田辺市
和歌山県の市 ウィキペディアから
和歌山県の市 ウィキペディアから
たなべし 田辺市 | |||||
---|---|---|---|---|---|
| |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 近畿地方 | ||||
都道府県 | 和歌山県 | ||||
市町村コード | 30206-6 | ||||
法人番号 | 4000020302066 | ||||
面積 |
1,026.89km2 | ||||
総人口 |
65,384人 [編集] (推計人口、2024年9月1日) | ||||
人口密度 | 63.7人/km2 | ||||
隣接自治体 |
新宮市、日高郡みなべ町、印南町、日高川町、西牟婁郡白浜町、上富田町、有田郡有田川町、東牟婁郡古座川町 奈良県吉野郡十津川村、野迫川村 | ||||
市の木 | ウバメガシ | ||||
市の花 | ウメ | ||||
市の鳥 | メジロ | ||||
田辺市役所 | |||||
市長 | 真砂充敏 | ||||
所在地 |
〒646-8545 和歌山県田辺市東山一丁目5番1号[1] 北緯33度43分41秒 東経135度22分40秒 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
特記事項 | ここでのデータは新制の物。旧制のデータは本文中を参照。 | ||||
ウィキプロジェクト |
人口・経済の点で和歌山県第二の都市であり、和歌山県南部の経済・産業の中心地でもある。熊野古道の中辺路ルートと大辺路ルートの分岐点であり、「口熊野」と称される。面積は1000 km2を超え、近畿地方の市では面積が最大である。
気候は黒潮の影響があり、比較的温暖であるが、内陸は山が迫り、山地的な気候の影響がある。一方、市の北部は紀伊山地に面する。熊野本宮大社をはじめ、熊野参詣道、熊野九十九王子社跡などは、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれる物件である。
海岸線は入り組んで田辺湾を形成する。今後発生が予測される南海トラフ巨大地震の際には、最大11mの津波が到達することが予想されている[2]。湾の北の端には天神崎があり、南側は白浜に接する。湾内には神島など小さな島があり、亜熱帯性の生物が記録されている。
栗栖川(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 19.9 (67.8) |
24.7 (76.5) |
25.3 (77.5) |
28.9 (84) |
31.7 (89.1) |
33.8 (92.8) |
37.4 (99.3) |
39.3 (102.7) |
36.1 (97) |
32.2 (90) |
27.3 (81.1) |
22.7 (72.9) |
39.3 (102.7) |
平均最高気温 °C (°F) | 10.5 (50.9) |
11.6 (52.9) |
15.2 (59.4) |
20.1 (68.2) |
24.3 (75.7) |
26.5 (79.7) |
30.1 (86.2) |
31.5 (88.7) |
28.6 (83.5) |
23.7 (74.7) |
18.5 (65.3) |
13.0 (55.4) |
21.2 (70.2) |
日平均気温 °C (°F) | 4.0 (39.2) |
4.8 (40.6) |
8.3 (46.9) |
13.2 (55.8) |
17.6 (63.7) |
21.2 (70.2) |
25.0 (77) |
25.7 (78.3) |
22.6 (72.7) |
17.0 (62.6) |
11.3 (52.3) |
6.0 (42.8) |
14.8 (58.6) |
平均最低気温 °C (°F) | −1.2 (29.8) |
−1.0 (30.2) |
2.1 (35.8) |
6.7 (44.1) |
11.7 (53.1) |
17.0 (62.6) |
21.3 (70.3) |
21.6 (70.9) |
18.3 (64.9) |
12.0 (53.6) |
5.8 (42.4) |
0.7 (33.3) |
9.6 (49.3) |
最低気温記録 °C (°F) | −7.0 (19.4) |
−7.5 (18.5) |
−5.5 (22.1) |
−2.9 (26.8) |
−0.1 (31.8) |
6.1 (43) |
12.9 (55.2) |
13.4 (56.1) |
6.8 (44.2) |
0.8 (33.4) |
−2.7 (27.1) |
−6.0 (21.2) |
−7.5 (18.5) |
降水量 mm (inch) | 91.9 (3.618) |
113.7 (4.476) |
182.0 (7.165) |
199.2 (7.843) |
250.8 (9.874) |
387.5 (15.256) |
395.0 (15.551) |
262.7 (10.343) |
301.3 (11.862) |
215.0 (8.465) |
134.0 (5.276) |
86.9 (3.421) |
2,581.3 (101.626) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 7.6 | 7.9 | 11.0 | 10.6 | 10.7 | 14.5 | 13.2 | 12.1 | 11.9 | 10.2 | 7.9 | 7.3 | 125.2 |
平均月間日照時間 | 158.3 | 157.2 | 183.6 | 196.0 | 188.9 | 129.4 | 156.2 | 193.7 | 153.0 | 160.0 | 160.2 | 156.4 | 1,994.5 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[3] |
龍神(1994年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 18.1 (64.6) |
22.3 (72.1) |
23.9 (75) |
29.0 (84.2) |
31.4 (88.5) |
34.2 (93.6) |
36.7 (98.1) |
37.2 (99) |
33.9 (93) |
29.7 (85.5) |
24.7 (76.5) |
21.7 (71.1) |
37.2 (99) |
平均最高気温 °C (°F) | 7.5 (45.5) |
9.1 (48.4) |
13.1 (55.6) |
18.3 (64.9) |
23.0 (73.4) |
25.3 (77.5) |
29.0 (84.2) |
30.4 (86.7) |
26.9 (80.4) |
21.8 (71.2) |
16.1 (61) |
10.0 (50) |
19.2 (66.6) |
日平均気温 °C (°F) | 2.4 (36.3) |
3.5 (38.3) |
6.9 (44.4) |
11.8 (53.2) |
16.6 (61.9) |
20.2 (68.4) |
23.9 (75) |
24.6 (76.3) |
21.4 (70.5) |
15.8 (60.4) |
9.9 (49.8) |
4.5 (40.1) |
13.5 (56.3) |
平均最低気温 °C (°F) | −1.6 (29.1) |
−1.0 (30.2) |
1.5 (34.7) |
6.1 (43) |
11.1 (52) |
16.0 (60.8) |
20.2 (68.4) |
20.7 (69.3) |
17.4 (63.3) |
11.4 (52.5) |
5.2 (41.4) |
0.3 (32.5) |
8.9 (48) |
最低気温記録 °C (°F) | −8.7 (16.3) |
−8.6 (16.5) |
−5.1 (22.8) |
−2.4 (27.7) |
1.4 (34.5) |
7.6 (45.7) |
14.2 (57.6) |
13.7 (56.7) |
8.5 (47.3) |
2.3 (36.1) |
−1.9 (28.6) |
−5.5 (22.1) |
−8.7 (16.3) |
降水量 mm (inch) | 99.9 (3.933) |
135.1 (5.319) |
208.2 (8.197) |
235.3 (9.264) |
270.2 (10.638) |
431.6 (16.992) |
510.3 (20.091) |
344.3 (13.555) |
357.6 (14.079) |
227.4 (8.953) |
135.7 (5.343) |
95.8 (3.772) |
3,088.3 (121.587) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 9.9 | 9.7 | 12.2 | 11.3 | 11.4 | 14.6 | 14.4 | 12.9 | 12.0 | 10.7 | 8.5 | 9.1 | 137.3 |
平均月間日照時間 | 132.7 | 137.7 | 165.9 | 190.7 | 198.8 | 133.1 | 154.5 | 187.1 | 142.1 | 154.6 | 146.6 | 133.0 | 1,863.4 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[4] |
和歌山県内では和歌山市に次いで第2位の人口である。 平成22年国勢調査(速報値)より前回調査からの人口増減をみると、4.11%減の79,107人であり、増減率は県内30市町村中9位。
田辺市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 田辺市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 田辺市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
田辺市(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
源義経の片腕である武蔵坊弁慶のふるさととされる、この田辺は熊野水軍の根拠地でもあった。江戸時代には口熊野の中心地として重視され、紀伊徳川家の一族や重臣が田辺に封ぜられた。明治維新の際には版籍奉還によって田辺藩が成立した。後の1871年(明治4年)には、廃藩置県によって田辺藩に代わって田辺県が置かれ、1877年(明治10年)に和歌山県に合併された[5]。
1947年(昭和22年)に昭和天皇の戦後巡幸が行われた際には、田辺第二小学校などに行幸が行われた[6]。
現庁舎は2024年(令和6年)5月7日に高台に新築移転した建物で、旧庁舎、市民総合センター、水道事業所に分散していた行政機能を集約したものである[10](2024年4月29日に記念式典、5月7日に業務開始[1])。鉄筋コンクリート造の免震構造で地上6階建てである[10]。
田辺市の行政機能は田辺市本庁舎(4庁舎、延床面積約10,000 m2)と市民総合センター(延床面積約8,000 m2)の5庁舎に分かれていたが、各庁舎とも築48年を超え現在の耐震基準を満たしておらず、また近年中の発生が予想される南海トラフ巨大地震においては、津波による庁舎の浸水(3 m - 5 m)が予想されていた。これらの事から、2016年(平成28年)9月に田辺市は「津波・洪水の想定浸水域外で、かつ、中心市街地から近い場所に、両庁舎の機能を統合した新庁舎を、早期に整備する」と、市役所庁舎の移転および統合の方針を決定した。
移転先として愛宕山、宝来、東山(オーシティ田辺敷地)の3か所が提案され、主に交通アクセスと周辺交通の安全性確保の観点から、2017年(平成29年)3月に東山が最適地であるとの調査結果を公表し、2018年(平成30年)8月に市役所庁舎を同地に移転させると決定した。総工費は約120億円。2024年(令和6年)中に開庁する予定。
移転先の用地(約23,000 m2)を株式会社オークワから約10億5,000万円(解体費別)で取得すると発表され、オーシティは2020年(令和2年)3月をもって閉店することが両者で合意され、翌2021年(令和3年)2月20日に一旦閉店し、同年3月6日に「オークワ田辺東山店」としてかつての駐車場跡地に移転した[11][12]。
新制の田辺市の面積や人口の規模が大きいため、旧制の田辺市のデータも右記の通り掲載する。
新田辺市は新設合併によって発足した自治体であり、これに伴い旧田辺市は廃止されている。国勢調査などの制度上では、新田辺市と旧田辺市は、同名異質の全く違う自治体である。
和歌山県では和歌山市に次ぐ商業規模があり、紀南の中心地として商業施設が集中している。
旧田辺市域はみなべ町と並ぶ梅干しの一大産地となっており、山間部の上芳養、中芳養地区一帯に集中する(世界重要農業遺産システムにも登録されている)。また、大坊地区はミカンの産地となっており、紀南みかん、大坊みかんと呼ばれるブランド名がある。スモモ栽培も盛んで、新庄地区などが主産地である。山間部の旧中辺路町、旧大塔村一帯では稲作の転作作物としてシシトウ栽培が推奨され、県内随一の産地となっている。旧龍神村では椎茸やユズの栽培が行われている。本宮地区では茶が特産され、音無茶というブランド名がある。
田辺市 - 旧中辺路町一帯は養鶏場が多い。梅干し工場の副産物であった梅酢を餌に含ませ、食味を改良した「紀州うめどり」や「紀州うめたまご」の知名度が上がり、そのうめどりを利用した「たなべえサンド」などの特産品も生まれている。旧本宮町域では熊野牛の産地となっている。
田辺漁港があり、カツオ、イサキ、サンマなどを漁獲している。イサキは「紀州いさぎ」というブランド名がある。
龍神地区や本宮地区、大塔地区では林業が盛んで、龍神スギ、熊野スギとしてブランド化された銘木の産地。それゆえ林業によって成立した集落がいくつも見られたが、国産木材の価格低迷や高齢化などにより多くの集落が姿を消している。
地元では武蔵坊弁慶・植芝盛平・南方熊楠を「田辺の三奇人」と呼んでいる。このうち南方熊楠は和歌山市出身だが後半生を田辺で過ごしており、生誕150年となる2017年にその功績をたたえて田辺市名誉市民の称号が贈られることとなった[18]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.