トップQs
タイムライン
チャット
視点

佐武と市捕物控

石ノ森章太郎による日本の漫画 ウィキペディアから

Remove ads

佐武と市捕物控』(さぶといちとりものひかえ)は、石森章太郎(石ノ森章太郎)による日本漫画、また同作を原作としたテレビアニメテレビドラマ小説

概要 佐武と市捕物控, ジャンル ...

概要

文政江戸を舞台に、下っ引きの佐武と、按摩を営む盲目の市が、コンビを組んで殺人事件の解決に挑む、ミステリーの連作短編集時代劇もの、ミステリーものに分類される。本来は岡引の配下の下っ引きを主人公にしたことが特徴である。

1966年に『週刊少年サンデー』で連載を開始した。1968年に『月刊ビッグコミック』に連載の場所を移す。キャラクターデザインは、しばらくの間は漫画的なデフォルメがされた『サンデー』版のものを踏襲していたが、後にリアルなデザインに変更された。同年、毎日放送を制作局としてテレビアニメ化され、その後テレビドラマ化、小説化もなされた。

第13回(昭和42年度、1967年小学館漫画賞受賞。

ストーリー

若い下っ引きの佐武と、居合斬りの達人の市が江戸の治安を守るために戦う。

登場人物

佐武
声 - 富山敬(第33話まで)→井上真樹夫(第34話から)
下っ引。縄を繋ぎ、先端を尖らせた十手を投げつけて悪人を捕らえる捕縄術の名手。
本来同心に正式に雇われている者以外に十手は与えられないため、これは自分で勝手に作ったもの(懐から覗かせて「話を聞きたい」と使うが、逆に「こいつ、御用の筋だ」と危機に曝される事もある)。後に佐平次の蹟を受け、正式に十手持ちとなる(アニメ最終話)。
元々は甲斐の寒村の出身で、貧苦にあえぐ村を飛び出して江戸に出てきたところを佐平次に拾われる。
義理人情と正義感に篤い男前で、みどりとは相思相愛だが、若さゆえに未熟な面もある。
声 - 大宮悌二
盲目の按摩師で居合抜きの達人。佐武の親友で度々捕物に手を貸す。座頭市と同じく仕込み杖を使う。白目で眉毛がなく頭髪もない(本人の言では剃っているという)。詳しい年齢は不明だが佐武よりも年上で、中年相応に飄々とした物腰だが、佐武の危機にはいかなる困難にも屈せず助けに行く熱い心を秘めている。
子供の頃に馬に顔面を蹴られたことによる視神経切断で失明し、その不安から剣を学んだという。後にその馬に乗っていた侍と再会し、決闘で斬っている(市本人はその時の侍であったことを知らない)(第20話)。視力回復手術を受けた事もあるが、術後に包帯の為に居合の勘が狂ってしまい、佐武の窮地を救うために視力が戻らないのを覚悟で包帯を外してしまった。
みどり
声 - 武藤礼子
佐平次の娘。佐武に想いを寄せていて、佐平次も二人の仲を認めている。物語終盤では正式に夫婦となり男の子を儲ける。
佐平次
声 - 北村弘一
岡っ引。佐武の親分。痛風の持病があり床に伏せっている場合が多いため、捕物は佐武が主に行っている。
物語終盤で若い二人に後を託して息を引き取る。
佐太郎
佐武とみどりの一人息子。
田辺安之進
声 - 小林修
同心。佐武と佐平次の上司。
三太
声 - 松島みのり
市と同じ長屋に住む少年。佐武の一の子分を自称している。
むささび銀平
巾着切り(スリ師)。その後再登場して佐武の下っ引となる。毎回女に惚れてはそのために事件に巻き込まれる。最後には女性を守るため侍二人を殺害してしまい、佐武にあわせる顔がないと自刃して果てる。
捨松
元巾着切りで佐武の下っ引。銀平の弟分。よく肥えているため豚松と呼ばれる。こども好きで、捜査中に遊び方やおもちゃの作り方を教えている。ただし赤ん坊の扱いはいささか手荒い。銀平が斃れたあと出番がなくなる。
為公
佐武の下っ引。「大変(てぇへん)だ大変(てぇへん)だ!」と大声で駆け込んでくるため、「大変(てぇへん)の為」と呼ばれる。

刊本

要約
視点

朝日ソノラマ秋田書店、講談社、大都社メディアファクトリー、小学館(ゴールデンコミックス、小学館文庫)、笠倉漫画文庫、ちくま文庫と発表の場は多岐にわたり、小説と漫画の中間作品である「死ゃらく生」といった異色作をも含むと、紙書籍版による完全な形での全集は確認出来ていない。むしろ、初期の『週刊少年サンデー』版を「縄と石捕物控」と副題のみにし、本編から切り離す方向性すら確認出来る(笠倉漫画文庫版)。全話収録されているのは電子書籍版の【石ノ森章太郎デジタル大全】である。

書誌情報

紙書籍版

さらに見る 巻数, 発行日 ...
さらに見る 巻数, 発行日 ...
さらに見る 巻数, 発行日 ...
さらに見る 巻数, 発行日 ...
さらに見る 発行日, ISBN ...
さらに見る 巻数, 小学館叢書 ...
さらに見る 巻数, 発行日 ...
さらに見る 巻数, 発行日 ...
  • 文庫版
さらに見る 発行日, ISBN ...
さらに見る 巻数, 副題 ...
さらに見る 巻数, 発行日 ...
  • 廉価版
さらに見る 巻数, 発行日 ...
さらに見る 巻数, 発行日 ...

電子書籍版

全18巻、『墓文字屋さぶ』『大江戸相撲列伝』を併録。

贋作 佐武と市捕り物控

本作を掲載していた『ビッグコミック』が、2013年に創刊45周年を迎えるに当たり、これを記念して5号にて細野不二彦によるリメイクの読み切り『贋作 佐武と市捕物控』が掲載された。

Remove ads

小説

辻真先版

朝日ソノラマにて辻真先が小説化。

続発する殺人事件。全ての事件はシーボルト事件に繋がる。間宮林蔵平山行蔵も登場。

蘭巴版

小説佐武と市捕物控』(しょうせつ さぶといちとりものひかえ)というタイトルで蘭巴小学館文庫にて小説化。全2巻。

アニメ

要約
視点

解説

NETテレビ系で、1968年10月3日から1969年9月24日まで放映。制作は毎日放送(MBS) 。モノクロ。当初は成人層を視聴者とする狙いで、当時のアニメ番組としては異例の21:00 - 21:30枠で放映されたが、半年後には19:00 - 19:30枠に変更されている。

端々に実写映像を使用する実験的な演出も行われている。

MBS制作アニメとしては2023年7月に『いきものさん』が開始するまで腸捻転解消前後を通じて唯一の東映動画(現・東映アニメーション)との作品だった[1]。また、NET→テレビ朝日以外の制作によるANN系列の東映動画のテレビアニメは、本作品以後、『とんがり帽子のメモル』(腸捻転解消後の朝日放送〔ABC〕制作)まで途絶えることになる。

ローカルセールス枠であり、NETではハヤミズ(速水家具センター)、MBSでは大阪ガスの1社提供で放送された[2]

本放送時、制作局のMBSでは『反逆者』を第1話、『三匹の狂犬』を第2話として放送したが、NETでは逆に『三匹の狂犬』を第1話、『反逆者』を第2話として放送するという異例の措置が執られた[3]。この事実は後年になって知られ始めたものであるため、現在でも『三匹の狂犬』を第1話と記載する資料が多い。

山下毅雄によるBGMの幾つかは、後に放送された「ルパン三世」における石川五右衛門関連のシーン等に流用されている。

キャスト

スタッフ

  • 原作:石ノ森章太郎
  • 音楽:山下毅雄
  • 美術:山本義也、西芳邦、沼井肇
  • 背景:水谷昇、西原繁男、小山田哲也、竹内俊英
  • 仕上:神田武幸、六笠有子、織田恵美、高橋光子、平賀豊彦、庵宮東世、高橋俊雄
  • トレス:宮土美沙子、北山礼子、横井千鶴子
  • 彩色:尾崎宮子、小山郁子、佐藤敦子、木村和江、早川乃里子
  • 撮影:大石久剛、森口洋輔、月岡英生、八巻馨、小林三男、浜崎敬一、板東昭雄、高橋宏固
  • 演助:神田武幸、及部保雄、小湊洋市
  • 記録:池田起代子、木俣時子
  • 編集:尾形治敏、西出栄子、花井正明
  • 制作担当:斉藤弘平、藤田鉱一
  • 担当制作:綱田靖夫、牧元悟、おおだ靖夫、土田浩、岩崎正美、後藤靖弘、国井よういち
  • 進行:尾崎正樹、上山憲二、大野清、石黒信一、三沢徹夫、小森徹、山田勝久
  • 制作:角田喜代一
  • 音声演出:浅野良一
  • 音響:明田川進、草間良元
  • 効果:水町正俊、大平紀義、TEO
  • 録音:神原博巳、浅野良一
  • 選曲:宮下滋
  • 現像:育映社、東京テレビセンター、東映化学
  • 企画:電通
  • 監修:松田定次
  • 作画:村野守美、杉野昭夫、沼本清海、飯野肇、石山卓也、森田浩光、甲藤征史、後藤静夫、津野二朗、上梨満雄、藤田真吾、山崎隆生、半田輝男、小川隆雄、高島鉄也、長谷川淑子、矢沢則夫、井上勝、所初恵、神山美智子、棚橋一徳、落合正宗、石黒育、木村圭市郎
  • 制作:虫プロダクション東映動画スタジオ・ゼロ
  • ナレーション:小林昭二相模太郎(18話のみ)

主題歌

オープニング・前期エンディング「佐武さぶいち捕物控とりものひかえ
作詞 - 大町志郎 / 作曲 - 山下毅雄 / コーラス - GEMシンガーズ
後期エンディング「佐武さぶいち捕物控とりものひかえ
作詞 - 大町志郎 / 作曲 - 山下毅雄 / 歌 - 坂梨昇

各話リスト

さらに見る 話数, サブタイトル ...

放送局

映像ソフト化

  • 1980年代にVHS全2巻が石森プロの通販で発売された[14]。各巻3話収録。
  • 1999年にVHS全13巻が発売。
  • 2001年、DVDが発売。
  • 2005年7月27日に全話収録のDVD-BOXが発売。
  • 2008年発売の『石ノ森章太郎生誕70周年記念DVD-BOX』に第1話が収録されている。
  • 2013年08月28日に石ノ森章太郎生誕75周年特別企画 テレビまんが放送開始50周年記念企画第4弾 想い出のアニメライブラリー 第11集として、全話収録のデジタルリマスター版DVD-BOXが発売。
さらに見る NET(現:テレビ朝日)系 木曜21:00 - 21:30枠(1968年10月3日 - 1969年3月27日), 前番組 ...
Remove ads

テレビドラマ

要約
視点

1971年版

タイトルは『十手野郎捕物控』。TBS系で、1971年10月6日から1972年2月9日(毎週水曜日夜8時から)に放送された。全18回。

出演者

スタッフ

1981年版

1981年から1982年にかけてフジテレビ時代劇スペシャルで4話製作された。

放送リスト

  • 佐武と市捕物控(1981年7月31日)
  • 佐武と市捕物控 斬る(1981年10月16日)
  • 佐武と市捕物控 地獄の白狐(1982年4月23日)
  • 佐武と市捕物控 岡っ引無情(1982年12月10日)

出演者

第1作ゲスト
第2作ゲスト
第3作ゲスト
第4作ゲスト

スタッフ

2015年版

BS日テレ開局15周年記念スペシャルドラマとして、2015年12月19日に放送[15]。シリーズ中「隅田川物語」をベースとする。

出演者

スタッフ

2016年版

佐武と市捕物控 冬夏の章』のタイトルで、2016年12月17日にBS日テレで放送。2015年版の続編にあたる[17]

出演者

スタッフ

  • 脚本:寺田敏雄(夏の章「氷の朔日」)、深沢正樹(冬の章「椋鳥」)
  • 監督:雨宮望
  • 音楽:奥山まさし
  • 主題歌:林部智史あいたい
  • 技斗:清家三彦
  • 特殊メイク:森田誠
  • 協力:石森プロ、滋賀ロケーションオフィス、東映太秦映画村、八幡掘を守る会、眼科・外科医療器具歴史博物館、天牛書店
  • 技術協力:オーカー、ジャパンブロードキャストソリューションズ(JBS)
  • 企画:西牟田知夫
  • プロデュース:佐藤明香、進藤盛延
  • 製作協力:東映京都撮影所
  • 製作著作:BS日テレ
Remove ads

パチンコ

2011年ニューギンから「CR佐武と市捕物控」として登場。

関連

この他、1969年に東映若山富三郎主演で映画化しようとしたことがある(「子連れ狼」を参照)。

脚注

Loading content...

外部リンク

Loading content...
Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads