高雄市
中華民国の直轄市 ウィキペディアから
中華民国の直轄市 ウィキペディアから
高雄市(カオシュン/たかお[1][2]-し、英語: Kaohsiung City)は、台湾南部に位置する中華民国の直轄市。市内の高雄港は台湾最大の港である。
別称: 港都、打狗 | |
地理 | |
---|---|
座標: | 北緯22度38分0秒 東経120度16分0秒 |
面積: | 2951.8524 km² |
各種表記 | |
繁体字: | 高雄 |
日本語読み: | たかお |
拼音: | Gāo-xióng |
通用拼音: | Gao-syóng |
ウェード式: | Kao¹-hsiung² |
注音符号: | ㄍㄠ ㄒㄩㄥˊ |
片仮名転写: | カオシュン |
台湾語: | Ko-hiông |
客家語: | Kô-hiùng |
行政 | |
| |
行政区分: | 直轄市 |
下位行政区画: | 38区 |
高雄市長: | 陳其邁 |
公式サイト: | 高雄市政府 |
情報 | |
総人口: | 2,724,134 人(2022年5月) |
世帯数: | 1,109,792 戸(2022年5月) |
郵便番号: |
800〜815、820〜852 東沙817、南沙819 |
市外局番: | 07 |
高雄市の木: | 木棉(トックリキワタ) |
高雄市の花: | 木棉(トックリキワタ) |
高雄市の鳥: | 緑繍眼(メジロ) |
1979年7月1日、台湾省管轄下の省轄市から直轄市に昇格し、2010年12月25日に高雄県を統合した。台湾地区最大の面積を有する都市で、2022年5月時点の人口は2,724,134人であり[3]、台湾第3位。台湾を代表する貿易港を有している。
台湾の多くの地名は、漢字を音読みするのが通例だが、「高雄」は日本統治時代に地名を日本風に変更した他の箇所同様、日本統治時代の読み方が引き続き用いられている。そのため、「こうゆう」ではなく、由来となった京都の高雄と同様に「たかお」と呼ばれているが、中華民国の国語では、Gāoxióngと発音することから、カオシオン・カオシュン・カオションと読まれることもある。
高雄は、寿山というテーブル状の大きな台地(標高200m)のふもとに位置する港である。海からの目当てになる山と、旗津という名の砂州に保護された潟は、古くから良港として知られていた。
日本統治が始まる以前から日本統治期間にかけての市街地は、愛河(日本統治時代の高雄川)の西側、寿山山麓に位置していたが、戦後に市街地は愛河の東部に拡大、高雄駅や市の中心も愛河東部に移転した。
また、高雄市民政局に務めていた職員林金枝により、中心部の東西方向の路の名は、日本式の町・丁目から、南から北へ 一心路、二聖路、三多路、四維路、五福路、六合路、七賢路、八徳路、九如路、十全路、と数字を頭にした名前に改名された[4]。それらの道路規模は同一のものでなく、また正確に東西方向を連絡しているわけではなく、またその間に中正四路や民生一路などが不規則に位置しているが、数字による南から北への順序は市内交通の位置を説明するのに便利な構造となっている。更にそれら一心路等は、南北の主要路との交差点を区切りとして、東から西に一心一路、一心二路等と区分するので、それぞれの路に沿った東西方向の位置もおおよそ知ることができる。
冬季(最寒月)の平均気温が18℃以上あり、最少雨月降水量が60mm未満かつ(100-0.04×年平均降水量)mm未満であるため、ケッペンの気候区分によればサバナ気候に属する。
高雄市(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 31.6 (88.9) |
32.5 (90.5) |
33.2 (91.8) |
35.4 (95.7) |
36.4 (97.5) |
37.2 (99) |
37.1 (98.8) |
36.1 (97) |
37.6 (99.7) |
34.8 (94.6) |
33.0 (91.4) |
31.0 (87.8) |
37.6 (99.7) |
平均最高気温 °C (°F) | 24.2 (75.6) |
25.0 (77) |
27.0 (80.6) |
29.3 (84.7) |
31.0 (87.8) |
32.1 (89.8) |
32.7 (90.9) |
32.1 (89.8) |
31.8 (89.2) |
30.1 (86.2) |
28.1 (82.6) |
25.3 (77.5) |
29.1 (84.4) |
日平均気温 °C (°F) | 19.7 (67.5) |
20.7 (69.3) |
23.0 (73.4) |
25.7 (78.3) |
27.8 (82) |
28.9 (84) |
29.4 (84.9) |
28.9 (84) |
28.5 (83.3) |
26.9 (80.4) |
24.5 (76.1) |
21.2 (70.2) |
25.4 (77.7) |
平均最低気温 °C (°F) | 16.2 (61.2) |
17.2 (63) |
19.7 (67.5) |
22.8 (73) |
25.2 (77.4) |
26.3 (79.3) |
26.7 (80.1) |
26.3 (79.3) |
25.9 (78.6) |
24.4 (75.9) |
21.6 (70.9) |
17.9 (64.2) |
22.5 (72.5) |
最低気温記録 °C (°F) | 5.7 (42.3) |
6.6 (43.9) |
6.8 (44.2) |
10.3 (50.5) |
17.3 (63.1) |
19.0 (66.2) |
20.0 (68) |
20.7 (69.3) |
19.5 (67.1) |
14.7 (58.5) |
10.2 (50.4) |
4.4 (39.9) |
4.4 (39.9) |
雨量 mm (inch) | 19.1 (0.752) |
17.7 (0.697) |
32.3 (1.272) |
68.4 (2.693) |
202.2 (7.961) |
416.2 (16.386) |
377.2 (14.85) |
512.4 (20.173) |
224.5 (8.839) |
53.4 (2.102) |
25.6 (1.008) |
19.2 (0.756) |
1,968.2 (77.489) |
平均降雨日数 (≥0.1 mm) | 3.2 | 3.2 | 3.6 | 5.4 | 6.2 | 12.9 | 13.2 | 16.7 | 10.1 | 4.2 | 2.8 | 2.8 | 84.3 |
% 湿度 | 71.6 | 71.8 | 71.9 | 74.2 | 76.6 | 79.0 | 78.0 | 79.9 | 77.5 | 74.2 | 73.1 | 71.6 | 75.0 |
平均月間日照時間 | 177.0 | 176.0 | 194.7 | 197.2 | 207.7 | 215.0 | 220.7 | 189.3 | 188.6 | 191.9 | 166.5 | 157.2 | 2,281.8 |
出典:中央気象局 [5] |
合併前の旧高雄市11区と高雄県1市3鎮23郷を、38区としてそのまま受継いでいる。また1983年より南シナ海にある東沙諸島及び南沙諸島太平島を高雄市旗津区中興里の管轄としている。
17世紀に打狗(台湾語: Táⁿ-káu, ターカウ)という小さな村から発展し、都市へと成長した。ターカウとは平埔族マカタオ族の集落タアカウ社の名称に由来し、そのマカタオ族の言語で「竹林」を意味する言葉であった。1624年にオランダはこの場所に砦を築いたが、1661年に鄭成功によって駆逐され、1664年に万年州(萬年州)が設置された。1684年清の統治が開始され、台湾府の一部として鳳山県が設けられ県治が興隆荘(現在の左営)に設けられた。
1858年の天津条約で清は台湾島に複数の開港地を設けることを約束させられ、そのひとつである打狗港(Port of Takau/Takow)は1864年に開港し、以後外国貿易で栄え始めた。
1895年に下関条約により台湾が日本に割譲されると、日本は海軍の南方方面での補給港を確保すべく打狗(たかお)の開発を進めた。地名に関しては1920年(大正9年)9月の地方制度実施で、「打狗」という文字が卑俗であるとし、またそれまで台湾人にとって一対の地名と考えられていた民雄(たみお、旧「打猫」ターニャウ)との釣り合いも考慮し、1日、台湾総督府により打狗と発音の近い内地の名所でもある高雄(たかお)に改称され[6]、地方制度改正で設置されることとなった新州「打狗州」が最終的に「高雄州」に改められた[7]。これに伴って州庁所在地となった打狗も「高雄街」に改称された[7]。1924年には高雄郡が廃止され、高雄街は「高雄市」に昇格し高雄州に直属した。
日本統治時代には、精米・製糖を主力に、セメント工業、アルカリ工業、台糖鋳物工場、塩糖酒精工場、氷糖製造業、生石灰合資会社、造船業、南部製酒会社、台湾煉瓦工場、新高製氷工場、打狗窯業会社などが創業した[8]。
1945年、日本の降伏により台湾は中華民国が接収することになり、高雄市は省轄市(現在の市)とされ台湾省に帰属した。1979年7月1日、行政院は高雄市を直轄市に昇格させることを決定、前鎮区に隣接する高雄県小港郷を統合した。
2010年12月25日には高雄県を合併し、最大の面積を持つ直轄市となった。
市周辺に重工業地帯が広がり大気汚染が社会問題となっている。また外省人の多い台北に対して本省人の多い高雄は野党的色彩や台湾人としてのアイデンティティーへの志向が強く、後に有名になった1979年12月の高雄事件(美麗島事件)なども発生している。この政治的経緯もあり民主進歩党など泛緑連盟の勢力の地盤ともなっている。
1966年から楠梓区において加工輸出区が開業し、以後加工貿易の工業団地や重化学工業のコンビナートが集積する台湾随一の工業都市となった。
高雄国際空港は台湾桃園国際空港に次ぐ同国2番目の国際空港である。東京、大阪、福岡、北海道、熊本、沖縄、ソウル、釜山、シンガポール、香港、北京、上海、バンコク等を結ぶ国際線も就航している。
台湾鉄路管理局(台鉄)
台湾高速鉄道(台湾高鉄)
高雄捷運(高捷)
この節の加筆が望まれています。 |
高雄市政府交通局の管轄下で民間バス事業者7社(港都客運、高雄客運、東南客運、南台灣客運、義大客運、統聯客運、漢程客運)が運行する208の路線網をもつ市内バス路線(高雄市公車)や隣接県市へのアクセスを担う公路客運、長距離高速バス網の国道客運バスなどがある。
高速道路1号(国道1号)
フォルモサ高速公路(国道3号)
高雄支線(国道10号)
高雄潮州快速公路(台88線)
市内には台湾最大でアジアでも香港港・シンガポール港・上海港に次ぐ規模のコンテナ港である高雄港を有しており、台湾で消費される石油の大部分が輸入され、同国の重工業を支えている。また輸出港としてアルミニウム、木及び紙製品、肥料、セメント、金属、機械類、船舶が輸出されている。
高雄市に本部を置く大学
各区の教育欄を参照の事
国定古蹟 以上8件[10]
この節の加筆が望まれています。 |
旧高雄県も含めている
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.