戦争後の1949年には直流電化されていた。しかしその後、黒磯以北は交流電化を採用することになり、1959年12月の白河 - 当駅間交流電化に際して、当駅構内での奥羽本線との交直接続が問題となった。黒磯駅に比して広大な構内と複雑な配線を持つ当駅では、車上切替え方式がまだ実用化されていなかったこともあり、駅構内への地上切替え設備の設置は断念された。構内は全て交流電化とし、奥羽本線上の800m庭坂寄りの福島第二機関区付近に地上式の交直切換設備・中川切換所を設け、ここで機関車交換を行うこととした[38]。なお中川切換所の設置にあたっては、従前に直流機用機関庫の南側に沿って敷設されていた本線を北側に移設のうえ、その北側に交流機用機関庫を新設した。
1968年(昭和43年)10月に実施されたダイヤ改正(ヨンサントオ)によって当駅 - 米沢間が交流電化に転換されたのにともない、この交直接続設備は役目を終えた。
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