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京元線

韓国の鉄道路線 ウィキペディアから

京元線
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京元線(キョンウォンせん)は、大韓民国ソウル特別市龍山区にある龍山駅から江原特別自治道鉄原郡にある白馬高地駅を結ぶ韓国鉄道公社(KORAIL)の鉄道路線国土交通部『鉄道距離表』における正式路線名は京元本線[1]

概要 京元線, 基本情報 ...
さらに見る 経路図, 首都圏電鉄京義・中央線区間(龍山 - 回基) ...
概要 京元線, 各種表記 ...

元来はソウル特別市龍山区と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)江原道元山市とを結ぶ路線だったが、国家の南北分断に伴い路線も分断されており、北朝鮮側の路線は江原線となっている。

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概要

路線データ

運行概要

1942年10月改正当時

  • 列車本数
    • 京城 - 元山間直通列車:急行2往復、普通4往復
    • 京城 - 福渓間区間列車:普通2往復半
    • 福渓 - 元山間区間列車:元山方面のみ普通1本
  • 所要時間:京城 - 元山間急行:4時間40分 - 5時間15分、普通:6時間20分 - 7時間50分

歴史

要約
視点

分断前

元々は日本統治時代朝鮮において、日本海側の港町元山とソウル(当時の呼称は「京城」)の間を結ぶための223.7 kmの路線として、1910年に着工。1914年龍山 - 元山間が全線開業した。しかし、途中で朝鮮半島の脊梁(せきりょう、背骨)に当たる太白山脈を横断する難所があり、福渓 - 高山間には25‰(パーミル、1000分の25)の急勾配が設けられたため、建設・運行には様々な苦労があった。なお、途中の鉄原駅からは私鉄路線の金剛山電気鉄道1924年から分岐するようになり、京元線に直通して京城 - 内金剛間を結ぶ夜行臨時列車が設定されたこともあった。

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デロイ形電気機関車

後には満州中国東北部)への連絡を図るため敷設された元山 - 会寧間の咸鏡線(617.6 km、1928年9月全通)と共に、朝鮮半島から満州へのルートの一つにもなった。そのため軍事輸送も増したことなどから、終戦間近の1944年には急勾配区間の福渓 - 高山間が直流電化(3000 V)され、「デロイ形」と呼ばれる電気機関車が投入された。

1945年第二次世界大戦において日本が敗戦した後、朝鮮半島北緯38度線を境に南はアメリカ軍、北はソビエト連邦軍占領され、この影響により同年9月11日に京元線は北緯38度線を境に南北に分断される。当時、漣川郡は38度線より北の北朝鮮側であったため、朝鮮戦争が勃発するまでは東豆川駅が南側の最北端であった。しかし、朝鮮戦争勃発により、南北の占領地域が激しく変わったため、細かい運行地域は不明であるが、韓国側では朝鮮戦争終結後は長らく軍事境界線の手前の新炭里駅京畿道漣川郡)までの営業となった。

分断後

北朝鮮

朝鮮民主主義人民共和国側では、平康より北の部分が江原線として存続した。

韓国

大韓民国側ではソウル近郊の通勤路線として発展を遂げている。1974年の一部電化複線化開業と同時にソウル特別市地下鉄公社ソウル交通公社)1号線を介して京釜線京仁線との直通運転を開始。その後も順次、電化複線化区間は延伸し、現在は龍山 - 漣川間は広域電鉄化され、龍山 - 回基間は8両編成の電車が、回基 - 漣川間は10両編成の電車が頻繁に往復している。

電鉄区間は長らく「1号線」とまとめられてきたが、2005年12月16日中央線・清凉里 - 徳沼間の広域電鉄開通により、すでに半独立的な運転が行われていた龍山 - 回基間は中央電鉄線(現・首都圏電鉄京義・中央線)として分離された。

2006年12月15日、佳陵 - 東豆川の間で急行電車の運転を開始した。この急行電車は佳陵駅からは仁川行きの各駅停車として、京釜線および京仁線に直通運転をしている。

2011年7月28日、集中豪雨により通勤列車区間内の路盤が豪雨により流失したため、同日より東豆川 - 新炭里間の通勤列車が運休となった。2012年3月21日に本数を6往復減便の上運転を再開し、同年7月1日に災害前の通常ダイヤに戻った。

かつて沿線だった鉄原郡では新炭里 - 鉄原駅までの復元開業を長らく要求してきた。実際廃止された区間の復旧再開も京義・東海線とともに検討され、1991年にすでに用地買取や設計などが済まされていたが、地形的理由で見送られてきた。2006年6月になって新炭里 - 鉄原間9.3kmの復活が決定したが、鉄原駅が民間人出入統制区域内に位置しているため、3kmほど南の区域外に白馬高地駅を新設し、同駅までの5.6kmを建設する計画に変更された(同時に、この区間の路線を元の経路より西寄りに移している)。この区間は2007年12月31日に着工し、2012年11月20日に開業した。

2023年12月28日平和列車(DMZ-train)が9501系気動車の老朽化により廃止。これ以降、非電化区間である漣川 - 白馬高地間は列車運行がなく、事実上の休止路線となっている。2024年10月、漣川郡は早ければ2025年8月頃に一般列車による運行再開計画を明らかにしたが、運営費の負担をめぐって、国側と地方自治体側で意見が対立しており、意見がまとまらない限り、再開時期が遅れる可能性がある。

年表

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韓国側の運行形態

韓国側では以下のように区分されている。ただし、漣川 - 白馬高地間は運休中である。

使用車両

一般列車

  • 2023年12月29日現在運行中の車両はなし。

広域電鉄

自社車両

1号線
中央線

乗り入れ車両

1号線

過去の使用車両

一般列車

駅一覧

  • ●:全列車停車、▲:一部列車停車、|:全列車通過
  • 平和列車:DMZ-train
  • 緩行、龍山急行は各駅停車であるため省略。

首都圏電鉄京義・中央線区間

さらに見る 駅番号, 駅名 ...

首都圏電鉄1号線区間

さらに見る 駅 番号, 駅名 ...

漣川 - 白馬高地

  • 2023年12月29日時点で運休中。
さらに見る 駅名, 駅間キロ (km) ...

廃駅

  • 漢灘江駅(한탄강역) - 龍山起点62.7km。廃止当時は京畿道漣川郡に位置していた。
  • 鉄原駅(철원역) - 龍山起点98.1km。廃止当時は江原道鉄原郡に位置し、金剛山電気鉄道が接続していた。
  • 月井里駅(월정리역) - 龍山起点103.1km。廃止当時は江原道鉄原郡に位置していた。
  • 佳谷駅(가곡역) - 龍山起点113.1km。廃止当時は江原道平康郡に位置していた。
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脚注

関連項目

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