トップQs
タイムライン
チャット
視点

劇団☆新感線

日本の東京都新宿区にある劇団 ウィキペディアから

Remove ads

劇団☆新感線(げきだんしんかんせん)は、日本劇団。1980年11月、大阪芸術大学舞台芸術学科の4回生を中心に大阪で旗揚げ。現在は東京を拠点に、人気俳優を客演に迎えるスターシステムによる大規模興行を行う。主宰はいのうえひでのり。看板俳優に古田新太橋本じゅん高田聖子などがいる。劇団公演の製作および一部劇団員のマネジメントは株式会社ヴィレッヂが行っている。

概要 劇団☆新感線, YouTube ...

略歴

1980年11月、大阪芸術大学舞台芸術学科の四回生を中心にしたメンバー(こぐれ修、いのうえひでのりら)で、つかこうへい作品『熱海殺人事件』にて旗揚げした。すぐに解散するつもりだったが、公演の好評を受け、つかこうへいのコピー劇団として活動を続ける。当時の在籍メンバーには、筧利夫渡辺いっけいなどもおり、関西学生演劇ブームの中心的存在となった。

1984年の『つかこうへいサヨナラ3本立』をもってつか作品と決別し、同年『宇宙防衛軍ヒデマロ』より、オリジナル作品の上演を始める。翌1985年『炎のハイパーステップ』より、中島かずきが参加。以降、座付作家として劇団の代表的な作品を書き下ろしている。1986年には『星の忍者-THE STRANGE STAR CHILD-』で初めて「いのうえ歌舞伎」と銘打った公演を行う。以後、「いのうえ歌舞伎」は劇団の定番シリーズとなり、『髑髏城の七人』『阿修羅城の瞳』などの人気作を生み出している。

1988年『星の忍者―風雲乱世篇―』で初めて東京の劇場に進出した。1996年『BEAST IS RED 野獣郎見参!』からはアクションクラブが参加し、アクション活劇としてのスタイルが確立していく。また、90年代末からは劇団の本公演以外に大手プロダクションと組んだ大規模公演を制作。以降、市川染五郎(現:松本幸四郎)、堤真一上川隆也など、人気と実力のある俳優を客演に迎えるスターシステムが定番化していく。

2002年の『アテルイ』で、作品賞として朝日舞台芸術賞・秋元松代賞を受賞。また戯曲は第47回岸田國士戯曲賞を受賞した。

2004年に上演した『髑髏城の七人~アカドクロ』にて、舞台映像を映画として再編集し映画館で上映する「ゲキ×シネ」をスタートさせる。以降20作品以上を制作、上演している。

2017年には、客席が360℃回転するという新劇場「IHIステージアラウンド東京」のこけら落とし公演を行った。『髑髏城の七人』を花鳥風月の4シーズンに分け、キャストや脚本、演出も変えて様々なバージョンで再演。さらに新作『修羅天魔~髑髏城の七人Season極』を上演する。続けて『メタルマクベス』をdisc1~3の3通りのキャストで再演し、2018年までおよそ2年にわたるロングラン公演となった。

Remove ads

作風・定番シリーズ

演出はすべて主宰いのうえが担い、ケレン味あふれる派手な演出が劇団の特色を生み出している。

オリジナル作品に転向した初期から、コンサートばりのド派手な照明と音響で、ハードロック・ヘヴィメタルなどの音楽を多用し、歌やダンスをふんだんに取り入れた演出を行い、観客を驚かせた。はじめは、いのうえが書き下ろしたギャグ色の強い作品を上演していたが、やがて中島かずきのストーリー性のある作風や、アクションクラブによる迫力ある立ち回りが加わり、現在は、音楽や笑い、時代活劇などの要素が融合したエンターテイメント性の高い作品が特徴的となっている。

中島の作品は、神話や史実をモチーフにした物語が多く、初期は勧善懲悪のマンガ的な世界観が特徴的だったが、近年は人間ドラマに重きを置いた重厚感ある物語も描いている。劇団作品の多くは中島の手によるものが多いが、ギャグ色の強い作品はいのうえが書き下ろすこともある。また、外部の人気作家を迎えることもあり、宮藤官九郎戸田山雅司青木豪倉持裕などの書き下ろし作品を上演している。

現在、劇団の作品はその作風により「いのうえ歌舞伎」「Rシリーズ」「ネタもの」の3つに大別されている。

いのうえ歌舞伎シリーズ
神話や史実などをモチーフとしたドラマ性のある物語に、アクションとケレン味ある演出が特徴の時代活劇のシリーズ。中島かずき作品が多いが、外部作家の書き下ろしもある。代表作は『髑髏城の七人』『阿修羅城の瞳』など。
新感線Rシリーズ
いのうえの志向するロック調のオリジナル楽曲を前面に打ち出したシリーズ。生バンドによる演奏に加え、キャストの歌唱する劇中歌が多数あり、ミュージカルや音楽劇のようなスタイルになっている。代表作は『五右衛門ロック』『メタルマクベス』など。
ネタものシリーズ
ネタを中心とし、お笑いを追求したシリーズ。主にいのうえひでのりが書き下ろしている。作品タイトルに「チャンピオンまつり」と冠しているものが多い。代表作は『直撃!ドラゴンロック~轟天』『レッツゴー!忍法帖』など。
Remove ads

所属俳優

かつて所属していた俳優

スタッフ

公演記録

要約
視点

公演記録の詳細は、劇団☆新感線オフィシャルサイトのステージガイドを参照[1]

さらに見る 公演月, タイトル ...
Remove ads

ゲキ×シネ

『ゲキ×シネ』は劇団☆新感線の舞台公演をデジタル録画・編集して作成され映画館で上映される映像作品。対象となる公演は、ゲキ×シネ撮影を前提として制作され、以下の作品が上映されている。

  • ゲキ×シネ 髑髏城の七人〜アカドクロ
  • ゲキ×シネ 髑髏城の七人〜アオドクロ
  • ゲキ×シネ SHIROH
  • ゲキ×シネ メタルマクベス
  • ゲキ×シネ 朧の森に棲む鬼
  • ゲキ×シネ 五右衛門ロック
  • ゲキ×シネ 蜉蝣峠
  • ゲキ×シネ 蛮幽鬼
  • ゲキ×シネ 薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive
  • ゲキ×シネ 髑髏城の七人2011
  • ゲキ×シネ シレンとラギ
  • ゲキ×シネ ZIPANG PUNK〜五右衛門ロックIII
  • ゲキ×シネ 阿修羅城の瞳2003
  • ゲキ×シネ 蒼の乱[16][17]
  • ゲキ×シネ 乱鶯(みだれうぐいす)
  • ゲキ×シネ 髑髏城の七人 Season花
  • ゲキ×シネ 髑髏城の七人 Season鳥
  • ゲキ×シネ 髑髏城の七人 Season風
  • ゲキ×シネ 髑髏城の七人 Season月《上弦の月》
  • ゲキ×シネ 髑髏城の七人 Season月《下弦の月》
  • ゲキ×シネ 修羅天魔 〜髑髏城の七人 Season極
  • ゲキ×シネ けむりの軍団
  • ゲキ×シネ 偽義経冥界歌
  • ゲキ×シネ 狐清明九尾狩
  • ゲキ×シネ 神州無頼街
  • ゲキ×シネ 薔薇とサムライ2-海賊女王の帰還
  • ゲキ×シネ 天號星
Remove ads

エピソード

  • 大江戸ロケット』大阪公演(2001年8月7日 - 8月26日、全24回、大阪松竹座)にて、座長のいしだ壱成が大麻取締法違反により逮捕、21日からの公演は中止となった[18]。急遽、代役として山崎裕太が起用され、東京公演(2001年9月5日 - 9月24日、全23回、青山劇場)より出演。山崎は同年度のゴールデン・アロー賞演劇新人部門を受賞した[19]
  • 2017年、東京・豊洲のIHIステージアラウンド東京にて、いのうえ歌舞伎『髑髏城の七人』を1年3か月間のロングラン公演を開催している[20]。杮落し公演でもあり、「花」「鳥」「風」「月」の4シーズンに分け、脚本、演出、キャストを変えた「髑髏城の七人」を上演する。

参考文献

  • 『劇団☆新感線30年 サムライたちの軌跡 1980-2010』朝日新聞出版、2010年。ISBN 9784022744203
  • 細川展裕『演劇プロデューサーという仕事』小学館、2018年。ISBN 9784093897808

脚注

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads