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JFAアカデミー福島

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JFAアカデミー福島(ジェイエフエーアカデミーふくしま)は、日本サッカー協会(JFA)が福島県広野町楢葉町富岡町と連携して推進するサッカー選手のエリート教育機関・養成システムである。2006年平成18年)4月8日開校。男子は中学の3年間、女子は中学・高校の6年間を対象とする(男子も2018年までの入校者までは6年間を対象とする。後述)。女子チームはAFCエリートユーススキームによる最高ランクを獲得した史上初の女子クラブアカデミーにもなっている[1]

東日本大震災における福島第一原子力発電所事故の影響により、2011年度より静岡県御殿場高原時之栖に一時的に移転していたものの、2021年度より順次福島での活動を再開し、2024年度より全面的に福島へ集約された(後述)。

スクールマスターはJFA副会長の林義規であり、略称としてac福島が用いられる[2]

概要

要約
視点
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Jヴィレッジスタジアムに隣接した男子寮「柊」
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Jヴィレッジの天然芝フィールドの向こうに見える女子寮「扇」

サッカー選手のエリート養成において30年以上の歴史を持つフランスのクレールフォンテーヌ国立研究所をモデルに作られた。

アカデミー生はJヴィレッジ近郊に建てられた専用の寮に寄宿しながら地元の公立中学・高校に通学して学生としての学校教育を受け、放課後にアカデミーで各種の教育を受ける。アカデミーでの教育内容は日本サッカー協会の最高ランクの指導者資格であるS級コーチライセンス教員免許を併せ持つ専属コーチやモデルとなったINFで長年校長を務めたクロード・デュソーによるサッカーの指導だけでなく、英会話、論理的思考、ロジカルコミュニケーションスキル、リーダー教育、マナー講習、地元農家の協力による米作り体験、奉仕活動など多岐に渡る。また、日本サッカー協会の技術委員会、女子委員会、スポーツ医学委員会や、ドクター、アスレチックトレーナー、アスレチックカウンセラー、管理栄養士らによりメディカル・フィジカル・栄養・メンタルのケアにも注意が払われている。

入校

中高6年間の一貫教育を基本方針としているため、男女とも入学時に中学1年生となる者(応募時点で小学6年生)のみを対象に夏から冬にかけて3から4段階に及ぶ選考試験が行われて選ばれる。ただし初年度となった一期生の女子のみ例外で、中学1年生から高校1年生までの4学年が募集された。

なお男子は、2019年以降の入校者は中学3年間のみの在籍に変更された。2018年4月13日に日本サッカー協会は、当時は一時移転(後述)のため静岡県の時之栖で活動していたところ、2021年の入校者からは福島で活動することになったことに伴い、2019年・2020年の入校者は時之栖で3年間のみ在籍するものと発表した[3]。さらにその後の2020年5月15日に、男子については福島県への移転後においても中学3年間のみの在籍とすることが発表された。理由としては、国内のユース年代を取り巻く基盤整備が大幅に進んだことを挙げている。なお女子については引き続き6年制で活動する。[4]

費用

遠征や用具を含むサッカーの活動に関わる費用やアカデミーで受ける各種カリキュラムに掛かる費用は全額日本サッカー協会が負担しており、入学者の負担は20万円の入学金と月8万円の寮費のみ(学校教育に掛かる費用は別途)となっている。

学校教育

男子中学生は広野中学校、女子中学生は楢葉中学校、高校生は男女とも富岡高校に通学する。このアカデミー開始にあわせ楢葉地区教育構想が策定・実施され、富岡高等学校と広野中学・楢葉中学を含む地元の4つの中学校は連携型中高一貫教育を実施、富岡高校には「国際・スポーツ科」が新設されアカデミー生はこの科で学ぶ事になる。なお、男女で通う中学校が違っているのは男子寮が広野町に、女子寮が楢葉町に建っているからであり、男女共に入学する富岡高校は連携する広野町・楢葉町・富岡町に存在する唯一の高校である。

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一時避難

要約
視点
概要 全ての座標を示した地図 - OSM ...

2011年3月に発生した福島第一原子力発電所事故を受け、拠点であるJヴィレッジ北緯37度14分42.3秒 東経141度0分10.1秒)が当面の間利用不可能となっていることから、同年4月から御殿場高原時之栖北緯35度14分16.3秒 東経138度55分36.9秒)に移転して活動することになった[5]

学校教育については中学生は御殿場市立富士岡中学校、高校生に関しては福島県立富岡高等学校のサテライト協力校である静岡県立三島長陵高等学校で行われる。

一時移転が長期化していることから、男子チームについては登録地も福島県から静岡県に変更される(U-15およびU-18セカンドは2013年度より、U-18は2014年度より)[6]

女子は2011年以降、男子は2013年以降、リーグ戦の会場は時之栖周辺を中心としつつ、一部で福島県の会場も使うという形態となっている(下記の表参照)。

Jヴィレッジが2019年春に全面再開予定であることを受け、日本サッカー協会会長の田嶋幸三は2021年度に同アカデミーを福島へ戻す意向であることを明かした[7]。その上で静岡に避難しているアカデミーの静岡での存続も検討していることも明かした[8]

2018年4月に日本サッカー協会は、福島でのアカデミー再開を以下の通りとすることを発表した[3]

  • 男子:福島では2021年4月より中学1年生から1学年ずつ入校。入校した場所(時之栖もしくは福島)で卒業まで活動する。
    • なお男子は2019年より在籍年数が3年に変更されており(前述)、時之栖での男子の在籍者は女子と同じく、2023年度が最後となる(2018年に6年制で入校した選手が卒業するため)。
  • 女子:チーム編成上、2024年度に全6学年が一斉に福島県に戻って活動を再開する。

また移行に伴い、2021年度・2022年度の男子U-15は福島と時之栖のチームが併存するため、福島のチームを「JFAアカデミー福島EAST」、時之栖のチームを「JFAアカデミー福島WEST」と呼称している[9]

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印なしの会場は時之栖周辺、★印の会場は福島県内、●印の会場はその他

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運営状況

2006年4月8日に福島県富岡町文化交流センターで開校式が行われた。

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主な戦績

要約
視点

男子U-15

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  • 現在では東北クラブユース連盟との話し合いにより日本クラブユース選手権の東北予選に不参加となっているため、同大会に参加していない。

男子U-18

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  • 注1:2020年の戦績はグループリーグ(7チーム×2組で実施された)のもののみ。順位決定戦で敗戦したため最終順位は14チーム中8位。高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ 2020を参照。
  • 注2:2021年は2回総当たり(各チーム18試合ずつ)の予定のところ、新型コロナウイルス流行の影響で各チーム2試合ずつが代替試合を組めず中止となった。

女子

日本女子サッカーリーグ2部を改組して2010年から設置されるなでしこチャレンジリーグへの参戦を目指し、2009年11月に開催された参入決定戦に出場、初日2日目と連勝し、最終日の日本体育大学女子サッカー部戦には敗れたものの、Aグループ2位となったことにより、なでしこチャレンジリーグ参戦が決定した。

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その他

2008年には、富岡高校女子サッカー部が、第17回全日本高等学校女子サッカー選手権大会に東北地区第3代表として初出場した。女子サッカー部にはJFAアカデミー福島所属選手は不参加ではあるものの、JFAアカデミーと富岡高校との提携関係が結ばれ、男女双方のサッカー部設立・強化の方針が打ち出された事により、同高サッカー部で競技に打ち込む事を希望し、県内全域のみならず、県外からも入学者があった事が、創部間もないながら、東北地区予選を勝ち上がる事ができた理由のひとつである。 この大会には32チームが参加し、富岡高校はトーナメント1回戦で敗退した。また、富岡高校の男子チームは創部3年目にして2008年度の全国高校サッカー選手権大会に出場が決定している。

主な卒業生

男子

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女子

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脚注

関連項目

外部リンク

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