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天華百剣
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『天華百剣』(てんかひゃっけん)は、刀剣をモデルとした少女「巫剣(みつるぎ)」たちが、架空の時代「銘治(めいじ)」を生き抜く様を描く日本のメディアミックス作品群。KADOKAWA(電撃G's magazine、電撃ホビーウェブ)によるオリジナル企画、およびプロジェクト。設定制作はセブンデイズウォー。架空の年号「銘治(めいじ)」の時代に起きた、人の姿と意志を得た刀剣「巫剣」と、巫剣の力を最大限に引き出すことのできる巫剣使いを中心とした複数の物語を描いており、メディアごとに主人公となる巫剣使いや巫剣が異なり、時代も違う。『G's』誌上における連載に始まり、小説、漫画、ゲーム、アニメ、グッズ、出演声優による各種イベントなど多岐に渡るメディアミックス展開を果たしている。
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来歴
2015年5月に『電撃G's magazine』にてプロジェクトが発表され、同時に公式ウェブサイトを公開[1]。その後は毎月、同誌面や公式サイト上でエピソードストーリー[注釈 2]と共に新キャラクター(巫剣)を紹介するという形で展開された。
2016年3月には公式コミック『天華百剣-発-』が電撃G'sコミックにて連載されることが発表され[2]、2016年5月号より掲載された。また2016年3月28日からは公式ツイッター上において武シノブによる4コマ漫画も配信開始。2018年2月より『天華百剣-戯-』『天華百剣-彩-』、同年4月より『天華百剣-瞬-』が連載開始となった。
2016年5月にはスマートフォン向けアクションRPG『天華百剣 -斬-』として2016年秋に配信されることが開発中画面と共に発表され[3]、2017年4月20日に正式リリースされた[4]。配信元はDeNA、開発担当はあまた株式会社[5][6]。
2017年5月から、小説『天華百剣-乱-』『天華百剣-煌-』が連載開始となった。
2019年10月13日から同年12月29日にかけて、ショートアニメ「天華百剣 ~めいじ館へようこそ!~」が放送。これに前後して透かし正宗・庖丁正宗・ほりぬき正宗によるユニット「包丁三姉妹」が結成され、演じる声優陣による声優ユニット活動、楽曲リリース、ラジオ番組、ライブイベントなどが開催された。
2021年6月15日、『斬』が同年8月16日をもってサービスを終了することが発表され[7]、2021年8月16日15時に約4年間のサービスを終了した。
2022年4月17日に開催された『斬』設定資料集リリースイベントにて、ASMRボイスドラマ化が発表された[8]。
2022年10月時点では『G's』本誌での連載のみ行われれていたが同年12月号を以て休刊となったため、後継のウェブ媒体『G'sチャンネル』へ移籍して連載を継続する[9]。同媒体に読者コーナーが引き継がれた他、有料コンテンツとして、同年12月より公式イラスト企画『巫剣旅絵巻』、2023年1月より巫剣たちからの手紙『巫剣れたぁ』が開始、また読者参加イラスト企画『天画百剣』が復活した。
『G'sチャンネル』より、2024年5月31日からはPC向けノベルゲーム『天華百剣 -巡-』が各話、順次配信される[10]。同サイトでは、『天華百剣 -斬-』の「巫剣ストーリー」を新たな形で再編した、登場人物のアイコン付きテキスト『天華百剣 -紡-』が同年8月2日から始動しており[11][12]、最終話では巫剣との思い出を紡いだ新規の描き下ろしイラストも公開される予定である。他にも同サイトにてショートストーリー付きイラスト企画『天華百剣 -映-』も2024年11月1日より始動した[13]。
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ストーリー
長く続いた戦乱の時代が終わり、廃刀令が公布された銘治時代。剣士とともに歴史を裏で支えた巫剣たちも、自らを武器として使用することを禁じた「百華の誓い」を胸に抱きそれぞれの道を歩みだした。しかし関ヶ原の合戦からおよそ三百年後、亡霊や巫剣による原因不明の災いが発生し始める。政府直轄組織「御華見衆」は、災いの鎮圧と巫剣の保護をすべく立ち上がる。
巫剣
要約
視点
主にモデルとなった刀剣、複数のメディアで共通する設定を記述する。イラストレーターはゲーム版、声優はゲーム版およびアニメ版のもの。
巫剣は公式ウェブサイトの「巫剣名物帳」に追加されていき、順次『斬』でプレイアブルキャラクターとして実装されている(大包平と村雨の2振りを除く)。その中には鍛冶兵によって作られた、既存の巫剣と同じ銘を持つ「影打」も存在する。また、既存の巫剣の別バージョンが実装されることもある。これらは銘の頭に[○](○は、影打の場合は影、衣装を変えた場合は衣装のテーマを表す漢字一文字が入る)が付くが、「心意化粧」という特殊な処理を施された場合はその限りではない。
刀剣に地方色の強いエピソードがある場合、担当声優にはその地方出身者をアサインする傾向が非常に強く、方言を交えたセリフに大きく貢献している。事情により声優が交代した場合、『斬』では既に入手済みのプレイヤーにのみ[憶]と名の頭に付いた旧声優の音声の巫剣が配布され、手持ちの巫剣は新声優の音声に切り替わる。ガチャからは新声優のバージョンのみ排出されるようになり、旧声優のバージョンは新規入手不可となる。
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登場人物
要約
視点
ここでは、巫剣以外の登場人物を記載する。各メディアに登場する巫剣については、#巫剣を参照。
登場人物(斬)
- 聖十郎
- 『斬』の主人公であり、プレイヤーの分身である巫剣使い[20]。士官学校を卒業した彼が御華見衆の関東支部の一つである「めいじ館」に隊長兼店長として赴任するところから物語が始まる。
- 複数の巫剣に力を与える特異な力を持つ。
- 七香(ななか)
- 声 - 白石晴香
- 御華見衆の後方支援要員。ゲーム内では全体のナビゲーター役を務める。基本的に温和な性格。
- プレイヤーの秘書を務める[21]。八宵の姉。妹の八宵とともに支援班からの出向でめいじ館に訪れている。
- 八宵(やよい)
- 声 - 白石晴香
- 御華見衆の後方支援要員。ゲーム内では「工房」において技や刀装の強化役を務める。
- めいじ館の地下にある工房で、装備品を取り扱っている[22]。七香の妹。割と豪快な性格で姉を困らせている。
- 才蔵(さいぞう)
- 御華見衆に所属する男性。時折現れては、プレイヤーと城和泉正宗ら3振りに助言をしている。副司令とは親密な間柄だが詳細は不明。
- 古島冬馬(こじまとうま)
- 声 - 村上聡
- 陸軍所属の青年。聖十郎とは士官学校時代の同期であり、良き友人。
- 聖十郎との再会がきっかけで御華見衆と関わりを持つようになる。化物(禍憑)に関係する出来事や不可解な事件などの情報を提供する他、御華見衆と陸軍の共同作戦の時は聖十郎の頼みを聞き入れるなど、軍との橋渡しの役目を担うことが多い。
- 初登場はイベントストーリーだが、後に通常任務にも登場している。
- 大尉
- 声 - 坂巻学
- 陸軍所属の男性。化物(禍憑)の対処にあたる部隊の指揮を現場で取る立場にあり、否応なしに御華見衆と関わりを持つようになっていく。
- 当初は得体の知れない御華見衆を名乗る聖十郎たちを怪しんでおり、非友好的な対応が多かった。しかし、禍憑と戦う聖十郎たちを見るうち少しずつ態度が軟化していき、御華見衆が正式な政府の機関だと確認できてからは頼もしい協力者となる。「めいじ館」を訪れた際、副指令として同席した丙子椒林剣に女性としての魅力を感じている。
- 初登場時はキャラクターの立ち絵が無くセリフのみの登場だったが、通常任務第3部から立ち絵が追加されている。
- 細田兵次郎直光(ほそだへいじろうなおみつ)
- 声 - 伊藤健太郎
- ある目的のために暗躍する贋作刀工。「鍛冶兵直光(かじへいなおみつ)」とも呼ばれている。
- 独自の技法で顕現させた「影打」と呼ばれる巫剣や、持った者の心を狂暴化させる「魂喰(たまばみ)」という妖刀を作り出している為、御華見衆から追われる身となっている。
- 影打達を「可愛い娘」や「愛娘」と呼んでいるが、当の影打からは基本的によく思われていない。
- 天目御影(あまめみかげ)
- 声 - 久保ユリカ
- 御華見衆専属の鍛冶師で慎重な性格のおさげ眼鏡少女。城和泉正宗たち3振りの新たな拵(こしらえ)である「天華神明拵」の開発や、失われた技術である「心意化粧」の復元に成功している。
- 『煌』の主人公「天目久斗」と同じ名字で、代々から伝わる鍛冶師一族出身という点も共通しているが、関係性は不明。
登場人物(発・乱)
- 小次郎
- 主人公。
登場人物(瞬)
- みやび
- 主人公。
登場人物(彩)
- 隊長
- 巫剣たちを束ねる隊長。ひょんな事から小さなぬいぐるみの姿になってしまう。
登場人物(煌)
- 天目 久斗
- 主人公。
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用語
- 巫剣(みつるぎ)
- 一流の腕を持つ刀工が特別な製法で作り出した、少女の姿を持つ刀剣。剣聖を超えるほどの剣の使い手だが、真の力を発揮するには主(あるじ)となる人間「巫剣使い」と契約を結ぶ必要がある。不老であること以外は人間と変わらず、見分けがつかない。
- 巫剣使い(みつるぎつかい)
- 巫剣と契約の儀式「鞘入(さやいれ)」を行うことで、巫剣たちの力を引き出すことができる存在。生まれつき巫剣の存在を感じ取れる者は巫剣使いとして大成しやすい。
- 御華見衆(おはなみしゅう)
- 巫剣と巫剣使いを中心に組織された銘治政府直轄の特殊機関で、七星剣が司令官を務めている。古くから凶禍に対抗し、禍憑から街を守る役割を担う一方で、巫剣たちの保護も行ってきた。その存在は秘匿されており、軍内部でも一部の人間にしか知られていない。
- 銘治の世においては、全国各地で洋風喫茶をはじめとした店などを経営しており、そこを活動の拠点としている。
- 観察方(かんさつがた)
- 御華見衆の副司令官である丙子椒林剣が政府から直々に任されている諜報機関。巫剣関連の情報を集めたり、各地の巫剣を監視したりしている。指令系統は独立しているため、御華見衆の司令官である七星剣といえども直接干渉することはできない。
- 錆憑(さびつき)
- 巫剣が負の感情に囚われ、凶禍の力に惹かれて陥る状態。正常な意識を保つことはできず、破壊衝動や欲望に忠実となる。錆憑化した巫剣は特殊な方法によって祓わなければ力を使い果たし、消滅する。
- 天下五剣(てんかごけん)
- 童子切安綱、三日月宗近、鬼丸国綱、大典太光世、数珠丸恒次ら5振りの巫剣のこと。それぞれが邪悪な存在に対しての力が強く、御華見衆の切り札的な存在。急事以外はそろって活動をせず各々自由に活動している。
- 神代三剣(かみよさんけん)
- 天羽々斬、天叢雲剣、布都御魂剣ら3振りの巫剣のこと。七星刀や丙子椒林剣よりも前から存在する最古の巫剣とされるが、姿を現すことがないため実在そのものが疑われる存在となっている。
- 巫魂(みたま)
- 巫剣が持っている特別な力。この力により、炎や超常現象を操ることや邪な者を祓ったりすることが可能になる。また巫剣が纏っている衣服や、巫剣自身の身体も巫魂が顕現したものといわれている。
- 『斬』では、巫剣を限界突破するアイテムとしても登場する。
- 禍憑(まがつき)
- 凶禍によって生み出される邪悪な存在。個体差はあるが基本的に自我は薄い。何も知らない人間からは鬼や妖怪などの化物として認識される。巫魂を伴う攻撃でなければ有効なダメージを与えられない。
- 彼岸五将(ひがんごしょう)
- 強大な力と自我を持つ、以下の5体の禍憑のこと。その強さは天下五剣に匹敵する。
- 凶禍(きょうか)
- 古来より存在する邪悪な存在。負の力を操り、悪意や恨みといった感情を抱いた者が影響を受けると禍憑が生み出される。
- 禍魂(まがたま)
- 凶禍を由来とする闇の力。禍憑の力の源であると同時に、禍憑が生まれるために必要な物。
- 銘治政府(めいじせいふ)
- 刀の時代が終わり、近代化していく世を導く統治機構。凶禍に対抗する手段を持たないため、直接の対応は御華見衆に任せつつ、その活動を支援している。一方で、巫剣の力を危険視もしており、利用することで管理下に置く目的もある。
- 百華の誓い(ひゃっかのちかい)
- 銘治の世が明け数年後、現存するほぼ全ての巫剣が七星剣の呼びかけに応え帝都に集結し、自らを武器として扱うことを禁じた平和の誓い。千代金丸等の琉球三宝刀や大包平らはそれぞれの理由で加わっていない。
- 影打(かげうち)
- 鍛冶兵によって作られた既存の巫剣と同じ銘を持つ巫剣。本来の影打ちの意味とは異なるため正確には贋作と呼ぶべき存在であり、そのことは鍛冶兵も認めている。能力は妖刀といっても過言ではないほど強力な力を内包しており、オリジナルをも超えた戦闘力を持つ。外見や言動はしっかりしているが、生まれて間もないため精神年齢が幼い傾向にある。
- 天華神明拵(てんかしんめいこしらえ)
- 戦いを経て力を増した城和泉正宗、桑名江、牛王吉光の3振りに施された技術であり、力を最大限に発揮できる新たな姿を得る。ただし、扱うには「超越」と表現される精神面の成長も必要となる。銘の頭には[超]が付く。
- 心意化粧(しんいげしょう)
- 『巫剣の持つ記憶を元に巫魂に変化を与える』とされる技術。天目の家から持ち込まれた文献から天目御影と八宵によって復元された。ただし、文献の大部分は失われていたため元々の目的は不明で、記憶以外の影響を受ける例も確認されるなど、復元した2人にも全容は把握できていない。
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漫画
要約
視点
天華百剣 -ぷち-
武シノブが作画を担当した4コマ漫画。公式Twitterにて2016年3月29日から2020年6月22日まで連載された後、「天華百剣-ぷに-」に名を変えて『G'sマガジン』2020年9月号から移籍している。書籍化は第1話~第96話までを収録。
書誌情報(ぷち)
はぴどじ!~桑名江がんばる~
天華百剣プロジェクトが原作を手がけ、天海雪乃が作画を担当する。『電撃G's magazine.com』2017年5月30日から2018年10月2日まで連載された。メインヒロインの1人・桑名江を中心とした内容となっている。
書誌情報(はぴどじ!)
- 天華百剣プロジェクト (原作)・天海雪乃(作画) 『はぴどじ!~桑名江がんばる~』 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉
- 2019年1月26日発売、ISBN 978-4-04-893851-8
天華百剣 -発-
天華百剣プロジェクトが原作を手がけ、酒月ほまれが作画を担当する。『電撃G'sコミック』2016年8月号から2017年7月号まで連載された。三十二年式軍刀甲がメインキャラクターを務める。小説版の天華百剣 -乱-と共に正史であるとされ、乱の前日譚となっている。天華百剣プロジェト最初のメディア展開となった。2017年10月27日に単行本化されるにあたって、タイトルが天華百剣から 『天華百剣 -発-』 に変更されている。
あらすじ(-発-)
時は銘治32年、表向きは「みやこ屋」という名の湯屋を営む御華見衆の拠点。天下五剣の一振り数珠丸恒次の主である兄・小太郎に憧れる小次郎自身もまた、みやこ屋において巫剣使いを目指していた。ある時小次郎は小烏丸に促され、司令である父・武蔵のところ向かいそこで生まれてから日が浅い巫剣三十二年式軍刀甲(通称:甲(こう))と出会う。武蔵は小次郎に、甲を将校の屋敷に向かわせるお供を命ずる。生まれたばかりの無垢さ故、人間的な常識を知らぬ無機質な甲に戸惑いながらも小次郎は将校の屋敷に到着する。しかしそこには禍憑に襲われた将校の姿があった。
書誌情報(-発-)
- 天華百剣プロジェクト (原作)・酒月ほまれ(作画) 『天華百剣 -発-』 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉
- 2017年10月27日発売、ISBN 978-4-04-893351-3
天華百剣 -戯-
天華百剣プロジェクトが原作を手がけ、御影獏が作画を担当する。津田越前守助廣を中心としたギャグとお色気がウリのギャグ漫画。『電撃マオウ』2018年2月号から2021年6月号まで連載された。
書誌情報(-戯-)
- 天華百剣プロジェクト (原作)・御影獏(作画) 『天華百剣 -戯-』 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉、全3巻
- 2019年5月25日発売、ISBN 978-4-04-912546-7
- 2020年3月27日発売、ISBN 978-4-04-912936-6
- 2021年6月25日発売、ISBN 978-4-04-913594-7
天華百剣 -彩-
天華百剣プロジェクトが原作を手がけ、たかみ裕紀が作画を担当する。『電撃G'sコミック』2018年2月号から2019年2月号まで連載された。
書誌情報(-彩-)
- 天華百剣プロジェクト (原作)・たかみ裕紀(作画) 『天華百剣 -彩-』 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉
- 2019年2月25日発売、ISBN 978-4-04-912138-4
天華百剣 -瞬-
天華百剣プロジェクトが原作を手がけ、多門結之が作画を担当する。『電撃G'sコミック』2018年4月号から2019年4月号まで連載された。
書誌情報(-瞬-)
- 天華百剣プロジェクト (原作)・多門結之(作画) 『天華百剣 -瞬-』 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉
- 上 2019年3月27日発売、ISBN 978-4-04-912137-7
- 下 2019年3月27日発売、ISBN 978-4-04-912439-2
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小説
天華百剣 -乱-
電撃G's magazine2017年5月号から2019年1月号まで特別付録「DENGEKI G’s NOVEL Vol.20」において連載。著者は出口きぬごし、イラストをあきはが担当している。巫剣である三十二年式軍刀甲がメインの原作正史ストーリー。[24]
単行本は1巻のみ発行されているが、物語終盤の数話は単行本未収録となっている。
あらすじ(-乱-)
巫剣使いとなった小次郎は、巫剣三十二年式軍刀甲(通称:甲(こう))と共に任務を全うしていく。ある日、現役最強の巫剣使いである兄・小太郎と連絡が途絶える。小次郎は小烏丸の任を受け、甲、五虎退吉光、青木兼元らと共に小太郎が消息を絶った炭鉱へと向かう。無事に兄と再会する小次郎であったが、元巫剣使いの阿修羅丸を名乗る人物から差し向けられた錆憑と化した元巫剣・肥前忠広に襲撃される。
書誌情報(-乱-)
- 天華百剣プロジェクト (原作)・出口きぬごし(著)・あきは(イラスト)『天華百剣 -乱-』 KADOKAWA〈電撃文庫〉
- 2018年1月10日発売、ISBN 978-4-04-893575-3
天華百剣 -煌-
電撃G's magazine2017年5月号から2018年12月号まで特別付録「DENGEKI G’s NOVEL Vol.20」において連載。著者は風見周、イラストをピスケが担当している。舞台を現代に移したスピンオフ作品である。[24]
書誌情報(-煌-)
- 天華百剣プロジェクト (原作)・風見周(著)・ピスケ(イラスト)『天華百剣 -煌-』 KADOKAWA単行本
- 2018年6月30日発売、ISBN 978-4-04-893744-3
- 2019年1月26日発売、ISBN 978-4-04-912182-7
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ゲーム
要約
視点
アクションRPG
2016年5月に電撃G's magazine誌面において、スマートフォン向けアクションRPG『天華百剣 -斬-』が2016年秋に配信されることが開発中画面と共に発表された[3]。しかし当初予定していた2016年秋にリリースされず、翌年の2017年2月末にAndroid版のβテストのテスター募集が告知された[25]。その後2月24日から3月3日までのβテストを経て[25]、2017年4月20日に正式リリースされた[4]。2017年9月22日には公式攻略wikiが開設された[26]。 2021年8月16日 15時をもってサービスを終了した[27][28]。
ストーリー(ゲーム)
プレイヤーは御華見衆の隊長となり、巫剣使いとして巫剣たちとともに、人々を禍憑から守るために戦う。メインストーリー上では、城和泉正宗、桑名江、牛王吉光の三振りがメインヒロインに充てられている。
ゲームシステム
ゲームは大きく分けると、SDキャラクターの巫剣を操作しマップ上の敵を倒していくベルトスクロールアクションタイプのアクションパートと、その巫剣との親愛度を上げることで巫剣ごとのストーリーを進めていくアドベンチャーパートの2つのパートからなる。公式においてはジャンルを美少女剣撃アクションRPGとしている。アドベンチャーパートの巫剣アニメーション部分ではE-moteが用いられ、二次元のイラストが滑らかに動くことも特徴の一つである。
- 主な機能
- 通常任務
- メインシナリオ。めいじ館の城和泉正宗、桑名江、牛王吉光の3振りを中心とした物語が描かれる。2021年5月現在、第四部が展開中。また、「琉球三宝刀」「影打」「庖丁三姉妹」がメインの各イベントストーリーが通常任務として定常化されている。
- イベント任務
- 通常任務とは別の、巫剣たちの活躍を扱ったイベント用の任務が開催される。ハードなストーリー展開が多い長編エピソードの「巫剣英雄譚」、巫剣の日常を描いた短編エピソードの「巫剣エピソード」、周回して交換素材を集めて衣装などの報酬を獲得する「掃討特務」、強い禍憑や特殊な禍憑に挑戦する「討伐特務」などが、1ヵ月~2ヵ月毎にそれぞれ開催されている。
- 特別任務
- 各曜日用の任務が定期的なサイクルで入れ替わり開催される。曜日によって得られるアイテムが異なる。また、特定の素材アイテムや経験値を獲得するためのキャンペーン用任務も開催されることがある。
- 共闘
- 3人までの協力プレイが実装されている。共闘でしか集まらないアイテム交換用素材と交換品が用意されている。
- ガチャ
- 巫剣、刀装、技を入手するための手段。本作では基本的に3種とも同じガチャから排出される。
- 刀装
- 巫剣1振りに最大5つまで装備できる。本作は「巫剣の強さ」における刀装の重要度が大きく、刀装がしっかりしていればSRの巫剣でも十分に攻略が可能となっている。
- 技
- 巫剣1振りに1つ装備できる。任務中に一定回数使用することができ、その効果は様々。うまく攻略できない任務も技を変更する事で糸口が開けることがある。
- 能力開花
- 巫剣は経験値でレベルを上げる他に、「能力開花シート」にある9つのマスを開放することでも能力を高めることができる。初期状態だとシートは1枚だが、巫剣の限界突破1回目で2枚目、2回目で3枚目のシートが出現する。3枚全てを開放しきると4枚目の「極シート」が現れる。「極シート」は各マスが5段階に分かれており、開放には専用のアイテムが必要となるのだが、開放の段階が進むほど必要数が膨大になる。
- 衣装
- 特定の巫剣の見た目を変更するアイテム「衣装」があり、主に「掃討特務」やキャンペーン等で入手機会が用意される。変化はE-mote演出でのビジュアルのみで、任務のSDキャラクターに変化はない。入手と同時に専用の巫剣ストーリーが開放される。対象の巫剣を持っていなくても衣装自体は入手可能。
- 特別バージョンの巫剣
- 衣装とは別に、E-mote演出だけでなく任務のSDキャラクターの見た目や性能も変化する同名巫剣の「特別バージョン」がある。主に「掃討特務」と並行開催されるガチャで投入される。「特別バージョン」のみ入手していても使用可能だが、通常バージョンを入手している場合は着替えによりバージョンを切り替えるため、各バージョンを同時に編成することは不可能。入手と同時に専用の巫剣ストーリーが開放される。
- 贈り物
- 交換所やログインボーナスなどで巫剣へプレゼントする「贈り物」のアイテムが手に入る。プレゼントすると親愛度が上昇し、刀装の装備数上限が増えたり、巫剣ストーリーが開放される他、普段のセリフや表情が変化していく。巫剣によって好みの傾向があり、親愛度の上昇量が異なる他、好みの中でも特定のアイテムをプレゼントすると後述の「お手入れ」が発生する。
- お手入れ
- 巫剣を放置してしまうと、不機嫌な状態に陥ることがある。この状態を解消するためには「お手入れ」を実行する必要がある。「お手入れ」でも巫剣の親愛度を上げることができるが、上昇値は「贈り物」ほどではない。
主題歌
- 「全部君がいたから知ったんだ」
- サービス開始~2018年6月までのOPムービー主題歌。図鑑からも再生できる。
- 作詞 - no_my / 作曲 - no_my / 編曲 - eba(F.M.F)・奈良悠樹(F.M.F) / 歌 - 鈴木このみ
- 「闇を切り咲く華」
- 2018年6月からのOPムービー主題歌。図鑑からも再生できる。
- 作詞 - 坂井竜二 / 作曲 - 村井大、鈴木盛広 / 編曲 - 村井大
- 歌 - 城和泉正宗(CV:大野柚布子)、桑名江(CV:高橋李依)、牛王吉光(CV:千菅春香)、小烏丸(CV:大和田仁美)、七香(CV:白石晴香)
キャラクターソング
CD
- 「天華百剣 -斬-」キャラクターソングアルバム「百華繚乱」
- 2019年4月17日にポニーキャニオンから発売。キャラクターソングアルバム第1弾。
- 収録曲
- 闇を切り咲く華
- 夏色紋様
- GO DIVE!
- 歌:加州清光(CV:桑原由気)、瓶割刀(CV:高野麻里佳)、狐ヶ崎為次(CV:谷口夢奈)、三⼗二年式軍刀甲(CV:鬼頭明里)
- 作詞:Funta3、作曲・編曲:Funta7
- 祭り恋し夢のあと
- 繚乱★はろうぃん
- 北風と、そよぐ、恋浪漫。
- 歌:今剣(CV:畑中万里江)、古今伝授の太刀(CV:朝日奈丸佳)、 北谷菜切(CV:下地紫野)
- 作詞:吉田詩織、作曲:永塚健登、編曲:久下真音
- くくくXmas剣奏曲
- 歌:和泉守兼定(CV:高井舞香)、獅子王(CV:高柳知葉)、 太郎坊兼光(CV:原田彩楓)
- 作詞:南野Emily、作曲:小野貴光、編曲:玉木千尋
- ふりそでんぐりがえし
- 刀身をやさしくタップ♡
- 歌:SAMONJI [江雪左文字(CV:佐藤亜美菜)、小夜左文字(CV:秦佐和子)、 義元左文字(CV:篠田みなみ)]
- 作詞:やしきん 作曲・編曲:田中秀和(MONACA)
- 巫剣えれじぃ feat.八宵
- 歌:笹貫(CV:小見川千明)、大般若長光(CV:渡辺優里奈)、長篠一文字(CV:東内マリ子)
- 作詞:かたほとり、作曲・編曲:ARM (IOSYS)
- フレフレTRY!~君に捧げる応援歌~
- 歌:鬼神丸国重(CV:天海由梨奈)、小狐丸(CV:近藤玲奈)、島津正宗(CV:小野早稀)、微塵丸(CV:阿部笑華)
- 作詞:吉田詩織、作曲:サイレンジ!、編曲:久下真音
- 久遠に咲く華
- 歌:城和泉正宗(CV:大野柚布子)、桑名江(CV:高橋李依)、 牛王吉光(CV:千菅春香)、小烏丸(CV:大和田仁美)、七香(CV:白石晴香)
- 作詞:吉田詩織、作曲・編曲:Yocke
- 「茶房でわいわい系」おしゃべりタイム♪
- 歌:稲葉郷(CV:古賀葵)
- 作詞:Soflan Daichi、作曲・編曲:安岡洋一郎
- 「天華百剣 -斬-」キャラクターソングアルバム「百華繚乱 弐」
- 2020年4月29日にポニーキャニオンから発売。キャラクターソングアルバム第2弾。
- 収録曲
- 紅、華を咲かせて
- 歌:御華見衆 椿組(城和泉正宗(CV:大野柚布子)、桑名江(CV:高橋李依)、牛王吉光(CV:千菅春香)、小烏丸(CV:大和田仁美)、七香(CV:白石晴香))
- 作詞・作曲・編曲:やしきん
- 夢追い華
- 歌:庖丁三姉妹(透し正宗(CV:飯田ヒカル)、庖丁正宗(CV:柳原かなこ)、ほりぬき正宗(CV:春川友紀))
- 作詞:吉田詩織、作曲・編曲:Yocke
- GO-MA-N-E-TSU
- 誰よりもそばに…。
- 歌:亀甲貞宗(CV:吉岡麻耶)、敦賀正宗(CV:広瀬ゆうき)、夢切り国宗(CV:島袋美由利)
- 作詞:Akira Sunset、作曲:Akira Sunset・菊池博人、編曲:菊池博人
- 踊らにゃSong♪Song♪御華見音頭
- 歌:千人切(CV:松田利冴)、天光丸(CV:中恵光城)、風鎮切光代(CV:小原好美)
- 作詞:Soflan Daichi、作曲・編曲:Shinnosuke
- Endless Summer 1899
- 歌:鶯丸友成(CV:清水彩香)、鯰尾藤四郎(CV:和多田美咲)、蛍丸国俊(CV:立花芽恵夢)
- 作詞:Akira Sunset、作曲:Akira Sunset・菊池博人、編曲:菊池博人
- 胸キュンサマーにCheck In, Please♪
- 恋の大運動会
- 歌:虎御前の太刀(CV:高森奈津美)、日光助真(CV:中村桜)、日本一則重(CV:春瀬なつみ)
- 作詞・作曲・編曲:やしきん
- 超マジ!?爆マジ!?まじかる☆くのへ
- 歌:九戸来国行(CV:金元寿子)、太鼓鐘貞宗(CV:田中貴子)、日光一文字(CV:春日望)
- 作詞:かたほとり、作曲・編曲:ARM(IOSYS)
- パジャマおしゃべリズム
- 歌:にっかり青江(CV:田中ちえ美)、博多藤四郎(CV:小日向茜)、紅葉狩兼光(CV:花井美春)
- 作詞:辻純更、作曲・編曲:石濱翔 (MONACA)
- ハチャメチャpanicでパーティtonight
- 歌:八文字長義(CV:櫻庭有紗)、疱瘡正宗(CV:桃河りか)、村雨助廣(CV:小堀幸)
- 作詞:AO、作曲:Atelier LadyBird、編曲:東大路憲太
- ごくらく!Blooming
- 歌:赤松政則刀(CV:井上遥乃)、一期一振(CV:藤田茜)、蜂須賀正恒(CV:桜木アミサ)
- 作詞:Uyu(ACRYLICSTAB)、作曲:阿部隆大、編曲:野崎心平
- ちょこれいとSONG
- 歌:浦島虎徹(CV:星乃葉月)、後藤藤四郎(CV:角元明日香)、鳥飼来国次(CV:影山灯)
- 作詞:Akira Sunset、作曲:Akira Sunset・菊池博人、編曲:菊池博人
- よい刀のみつるぎ体操
- 歌:厚藤四郎(CV:長野佑紀)、謙信助宗(CV:真野あゆみ)、獅子貞宗(CV:中島唯)
- 作詞:七条レタス(IOSYS)、作曲・編曲:D.watt(IOSYS)
- おめかし*夢見し*恋拍子
- 歌:安芸国佐伯荘藤原貞安(CV:前田玲奈)、大三原(CV:高槻かなこ)、同田貫正国(CV:貫井柚佳)
- 作詞:磯谷佳江、作曲:小野貴光、編曲:玉木千尋
- 華よ心々から
- 歌:御華見衆 椿組(城和泉正宗(CV:大野柚布子)、桑名江(CV:高橋李依)、牛王吉光(CV:千菅春香)、小烏丸(CV:大和田仁美)、七香(CV:白石晴香))
- 作詞・作曲・編曲:やしきん
- ざんなまのうた♪(ボーナストラック)
開発
本作の2代目プロデューサーを務めたナカムラ ケンタロウによると、配信開始から半年ほど後の2017年秋の時点でコストダウンの話が持ち上がっていたほか、2018年にはサービス終了の危機を迎えていたとされている[29]。
ナカムラは2022年のCEDECの講演の中で、サービス終了を迎えた理由として「エンドコンテンツの不在」と「マネタイズ計画破綻の長期化」に加え、「『大がかりなプロモーションをしても効果が出ないから、このようなプロモーションをしてもできない』という経営判断」を挙げている[29]。
それでも、開発スタッフは「未来に対する期待をどれだけ提供できるか」という考えを大切にし、3年以上もサービスを継続できたとナカムラは説明している[29]。
まず、彼らはすべてのキャラクターが等しく活躍できるバトル環境をめざした[29]。 具体的には、性能のインフレーションを起こさない、性能が突出したキャラクターを作らない、特定のキャラクターの参加が必須のイベントは作らないといった方針がとられている[29]。 加えて、ファン向けのプロデューサーレターにおいては良い材料だけでなく、悪い材料も発信するよう心掛け、環境改善に向けたロードマップの提示も行っていた[29]。
好きなキャラクターに新コンテンツが追加されるという期待に対しては、キャラクターの新規衣装を毎月実装するという手法がとられた[29]。
当初は衣装のみの配布だったが、それだけでは盛り上がりにかけるということで他のコンテンツの追加が検討された[29]。だが、コストが限られる中でシナリオの追加は厳しかったため、比較的工数が少ないキャラクターソングに変更し、そこから複数のコンテンツへのアプローチを展開した[29]。
一方で、サービスが展開された2017年から21年の間、隙間時間を楽しむコンテンツは変化を遂げていった[29]。 まず、通信容量の増加や定額制サービスの一般化により、スマートフォンで長時間動画を見るスタイルが定着した[29]。次いで、オタク系コンテンツの主流がスマホアプリからVTuberに移行し、これまでゲーム内のキャラクターに熱中していた層がVTuberに流れてしまった[29]。 これら2種類のコンテンツと比べ、スマートフォン向けアプリは提供する量が圧倒的に少ないものの、いきなりプレイサイクルを変えるのは至難の業だった。そこで本作では、ゲームの更新がないときでも、生放送やプロデューサーレターならびに動画配信といった情報発信を短いスパンで継続していった[29]。
ノベルゲーム
2024年5月31日より、PC向けノベルゲーム『天華百剣 -巡-』の第1話が「G’sチャンネル」にてリリースされた[30]。「天華百剣 -斬-」のプロデューサーだったナカムラケンタロウが設立したインディーゲームサークルのKinpatsu Creative Studioが手掛けている。隔月で一話ずつ公開。第壱話のみ無料で、第壱話後日談以降の配信は有料会員向けのコンテンツとなっている。
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テレビアニメ
2019年10月13日から同年12月29日まで、ショートアニメ『天華百剣 〜めいじ館へようこそ!〜』(てんかひゃっけん めいじかんへようこそ)がBS11にて毎週日曜22時54分に放送された[31]。
スタッフ
- 監督 - ハシモトダイスケ[31]
- 助監督 - 藤田健太郎[31]
- シリーズ構成・脚本 - 佐藤裕[31]
- キャラクターデザイン - ハシモトダイスケ、東亮太、岡田直樹[31]
- 総作画監督 - 東亮太[31]
- 美術設定・美術監督 - 佐南友理[31]
- 色彩設計 - 小野寺笑子[31]
- 2Dワークス - 長谷川結衣[31]
- 撮影監督 - 高津純平[31]
- 編集 - 榎田美咲[31]
- 音響監督 - 納谷僚介[31]
- 音響制作 - スタジオマウス[31]
- 音楽 - 阿部隆大[31]
- 音楽制作協力 - picnic[31]
- アニメーション制作 - ライデンフィルム[31]
- プロデューサー - 宮下知幸、元長聡
- アニメーションプロデューサー - 西川恭平
- 製作 - KADOKAWA
主題歌(アニメ)
各話リスト
Webラジオ
『庖丁三姉妹がキレ味抜群な番組を目指すラヂオ』が2019年10月1日から2021年3月23日まで文化放送「超!A&G+」にて毎週火曜19時から配信[32]。全78回。
ASMR
『「天華百剣」ASMR 水心子正秀~主さんとわたしのとある1日~』が2023年2月21日に電撃G's magazine(KADOKAWA)がDLsiteにて発売した[33]。
- スタッフ[34]
- 原作:天華百剣プロジェクト
- シナリオ:久之彦
- イラスト:シエラ
- 声優:石見舞菜香
- 企画・プロディース:電撃G's magazine編集部
- ディレクター:三瓶ちひろ
脚注
参考文献
外部リンク
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