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Japan Expo
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Japan Expo(ジャパン エキスポ)は、JTS Groupの主催により、2000年からフランスのパリやマルセイユ、アメリカ合衆国サンマテオなどにて開催している日本文化の総合博覧会である。
概説
漫画・アニメ・ゲーム・音楽などの大衆文化や書道・武道・茶道・折り紙などの伝統文化を含む日本の文化をテーマとしている。同人誌ブースやコスプレイベントもあるものの、実際は企業中心の展示でフランスの各漫画出版社、DVDやグッズ販売会社、大手漫画喫茶、ゲームメーカー、ビジュアル系などの日本の音楽CDの輸入会社などが出展しており、漫画家のサイン会なども催されている。他に日本文化紹介コーナーとして囲碁将棋や模擬縁日、日本の伝統スポーツや武道・書道などの体験コーナーもある。同人ブースには現地のフランス人グループの他、日本から持込で参加している人達なども見られる。
開催規模は、2013年の出展者数は世界16の国から713社(うち日本からは80社)、会期中のゲストは200名、ライブハウスでは18本のライブが行われ、ファッションショーは10回実施されるなど、大規模に開催されている[1]。2024年時点ではフランスで3番目に集客数の多いイベントとなっている[2]。
日本国政府も連携しており、外務省は2009年にジャパンエキスポを世界最大規模の日本ポップカルチャーイベントであるとして経済産業省、観光庁とともに、この機会を最大限活用するため、相互に連携しつつそれぞれの強みを活かした出展を通じて日本のソフトパワーを発揮するとして参加しており、ヨーロッパで日本文化を普及させた功績を称えてジャパンエキスポに外務大臣賞を授与した[3]。
2013年には、日本企業が参集するエリアが日本政府の支援も得て設置されて、フランスのビジネス関係者向けイベントも開催され出展日本企業の紹介がされた。同エリアでの広報活動は、日本政府による「プロモーション助成事業」の助成対象であり、日本政府のクールジャパン戦略に資するコンテンツのプロモーション活動費の半分を、映像産業振興機構ジャパン・コンテンツ海外展開事務局(J-LOP)を通じて経済産業省が補助している。日本の地方自治体も観光誘致のためのブースを出展し、ゆるキャラなどのコンテンツを活用する試みが行われた。[4] 日本からの出展については、商業ベースの日本窓口をトーハンが取り仕切っている。
ジャパンエキスポは毎年コミコン(Comic Con、アメリカの漫画(アメリカン・コミックス)やSF・ファンタジー作品などを扱うイベント)と共同開催されているが、2014年はジャパンエキスポの単独開催であった[5]。
2020年はCOVID-19への対策から中止され、2021年に延期されている[6]。
2025年は同年に日本の大阪府内で行われる2025年日本国際博覧会でも開催する予定[7]。
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歴史
ジャパンエキスポ以前にもフランスでは日本のアニメやマンガ関係のイベントが行なわれていたが、日本の文化そのものを取り扱うイベントはなかった。このことに不満を持っていたジャン=フランソワ・デュフール、サンドリーヌ=デュフール、トマ・シルデの3名によって伝統的な部分も含め、日本のすべてを紹介するイベントとして始められた。第1回目は1999年にパリ・ビジネス高等学院 (Institut supérieur du commerce de Paris) のガレージで開催され、来場者は約3千人だった[8][9]。
略歴
会場
パリ・ノール・ヴィルパント展示会場(ヴィルパント)
- パリ中心部よりRER B線で20分。シャルル・ド・ゴール国際空港第1ターミナル駅より3分の隣駅。
- RER B線 Parc des Expositions 駅に隣接する国際展示場
入場者統計および開催概要
要約
視点
(なお2013年の来場人数は23万人。2013年8月15日CX放送魁!音楽番付EIGHT内ナイトメア密着ドキュメントより)
- うち、有料参加者数5万人[14]
2005年は来場者が予定より多く会場の許容人数を超えていたので、安全を考慮し中止になった。
- 年齢
- 0-14歳:23%
- 15-24歳:46%
- 25-39歳:19%
- 40歳以上:12%
- 入場者の居住地域
- イル=ド=フランス地域圏(フランス首都圏):43%
- その他フランス:30%
- (フランス語圏をふくむ隣接国である)ベルギーおよびスイス:22%
- その他の国より:5%
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日本以外の出展
ジャパンエキスポには、日本以外からの出展や、日本とはあまり関連のないブースも参加している[38]。特に韓国からは積極的な参加がみられる(後述)。2014年にはタイ・バンコクでアニメグッズ(日本のアニメを含む)の小売店を営む台湾の臺灣可思文化社(TAIWAN COS CULTURE CO)[39][40] も参加している[41]。
アメリカのコカ・コーラ社は、2011年に参加している[42][43]。2013年からはコカ・コーラ社のフランス法人が提供する「コカ・コーラ ゼロ・ゲーミング」[44] を運営するフランスのメルティ社も、日本のゲームをプレイできるブースを出展している[45][46]。
ガジェット通信によれば、2012年には太極旗を掲げた韓国ブースが複数出展され、K-POP関連商品などの販売と同時に、日本の国旗も掲げて日本のアーティストや「初音ミク」「ハローキティ」といった日本のキャラクター関連商品(非公式な商品を含む)などが販売されているとしている。また、「HANURI INSTITUT COREEN」という韓国語研究所による韓国語講習のスケジュール紹介宣伝展示もあった。記者によると、「一度日本に行ってみたい、日本なら東京と韓国に行きたいですね!」と来場者が韓国を日本の一部の地域と誤解している例もあったという[47][48][49]。
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日本文化以外の出展
要約
視点
フランス
ジャパンエキスポの開催国フランスの漫画(バンドデシネ)は、公式ポスターをフランス人バンドデシネ作家のオロールが担当する[50][51] など、ジャパンエキスポに深く関わっており、ジャパンエキスポではフランスのバンドデシネ作家によるサイン会も連日開催されている。(日本から招待された漫画家が参加することもある)。2008年には、日本の漫画界にも多大な影響を与えたバンド・デシネ作家の巨匠メビウスことジャン・ジロー[52] がゲストとして参加している[53] ほか、フランスのロールプレイング協会なども出展している[38]。
韓国
2004年から2009年時点まで、JAPAN EXPOに参加したフランスの韓国漫画出版社は、フランスの主催者が招聘した公式ゲストとは別に、一出展者として韓国人漫画家を招聘している。このうち2006年には、フランスの主催者に招聘された公式ゲストの日本の漫画家8人を上回る11人の韓国人漫画家が招聘され、当初JAPAN EXPOの日本代理店を務めているユーロジャパンコミックの日本公式サイトでは、「日本からのゲスト」「中国からのゲスト」「韓国からのゲスト」「フランスのゲスト」と公式/非公式の区別なく同列に表記されていたため[54]、「ジャパンエキスポ」という名前にもかかわらず韓国からのゲスト作家が多いのではとの指摘が相次ぎ、後に同年8月ユーロジャパンコミックは同サイト上に、公式ゲストは日本のゲストのみであり、あたかも韓国のゲストも公式ゲストであると混同されるような表記で説明不足であったというお詫びの文を掲載している[55]。
山田五郎は、2011年にTBSラジオ『荒川強啓 デイ・キャッチ!』に出演した際に、先述の2006年のゲストの件に対して、なぜか韓国側からは抗議があったと主張している。2011年には剣道の韓国起源説を主張している韓国の海東剣道(Haidong Gumdo)の団体が出展すると発表されていたが、日本側の抗議によりいつのまにか取り消されたとも主張している。山田は、韓国コンテンツ振興院がブースを出して韓国の漫画やK-POPを国家ぐるみで大々的に宣伝していると主張し、テレビや家電の市場が韓国に持って行かれたことを挙げて、日本のカルチャーも韓国によって同様に市場を持って行かれないかと危惧した。ネットメディアのロケットニュース24はこの山田の主張を報じたうえで、「確かに日本国内でも韓流スターたちの人気をテレビで毎日のように報じているが、それに違和感を感じている人たちも少なくない。もしかすると、このまま何もしなければ日本の固有文化が韓国に奪われてしまう日も、そう遠くないのかもしれない。」と伝えた[56]。またJ-CASTニュースによると山田は同番組で、会場の入り口に韓国の太極旗が勝手に飾られ、取り外そうとしたら揉めたことがあったと主張した[57]。東亜日報は、「日평론가 “한국, 日문화 인기에 편승해 한류 장사”」(日評論家“韓国、日文化人気に便乗して韓流商売”)という記事で、ジャパンエキスポでは韓国コンテンツ振興院が2010年から韓国漫画作家・作品などを紹介していると報じて、前述の山田が放送で主張した内容と、韓国コンテンツ振興院の関係者の「ジャパンエキスポに用意した展示館では韓国漫画関連コンテンツ情報だけ展示した」として(2010年、2011年に韓国コンテンツ振興院が)韓流ドラマやK-POPを紹介したという山田の主張は事実無根という反論を伝え、この関係者の「タイトルがジャパンエキスポになっているが、この行事は漫画、アニメーション コンテンツを主に紹介する展示会」と「日本側で事実を歪曲して誇張したこと」という主張も伝えた[58]。中央日報によると2011年、ドラマコンテンツとして「シークレットガーデン」と「ドリームハイ」が紹介された。ジャパンエキスポのホームページに入ると韓流があふれており、韓国の人気ドラマ・漫画など多くの韓流コンテンツが登場したことから、日本国内では不満が強まっているとして、「韓国が政府主導で文化を世界に知らせようと努力する間、日本政府は何をしているのか」という批判もあることや、前述の山田の主張のJ-CAST記事を引用して伝えた[59]。
→「韓流 § 韓国政府の国策としての韓流」も参照
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賞
アニメや漫画を対象とした賞「ジャパンエキスポアワード」を開催している。
脚注
関連項目
外部リンク
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