トップQs
タイムライン
チャット
視点
鹿嶋市
茨城県の市 ウィキペディアから
Remove ads
Remove ads
概要
常陸国一宮である鹿島神宮の鳥居前町として古くから知られた。太平洋と北浦、さらにそこからつながる霞ヶ浦、利根川水系に挟まれた位置にあるため水運の要地であったが、明治時代以降は物流・旅客の中心が鉄道など陸路に移って水運が廃れ、一時は「陸の孤島」とも呼ばれた[1]。砂が多く農地としてはやせており生活は苦しかったが、上記のように湖や川が近く工業用水が豊富だったため、昭和30年代後半、南隣の神栖市にまたがって堀込式港湾である鹿島港を建設し、重工業を誘致する「鹿島開発」計画が始動[1][2]。昭和40年代以降は鹿島臨海工業地帯が形成され、鉄鋼会社や石油コンビナートが立地する工業都市となった。
特に、鹿島製鉄所を建設して、関西から関東へと進出した住友金属工業(住金)の存在感は大きく、住友金属工業蹴球団から発展したJリーグ鹿島アントラーズのホームスタジアム(カシマサッカースタジアム)やクラブハウスがあることで、関東有数の「サッカーの街」にもなった[1]。住金の合併で誕生した日本製鉄の企業城下町と形容されることもある。
現在の鹿嶋市は、1995年(平成7年)に旧鹿島郡鹿島町が同郡大野村を編入して市制を施行した自治体である[3]。合併以前は鹿島神宮や鹿島アントラーズ同様「島」の字が使われ「嶋」の字を一般に使用する習慣はなかった。合併に際し旧鹿島町は、鹿島神宮や鹿島アントラーズの知名度などを理由に合併後の市名をそのまま「鹿島市」とすることを希望していたが、既に佐賀県に鹿島市が存在しており、重複を避けるために「鹿嶋神宮」(『延喜式神名帳』における表記)にちなみ異体字の「嶋」を用いて「鹿嶋」に自治体名を改めた[4]。
この名残で、現在でも市内では鹿島アントラーズのほかにも鹿嶋市立鹿島中学校、日本製鉄東日本製鉄所鹿島地区など「鹿島」の表記が団体・施設・企業などとしてごく一般的に使われている[4]。
Remove ads
地理
要約
視点


後方の煙突群は鹿島臨海工業地帯
茨城県の南東部、東京から110km(キロメートル)東北東に位置する。東側を太平洋(鹿島灘)、西側を北浦およびそこから外浪逆浦や常陸利根川へとつながる鰐川に挟まれ、東西の幅が10kmに満たない細長い市域をもつ。そのほとんどが鹿島台地の一部にあたり、東の海面・西の湖面標高と台地部分の標高差は大きいところで40メートルほどになる[5]。また海岸部は鹿島砂丘の一部にあたり、台地ともども耕作に適した土地が少なかったことから長らく開発・発展が遅れた地域であった。こうした背景から後に「鹿島開発」と称した大規模工業開発が行われることとなり、前述のように鹿島臨海工業地帯が整備された。
生活圏としてはJR東日本鹿島線や東関東自動車道経由の高速バスなどで千葉県東部(香取市、成田市、銚子市など)方面および東京方面との交通が密であり、これらの地域との関係が深い一方で、県の中心である水戸市や、霞ヶ浦西岸の土浦市などとのつながりは、茨城県内の他地域と比べて弱い。
気候
隣接している自治体
Remove ads
歴史
要約
視点
年表
- 神武天皇元年(とされる) - 鹿島神宮の創建。
- 1489年(延徳元年) - 鹿島新當流創始者の塚原卜伝が鹿島の地で誕生。
- 1591年(天正19年) - 鹿島氏ら南方三十三館の国人たちが[7]、豊臣秀吉から常陸一国の朱印状を得た佐竹義宣に滅ぼされ、鹿行は全て佐竹領となる。
- 1602年(慶長7年) - 関ヶ原の戦いで敗れた西軍寄りの中立だった佐竹氏が久保田(現在の秋田県)に減転封となり、鹿島郡は里見義康に、行方郡は新庄直頼などに与えられた。
- 1614年(慶長19年) - 里見忠義が倉吉藩に減転封され、鹿島は天領(江戸幕府直轄地)や旗本知行地、守山藩(水戸藩連枝)の飛び地などに分割統治となる。
- 1868年(慶応4年)7月2日 - 安房上総県[8]の一部とされる(神向寺村全域と平井の一部など旧・守山藩領は松川藩のち改称で松川県の管轄)。
- 1871年12月25日(明治4年11月14日) - 廃藩置県により新治県に編入。
- 1875年(明治8年)5月7日 - 新治県が分割され、茨城県に編入。
鹿島郡鹿島町
大野村の歴史については「大野村 (茨城県鹿島郡)」の項を参照。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 鹿島郡宮中村、根三田村が合併、鹿島町発足。
- 1953年(昭和28年)5月18日 - 国道123号(現在の国道51号)と国道124号が制定。
- 1954年(昭和29年)9月15日 - 鹿島町が鹿島郡高松村・豊津村・豊郷村・波野村と新設合併し、改めて鹿島町が発足。
- 1961年(昭和36年) - 鹿島臨海工業地帯造成計画(マスタープラン)策定[9]
- 1969年(昭和44年) - 鹿島港開港、工場の操業が一部で始まる[9]。
- 1970年(昭和45年)8月20日 - 鹿島線(鹿島神宮駅〜香取駅間)が開業。
- 1985年(昭和60年)
- 3月14日 - 鹿島臨海鉄道大洗鹿島線が開業。
- 6月1日 - 新字名に神野1丁目〜4丁目(旧・宮中の一部)を設定[10]。
- 1991年(平成3年)2月14日 - 住友金属サッカー団(現・鹿島アントラーズ)のJリーグ加盟が決定。
- 1993年(平成5年)3月26日 - 茨城県立カシマサッカースタジアムが竣工。
市制施行以後
- 1995年(平成7年)9月1日 - 鹿島郡鹿島町が同郡大野村を編入。鹿嶋町と改称した[11]上で同日市制施行し[12]、鹿嶋市となる。合併により市制施行したのは平成初の事例。
- 2002年(平成14年) - 2002 FIFAワールドカップをカシマサッカースタジアムにて開催。
行政区域変遷
- 変遷の年表
- 変遷表
Remove ads
行政
歴代市長
役所
- 鹿嶋市役所 - 鹿嶋市大字平井1187-1
- 大野出張所 - 鹿嶋市大字津賀1919-1
警察
- 鹿嶋警察署
- 宮中交番、荒井駐在所、小山駐在所、津賀駐在所
消防
- 鹿島地方事務組合消防本部
- 鹿嶋消防署
- 大野消防署
国の行政機関
Remove ads
議会
議会
- 定数:20人[18]
衆議院
Remove ads
経済
第一次産業
2020年時点では第一次産業の就業人口比率は3.0%となっている。
漁業
市に面した鹿島灘では様々な海産物が獲れる。タコやヒラメなどが有名であり、特にハマグリは全国的にも知られる。
また、2019年度の漁獲量は1,422tであり、茨城県内でのシェアは0.5%となっている[19]。
農業
第二次産業

高度経済成長期に、神栖市とともに鹿島港を中心とした鹿島臨海工業地帯が造成されて以降、工業都市として発展した。日本製鉄の企業城下町となっており、市内には日本製鉄系列の企業が数多く立地している。また、工業地帯には風力発電所や火力発電所などが置かれている。
また、2020年時点では第二次産業就業人口比率は32.6%となっている。
市内に工場・事業所を置く主要企業
第三次産業
市の商業地域は、国道124号沿いや鹿嶋市役所前通りがある宮中地区・鉢形地区を中心に広がっている。ショッピングセンターチェリオを中心とし、家電量販店、ホームセンター、ディスカウントストア、書店、飲食店などロードサイド店舗が数多く並ぶ。
また、2020年時点では第三次産業就業人口比率は59.0%となっている。
- 市内にある主な商業施設
- ショッピングセンターチェリオ(イオン)
- サンポートかしま
- ヤマダデンキテックランド鹿島店
- DCMホーマック鹿嶋店
- ホームプラザナフコ 北鹿嶋店
金融
Remove ads
姉妹・友好都市
海外
地域
人口
![]() | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
鹿嶋市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 鹿嶋市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 鹿嶋市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
鹿嶋市(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
また、2020年時点での各種人口統計は以下の通りである。なお、一部の数値は四捨五入されている。
町名一覧
Remove ads
スポーツ
サッカー
鹿島アントラーズの本拠地であり、アントラーズを核に地域ぐるみでサッカーを地域おこしに活用している。Jリーグ発足以降、近年は高校サッカーにおいて、鹿島高等学校や鹿島学園高等学校などが全国高等学校サッカー選手権大会に出場(2019年度大会時点で鹿島は6回出場、鹿島学園は8回出場)するなど、鹿嶋は茨城県内サッカーの中心地になりつつあり、アントラーズには鹿島ユースチームからの生え抜きの選手も増えてきている。またアントラーズユースは鹿島学園との提携による昼型トレーニングシステム確立など、文武両面での成長を促す強化スタイルを打ち出している[20]。2002年FIFAワールドカップの開催地にも選ばれた。
- 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)
野球
- 社会人野球
- 日本製鉄鹿島硬式野球部(旧:住友金属鹿島硬式野球部)
- 鹿島レインボーズ
サーフィン
太平洋に面した鹿島灘には広範囲にわたり良質な波が絶え間なく打ち寄せ、高速道路による東京都心からのアクセスも良く、週末には東京都や埼玉県から大勢のサーファーが訪れる。平井海岸や下津海岸をはじめ、数々の良質なビーチブレイクが楽しめる事により水温が低くなる冬でも大勢のサーファーで賑う。近年ではJPSA(日本プロサーフィン連盟)主催の鉾田プロ(ロングボード)がトップサンテポイントにて開催されている。
スポーツ施設
- 茨城県立カシマサッカースタジアム
- カシマスポーツセンター
- 卜伝の郷運動公園
- 高松緑地公園
- 鹿島ハイツスポーツプラザ
- 北海浜多目的球技場
- 新浜緑地公園
教育
高等学校
中学校
- 県立
- 市立
- 私立
小学校
- 市立
- 三笠小学校
- 鹿島小学校
- 平井小学校
- 高松小学校
- 鉢形小学校
- 波野小学校
- 豊郷小学校
- 豊津小学校
- 大同東小学校
- 大同西小学校
- 中野東小学校
- 中野西小学校
文化施設
図書館
博物館
- カシマサッカーミュージアム
- 鹿嶋市どきどきセンター(国の史跡「郡家跡」などの出土品を展示)
ホール・コミュニティセンター
- 鹿嶋勤労文化会館
- 大野ふれあいセンター
- 平井コミュニティセンター
交通
要約
視点
鉄道路線
中心駅:鹿島神宮駅
東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■ 鹿島線
- 鹿島神宮駅 - 鹿島サッカースタジアム駅
- ■ 鹿島臨海鉄道
- ■ 大洗鹿島線
- 鹿島灘駅 - 鹿島大野駅 - 長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅 - 荒野台駅 - 鹿島サッカースタジアム駅 - 鹿島神宮駅
- ■ 鹿島臨港線(貨物線)
- 鹿島サッカースタジアム駅
道路
市内に高速道路はない。東関東自動車道の終点となるはずだったが、基本計画段階には行方市を経て北上するルートに変更され、潮来ICから鹿嶋市方面への計画は放棄された。
高速バス
- →「かしま号」も参照
鹿嶋市と都心方面を結ぶ高速バスは鹿島神宮駅を始発(一部はメルカリスタジアム始発)とし、鹿嶋市内、神栖市、潮来市を経由する。
鹿島神宮駅と東京駅を結ぶ「かしま号」は、都心方面への利用客や鹿島臨海工業地帯への出張客、メルカリスタジアムで開催される鹿島アントラーズの試合観戦客を中心に利用されている。時間帯により経由地が異なる(大半は、鹿島宇宙センターを経由するが、1時間に1本程度、クラブハウスを経由する便がある)。
現在、東京駅発着の高速バス路線の中では便数・利用者数が最も多いドル箱路線となっている。全路線とも、鹿島神宮駅~水郷潮来バスターミナル間の途中乗降はできない。
■…全便予約制(ただし空席があれば乗車可) ◆…交通系ICカード(Suica、PASMO)利用可
路線バス
鹿嶋市内で運行されている路線バスは、近隣の市を経由して、千葉県側の銚子駅、小見川駅、行方(麻生)方面を結ぶ路線や鹿嶋市内を循環するコミュニティバスが運行されており、全ての路線が鹿島神宮駅を経由する。
- 関東鉄道(潮来営業所・波崎車庫)
- 海岸線・利根川線(鹿島神宮駅~銚子駅間)
- 鹿行広域バス 「神宮あやめ白帆ライン」(チェリオ・イオン鹿嶋店 - 小山記念病院 - 道の駅いたこ - 水郷潮来バスターミナル(BT) - 潮来駅 - 牛堀 - 麻生庁舎。池田交通との受託運行)
- 神栖市コミュニティバス 3系統(鹿島神宮駅~小見川駅)
- 池田交通
- 鹿嶋コミュニティバス 中央線・湖岸海岸線(高松緑地公園・鹿島灘駅方面)
- 鹿行広域バス 「神宮あやめ白帆ライン」(関東鉄道との受託運行)
港湾
Remove ads
メディア
常陸鹿島テレビ中継局送信設備
→「常陸鹿島テレビ中継局」も参照
放送局
- NHK水戸放送局かしま支局
ラジオ
新聞
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
寺院・神社
- 鹿島神宮
- 法正寺
公園
- 鹿島城山公園
- 長者ヶ浜潮騒はまなす公園
レジャー
- サテライトしおさい鹿島
- 鹿島港魚釣園
- 下津海水浴場
- 平井海水浴場
祭り・イベント
出身有名人
歴史上の人物
スポーツ選手
文化人・芸能人
鹿嶋市を舞台にした作品
映画
- 甦える大地(1971年)
テレビドラマ
- 塚原卜伝(2011年、NHK BSプレミアム)
鹿嶋市にちなんだ詞
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Remove ads