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『若者たち』(わかものたち)は、1966年にフジテレビで放送された連続テレビドラマ。大阪府内の5人きょうだい(4男1女)が両親(小学校の教師)を相次いで亡くしてからの暮らしぶりを報じた毎日新聞の特集記事(1965年11月29日付朝刊「ある家庭」)を基に制作された[1]。
ここでは、2014年にフジテレビで放送された連続ドラマシリーズや、ドラマから派生した実写映画や舞台作品についても述べる。
千葉県の海岸沿いの町に住む、両親を亡くした5人兄弟が、友情・恋愛・確執などを繰り返しながらも逞しく歩き続けて行く青春ドラマ[2][3]。視聴者の共感を呼び、開始当初は低かった視聴率も回を追うごとに上昇していった。また、ドラマの人気上昇につれ後述の同名主題歌も大ヒットした。
しかし、1966年9月23日放送予定の第33話「さよなら」は、在日韓国人に対する日本人による差別を描いていたのだが、その直前に平新艇事件が発生したため、放送が中止された上、9月30日をもってドラマ自体も打ち切られた。
1966年、第3回ギャラクシー賞 テレビ・フィクション部門受賞[4]。
放送当時、高価で使い回しも少なくなかった2インチVTRに記録されているが、放送が中止された第33話も含め全放送回がフジテレビに保管されている。2008年10月15日に、フジテレビ開局50周年記念としてポニーキャニオンより第33話も収録した15枚組DVD-BOXがリリースされた。
昭和41年2月7日 - 3月7日は月曜日放送。翌週は放送なし。3月18日の週からは金曜日放送。第33回S41.9.23(金)は別番組を放送。
各回 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | ゲスト |
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第1回 | 出発 | 山内久 | 森川時久 | 松本克平、金井大、谷育子、樫山文枝、矢野宣、関口銀三、秋好光果、高山真樹、松野健一、荘司肇、東野孝彦、清水良英 |
第2回 | 発掘 | 布施博一 | 森川時久 | 太田正孝、谷育子、福原秀雄、中村美代子、東野孝彦、清水良平、常田富士男、古畑輝子 |
第3回 | 苦い魚 | 早坂暁 | 北田親友 | 上田吉二郎、今福正雄、武内文平、牧よし子、佐羽由子、樋浦勉、中川栄、小池正史 |
第4回 | 熱い春 | 寺田信義 | 北田親友 | 島米八、宮川洋一、藤田啓二、伊藤芳子、梓英子 |
第5回 | 惑い | 立原りゅう | 森川時久 | 今福正雄、梅津栄、杉山とく子、横内正、宮本信子、宮本捷、瀬戸口夏、山谷初男、久保晶 |
第6回 | 蒼い背信 | 大野靖子 | 北田親友 | 松山照夫、荘司肇、永井百合子、近衛敏明、西嶋悌四郎、山田晴生、神田正夫、児玉修嗣、東野孝彦、清水良英、中江真二 |
第7回 | おきあがりこぼし | 多賀祥介 | 森川時久 | 小川眞由美、浜村純、大塚道子、井川比佐志、陶隆、岡本信人 |
第8回 | 或る休日 | 清水邦夫 | 北田親友 | 島田敬一、菅貫太郎、内海賢二、園田裕久 |
第9回 | ダンプとゆめ | 山田正弘 | 森川時久 | 千石規子、香山美子、浜田寅彦、高木均 |
第10回 | 千葉のおばさん | 早坂暁 | 北田親友 | 桜むつ子、吉行和子、田中筆子 |
第11回 | つながり | 布勢博一 | 森川時久 | 七尾伶子、福田豊土、金井大、今橋恒、小野田巧 |
第12回 | 美しい言葉 | 大野靖子 | 北田親友 | 中原早苗、杉山とく子、今福正雄、矢野宣、増田順司、内海賢二、佐野哲也、波戸崎徹 |
第13回 | きつい | 柴崎裕一 山内久 | 森川時久 | 夏圭子、武智豊子、関弘子、塚本信夫、今橋恒、小野田巧、吉野佳子、辻由美子、原田清人、金内喜久夫、住吉正博 |
第14回 | 小さな石ころ | 木田亜夫 大野靖子 | 北田親友 | 南田洋子、北見治一、武内亨、宮内順子、今橋恒、東野孝彦 |
第15回 | 石の門 | 山田正弘 | 森川時久 | 小川真由美、井川比佐志、松本克平、武智豊子、陶隆、矢吹寿子、吉田日出子、中村メイコ |
第16回 | 五月の風の中 | 早坂暁 | 北田親友 | 木村俊恵、青木義朗、陶隆、吉田日出子、松波志保 |
第17回 | 友だち | 立原りゅう | 森川時久 | 江守徹、栗原小巻、近藤準、今福正雄、柴田侊彦、清水良英、高須賀夫至子、長山藍子、寺田路恵、香川久美子、菅井きん |
第18回 | 帰りなん・いざ | 早坂暁 | 北田親友 | 吉田義夫、岩下浩、永山一夫、関京子、吉田日出子、東野孝彦、清水良英、津田喬、佐藤博、小野川公三郎、清水光、水谷八重子 |
第19回 | 水より濃く | 林秀彦 | 戸崎春雄 | なし |
第20回 | 巷のあひる | 田村孟 | 北田親友 | 横森久、宮部昭夫、富田浩太郎、今福正雄、今橋恒、山本学 |
第21回 | 合理化 | 大西信行 | 森川時久 | 武智豊子、川上夏代、今橋恒、富川澈夫、青木義朗、金井大、花沢徳衛 |
第22回 | 詩を売る女 | 山田正弘 | 戸崎春雄 | 武智豊子、早川研吾、寄山宏、福原秀夫、宮本信子、北条淳子、川口敦子 |
第23回 | 朝 | 布勢博一 | 森川時久 | 新克利、永田靖、三戸部スエ、武智豊子、茅島成美、寺田誠、今橋恒、左右田一平、佐藤友美 |
第24回 | 母と子 | 大野靖子 | 北田親友 | 吉田義夫、大塚道子、武智豊子、今福正雄、陶隆、根岸宮子、宮本信子、野々村潔、藤間紫 |
第25回 | 女ともだち | 林秀彦 | 戸崎春雄 | 小林哲子、杉山とく子、中村孝雄、宮本信子 |
第26回 | 遥かなる道 | 大野靖子 | 北田親友 | 清洲すみ子、河西都子、市原清彦、川副博敏、宝達晃一、代志住正、平川斎、下條正巳 |
第27回 | 祭りの夜 | 林秀彦 | 森川時久 | なし |
第28回 | 生きる | 大西信行 | 戸崎春雄 | 森幹太、初井言栄、今橋恒、西島悌四郎、市原清彦、浅沼創一、宮下捷、関みどり |
第29回 | やさしい娘 | 立原りゅう | 森川時久 | 永田靖、大塚道子、江守徹、栗原小巻、東野孝彦、前田信明、寺田路恵、吉田日出子、大滝秀治、倉田地三、高木均、金内喜久夫、樋浦勉、村井国夫、古川義範、地井武男、窪田英世 |
第30回 | 橋よ いつの日か… | 菅孝行 | 北田親友 | 浮田左武郎、宮内順子、岸田森、原田芳雄、東野孝彦、清水良英、宮下捷、津田喬、林隆三、片岡光雄 |
第31回 | 陽が昇るとき | 大西信行 | 戸崎春雄 | 茅島成美、高橋長英、長山藍子 |
第32回 | 爪の跡の記憶 | 大野靖子 | 北田親友 | 大塚道子、久米明、加藤博子、東野孝彦、津田喬、幸田宗丸、寄山弘、高橋信子 |
第33回 | さよなら | 大野靖子 | 戸崎春雄 | 高木均、小沢弘子、新井茂子、新田喜美枝、寺田路恵、津田喬、園八雲、菅沼正、青野武、安田隆久、野本礼三、島田太郎、伊東芳子、相生千恵子、高田美恵子 |
第34回 | 鈴蘭を苅った男 | 山内久 | 森川時久 | 小川真由美、永田靖、南美江、塚本信夫、大滝秀治、中尾彬、佐藤友美、露口茂 |
フジテレビ開局55周年記念ドラマ 若者たち2014 | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
原作 |
山内久 森川時久 |
脚本 | 武藤将吾 |
演出 |
杉田成道 中江功 並木道子 |
出演者 |
妻夫木聡 瑛太 満島ひかり 柄本佑 野村周平 広末涼子 斉藤由貴 橋本愛 長澤まさみ 蒼井優 吉岡秀隆 |
オープニング | 森山直太朗「若者たち」(第1話) |
エンディング | 同上(第2話 - ) |
時代設定 | 2014年 |
製作 | |
プロデューサー | 石井浩二 |
制作 | フジテレビ |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2014年7月9日 - 9月24日 |
放送時間 | 水曜22:00 - 22:54 |
放送枠 | フジテレビ水曜10時枠の連続ドラマ |
放送分 | 54分 |
回数 | 11 |
公式サイト | |
特記事項: 初回は30分拡大(22:00 - 23:24)。 第4話・第5話は15分拡大(22:00 - 23:09)。第6話は35分繰り下げの上、15分拡大(22:35 - 23:44)。 |
『若者たち2014』(わかものたちにせんじゅうよん)のタイトルで、2014年7月9日から9月24日まで毎週水曜日22:00 - 22:54に、フジテレビ系の「水曜22時」枠で放送された。
フジテレビの開局55周年記念企画として、1966年に放送された『若者たち』(わかものたち)を48年振りに現代版にリメイクし制作した作品[5]。『北の国から』で知られる杉田成道がチーフ演出を担当し、妻夫木聡が主演を務めた[6]。なお、アナログ時代親局がUHFであったネット局の地域を中心に、大半の地域ではこれが「若者たち」としては初放送となる。
第82回ザテレビジョンドラマアカデミー賞では妻夫木聡が主演男優賞総合2位、瑛太が助演男優賞総合3位、主題歌がドラマソング賞3位にそれぞれ入賞した。同賞審査員の松尾羊一は若者層から意外な支持があったと分析している[7]。
あらすじはエピソードリストを参照。
ひかりや新城が勤務する病院。
複数話・単話登場の場合は演者名の横の括弧()内に表記。
この節の加筆が望まれています。 |
話数 | サブタイトル | 放送日 | 演出 | 視聴率[11] |
---|---|---|---|---|
第1話 | 理屈じゃねえんだよ、結婚は | 7月 | 9日杉田成道 | 12.7%[12] |
東京の下町にある年季の入った一軒家で暮らす佐藤家は朝から騒々しい。中卒ながら「サワタリ道路」の正社員として働き一家の大黒柱である長男・旭、大学病院の産婦人科ICUで看護師として働く長女・ひかり、演劇狂いの大学生留年生で三男・陽、そして高校中退で大検と進学のため予備校に通う四男・旦。貧しいながらも明るく逞しく生きる彼らだったが、家族はある大きな闇を抱えている。 ある日、旭は交際している澤辺梓から妊娠を告げられる。動揺した旭は梓と口論になってしまう。昼間は弁当屋で働く梓だったが夜はキャバクラで働いていた。その事実を知った旭は梓を詰るが、彼女は介護の必要な父親の治療費を借金として背負い、返済のため懸命に働いていたと知り自分の愚かさを思い知った旭は、梓とデートに通っていたプロレス会場で試合後のリングに乱入し、レスラーに挑みかかって自分を痛めつける。そして、梓との結婚を決意する。 | ||||
第2話 | 次男戻る | 7月16日 | 中江功 | 7.8% |
次男・暁が佐藤家に帰ってくる。暁は旭と同じ会社で働いていたが、突如無断退職し家を飛び出し、その後老婆を騙して3000万もの大金を奪った詐欺罪で刑務所に服役していた。暁の起こした事件により、ひかりは職場で孤立し精神的に不安定になり、旦は学校でイジメに遭って不登校となり高校を中退。そんな兄妹たちを支えながら被害者家族に旭はなけなしの給料から返済していたのだ。全く悪びれる様子のない暁は佐藤家に上がり込むや旭のヘソクリを奪って出て行ってしまう。 旭が騙した老婆・屋代昌江は暁の服役中に病死していた。弟の出所を報告しに屋代家を訪れた旭は昌江の長女・多香子から意外な真実を告げられる。旭は渋る暁を腕尽くで昌江の四九日に連れていく。実のところ、昌江と暁は親子同然の間柄で、実家に寄りつかない実の子たちにかわって彼女の支えとなっていたのだった。そして、3000万は昌江が騙されたフリをして暁に渡したのだ。昌江の残したビデオメッセージを見た暁は一人泣き崩れる。だが、3000万の使い道については「遊ぶ金に使った」と言い張る。また、暁には旭をどうしても許せない事情があった。 | ||||
第3話 | 苦い秘密 | 7月23日 | 並木道子 | [13] | 7.8%
暁は正義感から兄弟たちをかき乱す。旭は事故で亡くなった父親の死の真相を知りながら、幼い兄弟たちを養うため口止め料がわりに仕事を世話して貰い働いていた。その事実を同僚たちの会話で知ってしまった暁はいたたまれずに飛び出して昌江のところに転がり込んだのだ。暁と和解するため、旭は他の兄妹たちの前でその事実を告白する。その後、社長の計らいで暁は元の会社に再就職出来ることになるが、沢渡社長から暁を侮辱された旭は激高し、社長に暴言を吐いた上に蹴飛ばしてしまう。クビを言い渡された旭は梓との結婚目前だというのに無職になってしまう。その一方、暁は昌江から畑仕事を引き継いだ多香子から一緒に働かないかと誘われ、彼女を手伝うことになる。 | ||||
第4話 | 諦めんな | 7月30日 | 杉田成道 | 7.3% |
ひかりは兄弟たちにとって兄同然の存在である同僚の産婦人科医師・新城正臣と不倫関係にあった。旭はその事実を知ったものの、暁の逮捕で精神的に追い詰められていたひかりが切実に支えを欲していたことや、新城には苦しいときに自分やひかりを支えくれた恩義があるため二人を責める気持ちになれなかった。だが、暁は二人の密会現場を写真に撮り、新城宛てに送りつける。暁にとって新城もまた許しがたい存在だった。 公演が目前に近付く中、陽の強引さや身勝手さに団員たちが不満をあらわにするようになり、ついには経理担当が金を持ち逃げする事件が起きてしまう。心が折れかける陽だったが旭から叱咤され、旦や香澄の尽力で公演に漕ぎ着ける。 | ||||
第5話 | 親として | 8月 | 6日中江功 | 6.8% |
入籍を済ませ晴れて夫婦となった旭と梓だが、旭の就職がなかなか決まらない。梓は無理を押して働くが倒れてしまい、救急病院で前置胎盤による早産の可能性を指摘される。通常出産出来る可能性もあると聞き楽天的に考える旭だったが、超未熟児たちとその親たちの悲劇を何度も目の当たりにしてきたひかりや新城は心穏やかではない。 香澄の好演もあって舞台は大成功に終わる。打ち上げの夜、旦は香澄に告白するのだが、香澄は自分を変えてくれた陽に好意を抱いていた。迷いながらも香澄は旦と付き合うことになる。 | ||||
第6話 | 男と女は | 8月20日 | 並木道子 | 6.1% |
第7話 | 生まれる | 8月27日 | 杉田成道 | 7.3% |
第8話 | 心折れて | 9月 | 3日中江功 | 7.4% |
第9話 | 人の為に | 9月10日 | 並木道子 | 7.1% |
第10話 | 支えあう | 9月17日 | 中江功 | 6.5% |
最終話 | 旅立つ | 9月24日 | 杉田成道 | 6.1%[14] |
フジテレビ系 水曜22時枠 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
SMOKING GUN
〜決定的証拠〜 (2014.4.9 - 2014.6.18) |
フジテレビ開局55周年記念ドラマ
若者たち2014 (2014.7.9 - 2014.9.24) |
1966年のテレビドラマの放送終了後、映画版が俳優座主導で3作品製作された。脚本が山内、監督が森川と、主要スタッフはテレビドラマと共通である。当時森川が籍を置いていたフジテレビ本体は、映画の製作には関わっていない。
これらの映画シリーズは、2006年に「三部作」として、ジェネオン エンタテインメントよりDVDソフト化された。
1967年製作、1968年公開。俳優座、新星映画社(自主上映)製作。白黒、87分。
収支は「50万人入ればトントン」ということだったが、最終的な観客動員数は150万人を記録した[16]。
毎日映画コンクールで、田中邦衛が男優主演賞を受賞、山本圭が男優助演賞を受賞。
1969年5月10日公開。俳優座製作、松竹配給。白黒、98分。
1970年11月28日公開。俳優座映画放送製作、「若者たち」全国上映委員会配給。白黒、101分。
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