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2023年のラグビー日本代表
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2023年のラグビー日本代表(2023ねんのラグビーにほんだいひょう)は、ラグビー日本代表として、2023年に編成されたラグビーユニオンのナショナルチーム。日本ラグビーフットボール協会が組織する。愛称は「ブレイブ・ブロッサムズ」(Brave Blossoms)[注 1][1]。ヘッドコーチの名を冠して「ジェイミー・ジャパン」「ジョセフ・ジャパン」ともいう。日本代表に準じるセカンドチームに、「JAPAN XV(ジャパン・フィフティーン)」がある。
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2023年の動向
要約
視点
前年は「2022年のラグビー日本代表」を参照。
感染症流行前の状態に戻る
2023年5月8日から、新型コロナウイルス感染症に関する強い規制が撤廃され、感染症流行前の状態に戻った[2]。5月20日、ジャパンラグビーリーグワン2023-24シーズンが終了。
日本が「ハイパフォーマンスユニオン」として強豪11か国入り
5月11日、ワールドラグビーが定款の第9条4項「評議会の議決権」を改定し[3]、日本を「ハイパフォーマンスユニオン」と位置づけた[4][5][6]。これにより、シックス・ネイションズ・チャンピオンシップ(欧州6か国)やSANZAARラグビー・チャンピオンシップ(南半球4か国)に参加している強豪国「ティア1」10か国と同じく、ワールドラグビー理事会の投票権が3票に増えた(従来の日本の投票権は2票)[3][4][6]。
日本ラグビーフットボール協会は、5月にニュージーランドラグビー協会と[7]、7月にラグビーオーストラリア(オーストラリアラグビー協会)と[8] 連携を発表。これにより、2024年から2027年までオールブラックス、マオリ・オールブラックス、All Blacks XVと、2024年から2029年までワラビーズ(オーストラリア代表)やオーストラリアA代表と、日本での定期的な対戦を行う予定[8]。
新ジャージ発表
6月23日、ワールドカップ2023に向けて4年ぶりに新しいジャージが発表された[9]。2019年版の兜のコンセプトや吉祥文様などをほぼ継承したが、胴体部分の赤いストライプが細くなり1本増え、2015年版のように水平線の印象を強めた。胸に大きな白いスペースをとって上体の厚みを強調した。肩部分にも白を広く配置し、全体でも2019年版より白が目立つ配色になった[10]。
ジェイミー・ジョセフHC退任を発表
ワールドカップ2023の2か月前から、ヘッドコーチ去就の情報が示された。2023年7月5日、ジェイミー・ジョセフはワールドカップ2023後にヘッドコーチを退任することを表明した[11][12][13]。7月17日には、日本ラグビーフットボール協会が、次期ヘッドコーチ公募を開始[14][15][16]。
ワールドカップ前哨戦は1勝5敗
7月に国内でオールブラックスXVと対戦し(キャップ非対象)2連敗[17][18]。7月22日~8月5日にパシフィックネイションズカップの日本出場試合すべて(対サモア、トンガ、フィジー)をホーム(日本)で開催したが、ホームでの1勝2敗となり、世界ランキングを10位から14位にまで落とした[19][20][21][22]。8月26日、イタリアで5年2か月ぶりのイタリア戦は、キックやハンドリングの精度が低く21-42と大敗し、これらワールドカップ前哨戦は1勝5敗で終わった[23][24][25][26][27]。
ワールドカップ2023でプール戦敗退
ワールドカップ2023(フランス大会)では、第1試合チリ戦で、主将の姫野和樹がケガのため出場回避[28]。粘るチリに42-12で快勝した[29]。
第2試合イングランド戦で、日本はノートライ、イングランドは4トライで12-34の完敗に終わった[30][31][32][33]。
第3試合サモア戦は、後半2トライを取られ追い上げられたが28-22で逃げ切った[34][35]。10月7日に日本はプール戦3位以内が確定し、次回ワールドカップ2027への出場権を得た[36]。
第4試合アルゼンチン戦では27-39で敗れ、イングランドとアルゼンチンの後塵を拝しプール戦3位。準々決勝進出(ベスト8進出)を逃した[37][38][39]。
前年2022年9月22日に発表したチームスローガン『Our Team』[40][41][42]は、ワールドカップ2019で流行語にもなった『One Team』ほどには浸透しなかった。チームスポンサーの三菱地所は、CMやキャンペーンで『One Team』を使い続け[43][44]、ワールドカップ2023プール最終戦の前日となる2023年10月7日には、キャプテンの姫野和樹も「One teamで共に闘いましょう」とSNSでファンに向けて呼びかけた[45]。
日本はワールドカップ2023のプール戦で敗退し、ジェイミー・ジョセフは2016年9月から7年1か月務めたヘッドコーチを退任した。
薄い選手層と経験不足を指摘する声
ワールドカップ前に行った2023年の6試合では、ほぼ「同じ選手の起用」を続け、実戦機会を多くの選手に与えられず、実戦を通じた選手選考もできなかった[46]。そしてワールドカップ2023でも、登録選手が33名もいながら、毎試合ほぼ同じ選手の起用を続けた(まったく出場しない選手が多かった)。
具体的には、プール1位のイングランド代表チームは、4試合すべてに出場した選手は8名にとどまり、4試合すべてに出場の無い選手は いなかった。2位のアルゼンチン代表チームは、4試合出場が11名、3試合出場が11名、出場無しは いなかった。プール戦3位の日本は、4試合出場が18名もいて、出場しなかった選手は5名もいた(前大会も全31名のうち5名が不出場)。選手層の薄さが、固定化されたメンバーで表れた[47][48][49]。
これについて、ラグビー日本代表応援サポーターの五郎丸歩は、プール戦敗退直後のインタビューで選手層の薄さを指摘し、「アルゼンチンは、前週から大きくメンバーを変えることができた(先発選手を11人変えた)[46]。ローテーションを組むことができる33人を作っていくことを日本ラグビー界全体で考えていかないと、勝つことは難しい」と語った[50][51]。
同じくラグビー日本代表応援サポーターの大野均は、「2019年大会に向けては、サンウルブズがあった。スーパーラグビーに参加してテストマッチに近い強度の試合を選手が経験して、ベスト8に進む大きな要因になった」と、前回と今回との違いを指摘し、「今後もコンスタントにレベルの高い国際試合を経験していくことが大事だ」と語った[52]。横浜キヤノンイーグルス監督の沢木敬介も、「アウェーで強豪国との対戦をするほか、個人でもプレーの場を海外に求めることも必要かもしれない」と分析した[53]。敗退翌日の会見で、日本代表に同行していたナショナルチームディレクター藤井雄一郎は「スーパーラグビー、ジュニア代表など、国際経験を積ませられる環境をつくるのが一番」と述べ[54]、ジェイミー・ジョセフHCも「サンウルブズのような経験は、可能な解決策の一つだと思う」と述べた[55]。
エディージャパンへ
2023年12月13日、日本ラグビーフットボール協会は、エディー・ジョーンズに日本代表ヘッドコーチを8年ぶりに再任させることを発表。2024年1月1日からの就任となる[56][57][58]。
以降は「2024年のラグビー日本代表」を参照。
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チームソング
日本協会YouTubeチャンネル「JAPAN RUGBY TV」で、ワールドカップ2023第1戦チリ戦の後に、日本代表メンバー全員がロッカールームでチームソングを歌う姿が公開された[59]。
この曲は、トンガ出身の選手(ヴァルアサエリ愛、レメキロマノラヴァ)などを中心に2021年のヨーロッパ遠征時に作られ、映画『ライオンキング』の中の『王様になるのが待ちきれない(I Just Can't Wait to Be King)』のメロディの一部をベースにしたが、その原形をとどめないオリジナル曲となった[60][59]。
「Hoka Ki mu'a」(トンガ語で「ファイトし続ける」)、「Samurai, Sumo, Ninja」(侍、相撲、忍者)、「Katsu Motto」(勝つ、もっと)、「Let's Go, Brave Blossom」など国際色豊かな歌詞となった[60][59][61]。
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2023年の対戦
要約
視点
前年は「2022年のラグビー日本代表」を参照。
翌年は「2024年のラグビー日本代表」を参照。
世界ランキング
2023年の日本代表選手
要約
視点
国内戦
オールブラックスXV戦
- 第1戦:2023年7月8日実施(秩父宮ラグビー場、東京都)、JAPAN XVとして出場。キャップ非対象。
- 第2戦:2023年7月15日実施(えがお健康スタジアム(熊本市)、日本代表として出場。キャップ非対象。
パシフィックネーションズカップ2023
- 第1戦サモア代表戦:2023年7月22日実施(札幌ドーム、北海道)
- 第2戦トンガ代表戦:2023年7月29日実施(花園ラグビー場、東大阪市)
- 第3戦フィジー代表戦:2023年8月5日実施(秩父宮ラグビー場、東京都)
所属チーム、年齢、Cap数などを含め、資料性を考慮し2023年8月5日当時に固定した。
「日本代表」として招集され合宿に参加したが、出場機会が無かった選手
所属チーム、年齢、Cap数などを含め、資料性を考慮し2023年8月5日当時に固定した。
「日本代表候補」として招集された選手
所属チーム、年齢、Cap数などを含め、資料性を考慮し2023年8月5日当時に固定した。
「日本代表」として招集された選手だけではなく、「日本代表候補」として招集された選手が、出場機会を得ている。
海外戦
イタリア代表戦
- 2023年8月26日17:30(日本時間27日1:30)実施(Stadio Comunale di Monigo、イタリア トレヴィーゾ)
ラグビーワールドカップ2023(フランス大会)
- プール第1戦・チリ代表戦:2023年9月10日13:00(日本時間20:00)実施(スタジアム・ド・トゥールーズ、トゥールーズ)
- プール第2戦・イングランド代表戦:2023年9月17日21:00(日本時間18日4:00)実施(スタッド・ド・ニース、ニース)
- プール第3戦・サモア代表戦:2023年9月28日21:00(日本時間29日4:00)実施(スタジアム・ド・トゥールーズ、トゥールーズ)
- プール第4戦・アルゼンチン代表戦:2023年10月8日13:00(日本時間20:00)実施(スタッド・ドゥ・ラ・ボージョワール、ナント)
所属チーム、年齢、Cap数などを含め、資料性を考慮し2023年9月10日当時に固定した。
多くの選手を合宿に参加させたが、2023年を通じ、ほぼ同じ選手にのみ出場させた。
ワールドカップ2023でも、登録選手が33名もいながら、出場した選手は26名のみ。1試合で最大23名が出場できるので、ほぼ同じ選手が出場し続けたことがわかる。登録出場選手33名のうち、まったく出場しない選手は7名もいた[47][48][49]。
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初キャップ獲得選手
2023年に初キャップを獲得した選手は、以下の5名となる。
- 7月22日パシフィックネーションズカップ2023第1戦サモア戦:アマト・ファカタヴァ、ジョネ・ナイカブラ、福井翔大、長田智希
- 8月26日イタリア戦:サウマキアマナキ
スタッフ
日本代表スタッフ
2023年5月24日発表時点[89]。
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代表資格
国籍は関係ない
ラグビーでは、国の代表チームとしてプレーする際にその国籍は問われないため、「所属協会主義」と呼ばれる[90][91]。
2023年時点で、ワールドラグビーの レギュレーション8条 により、代表資格は以下の4条件で規定されている。
- 当該国(日本)で出生している、または、
- 両親、祖父母の1人が当該国(日本)で出生している、または、
- プレーする時点の直前の60ヶ月間 継続して当該国 (日本)を居住地としていた、または
- プレーする時点までに、通算10年間、当該国(日本)に滞在していた。
上記の規定は、過去に他の国での代表戦出場が無いことが前提となる。他国でのジュニア代表出場は不問。 ただし、オリンピックおよびその予選の場合、ワールドラグビーの代表資格規定は該当せず、その国の国籍を持つ選手のみ(国籍主義)となる[92][93][94]。
日本への帰化選手
「外国人選手が多い」という批判がある[91][95] が、日本は外見的特徴からそのように指摘されやすい。他の国のラグビー代表チームも同様に、異なる国の出身者が多く含まれる[注 2][96][97]。
高校・大学時代から日本で生活し、日本に帰化(日本国籍を取得)している選手も少なくない[98][99][100][101][102][103]。なお、カタカナだけの氏名であっても、姓と名の表記の間に「・」が無い選手は、日本国籍を持つ者である(戸籍に記号は使えないため)[104]。ただし、一部メディアにおいては帰化選手であっても「・」を入れて報道される[105][106][107][108]。
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放送・配信
要約
視点
2023年の試合について、日本国内での放送・配信は以下のとおり。
視聴率
ワールドカップ2023(フランス大会)
視聴率は、地上波番組のもの(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。以下の文章内の数値は、世帯視聴率。[112][113][114]
- 9月10日のチリ戦を中継したNHK総合では、大河ドラマ『どうする家康』(20:00-20:45)を休止。同番組は前週11.7%だった[115]。TBSの日曜劇場『VIVANT』第9話は、通常より開始を30分遅らせて21:30から79分スペシャル(22:49まで)を放送し、中盤の22:04までチリ戦の試合時間と重なったが、前週と同じ14.9%を記録した[116]。
- 9月18日イングランド戦、29日サモア戦を中継した日本テレビは、『ZIP!』(通常5:50-9:00)の開始を15分遅らせた。
- 10月8日アルゼンチン戦を中継した日本テレビは、終了時刻を5分延長し、以降の番組を遅らせた。
世帯視聴率は「視聴世帯数÷調査世帯数x100」、個人視聴率は「視聴人数÷調査世帯人数x100」(4歳以上)[117]。
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脚注
関連項目
外部リンク
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