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いつか、無重力の宙で
2025年の日本のテレビドラマ ウィキペディアから
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『いつか、無重力の宙で』(いつか、むじゅうりょくのそらで)は、2025年9月8日からNHK総合の「夜ドラ」枠で放送中のテレビドラマ。脚本家・武田雄樹のオリジナル脚本で、主演は木竜麻生[1]。
平凡な人生を生きている30代の女性たちが、かつて高校の天文部で語り合っていた宇宙への夢と再び向き合い、二度目の青春の日々へと進み始める様子を通じて、その喜びや葛藤を描く作品である[2]。
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製作
要約
視点
本作は、30代女性が日々の仕事の中で夢を再び追いかける姿を描くことを意図して企画された[3]。プロデューサーの南野彩子によれば、従来の30代女性を主人公としたドラマは、結婚や出産、キャリアといった既存のテーマに偏りがちであり、「好きなことに挑戦する30代女性」を描く作品は少ないと感じたことが企画の背景にあるという[3]。南野は、主人公たちが互いに自信を与え合いながら困難に挑む姿を描くことで、視聴者自身も前向きな気持ちになれるヒロイン像を目指したと述べている[3]。
演出の佐藤玲衣もまた、自身と同世代の登場人物たちのように「周囲の期待や環境に流される中で、本当にやりたいことが分からなくなる瞬間」を経験しており、その感覚を作品で表現することで、主人公たちがかつて抱いた「この人がいれば何でもできるかもしれない」という思いを取り戻す姿を描きたかったと語っている[3]。佐藤は、主演の木竜と森田が等身大の演技で役を体現してくれたことを高く評価している[3]。
タイトルの『いつか、無重力の宙で』には「大人になることで感じる重力から解放されたい」との思いが込められている[4]。
宇宙に関する描写
放送時期の2025年は、NHKが放送開始から100年の節目を迎えることから、「放送100年 NHK 宇宙・未来プロジェクト」として「宇宙・未来」をテーマに掲げている。本作は、このプロジェクトの一環として、宇宙を題材として放送される番組の一つである[5]。
演出の佐藤は2023年、アメリカの有人宇宙飛行計画であるアルテミス計画により、近い将来、女性の宇宙飛行士が月面に降り立つ可能性を知った。それをきっかけに、民間の人工衛星開発団体であるリーマンサット・プロジェクトと出会い、一般の人々が人工衛星を作り、宇宙へ打ち上げるという趣旨にドラマ性を感じ、本作の世界観が形作られた[4]。
人工衛星の製作の描写には、実際に人工衛星の開発に携わっている大学研究者や取材先の技術者たちが協力し、彼らの製作・開発のプロセスが取り入れられた[4][6] 。作中で製作された超小型人工衛星は、NHK大阪放送局一階に展示されている[7]。
主要人物の高校時代は2008年から2010年に設定されており、2009年の皆既日食など、当時の天文ニュースが脚本に織り込まれている[4]。また、月を象徴的に扱った描写、アポロ計画の宇宙飛行士にまつわる会話、NASAの実写写真、人工衛星の開発パーツを用いた小道具、放送のオープニングでは和文のモールスが流れるなど、作中の随所に宇宙の要素が散りばめられている[4]。
撮影
撮影は2025年5月から関西近郊で行われた[8]。
主人公たちが青春時代を過ごした土地は大阪府池田市と設定されており[9]、実際に天体観測に用いられている池田市の茶臼山古墳公園が、主人公たちが天体観測や国際宇宙ステーションを観測するシーンのロケ地として用いられた[4]。
このほか、猪名川河川敷や大阪府立渋谷高等学校など池田市内の各所[10]、大阪市立科学館[11]が飛鳥とひかりが訪れたプラネタリウムとして、堺市の大阪公立大学中百舌鳥キャンパス[12]や神戸学院大学[13]が和泉教授の研究室のある大学として、ロケ地に用いられた。
ロケ地に関連して、30名を超える大阪府立渋谷高等学校の生徒[14]や、大阪公立大学の小型宇宙機システムセンター所属の学生がエキストラとしてドラマに出演している[12]。
主人公たち4人が集まる天文部の部室には、星や宇宙をモチーフとした小道具が随所に飾られ、まるで秘密基地のような雰囲気が演出されている[4]。
また、4人が定期的に訪れるファミリーレストランも、照明を惑星を思わせる球体にするなど、宇宙を意識したインテリアで統一されている[4]。
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あらすじ
2023年、広告代理店の大阪支社に勤務する望月飛鳥は、高校時代に天文部の仲間たちと「一緒に宇宙へ行こう」と約束し合ったものの、仕事に忙殺され本当にやりたいことを見失いつつあった[15][16][17]。
そんなある日、飛鳥のもとに、天文部の仲間だった日比野ひかりが13年ぶりに姿を現す[16]。ひかりは現在でも宇宙への夢を追いかけていたが、宇宙飛行士選抜試験の直前に、その夢に破れたことを明かす[16]。落ち込むひかりに対し、飛鳥は新たに宇宙を目指す手段として超小型の人工衛星を打ち上げることを提案する[8]。飛鳥は天文部の仲間であった水原周、木内春子にも呼びかけて、人工衛星の製作に取り組み始める[16]。
しかし知識も資金もなく宇宙への道は遠く、行きつけのレストランの店員の金澤彗からも呆れられる[16][18]。それでも4人は、高校時代の友情を再び確かめ合い、かつての自分たちの夢に背中を押される形で再び宇宙を目指し、二度目の青春の日々へと進み始める[8][19]。
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キャスト
要約
視点
主要人物
元・大隅高校天文部の4人の女性たち
- 望月 飛鳥(もちづき あすか)〈30→31〉
- 演 - 木竜麻生[1](高校時代:田牧そら[20])
- 主人公[8]。広告代理店「HINODE CREATE OFFICE」デジタルマーケティング部の入社9年目のOL[20]。
- 社員代表のように扱われているが、実際には上司や部下の肩代わりで、仕事に忙殺されている[19][21]。
- 日比野 ひかり(ひびの ひかり)〈30〉
- 演 - 森田望智[1](高校時代:上坂樹里[20])
- 飛鳥の高校時代の親友[22]。周囲に惑わされることなく、常に自分の好きなことを追い続けている[17]。
- 「宇宙から地球を見る」夢を叶えるためJAXAのエンジニアとなり宇宙飛行士を目指すが、健康診断で血液のガンの再発が判明し夢を断念する。
- 水原 周(みずはら あまね)〈30〉
- 演 - 片山友希[17](高校時代:白倉碧空[20])
- 食品メーカーの営業職。自由奔放に観られがちだが、実は繊細で傷つきやすい[17]。
- 木内 晴子(きうち はるこ)〈30〉
- 演 - 伊藤万理華[17](高校時代:山下桐里[20])
- 地元の市役所に勤めるシングルマザー。堅実派だが、興味を抱いたことには熱心に突き進む一面もある[17]。
周辺人物
ゲスト
- 第1話
- 古賀(飛鳥の上司)- 行澤孝[23](2・3・5・7・9・10・13)
- 浜野 虎太郎(飛鳥の後輩)- 佐藤優太[24](5・7・9-11・13-15)
- 工藤(HINODE CREATE OFFICE 営業部) - 角真也[25](15)
- 奥田 華(飛鳥の後輩) - 鄭梨花[26](2・10・14・15)
- ニュースキャスター(14年ぶりの日本人宇宙飛行士候補を伝える) - 村田匡輝[27]
- ナレーター(天文部の宇宙飛行士選抜を伝える) - 吉田真由[28]
- 第2話
- 第3話
- 新規ゲストなし
- 第4話
- 第5話
- 第6話
- 第7話
- 新規ゲストなし
- 第8話
- 新規ゲストなし
- 第9話
- 新規ゲストなし
- 第10話
- 新規ゲストなし
- 第11話
- 山名(和泉研究室の学生) - 北野秀気(14・15)
- 川瀬(和泉研究室の学生) - 中村凜太郎[39](14・15)
- 第12話
- 第13話
- 新規ゲストなし
- 第14話
- 新規ゲストなし
- 第15話
- 新規ゲストなし
- 第16話
- 新規ゲストなし
スタッフ
エピソードリスト
注釈
- 「ニュースウオッチ9」の放送時間拡大により、通常より30分繰り下げ
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脚注
関連項目
外部リンク
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