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Awesome City Club

日本のバンド ウィキペディアから

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Awesome City Club(オーサムシティクラブ)は、男女ツインヴォーカルを含む男性2人女性1人からなる日本の3人組バンド。略称は“ACC”、"オーサム"。現在の所属事務所は株式会社RENI、所属レーベルはavex内のレーベルcutting edge

概要 出身地, ジャンル ...

ポップス/ファンク/ロック/ソウル/R&B/ダンスミュージック/ブルース/シンセ・ポップ等、メンバーそれぞれが好きなジャンルをミックスした音楽性を持つ[7][1]

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来歴

要約
視点

結成まで

マツザカタクミが同じ道玄坂の音楽スタジオで働いていた同僚でもあり友人でもあったatagiをバンドに誘った。マツザカがatagiをまず真っ先に誘った理由として、atagiの作曲家としての才能を挙げている。マツザカの勧誘に対して当初atagiは「やりたくない」と答えていたが、マツザカと話をしていく中でマツザカの好きな音楽と自身の好きな音楽に重なる部分を感じ、2012年12月28日、atagiが結成を承諾したことで音楽活動がスタートする[8]。その後、「ドラムが上手くて可愛い子がいる」という噂を聞きつけたマツザカがユキエをスカウトし、レコーディングを手伝ったモリシーがそのままギター担当として加入することになった。ボーカルが決まらず、レコーディング時に仮歌のつもりでボーカルをとったatagiが、そのままボーカルを担当することになった[9][10][11][8]

始動、PORINの加入

2013年春、atagi、モリシー、マツザカタクミ、ユキエというメンバー構成でバンド活動を開始。マツザカタクミはリーダーという呼称は使わず、主宰を名乗っていた[10]。結成時は、atagiがeyes of tiger、モリシーがBig Ben、マツザカタクミがHORROR SHOW、ユキエがbaby baby babyというように、それぞれマツザカタクミが考案した企画バンド的なニックネームを名乗っていたが、他のメンバーからの不満の声もあり翌年2014年には全メンバーが改名をしている[12][13]

8月17日、新代田FEVERでのMANGA SHOCKレコ発ツアー 『漫画衝撃ツアー東京編』への参加が初ライブ。同年9月には公式サイトを開設し、「愛ゆえに深度深い」と「Children」の2曲をSoundCloudで公開。また同年9月18日にはYouTubeにて「Children」のMVを公開した[14]。「Children」のMVには、atagiやマツザカが勤めていた音楽スタジオの同僚であったPORINが出演している。以降、マツザカから勧誘される形でPORINがサポートメンバーとしてバンド活動に参加する。

2014年3月19日、オーストラリアのバンドSan Cisco英語版の来日公演のサポートアクトを務める[15]

2014年4月、サポートメンバーのPORIN(加入時はNYLONと名乗っていた)が正式に加入し、5人編成となる[16]

2014年10月10日、マツザカ考案による各メンバーの名前を見直し、現在の名称に落ち着いた[17]

2014年12月9日、バンドメンバーがかねてよりファンであったTahiti 80に来日公演でのサポートアクトを任され、出演が決まる[18]

Awesome City Clubを結成する前の5人がそれぞれ所属していたバンドはどのバンドもライブ中心の活動をしていたが、バンドとしての音楽活動がうまく軌道に乗らないまま解散するようなケースが多かった。そういったバンドメンバー全員の経験を踏まえ、まずは音楽スタジオや自宅で楽曲、音源そのもののクオリティをしっかり上げていき、レーベルや事務所には未所属のままバンドの音源をSoundCloudYouTubeを通じてWeb上にどんどん公開していきながら、まずは自分たちはどういう音楽が好きで、どういう音楽性を志向しているのかを広く知ってもらうことに集中した[1]。すると、面識のないミュージシャンや音楽ファンからバンドの楽曲を賞賛されることが増え、加えて『The Guardian』(UK)[19] /『MTV IGGY』(USA)[20]といった海外メディアでもおすすめのバンドとしてピックアップされるなど、WEBを中心に幅広く注目を集めはじめる[21][1]

CONNECTONEからメジャーデビュー

2015年1月15日、TSUTAYA O-nestで開催された初の自主企画イベント「Awesome Talks -vol.0-」の中で、ビクターエンタテインメント内に設立された新レーベルCONNECTONE(コネクトーン)の第一弾アーティストとしてメジャー・デビューすることを発表[22][23]。この頃はバンドメンバー全員が音楽活動に集中するために仕事やバイトを辞めざるを得ない多忙な状況だったため、最初の収入が振り込まれるまでの期間はバンドメンバーが1番貧乏な時期だった[8]

同年4月8日、バンドメンバーが好きなミュージシャンでもあるmabanuaにプロデュースを担当してもらった1stアルバム『Awesome City Tracks』をリリースし、iTunesロックチャートで1位を獲得する[24][25]

同年05月03日、VIVA LA ROCK 2015に出演。Awesome City Clubにとって初の音楽フェスティバルへの出演となった[26]

同年7月10日よりクラウドファンディングサイト・CAMPFIREにて1stシングル「アウトサイダー」の制作資金を募集する企画をスタート[27]

同年9月16日、初のメジャー流通盤となるセカンド・アルバム『Awesome City Tracks2』を発売。プロデュースは前作と同じくmabanuaが手掛けている。atagiはバンドの活動初期にmabanuaから教わったことがその後のバンドの活動や楽曲の制作をする上で支えになっていると話している[28][13]

2016年3月17日、ファンクラブ「Awesome VIP Club」を発足し、18日には配信限定シングル「Vampire」をリリース。同年4月15日から、再びクラウドファンディング企画を「CAMPFIRE」にて実施。第二作目となるシングル「Don't Think, Feel」がメインのリターンとなった。6月に3rdアルバム『Awesome City Tracks 3』を発売[29]

2017年1月25日、4枚目となるアルバム『Awesome City Tracks4』をリリース。この作品にて「Awesome City Tracks」シリーズが完結となる[30]

同年4月よりアコースティックとバンドセットのワンマンツアーを実施。4月30日には、台湾・THE WALLにて初の海外公演を行った[31]

同年7月28日、ap bank fesに出演[32]

同年8月12日、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZOに出演[33]

2018年、所属していたビクターエンタテインメントの社内レーベルCONNECTONEとバンドの契約期間が終了したため、CONNECTONEを退所。退所後もバンド活動を継続[8]

同年12月19日、スタジオ・アルバム『Catch The One』をリリース。本作のタイトル『Catch The One』の「The One」という言葉はジェームス・ブラウンが「ファンクで重要なのは一拍目」という意味で使っていた「The One」という言葉から引用されている。加えて、個人個人がそれぞれ思い描く「自分だけの特別な何か」を指す代名詞としての意味も込められている[34][35]

2019年ごろはバンド活動の他にやりたいことができたバンドメンバーと話し合うなど、とことんバンド内で深いコミュニケーションを取り合うような年になったとatagi、モリシー、porinは振り返っている[36][13]

2019年8月16日、出演予定であったRISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZOのステージが台風の影響により中止となった[37]

cutting edgeに所属

2020年からavex内のレーベルであるcutting edgeに所属[38]、1月から3か月連続配信を行った。

同年4月29日、2枚目となるスタジオ・アルバム『Grow apart』を配信リリース(パッケージは7月8日発売)[39]。同年10月14日には、「ceremony」を配信リリース。

2021年1月28日付け「歌ネット注目度ランキング」とAWAのリアルタイム急上昇で「勿忘」がそれぞれ1位を記録[40]。「勿忘」が大きくヒットした影響からこれまでリリースしてきた楽曲も注目を集め、各楽曲の再生数に反映された。同年1月29日に公開された映画『花束みたいな恋をした』の予告映像にてインスパイアソングとして使用されている[41][42]

2021年2月18日、3枚目となるスタジオ・アルバム『Grower』をリリース。本作は第14回CDショップ大賞入賞作品となった[43]。収録曲「湾岸で会いましょう feat.PES」では交友のあるPESRIP SLYME)がゲストアーティストとして参加している[44]

2021年8月22日、フジロックフェスティバルのグリーン・ステージに出演[45]

同年11月15日に『第72回NHK紅白歌合戦』への初出場が内定し[46]、当日はNHK放送センターからの中継で「勿忘」を演奏した[47]

2022年3月9日、アルバム『Get Set』をリリース[48]

同年8月7日、ROCK IN JAPAN FESTIVALのHILLSIDE STAGEに出演[49]

同年8月20日、SUMMER SONICのSONIC STAGEに出演[50]

2023年12月28日、COUNTDOWN JAPAN23/24のCOSMO STAGEに出演[51]

2025年4月8日、デビュー10周年記念企画「デジタルシングル10作連続リリース」の第1弾シングル「STEP!」をリリース[52]。以後、毎月1作品つづ新曲を配信リリースする。11日には、デビュー10周年キックオフ・イベント『Awesome Talks 〜Cheers to 10!!〜』を東京・恵比寿LIQUIDROOMで開催。対バンゲストとして交友のあるmeiyoフレデリックが出演した[53][54]。また9月12日より、10周年記念ライブハウスツアー『Awesome Talks Live House Tour 2025-26』を開催[55]

同年、Awesome City Clubの発起人であり、元バンドメンバーであるマツザカタクミの結婚式にatagi、PORINが元バンドメンバーのユキエと共に参列。1日限定で初期のAwesome City Clubが再集結(モリシーは外せない都合で欠席)し、バンド演奏などでマツザカの結婚を祝福した[56]

同年12月6日、ラジオ番組オールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)にバンドメンバー全員で初登場しており、『Awesome City Clubのオールナイトニッポン0(ZERO)』が生放送された[57]

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メンバー

要約
視点

担当楽器は、過去に公式サイトの「BIOGRAPHY」に記載されていたものに準拠。2020年頃からは全員がいろいろな楽器に挑戦するようになり、明確な担当は記載されていない。

atagi(アタギ)
ボーカルギター担当[58]。ほぼ全ての楽曲の作曲を担当している。作詞も担当。
PORIN(ポリン)
ボーカル担当[58]。作詞も担当。楽曲によってシンセサイザーピアノ、ギターを担当する。
2013年9月からサポートメンバーとして参加、2014年4月から正式に加入した。
モリシー
ギター担当[58]。楽曲によってシンセサイザー、ピアノを担当する[59]

旧メンバー

マツザカタクミ
ベースシンセサイザーラップ担当。atagiやPORINとともに楽曲の作詞担当[60]。Awesome City Clubの主宰[61]。オリジナルTシャツをはじめとするバンドの物販全般のデザインを手掛ける。
atagiをバンドに誘った当時、ベースの弦を変えた経験が1度も無かったためatagiから一緒にバンドを結成して活動することを不安がられていた[8]
元「THIS IS PANIC」のメンバー。PORINと共にDJユニット「ぴんとしてシャン!」としても活動。
趣味は古着屋巡り、居酒屋巡り。帰国子女であり、海外在住時はモーニング娘。を愛聴していた。ラップ音楽を好み、エレファントラブをコピーすることから音楽活動をはじめた[62]
2019年8月14日に脱退[63]
2025年夏に結婚。atagi、porin、ユキエが結婚式に駆けつけ、マツザカを含めた4人によって初期のAwesome City Clubが再集結(リードギターのモリシーは外せない都合により欠席)し、バンド演奏などでマツザカの結婚を祝福している[56]
ユキエ
ドラムス担当[58]
結成時から加入、2020年8月28日に脱退。脱退理由は「歌手としてデビューをする」という目標に集中するためだったと話している。ソロシンガーとしてデビューしたあとも、レッスンやサポートといったドラマーとしての仕事を継続している[64][65]
1987年7月13日神奈川県横浜市生まれ、横浜市育ち。
13歳の頃、紅白に出場していた安室奈美恵の姿に感動し、自分も歌手としてステージに立ちたいと考えるようになった。その後、ある大手事務所のオーディションに合格し、事務所から貰う仕事や歌手としてデビューをするためのレッスンと向き合う日々が続いたが、自分の後に事務所へ所属した女の子たちが着々と歌手としてデビューをするための準備を進めていることに焦り、「このままではいけない。なにか歌以外の武器を手に入れたい」と考えるようになった。そうして、高校時代からドラムを本格的に学び始め、高校卒業のタイミングで歌手としてのデビューの夢を諦めると共にドラマーとしての活動に集中するようになった。また、2020年にAwesome City Clubを脱退後、ソロシンガーとしてデビューしており、自身の夢を叶えている[64]
2009年11月9日、三人組バンド「BobRins」を結成[66]。2012年9月27日解散[67]
2012年10月からアメリカンスクールガールバンド「THE PARTYS」にサポートドラムとして参加[68]。THE PARTYSではDAISYという名の自身の分身というコンセプトで参加していた。2014年4月10日脱退[69]
写真家の大城弘明は叔父[70]
小学校1年から空手を習っており、2016年7月の『シブヤノオト』(NHK G)出演時には形を披露した。関東大会で2位になったことがある[71][72]。「アウトサイダー」「今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる」のMVでも空手の型を披露している。
周りの人へとても気遣いをする人であり、とにかくバンドの音源やライブのクオリティを上げることを第一優先に考える人だったとatagiはユキエの人柄について話している[8][73]
Awesome City Clubに所属していた時はライブのセットリストを考えることも多かった[73]
Awesome City Clubでは「Jungle」「Sunriseまで」「愛とからさわぎ」という楽曲の作詞を担当したことがある。「愛とからさわぎ」についてユキエは「普段の2人が歌わないようなギャップのある歌詞の作詞に挑戦してみました」「フロントマンの2人へ愛を捧げる1曲」とコメントしている[73][74]
17歳の頃、2005年7月23日に公開された映画『リンダ リンダ リンダ』に出演していた[75]
小学生の頃から椎名林檎の大ファン[76]
2022年5月11日、昔からの自身の夢であったソロシンガーとしてデビュー。楓幸枝の名義でデビューシングル「ナンバ・ムッタ」を配信リリース[77]
2023年から幾田りらのドラムディレクターとしてテレビ出演やツアーに帯同[78][79]
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音楽性

要約
視点

バンドメンバーがそれぞれルーツとしている音楽性や掘り下げて聴いている音楽ジャンルは基本的にバラバラだが、ポップスを追求したいという共通意識を持って楽曲制作やライブを行っている[1][80][81]。また、活動初期からバンドの作曲面を担当しているatagiはバンドメンバーが全員好きな共通項としての音楽ジャンルにR&Bを挙げている[80]

活動当初は「ネオ・シティポップの代表的な存在」と評されることが多かったが、atagiやマツザカは自分たちが知識として認識しているシティ・ポップの源流と自分たちの音楽性の源流は違うところにあると活動初期のインタビューの中で答えている。また、ネオ・シティポップとカテゴライズされることに対して反骨心を持つというよりも、そういう風に評価されることによって昔からシティ・ポップという音楽を聴いているような、シティ・ポップというジャンルの音楽性を深く好きな人たちに嫌な思いをさせていないかという懸念のほうが当時は大きかったと活動当初を振り返っている[1][82][83]

Awesome City Clubは「架空の街のサウンドトラックを作る」というコンセプトから出発したバンドであり、atagiはそのコンセプトについて「僕はメンバーの中で唯一出身が田舎の方なんですけど、子供の頃に描いていた都市のイメージがACCの音に滲み出てるような気がするんですよね。なにか現実に存在する特定の場所や街のことを描くというより、想像の中に存在する架空の場所や街のことを描くみたいな」と説明しており、マツザカも「atagiが作る曲は、冷たいんだかあったかいんだか、温度感の不思議なものが多いんですよね。それはatagiが今言ったような想像を膨らませた先に描かれた場所や街のイメージがあって、そこから架空の街を作り上げているからかもしれません」とatagiのその感覚に同意している。加えて、『Awesome City Tracks4』リリース以降は「架空の街のサウンドトラックを作る」というコンセプトのみを意識した楽曲制作だけでなく、様々なアイデアを元にした楽曲の制作方法も試しながら、原点のコンセプトを大事にした楽曲も変わらず制作するなど、より自由にバンドの可能性を狭めることなく音楽制作に取り組めるようになったとインタビューの中で話している[84][1]

Webメディアのミーティア(MEETIA) 上でAwesome City Clubにインタビューをした編集ライターの山田宗太郎はACCの音楽性について「箱庭的な架空の世界というよりも、拡張現実的な架空の世界という方が感覚的に近いかもしれません。自分の日常の延長線上に突然ファンタジックなものが降って来るような。そういったACCの音楽でしか感じられない不思議な感覚がACCのどの楽曲にも通底している」と評している[84]

活動当初から曲先(最初にatagiがデモ音源の作曲をして、そこから作詞、編曲の順番で楽曲を完成させる)で音楽制作をすることが多い。ボーカル2人のどちらかがソロで歌うか、ツインボーカルで歌うかは楽曲を制作する過程で決めていく[85]

アルバムやEPが1枚完成するごとに制作スタイルをガラッと変えることが多く[86]atagiが作曲・作詞・編曲の方向性を具体的に決める時もあれば、atagiが制作したデモ音源のメロディにどういった歌詞をつけるかメンバー全員で話し合いながら各々歌詞を書いたり、リードギターのモリシーが作曲・編曲を担当した楽曲をアルバムに収録するなど、共作が中心となった制作スタイルの時もある[73][8][39]。また、バンドメンバーが敬愛するミュージシャンアレンジャーに楽曲制作へ参加してもらうこともあり、特にスタジオ・アルバム『Grower』では、「この楽曲ではこの人と一緒に編曲作業をしたい」とバンドメンバー3人で意見を出し合っていきながら、1曲1曲違うアレンジャーやミュージシャンと共に編曲作業を行っている[87]

Awesome City Club内の役割分担として、楽曲面ではatagiが中心となって音楽制作を行い、CDのアートワークの方向性やバンドメンバーの服装についてはPORINの意見がよく反映される[88][89][90]。リードギターのモリシーはACCの音楽活動に関するインタビューの中で「atagiがいい曲、atagiとPORINがいい詞を書いてそこに何かしらいいものを乗せられたらっていうのが自分の役割」と自身のACCにおける基本的な役割について答えており、「バンドの主要な部分は2人を信頼して、その中でギターを自由に弾くというのが昔からの自分の基本的なスタンスだった」とバンドに対する向き合い方は昔からあまり変わっていないと話している[91][87]

PORINはバンドの楽曲制作について「作曲しているアタさん(atagi)が好きなように楽しく音楽制作できている状態が1番バンドとしてもいい状態」と話している[88]

atagiは楽曲を制作する上での基本姿勢に関するインタビューの中で「仮に考え足らずだったとしても、自分たちが勢いを持って『これ、かなり良くないですか!?』って胸を張れるような楽曲を作っていきたいです」と話している。また、「これからのAwesome City Clubについて」という趣旨の質問には「この曲が好き、この曲をやりたいってメンバーが思えるから、 バンドってきっと続いていくと思うので。シンプルに、そういう曲をずっと作っていきたいです」と答えている[92][91]

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評価

要約
視点

mabanuaOvall)はAwesome City Clubに関して、ACCはバンドとしてライブ活動を行う前からSoundCloudなどのWeb上で自分たちが制作した楽曲をどんどん公開していったという経歴による影響から、ライブよりも楽曲の良さに注目されがちだが、楽曲の魅力に加えてACCのライブの魅力にも注目して欲しいと話している。また、mabanuaはACCとSuchmosの音楽を聴いた時にその後の日本のバンドミュージックにおけるソウルR&Bリバイバルの流れを初めて予感したとインタビューの中で答えている[93][94][95]

蔦谷好位置はAwesome City Clubの楽曲群について「いい曲がたくさんあって、華やかだけど、メロディの動きやatagiくんとPORINちゃんのハーモニーの構築の仕方などがいわゆるポップスの王道から逸れていてとても面白い」と語り、ヒットした楽曲である「勿忘」について「マイナーペンタっぽい和風のメロディってダサくなりがちなんですけど、この楽曲はおしゃれさとポップさ、オーサムがずっと持ち続けているオルタナ感をちゃんと残しながら、絶妙なさじ加減で成立しているのが本当にすごいと思う。『勿忘』のヒットは、オーサムの尖った部分を曲げずに国民的なヒットを記録したという意味でも素晴らしいことなんです」と評している[96]

音楽雑誌『ele-king』は本バンドの音楽性について、「彼らの作品から、いわゆるシティ・ポップ然としたものだけではなく、60年代のラウンジ・ミュージックも70年代のノーザン・ソウルも80年代のエレポップも90年代のブリットポップも00年代のチルウェイヴも2010年代のシンセ・ポップも……と、あらゆる心地良いポップスのツボをとにかく探究しまくっているひたむきな姿が伝わってくる」と評している。また、Awesome City Clubが紹介される際にシティ・ポップという言葉1つにまとめられてしまうのはどこにルーツの起点があるのかわかりやすく提示するような音楽性ではないからなのではないかと指摘している[1]

永野亮(APOGEE)は本バンドについて「僕らが再始動したタームで、LIQUIDROOMでgroup_inouとの2マンがあって、そのときに『Awesome City Clubというかっこいいバンドがいて、きっと永野さんも好きだと思う』と教えてくれて。で、僕もたまたま車を運転してるときに“Lesson”を聴いてて、とてもいいバンドだと思ったから、『あ、知ってる』と思って。それから少ししてライブに誘ってもらって、音楽がかっこいいのはもちろん、ステージの魅せ方とかも含めて、音楽を単に音楽としてだけで捉えていないバンドで、それがコンセプチュアルに成立していることがすごいと思いました」と評している[97]

池田貴史(レキシ)はatagiのソウルミュージックを感じさせる歌声を絶賛しており、「ダンサンブルな雰囲気がatagiくんに歌ってもらったらぴったりなんじゃないか」という作曲の過程で生まれた着想から、自身の楽曲「たぶんMaybe明治 feat. あ、たぎれんたろう」のゲストボーカルとしてatagiに本楽曲への参加を依頼している。また、Awesome City Clubの楽曲からも刺激を受けながら本楽曲を制作したと話している。加えて、自身の声の質感とatagiの声の質感が似ていることに気づき、1フレーズずつ交互に掛け合いで歌うという手法を取ったと本楽曲を解説している[98][99]

真部脩一集団行動Vampillia、進行方向別通行区分、元・相対性理論など)はatagiとの対談の中でAwesome City Clubの「架空の街のサウンドトラック」という音楽性と自身の志向する音楽性にとても近いものを感じると公言しており、Awesome City Clubが提示するサウンドは空想的な街を描きながらとても洗練されていると評している。加えて、真部はポップスにおいて身体性は必要無いという考えを持っていたが、Awesome City Clubのライブに来るお客さんはそれぞれが押し付け合うことなく個人個人に合ったライブの楽しみ方をしており、その中には自然と踊ったり、自然と身体がリズムに乗っているような形でライブを楽しんでいる人も含まれていたことが強く記憶に残ったとACCのライブを初めて観た時の印象を話し、このライブを観たことで自身の考え方が変化したと話している。真部は自身のバンド・集団行動初の自主企画対バンライブ『集団行動の会談公演』のゲストとしてACCに参加を依頼したこともある[100][101]

Awesome City Clubの楽曲である「アンビバレンス」や「tamayura」の編曲作業に参加したESME MORIはレコーディングやミックス作業や日常の会話において、オーサムとは共通の言語が沢山あると感じることが多いと話している。また、「atagiさんは高音が素晴らしいが、ある楽曲に関してはあえて低音を強調して歌ってみて欲しい」などチャレンジングな提案をしたあとにatagiからデモが返ってくるとすごくいいメロディが乗っていたりするなど「ここをこうしたらかっこよくなる」というようなやりとりが自然にできるため、オーサムのメンバーと自身の世代的な近さも相まって、オーサムとの出会いは人生の中でも大きな出来事だったと話している[102]

mikako(Nagie Lane)はAwesome City Clubの楽曲に共通する特徴としてatagiとPORINによる「声の鳴りの良さ」やたとえ洋楽色の強いメロディ、譜割りの楽曲であっても自然と日本語を嵌め込んでいけるセンスを挙げ、日本語の歌詞の中に英語が入ってきても歌の流れが止まらない日本語と英語がシームレスなボーカリゼーションが素晴らしいと評している。また、ツインボーカルを選択している楽曲において、コーラスのハモリ方や主旋律の入れ替わり方がとても特殊であり、予想もしないタイミングでオクターブユニゾンが差し込まれるなど、ポップスを追求しながらも類を見ない個性的な音楽性をしていると評されている[83][82]

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エピソード

要約
視点

バンド名については「個人の集合体」というニュアンスを込めてマツザカが「Club」という単語を最初に選定。そこから飲食店にメンバーで集まり話し合う過程から出てきた「Awesome」という単語や、「架空の街のサウンドトラックを作る」というバンドのコンセプトにちなんだ「City」という単語を組み合わせて命名に至った。また、「Awesome City Club」の他に有力な候補として挙げられていたバンド名は「ちゃんぽんず」だった。結成当初にサポートメンバーとしてバンド活動を手伝ってくれていたPORINが正式加入してからしばらくして行われたインタビューの中でatagiは「みんなこれまで他のバンドでも音楽活動をしてきて、しっかり食えてきたわけじゃないんです。お互いの足りていない部分を補いあって、助け合って、みんなで(本バンドを)ここまで持っていったんですよね」と音楽活動を通して感じたAwesome City Clubというバンドの印象について話している[13][10][9][1]

2015年1月15日にTSUTAYA O-nestで開催された「Awesome Talks -vol.0-」を第1回目として以降、定期的に自主企画イベント「Awesome Talks」を開催している。本イベントではAwesome City Clubが敬愛していたり、交流のあるミュージシャンやバンド、DJにゲストとして参加してもらうことが恒例となっており、過去にはAPOGEEthe band apartシンリズムYogee New WavesOGRE YOU ASSHOLE髭(HiGE)木下理樹ART-SCHOOL)、吉田ヨウヘイgroup、iriMom吉澤嘉代子といったミュージシャン、バンドと共演している[103][104][105][106]

2017年、Awesome City Clubの楽曲の作曲面を担当しているatagiはバンドが4枚目のアルバムをリリースしたあと、メンバー個人個人がそれぞれバンドについて感じていることのあまりの噛み合わなさにバンドとしての限界を感じ、『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO』の出演後、メンバーに脱退の意思を伝えるつもりだった。また、リードギターのモリシーもatagiがバンドからの脱退を考えていた時期とちょうど同じ頃にバンドを脱退しようとしていたことがあるとのちのインタビューの中で明かしている[8]。しかし、『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO』出演時のライブがバンドとしてあまりにもベストなパフォーマンスとなったことをきっかけに、そこからメンバー同士で今まで以上に深く話し合う場を設け、正直な気持ちをお互いに吐露するようになった。PORINはインタビューの中で「『RISING SUN ROCK FESTIVAL 』のときは、atagiの話をチラッとだけは聞いていたので、みんなかなり必死だったというか、『ここでいいライブしなきゃ、このバンドは終わる』くらいのつもりだったんですよ。だから、ああいうベストなライブになったんだと思います」とこのライブがバンドとしてのターニングポイントになったと振り返っている[71]

「GOLD」という楽曲は2014年にフジロックフェスティバルのグリーン・ステージに出演していたアーケイド・ファイアのライブから刺激を受けて制作された。その後、Awesome City Clubは2018年にレッド・マーキーでライブを行いフジロックへ初出演し、2021年には2014年のアーケイド・ファイアが立っていたステージであるグリーン・ステージにてライブを行っている[45]。本楽曲はラジオ番組SPITZ 草野マサムネのロック大陸漫遊記』(TOKYO FM)内でパーソナリティ草野マサムネスピッツ)におすすめの楽曲として選曲してもらったことがある[107]

atagi、PORIN、マツザカが同じ音楽スタジオで働いていた頃、なぜか職場の休憩時間に放送されていた『3年B組金八先生』を他の同僚も交えて一緒に観ていたというエピソードがある[13]。また、その音楽スタジオやライブハウスでatagiが働いていた頃に出会った当時音楽活動をしていた友人が今は別の業界で働いており、お互い30代後半になったタイミングでその友人が企画立案した仕事に声をかけてもらうなど、昔の仕事仲間や音楽仲間との縁が思わぬ形で繋がることがあると話している[108]

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ディスコグラフィ

要約
視点
概要 リリースリスト, ↙スタジオ・アルバム ...

シングル

限定シングル

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配信限定シングル

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EP

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アルバム

オリジナル・アルバム

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デジタル・アルバム

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コレクション・アルバム

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ベスト・アルバム

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ライブ・アルバム

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デモ音源集

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参加作品

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映像作品

DVD

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ミュージックビデオ

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タイアップ一覧

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主なライブ

要約
視点

単独ライブ

さらに見る 日程, ツアータイトル ...

自主企画

  • 2015年01月15日 - Awesome Talks -vol.0-(出演:Sugar's CampaignYogee New Waves、DJタイラダイスケ)会場は渋谷TSUTAYA O-nest

※会場の装飾とBGM選曲をPORINが手掛け、特別メニューとして販売されたオリジナルカレーの監修をユキエが担当した。

  • 2015年04月03日 - Awesome Talks -vol.1-(出演:吉田ヨウヘイgroup、髭(HiGE)、DJ木下理樹)会場は渋谷WWW

※来場者に専用の携帯アプリにより新曲「It’s So Fine」の視聴が可能となるバーチャル7inchコースターが配布された。ライブ中の演出はリアルタイムで複数のスノードームをスクリーンに投影するもので、フェス・イベントクリエイターの森正志(THE FOREST)が手掛けた。

  • 2015年08月21日 - Awesome Talks -vol.2-(出演:GREAT3group inou、DJサイトウ”JxJx”ジュン)会場は渋谷WWW

※ライブ本編では、イベント開催時点で未発売のアルバム『Awesome City Tracks2』が収録順通りに再現された。来場者に専用の携帯アプリにより「Pray」の視聴が可能となるバーチャル7inchコースターが配布された。ライブ中の演出はステージ後方の大型スクリーンおよび五つの立札型スクリーンに映像を投影するもので、Awesome Cityの風景や物語を、窓枠や絵画のように切り取って、曲の魅力を一つのイメージと供になぞっていくというコンセプトをもとにフェス・イベントクリエイターの森正志(THE FOREST)が手掛けた。

※会場では、ロビー、エントランスにおいて、Awesome City Clubにまつわる人々が提供した物品によるギャラリー風の展示を実施した。来場者に専用の携帯アプリにより新曲「Vampire」の視聴が可能となるバーチャル7inchコースターが配布された。

※ステージセットは、UFO、ポテトフライ、ヤシの木などがモニュメント風に乱立する、マツザカタクミ曰く「flaming lipsよろしくなサイケなステージ」となっており、フェス・イベントクリエイターの森正志が手掛けた。来場者に専用の携帯アプリにより新曲「今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる」の視聴が可能となるバーチャル7inchコースターが配布された。

  • 2016年11月24日 - Awesome Talks -vol.6-(出演:never young beach)会場は渋谷TSUTAYA O-EAST

※ステージセットには、Awesome Talks -vol.5のものに加え、巨大な灯篭、巨大化する観音像などが加わった。

  • 2016年12月8日 - porinroom(出演:内田万里(ふくろうず)、Alec(HAPPY)、DJ TOMMY)会場は渋谷HOME

※PORIN単独の自主企画。PORINの弾き語りでは、映画『ヴァージン・スーサイズ』の映像をバックに映写する演出が行われた。DJのTOMMYは、たこ焼きを作りながらDJを行なった。

  • 2017年08月24日 - Awesome Talks vol.9(出演:iri))会場はLIQUIDROOM

インストアイベント

  • 2015年04月18日 -『Awesome City Tracks』発売記念アコースティックミニライブ&サイン会 タワーレコード難波店 5Fイベントスペース
  • 2015年04月19日 -『Awesome City Tracks』発売記念アコースティックミニライブ&サイン会 タワーレコード名古屋パルコ店 店内イベントスペース
  • 2015年04月29日 -『Awesome City Tracks』発売記念アコースティックライブ&サイン会 タワーレコード渋谷店1Fイベントスペース
  • 2015年09月26日 -2nd Album『Awesome City Tracks 2』リリース記念ミニライブ タワーレコード渋谷店 B1F「CUTUP STUDIO」
  • 2015年10月04日 -2nd Album『Awesome City Tracks 2』リリース記念イベント「アコースティックミニライブ&ジャケットサイン会」タワーレコード新宿店7Fイベントスペース
  • 2015年10月23日 -2nd Album『Awesome City Tracks 2』リリース記念イベント「アコースティックミニライブ&ジャケットサイン会」タワーレコード 名古屋パルコ店 店内イベントスペース
  • 2015年10月25日 -2nd Album『Awesome City Tracks 2』リリース記念イベント「アコースティックミニライブ」タワーレコード梅田NU茶屋町店イベントスペース
  • 2016年06月22日 -3rd Album『Awesome City Tracks 3』リリース記念イベント「アコースティックミニライブ&ジャケットサイン会」タワーレコード新宿店 7Fイベントスペース※ライブの模様がUstreamにて生配信された。
  • 2016年06月24日 –3rd Album『Awesome City Tracks 3』リリース記念イベント「アコースティックミニライブ&ジャケットサイン会」タワーレコード梅田NU茶屋町店イベントスペース
  • 2016年07月01日 –3rd Album『Awesome City Tracks 3』リリース記念ミニライブ タワーレコード渋谷店 B1F「CUTUP STUDIO」
  • 2016年07月15日 –3rd Album『Awesome City Tracks 3』リリース記念イベント「アコースティックミニライブ&ジャケットサイン会」タワーレコード 名古屋パルコ店 店内イベントスペース

主な出演イベント

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出演

テレビドラマ

テレビ番組

映画

ラジオ

NHK紅白歌合戦出場歴

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脚注

外部リンク

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