ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 (英 : Sony Mobile Communications Inc. 、略:SOMC)は、かつて存在した日本 の通信機器 メーカー。スマートフォン の「Xperia 」シリーズなどを主力とした。
2001年 に日本の大手電機メーカー・ソニー (現・ソニーグループ )と、スウェーデン の通信機器メーカー・エリクソン (本社ストックホルム )との合弁企業、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (Sony Ericsson Mobile Communications、略称SEMC)として発足した。2001年の設立時は、本社は英国 ・ロンドン (登記上の本店はスウェーデン ・ルンド )に置かれていたが、2011年末にルンドに移転、2012年にはエリクソンの出資分をソニーが引き受けてソニーの完全子会社となった後、東京都 港区 に移管した[2] 。2015年に本社を品川駅 港南口にあるWビルから、品川シーサイド に移転した。
2021年4月1日をもってソニーのエレクトロニクス事業をソニー株式会社(同日付でソニーグループに商号を変更)から吸収分割により譲受、併せてソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ 株式会社、ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ 株式会社、ソニーエレクトロニクス 株式会社を吸収合併 し、(2代目)ソニー株式会社 に商号変更した。現在の本社は東京都港区のソニーシティ となっている。
本項目では「ソニーモバイルコミュニケーションズ」時代を含めたソニーの移動体通信事業について記すと共に、2013年から2020年まで日本国内向けの事業を担っていたソニーモバイルコミュニケーションズジャパン株式会社 の事業展開についても記述する[3] 。なおソニーモバイルコミュニケーションズジャパンは、2020年4月1日にソニーモバイルコミュニケーションズへ吸収合併 されている。
ソニーの携帯電話は高いデザイン性を特色としていたものの、後発で市場シェアも低かった。ソニーは単独では生き残れないと判断し、同じく端末世界最大手のノキア (フィンランド )の攻勢で端末事業が苦境にあったエリクソン (スウェーデン)との合弁事業 の道を選んだ。
ソニー・エリクソン誕生後、ソニーの代表的なブランドであるウォークマン (オーディオプレーヤー)、サイバーショット (デジタルカメラ)、ブラビア (液晶テレビ)などを冠した、特徴的なフィーチャーフォン 端末を出して好評を得て、近年はスマートフォン の「Xperia (エクスペリア)」シリーズを主力としている。
主要モデルであるXperiaシリーズは多機種展開され、エントリーモデル、ミドルグレードモデル、HDディスプレイを採用したハイエンドモデル、ゲーム機 と一体化しスライド式のゲームコントローラーを備えたモデル、キーボード 搭載モデル、ミニサイズやスリム・軽量化モデル、スポーツ やアウトドア 用途を想定しハンマー で叩いても割れないタフネスモデルなど多岐に及んだ。また2017年には、独自の音声応答のAIを搭載したXperia Earや、Xperia Helloといった、携帯電話以外の通信端末なども発表された。
2018年度は、前年度比で記録的な販売不振となったことを受け、海外市場からの大幅撤退やコスト削減に追われている。ソニー・エリクソン発足時に転籍させた社員らを再度本社に転籍させる管理費削減、ルンド拠点のリストラや、ヨーロッパのマーケティング部門の本社(ソニーヨーロッパ)への移管などを通じて、2020年度の黒字化を目指す事業再構築を進めている。
エリクソンとの合弁解消とソニー完全子会社化
一定のブランド力を確立したソニー・エリクソンも、金融危機や携帯電話の低価格化、さらにはスマートフォンの普及により、厳しい競争環境の変化にさらされた。特にスマートフォンの普及により、端末のみならず、コンテンツやデザインによる競争が激化したことで、世界中の通信インフラに強みを持つエリクソンとしては、携帯電話事業から撤退し、本業の通信インフラに経営資源を集中することになった[4] 。一方、ソニーは、厳しいスマートフォン競争の中で、ソニーが持つ他事業との連携並びにソニーグループ全体の意思疎通を迅速なものとするためには、携帯電話事業を単独で保有する決断をした[5] 。結果的に、ソニーとエリクソンは携帯電話事業の合弁を解消することで合意し、2012年にソニーが、エリクソンの持つソニー・エリクソンの株式を買い取ることで、ソニー・エリクソンを100%子会社化し、社名を「ソニーモバイルコミュニケーションズ」とした。
One SONY連携
完全子会社後は、ソニーグループとの意思疎通を迅速化し、Xperiaと、ソニー本体及び系列会社の製品であるSony Tablet 、ブラビア 、カメラの「α シリーズ」、あるいは本社のエージェント技術などとの連携をしており、MWC やIFA での新製品アナウンスコメントにも、毎年グループ技術の活用が謳われている。
2012年8月に発表された、タブレット端末 の「Xperia Tablet S」を発表した。これまで同社タブレットは「Sony Tablet 」として展開してきたが、新モデルからはスマートフォンと共通のブランドを冠した「Xperia Tablet」となる[6] 。
2019年夏に国内販売がされた「Xperia 1」では、映像クリエイターにも使ってもらえることを狙い、カメラとディスプレイに厚木事業所の業務機器の技術が反映されている。
シンボルマークとロゴ
ソニー・エリクソン誕生時は、ソニーのものともエリクソンのものとも異なる、独自デザインのシンボルマークが採用され、その下に「Sony Ericsson」のロゴ が配された。
コンセプト・キーワードは「Liquid Identity」と「Another Me」の2つ。細胞をイメージし、親会社である Sony の S、Ericsson の E をシンボル化した銀色の外殻が、内側の緑色に光る「生命体」を包みこむデザインがソニークリエイティブセンターによって作成された。まるで細胞のように有機的に活動し続ける様を表現する[7] 。光ったり動いたりする「核」も存在し、ネットや映像媒体で使用され、より表現力の高いものとした。
なお、ソニーモバイルコミュニケーションズ移行後は「SONY 」ロゴで、製品にはSONYあるいは「XPERIA 」ロゴがプリントされている。2012年末発売の端末(ドコモ端末ではSO-05D まで)にはシンボルマークが残っていた。
世界シェア
フィーチャーフォン時代から2010年代の半ばまでは、携帯機器メーカーでは世界トップ10に入る主要メーカーであり、例えば2007年のウォークマン携帯は、2007年第1四半期だけで1890万台販売し、「音楽携帯をリード」(同社CEOマイルス・フリント)していた。XPERIAを柱としてからも存在感はあり、2013年度には3910万台で、サムスン やApple 、LG電子 などと張り合う存在だった。2014年度には1兆4,102億円の売上を誇っていた。
しかし、廉価版市場を中心に中国メーカーの飛躍がめざましく、世界市場では2021年第2四半期においてサムスン (19%)、シャオミ (17%)、Apple (14%)、OPPO 、VIVO の順でソニーを含む日本メーカーが太刀打ち出来ない状況にある[8] 。現状でソニーの世界シェアは1%にも満たない[9] 。
又、国内市場においても、2020年携帯電話出荷台数実績でApple、シャープ 、サムスン、FCNT (富士通 スマホ後継)、京セラ に次ぐ第6位(スマートフォンに限定した場合はApple、シャープ、サムスンに次ぐ第4位)にまでシェアを落としている[10] 。
本社・拠点
以下の都市に本社、地域・開発・販売・製造拠点を置いている[11] 。
本社 東京 - 日本 (グローバル本社)
リージョナル・オフィス
2001年10月1日 - ソニーとエリクソンが携帯事業の合併会社、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズを共同で設立。本社はロンドン、登記上の本店はルンドに置かれた。社長は井原勝美、マイルス・フリント、小宮山英樹とソニー出身者が続いたが、2009年10月15日にエリクソン出身のバート・ノルドベリと交代。
2011年10月27日 - ソニーはエリクソンの保有するソニー・エリクソンの50%分の株式を10億5,000万ユーロ (当時の日本円で約1,123億円)の現金で取得。ソニー・エリクソンはソニーの完全子会社となった。
2011年末 - 本社をそれまでのロンドンからスウェーデン・ルンドに移管。
2012年2月15日 - 両社の取締役会での承認や各国において必要とされる政府当局または監督官庁の承認を得た上で株式移転が行われ、ソニー・エリクソンはソニーの完全子会社となった[13] 。なお、ソニーとエリクソンは合弁解消後もワイヤレス分野での協業を継続するとしている。
2012年3月8日 - 親会社の商号変更に追随するかたちで現社名の「ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社」 に変更。
2012年10月1日 - 本社をルンドから東京 に移管する。東京にグローバルの本社機能が移管され、開発拠点機能、日本市場向けのセールスマーケティング機能を担う。ルンドはリストラなどを行った上で、引き続き重要なソフトウエア開発拠点などとして維持[14] 。ただし本社がロンドンの時代と同じく、登記上の本店はスウェーデンに残された[15] 。
2013年1月7日 - 本社を東京へ完全に移管。日本国内通信事業者向けの事業を担う法人としてソニーモバイルコミュニケーションズ出資の完全子会社「ソニーモバイルコミュニケーションズジャパン」を設立。
2015年 - 本社を楽天本社移転跡地の品川シーサイドTSタワーに移転。
2016年 3月1日 - So-net 事業を主管するソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社(SNC)を子会社化。
2020年 4月1日 - ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社が、ソニーモバイルコミュニケーションズジャパン株式会社を吸収合併[18] 。
欧州・アジア向け機種のうち主なものをとりあげる。一部ではあるが、日本国内の海外携帯電話販売店にて販売されている。
モデル名先頭の英字の意味はおおむね以下の通り。
C - Cyber-shot 携帯(2008年に新たにカテゴライズされた)
D - T-Mobile 向けモデル
F - Vodafone 向けモデル
G - コンパクトタッチスクリーン(2008年に新たにカテゴライズされた)
J - ストレート(ローエンド )
K - ストレート(ハイエンド )・Cyber-shot携帯(〜2008年)
M - UIQ スマートフォン
P - ビジネス向けUIQ スマートフォン
R - AM/FMラジオ搭載モデル
S - 回転型もしくはスライド型のファッション、カメラ重視モデル
T - ストレート(旧機種)
TM - T-Mobile USA向けモデル
U - エンターテイメント重視モデル
V - Vodafone向けモデル
W - ウォークマン 携帯
X - コンバージェンス・Xperia シリーズ(2008年に新たにカテゴライズされた)
Z - 折りたたみ型のデザイン重視モデル
なお、末尾の英小文字は販売地域の違いを表している。i は全世界向け(international )、a はアメリカ州 向け、c は中国大陸 向けである。
スマートフォン
P990i
M600 SymbianOS v9.1、UIQ 3.0を採用。2006年2月に発売開始。通信方式はUMTSとGSM。タッチパネルとシーソー型のQWERTYキーパッド搭載(キーの数は20個)。Bluetoothと赤外線に対応しているが無線LANには対応していない。カメラ機能は搭載されていない。メモリースティックマイクロ(M2)スロットを備える。
P800 SymbianOS/UIQプラットフォームを採用したスマートフォン。タッチパネルとフリップ型のキーパッド、メモリースティックDuoスロットを備える。
P900 P800の後継機。動画撮影可能。
P910 P900の後継機。フリップの裏にフルキーボードを備える。P990、P1と共に、BlackBerryコネクトというBlackBerry クライアントソフトを利用できる。
P990 P910の後継機。Symbian 9.1、UIQ 3とUMTSを採用したPシリーズ機種。2006年 8月 に発売。
P1 P990の後継機。2007年発売。Symbian OS v9.1、UIQ 3.1。通信方式はUMTSとGSM。M600と同様にタッチパネルとシーソー型のQWERTYキーパッドを搭載。Bluetoothと赤外線に加え無線LAN に対応。
XPERIA X1 Sony Ericsson初のWindows Mobile 機。台湾のHTC 社のOEM製品。独自UI 「XPERIAパネル」を搭載。対応周波数はGSM が、850/900/1800/1900MHz。EDGE 対応。UMTS は850/900/1700/1900/2100MHz。HSDPA だけでなくHSUPA にも対応している。さらにBluetooth とGPS も搭載している。
XPERIA X2
XPERIA X5
XPERIA X10 Sony Ericsson初のAndroid 機。クアルコム のSnapdragon チップセット(プロセッサコアは1GHz動作)、384MバイトのRAMと1GバイトのROMを搭載。独自インターフェースとなる「UXプラットフォーム」を搭載している。
Xperia X10 mini Xperiaシリーズのエントリーモデルとして登場したモデルで、X10を小型化・低スペック化したモデルである。
Xperia X10 mini Pro X10 miniにキーボードを搭載したモデル。
Xperia X8 Xperiaシリーズのミドルグレードモデル。サイズもX10とX10 miniの中間に位置するモデルである。
Xperia arc X10の後継機種。アークデザインが特徴。
Xperia PLAY PlayStation Suite に対応したモデル。スライド式のゲームコントローラーを備える。
Xperia neo Vivazのデザインを継承したモデルで、arcと同様のスペックを備えたモデルである。
Xperia pro neoにキーボードを搭載したモデル。
Xperia mini X10 miniの後継機種。ディスプレイ、メモリ、プロセッサなどがスペックアップしている。
Xperia mini pro miniにキーボードを搭載したモデル。
Xperia ray スリム化軽量化したモデル。
Xperia S HDディスプレイ、を採用したハイエンドモデル。初のデュアルコアCPU、NFCを搭載。透明素材Floating Prismが特徴。
Xperia ion 米国・AT&T専用のモデル。LTEに対応。
GSM端末
J210i 低価格のトライバンド の重さわずか74gのストレート端末。
Z200 低価格のトライバンドで重さ98gのフリップ式端末で、折りたたみ式着せ替え端末。
T68i エリクソン端末のテイストを残す、背の低い小型ストレート端末。カメラはオプション。後の機種にも受け継がれる特徴的なジョイスティック を採用。Mac OS X のiSync とBluetooth にてシンクロする機能の紹介において、シンクロ先の携帯電話のモデルとなっていた。東南アジアではニセモノが出回る。
Z600 カメラ、Java 、Bluetoothを搭載。高機能トライバンド携帯。折りたたみ式着せ替え端末。大ヒットモデルとなる。
T610 premini-IIに似た外見をもつ、ソニー色の強い端末。カメラ、Java、Bluetoothを搭載。高機能トライバンド携帯。機能的にはZ600とほぼ同じ。筐体やボタンが高級テイストなT630もある。大ヒットモデルとなる。
W800i 初のウォークマン携帯 。2メガピクセルカメラ搭載。スタイリッシュなデザイン。
S700i SO505iSに似た180°回転モデル。
K790 サイバーショット携帯。3.2メガピクセルで、フラッシュも搭載。カメラ時には「Cyber-shot」と似たようなユーザーインターフェースになる。K800と機能とデザインは同じ。
C902 サイバーショット携帯。5.0メガピクセルで、タッチ・スクリーン式のパネルとなる。映画『007 慰めの報酬 』においてダニエル・クレイグ 扮するジェームス・ボンド は銀色のモデルを実際に使用している。
W-CDMA端末
W880i
Z750i ソニー・エリクソン初のUMTSとGSMクワッドバンドのデュアルモード対応端末。HSDPA にも対応している。
Z750a Z750iの基本スペックに加え、北米圏のUMTSの周波数帯に対応させたタイプ。HSDPA にも対応している。
Z1010 ソニー・エリクソン初のUMTS端末。大型の折りたたみ。
Z800i/V800 802SE発売の後にリリースされた海外版。欧州では高い評価を得ている [ 要出典 ] 。V800は欧州Vodafone向け。
K600i/V600i ストレートのUMTS / GSM端末。V600iは欧州Vodafone向け。
W900 UMTS初のウォークマン携帯。大容量内蔵メモリ・2メガピクセルAFカメラなどの特徴を持つ。
W910 スライド式のウォークマン携帯。GSM AssociationのBest Mobile Handset or Deviceを受賞した(2008年)。
W880 ウォークマン携帯。9.4mmという薄さを実現。日本では未発売だが東京で開発された。[20]
K800 世界初のサイバーショット携帯。2006年2月販売開始。3.2メガピクセルAFカメラとキセノンフラッシュを搭載。BestPic機能により1回のシャッターで9カット分自動連写しその中から好きなベストショットを保存する事が出来る。欧州を中心に大ヒットした。2007年にGSM AssociationのBest 3GSM Mobile Handset or Deviceを受賞。側面左側にメモリースティックマイクロ(M2)スロットを備える。3G対応以外は全てK790と同じ。2006年10月に映画007 とのコラボレーション企画として銀色モデルが発売された。
W950 Symbian OS v9.1+UIQ 3搭載。スマートフォン兼Walkman携帯。タッチスクリーンとテンキーを備える。4GBのフラッシュメモリを内蔵していて最大1000曲入れることが出来る(1曲4分、128Kbpsで換算)。また、RDS 搭載FMラジオ、RSS 対応Opera 8.0搭載。Bluetooth がA2DPに対応しているのでBluetoothヘッドホンで音楽を聴くことも可能である。
Bluetoothアクセサリー
型番は全世界共通である。以下の商品は日本でも販売されている。
MH1 Xperia向けマイク付きステレオヘッドセット(Sony Ericsson Store限定)
DK300 Xperia PLAY専用マルチメディアドック(Sony Ericsson Store限定)
MW600 ワイヤレスステレオヘッドセット
LiveView MN800 Xperia向けマイクロディスプレイ(Sony Ericsson Store限定)
MS430 メディアスピーカースタンド(Sony Ericsson Store限定)
VH410 ワイヤレスヘッドセット
XPERIA Play(SO-01D)
XPERIA arc(SO-01C)
XPERIA(SO-01B)
SO906i
SO905i
SO903i
SO902iWP+
SO505i
2020年3月31日まで、日本向け事業はソニーモバイルコミュニケーションズジャパン株式会社 (Sony Mobile Communications Japan, Inc. )が担ってきた。略称はSOMC(J) 。ソニーモバイルコミュニケーションズの100%子会社(ソニーの孫会社)である。本社は東京都 港区 (ソニーモバイルコミュニケーションズと同じ)。横須賀リサーチパーク にソニー本社と共同で研究施設を持つ。
元々ソニー・エリクソン時代の日本法人は、グローバル本社の子会社ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 として設立された会社で、2012年3月8日付をもって、親会社の商号変更に追随する形でソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 に商号変更し[21] 、2012年10月に日本法人にグローバル本社機能が移管されて経営統合された[14] 。
2013年1月7日にソニーモバイルからの分社により、主に日本市場でのキャリアへの営業、マーケティング、販売機能を担う法人として、ソニーモバイルコミュニケーションズジャパン株式会社が設立された。
旧エリクソン製の携帯が日本国内ではほとんど販売されていなかったこともあり、エリクソンとの合弁当初から事実上ソニーの携帯ブランドを引き継いだ形となっている。一方で、社名変更後もソニーエリクソン時代のシンボルマークは端末本体のアクセントとして継続使用されていた(後述)。
2011年冬モデルのau ブランド向け「URBANO AFFARE 」 (SOY059 を最後にフィーチャーフォン の新製品供給をやめており(NTTドコモ 向けは2010年の供給再開の時点でフィーチャーフォンから撤退。2008年夏モデルのSO706i がドコモ向けフィーチャーフォン最終機種だった。)、現在はXperia ブランドのスマートフォン・タブレット端末のみをリリースしている。
なお、ソニーはかつて第二電電 (DDI、現・KDDI )の設立に関与していたことから、携帯電話についてもDDIセルラーグループ 向けは早い時期から供給している。NTTドコモ向け端末の供給休止中も、au向け端末は継続して供給していた。
NTTドコモ 向け端末に関しては、SO503i までは「mova 」を名乗ることが出来ず「DoCoMo by Sony」として端末を供給していた。そのため、メーカーの略号は現在に至るまでアルファベット2文字で「SO」が与えられている。
旧ソニー、旧エリクソン時代を含む。
NTTドコモ
ソニー製・ドコモ向け
SO503iS
2001年 9月発売。SO503iのマイナーチェンジモデル。前作の問題点を改善したのみにとどまり、外観やスペックに劇的な変化は見られなかった。
SO210i
2001年8月発売。小型折りたたみ端末。メール検索機能を搭載。重量は80g台で、かなりの軽量。
SO210iとSO503iSから、「DoCoMo by Sony」に代わって「デジタルムーバ」を名乗るようになった。
SO503i
2001年3月発売。ソニー初のJava対応端末。予測変換 機能「POBox 」をドコモ向けとして初導入し、変換性能に磨きをかけた。当時としては珍しい大型TFT液晶を搭載して当初の人気は上々だったが、折りたたみ時にボタンが干渉して画面に傷がつく、センタージョグの耐久性が低い、ソフトウェアのバグ等のトラブルも散見された。
SO502iWM
2000年12月発売。「WM(With Music)」端末1号機。64MBのメモリースティックを同梱し、ATRAC音楽再生機能を搭載する。ドコモ向けとしては初のカラー液晶・折りたたみ。
SO502i
2000年6月発売。同社初のiモード 対応端末。当時としては秀逸な連文節変換機能を持つ。ストレート型。
SO601ps
1999年 12月発売。SO206がベースのぷりコール 対応機種。東北地区 では未提供。
SO207
1999年4月、東北地区 ・東海地区 ・関西地区 ・中国地区 のみで発売。
SO206
1998年1月発売。この機種よりショートメール に対応(ER205を除く)。
SO201
1997年 1月発売。
SO101
1996年 5月発売。
CM-D800
フルレート端末、サイドにジョグダイヤル前進となるダイヤルが付けられており、ドコモ端末では稀なローミング表示領域が液晶に存在した。
DDIセルラーグループでも同等の機種が「HD-200」として発売された。
エリクソン製・ドコモ向け
ER209i
2000年 12月発売。旧エリクソン最後のドコモ向け端末で、iモード対応端末としては最初で最後となった。
ER207
1999年11月発売。方位磁石 を装備。
ER205
1998年 9月発売。SO206より後の発売であるが、ショートメール非対応のため205が付与されている。
KDDI・沖縄セルラー電話連合(au/UQ mobile)
※ 機種名の括弧内の型番は実際の製造型番
Xperia Z1 SOL23
Xperia acro IS11S(SOI11)
G9(SOX01)
ソニー・エリクソン製・au向け
※ 機種名の括弧内の型番は実際の製造型番
URBANO AFFARE (CDMA SOY05)
2011年10月27日より順次発売。URBANOシリーズ初のWIN HIGH SPEED(EV-DO MC-Rev.A)に対応。同社におけるフィーチャーフォンの最終機種。
S007 (CDMA SO007)
2011年7月8日より順次発売。31個のLEDを搭載し、キー操作時などさまざまなシーンで明滅パターンを設定できる。WIN HIGH SPEED(EV-DO MC-Rev.A)およびWi-Fi WIN に対応。
Xperia acro IS11S (CDMA SOI11)
2011年6月24日発売。同キャリア向けでは初のISシリーズ かつXperiaブランドを冠した機種。Xperia arcをベースにワンセグや赤外線通信、FeliCaを搭載したスマートフォン。Android 2.3を搭載。SO-02Cの姉妹機。
G11 (CDMA SOX02)
2011年3月25日より順次発売。S006をベースにしたiida端末。WIN HIGH SPEED(EV-DO MC-Rev.A)およびWi-Fi WINに対応。
S006 (CDMA SO006)
2011年1月28日より順次発売。同キャリア向けCyber-Shotケータイ第4弾。タッチパネルに対応した。カメラが携帯端末では世界初1,620万画素にまでアップグレードされている。WIN HIGH SPEED(EV-DO MC-Rev.A)およびWi-Fi WINに対応。(2010年12月1日現在 Sony Ericsson調べ)
S005 (CDMA SO005)
2010年11月5日より順次発売。同キャリア向けBRAVIA Phone第3弾。前モデルのS004をベースとし、WIN HIGH SPEED(EV-DO MC-Rev.A)に対応した。
URBANO MOND (CDMA SOY04)
2010年10月23日より順次発売。URBANOシリーズとしてはこの機種より防水仕様となる。なおこの機種は同社製のKCP+ & EV-DO Rev.A対応した最終機種となった。
S004 (CDMA SO004)
2010年5月28日より順次発売。同キャリア向けBRAVIA Phone第2弾。防水仕様の筐体を採用し、4倍速ワンセグやSnapdragonでの高速処理が実現されている。
S003 (CDMA SO003)
2010年5月28日より順次発売。同キャリア向けCyber-Shotケータイ第3弾。防水仕様の筐体を採用し、カメラは1209万画素にまでアップグレードされている。
URBANO BARONE (CDMA SOY03)
2010年2月中旬発売。40代-50代のユーザーを対象とした準ハイエンド機種。
BRAVIA Phone U1 (CDMA SOY02)
2009年12月1日全国同時発売。同キャリア向けでは初のBRAVIA Phoneブランドを冠した機種であり、防水仕様。同社製のau電話機としては初のmicroSDHC メモリーカードに対応(最大16GBまで・KDDI公表)
S002 (CDMA SO002)
2009年10月30日全国同時発売。W64Sの後継機種。ワンセグチューナーを搭載した携帯電話としては世界最小を誇る(2010年1月現在の時点において)。
G9 (CDMA SOX01)
2009年4月17日全国同時発売。デザイン重視の新ブランド「iida (イーダ)」第1弾モデル。グローバルパスポートGSM & CDMA対応機種。S001ベース。
S001 (CDMA SO001・Cyber-Shotケータイ)
2009年3月19日全国同時発売。同キャリア向けCyber-Shotケータイ第2弾。同キャリア向け、および同社製の機種としては初のグローバルパスポートGSM & CDMAに対応している。
Walkman Phone, Premier3 (CDMA SOY01)
2009年2月6日より順次発売。国内向けならびに同キャリア向け「Walkman Phone,」シリーズの第2弾。
W65S (CDMA W65S・Walkman Phone, Xmini )
2008年12月23日より順次発売。音楽機能に特化した機種で、約4GB のフラッシュメモリ を搭載する。
W64S (CDMA W64S)
2008年11月1日全国同時発売。W62Sをベースにワンセグチューナーを搭載。
W63S(CDMA W63S・フルチェンケータイ re )
2008年7月4日全国同時発売。本体の外装をより本格的にチェンジできる機種。
W62S (CDMA W62S)
2008年3月21日より順次発売。同キャリア向け初の本格的なGSMローミング(グローバルパスポートGSM )対応機種。
W61S (CDMA W61S・Cyber-Shotケータイ)
2008年5月3日全国同時発売。同キャリア向けとしては初のCyber-Shotケータイ。
W54S (CDMA W54S)
2008年2月1日より順次発売。同社初のCDMA 1X EV-DO Rev.Aおよび「KCP+」対応機種。東芝 製au携帯電話W56T のOEM機種。
W53S (CDMA W53S)
2007年10月4日より順次発売。キャッチコピーは「あなたを彩る100のケータイ」。
W52S (CDMA W52S・ウォークマン ケータイ)
2007年6月19日より順次発売。ウォークマンケータイ第2弾で、メモリースティック マイクロとmicroSD の2種類の外部メモリーに対応。
W51S (CDMA W51S)
2007年2月23日より順次発売。キャッチコピーは「すべてのあなたに美しいケータイ。」。
W44S (CDMA W44S)
2006年12月8日より順次発売。キャッチコピーは「それでも、人は、ケータイと呼ぶ。」。
W43S (CDMA W43S)
2006年9月14日より順次発売。beauty×beautyをコンセプトに、“あかり”と称する背面が光るギミックを搭載。
W42S (CDMA W42S・ウォークマンケータイ)
2006年6月20日より順次発売。同社の日本向け携帯電話としては初めてウォークマンブランドをつけた。
W41S (CDMA W41S)
2006年1月27日より順次発売。auの総合音楽サービス「LISMO 」対応第1号端末。
W32S (CDMA W32S)
2005年9月16日より順次発売。WIN初の着せ替えケータイ。EZ FeliCa 対応機種第1号の1つ。
W31S (CDMA W31S)
2005年4月14日より順次発売された、CDMA 1X WIN (WIN)端末。スライド式の端末でワンプッシュスライドボタンを持つ。
W21S (CDMA W21S)
2004年7月27日より順次発売されたソニー・エリクソン初のWIN 機種。
A1404S II(CDMA A1404S II)
A1404Sのマイナーチェンジモデル。
A1404S(CDMA A1404S)
2005年1月下旬発売。FMラジオチューナー搭載機種。Style-Upパネル対応。業界初のルミナスエンジン? を搭載。
A1402S II(CDMA A1402S II)
A1402Sのマイナーチェンジモデル。
A1402S (CDMA A1402S)
2004年2月下旬発売。形はA5404Sの縮小版。
A5404S (CDMA A5404S)
2003年12月発売。ヒンジを始め、形がA5402Sに比べ大幅変更。以後のソニー・エリクソンのau機種のデザインはすべてこれが基になっている。
A5402S(CDMA A5402S)
2003年6月中旬発売。光る着せ替えモデル。(au:ソニー・エリクソン)回転型カメラはこれで終わり。au初のQVGA液晶搭載。しかしそれにも関わらずフォントがQVGA仕様に作られていないため、文字はそれ程見やすくない。
A1301S (CDMA A1301S)
2003年3月下旬発売。着うた ・ムービーメール対応。A3014Sにカメラをつけたようなデザイン。
A1101S(CDMA A1101S)
2002年11月上旬発売。同社初のアンテナ内蔵型モデル。背面がかなり派手に光る。このモデルから、メインディスプレイで常時時計表示になる。
A3014S(CDMA A3014S)
2002年6月上旬発売。同社初のCDMA 1X ・GPS ・EZアプリ (Java) (当時の名称はezplus)対応モデル。デザインはC1002Sにサブディスプレイがついたような感じ。
C1002S (CDMA C1002S)
2001年12月22日出荷開始。着せ替えモデル。同社最後のcdmaOne モデル。日本におけるソニー・エリクソンブランド第一号商品。
ソニー製・au向け
C404S DIVA
※ 機種名の括弧内の型番は実際の製造型番
C413S (CDMA C413S)
2001年6月下旬出荷開始。携帯電話初のBluetooth内蔵モデル。
C406S(CDMA C406S)
2000年12月26日発売。初めて「着せ替え」を採用したモデル。予測変換 機能『POBox 』もこの機種より搭載。また、タカラ(現・タカラトミー) がこの機種をベースに筐体 や待ち受け画面、ストラップにスヌーピー をデザインした『スヌーピーフォン』を5000台限定で発売すると発表したが諸々の事情で中止となった。
C404S (CDMA C404S・DIVA)
2000年11月20日発売。64MBのメモリースティックを同梱し、ATRAC音楽再生機能を搭載する。この機種よりメールシステムがEZweb @mailになる。この他、メモリースティック同梱を省いたDIVAライト が2001年5月に発売。型番、機能、メモリースティック以外の同梱物は同じである。
C305S(CDMA C305S)
PacketOne対応。4階調モノクロ液晶搭載。デュアルジョグ(サイド&スティック)搭載。IDO・DDIセルラー バージョンはカラーバリエーションがシルバー・グレー・パープルで、auバージョンは透明感のあるブルーとピンクだった。
C101S(CDMA C101S)
初のcdmaOneシングルモード携帯電話。メールはCメールのみ。サイドジョグ搭載。ディスプレイがやや特殊で、バックライト が点灯すると文字が見難くなってしまう。
デジタルミニモ511G
IDO PDC時代の携帯電話。プチメール に対応。サイドジョグ搭載。DDIセルラーグループでも同等の機種が「HD-50S」として発売された。
UQ mobile向け
SOV44(Xperia 8 Lite)
2020年12月11日発売。SOV42-uの廉価版。
SOV42-u (Xperia 8 )
2019年10月25日発売。SOV42のSIMフリーモデル。
TU-KAブランド
ソニー単独時代に供給する。
TH291
1999年1月発売。
TH281
TH271
TH261
TH251
1995年6月発売。
TH241
デジタルツーカー
ソニー単独時代に供給し、ツーカー仕様の端末がベース。
タイプSO4 (TH291ベース)
タイプSO3 (TH281ベース)
タイプSO2 (TH271ベース)
Wi-Fiモデル
Sony Xperia Z2 tablet
2014年5月31日発売。ソニーストア ・アマゾン などの取り扱い。
Sony Xperia Z3 tablet compact
2014年11月7日発売。ソニーストア ・アマゾン などの取り扱い。
Sony Xperia Z4 tablet
2015年6月19日発売。ソニーストア ・アマゾン などの取り扱い。
注釈
ただしハイレゾ音源を再生する場合、それに対応したUSBホストケーブル(別売)、およびUSB入力対応D/Aコンバーター (別売)、ヘッドホン(別売)、あるいはスピーカー(別売)などが必要となる。
ちなみに2013年夏モデルよりCDMA、LTEに関わらず実際の製造型番に「CDMA ××L××」「CDMA ××X××」「CDMA ××Y××」と表記しなくてもよい新製造型番ルールに変更された。
出典
第21期決算公告、2021年(令和3年)6月23日付「官報」(号外第141号)158頁。
ケータイWatch「ソニーモバイルがリストラ策発表、本社機能は東京に」(2012/8/23 18:18)