新見市
岡山県の市 ウィキペディアから
岡山県の市 ウィキペディアから
にいみし 新見市 | |||||
---|---|---|---|---|---|
満奇洞の入口 | |||||
| |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 中国地方(山陽地方) | ||||
都道府県 | 岡山県 | ||||
市町村コード | 33210-1 | ||||
法人番号 | 8000020332101 | ||||
面積 |
793.29km2 | ||||
総人口 |
25,642人 [編集] (推計人口、2024年8月1日) | ||||
人口密度 | 32.3人/km2 | ||||
隣接自治体 |
真庭市、高梁市、真庭郡新庄村 鳥取県:日野郡日野町、日南町 広島県庄原市 | ||||
市の木 | ヒノキ | ||||
市の花 | ツツジ | ||||
市の鳥 | ウグイス | ||||
新見市役所 | |||||
市長 | 戎斉 | ||||
所在地 |
〒718-8501 岡山県新見市新見310番地3 北緯34度58分37秒 東経133度28分13秒 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
新見市は面積の85パーセント以上を山地が占める。例えば、花見山(1188 m)、雄山と雌山(1153 mと1067 m)、剣森山(1034 m)、大佐山(988 m)、天銀山(981 m)などのように、1000 m前後の山々が複数存在する。
新見市の中心地は、新見盆地の中央の狭い平地に位置する。なお、新見市役所の周辺だけですら、黒髪山(648 m)や水晶山(582 m)などが見られるといった状態である。つまり事実上、市内全域が山間部である。
市域の北側の中国山地を分水嶺にした高梁川の上流域に位置し、高梁川の支流の小坂部川や西川や熊谷川などが、市内における主要な河川である。これらの河川の中には、アユやアマゴなどの渓流魚が棲息する場所もある。また、井倉峡、阿哲峡、御洞渓谷など、河川による侵食で形成されたV字谷が多数見られる。加えて、険しい地形であるため、所々に瀑布も存在する。
ただし、高梁川の上流部には千屋ダム、小坂部川には小坂部ダム、西川には河本ダムなどといった具合に、市内には複数のダムとダム湖も見られるように、河川には開発の手が及んでいる。さらには三室ダムのように、21世紀に入ってから建設されたダムまで存在する。なお、市域内には河川に沿うような道路も建設されてきた他に、市域内の伯備線や芸備線や姫新線も大部分の区間で河川に沿うような経路で建設された。
市内の大半がカルスト台地上に位置し、いわゆるカルスト地形が見られ、市の北部と南部の山地には、複数の鍾乳洞が見られる[1]。この地質を活かして、石灰岩の採掘も行われてきた。
また、岡山県北部の中国山地は温泉が湧出してきた場所として知られている[2]。新見市北端部の新見千屋温泉、西部の神郷温泉、東部の熊谷温泉と、市内に温泉が点在している。なお、熊谷温泉は「新見市高齢者センター」の温浴施設として利用されている。さらに、南東端部には草間の間歇冷泉と呼ばれる、低温の間欠泉も存在する。
冬期は気温が低く降雪が見られ、積雪も発生する。旧新見市、旧神郷町、旧大佐町は、岡山県内における豪雪地帯として知られる。この関係で、市域内には、千屋スキー場を始めとして、複数のスキー場が作られてきた。
新見(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 16.0 (60.8) |
19.7 (67.5) |
24.0 (75.2) |
30.1 (86.2) |
33.0 (91.4) |
33.8 (92.8) |
36.3 (97.3) |
36.9 (98.4) |
34.6 (94.3) |
28.8 (83.8) |
25.6 (78.1) |
19.7 (67.5) |
36.9 (98.4) |
平均最高気温 °C (°F) | 5.7 (42.3) |
6.9 (44.4) |
11.3 (52.3) |
17.7 (63.9) |
22.6 (72.7) |
25.2 (77.4) |
28.9 (84) |
30.2 (86.4) |
25.7 (78.3) |
20.0 (68) |
14.1 (57.4) |
8.1 (46.6) |
18.0 (64.4) |
日平均気温 °C (°F) | 1.1 (34) |
1.7 (35.1) |
5.2 (41.4) |
10.9 (51.6) |
15.9 (60.6) |
19.7 (67.5) |
23.7 (74.7) |
24.5 (76.1) |
20.2 (68.4) |
14.1 (57.4) |
8.3 (46.9) |
3.2 (37.8) |
12.4 (54.3) |
平均最低気温 °C (°F) | −2.8 (27) |
−2.7 (27.1) |
−0.2 (31.6) |
4.4 (39.9) |
9.7 (49.5) |
15.1 (59.2) |
19.9 (67.8) |
20.5 (68.9) |
16.2 (61.2) |
9.4 (48.9) |
3.6 (38.5) |
−0.8 (30.6) |
7.7 (45.9) |
最低気温記録 °C (°F) | −9.9 (14.2) |
−11.4 (11.5) |
−8.0 (17.6) |
−4.5 (23.9) |
−0.8 (30.6) |
5.2 (41.4) |
9.9 (49.8) |
12.2 (54) |
3.7 (38.7) |
−0.3 (31.5) |
−4.4 (24.1) |
−7.1 (19.2) |
−11.4 (11.5) |
降水量 mm (inch) | 50.9 (2.004) |
56.9 (2.24) |
100.9 (3.972) |
104.3 (4.106) |
135.6 (5.339) |
178.1 (7.012) |
235.0 (9.252) |
116.8 (4.598) |
176.6 (6.953) |
95.0 (3.74) |
61.6 (2.425) |
54.8 (2.157) |
1,361.1 (53.587) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 8.3 | 9.2 | 10.7 | 9.7 | 10.0 | 11.9 | 12.5 | 9.4 | 10.0 | 7.1 | 7.3 | 8.6 | 115.2 |
平均月間日照時間 | 111.8 | 122.3 | 159.8 | 183.7 | 200.5 | 143.0 | 149.0 | 177.5 | 144.8 | 155.8 | 128.7 | 112.9 | 1,790.5 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[3] |
千屋(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 14.5 (58.1) |
20.0 (68) |
23.4 (74.1) |
29.0 (84.2) |
31.4 (88.5) |
33.1 (91.6) |
34.9 (94.8) |
34.9 (94.8) |
33.1 (91.6) |
27.6 (81.7) |
24.3 (75.7) |
18.7 (65.7) |
34.9 (94.8) |
平均最高気温 °C (°F) | 3.9 (39) |
5.1 (41.2) |
9.8 (49.6) |
16.4 (61.5) |
21.2 (70.2) |
24.0 (75.2) |
27.5 (81.5) |
28.6 (83.5) |
24.3 (75.7) |
18.8 (65.8) |
13.0 (55.4) |
6.7 (44.1) |
16.6 (61.9) |
日平均気温 °C (°F) | −0.2 (31.6) |
0.3 (32.5) |
3.7 (38.7) |
9.4 (48.9) |
14.5 (58.1) |
18.4 (65.1) |
22.4 (72.3) |
23.1 (73.6) |
18.9 (66) |
12.7 (54.9) |
7.1 (44.8) |
2.0 (35.6) |
11.0 (51.8) |
平均最低気温 °C (°F) | −3.8 (25.2) |
−3.9 (25) |
−1.6 (29.1) |
2.6 (36.7) |
7.8 (46) |
13.3 (55.9) |
18.3 (64.9) |
18.8 (65.8) |
14.4 (57.9) |
7.4 (45.3) |
1.9 (35.4) |
−1.9 (28.6) |
6.1 (43) |
最低気温記録 °C (°F) | −13.4 (7.9) |
−14.9 (5.2) |
−12.1 (10.2) |
−6.4 (20.5) |
−3.0 (26.6) |
1.9 (35.4) |
6.7 (44.1) |
10.0 (50) |
1.3 (34.3) |
−2.6 (27.3) |
−5.7 (21.7) |
−10.8 (12.6) |
−14.9 (5.2) |
降水量 mm (inch) | 106.1 (4.177) |
102.2 (4.024) |
137.5 (5.413) |
131.8 (5.189) |
149.5 (5.886) |
193.1 (7.602) |
264.5 (10.413) |
162.1 (6.382) |
218.0 (8.583) |
123.8 (4.874) |
91.0 (3.583) |
113.9 (4.484) |
1,783.5 (70.217) |
降雪量 cm (inch) | 136 (53.5) |
124 (48.8) |
39 (15.4) |
1 (0.4) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
1 (0.4) |
66 (26) |
368 (144.9) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 17.0 | 14.9 | 14.7 | 11.4 | 11.0 | 12.4 | 13.7 | 10.9 | 11.7 | 9.1 | 11.8 | 16.0 | 154.4 |
平均月間日照時間 | 70.1 | 82.0 | 135.1 | 175.4 | 190.9 | 136.3 | 128.6 | 162.3 | 126.1 | 141.6 | 111.5 | 79.3 | 1,534.1 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[4] |
かつてはたたら製鉄で、その後も各種開発によって植生は撹乱され続けてきた。
それでも、阿哲峡や三室峡は、紅葉の見られる場所として知られている。また、鯉ヶ窪湿性植物群落は、国の天然記念物に指定されている。
20世紀末の段階で、岡山県の人口は半分以上が岡山市と倉敷市に集中しており、特に県の中北部では過疎化などの問題が発生していた[2]。新見市の場合も、まだ日本の人口が増加していた20世紀後半に入った段階からすでに市域の人口は減少し続けてきた。
新見市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 新見市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 新見市
■緑色 ― 日本全国 | ■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
新見市(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
新見市は日本国内の政令指定都市以外では、いち早くパスポートの発給を開始し、また市内で完結する県道16路線の管理を行うなど、岡山県からの事務・権限移譲を積極的に行ってきた[14]。
特記なき場合『日本の歴代市長 : 市制施行百年の歩み』などによる[15]。
代 | 氏名 | 就任 | 退任 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 土屋源市 | 1954年7月1日 | 1958年6月30日 | |
2 | 林武一 | 1958年7月1日 | 1966年6月30日 | |
3 | 赤木孜一 | 1966年7月1日 | 1982年6月30日 | |
4 | 福田正彦 | 1982年7月1日 | 1994年6月30日 | |
5 | 石垣正夫 | 1994年7月1日 | 2005年3月30日 |
2016年12月25日時点の有権者数(18歳以上の人口)は、2万6511人(男性:1万2501人、女性:1万4010人)であった[17]。
この他、新砥・井倉・上市・唐松・草間・熊谷・菅生・千屋・豊永・新郷・萬歳の各市民センターが置かれている[19]。
新見市の主要産業としては、鉱工業、農業、畜産業、観光業が挙げられる。
明治期まではたたら製鉄が盛んに行われていた。その後も石灰石の採掘が行われている。なお、石灰石に関連した企業も新見市には目立ち、2017年現在の新見市における主要な企業として『新見市企業ガイド2017』に挙げられている34社中9社が石灰業である。
2014年現在も、岡山県は日本国内では比較的ブドウの栽培の盛んな県として知られており、そのような中で新見市も岡山県内におけるブドウの主産地の1つに数えられる[20]。岡山県内での栽培品種は多彩だが[20]、新見市内ではピオーネやニューピオーネが栽培されている[注釈 3]。
他に、日本国内全体で見れば岡山県での収穫量は知れているものの、岡山県内におけるクリとリンゴとニホンナシの主産地として、新見市の名前が挙げられる[21]。
「日本最古の蔓牛」と呼ばれる「竹の谷蔓牛(たけのたにつるうし)」が岡山県新見市神郷釜村にて平田五美氏がその希少性を尊び、50年に亘り、その特性を維持保全しながら現在まで繋いできた[22]。
肉牛の飼育を行っており、千屋牛が知られる。
また、イノシシの狩りも行っており、新見ラーメンの具にはイノシシの肉を使用している。他にもボタン鍋、猪丼、猪カレーなどを提供する飲食店が見られる。
各種観光資源を活かした観光業が見られる。
平安時代に荘園が置かれた「新見荘(新見庄)」の地域がある。また、熊谷川を隔てて東側に元禄年間に 関長治が新見藩を立藩して開かれた町があり、近年は「新見御殿町」の名で整備が進められている[1](新見も参照)。
局名 | NHK岡山 | RSK | OHK | RNC | KSB | TSC | NHK-FM 岡山 | FM岡山 | 出力 | 偏波面 | 中継局所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
総合 | 教育 | |||||||||||
(リモコン番号) | 1 | 2 | 6 | 8 | 4 | 5 | 7 | |||||
新見デジタル | 15ch | 13ch | 21ch | 16ch | 20ch | 17ch | 18ch | - | - | 3 W | 水平 | 鳶ヶ巣山 |
新見 | 1ch | 4ch | 6ch | 32ch | 28ch | 26ch | 30ch | 86.0 MHz | 80.4 MHz | V・FM 10 W U 30 W | 水平 | |
唐松 | 57ch | 55ch | - | - | - | - | - | - | - | 1 W | 水平 | 向う山 |
新見熊谷 | 57ch | 55ch | - | - | - | - | - | - | - | 1 W | 水平 | 塩城山 |
哲西 | 1ch | 4ch | - | - | - | - | - | - | - | 10 W | 垂直 | 雨請山 |
- | - | 42ch | - | - | - | - | 84.1 MHz | - | U 30 W FM 1 W | 水平 | ||
大佐 | 2ch | 7ch | 12ch | - | - | - | - | - | - | 3 W | 水平 | 安部山 |
哲多 | 54ch | 50ch | - | - | - | - | - | - | - | 3 W | 水平 | 倉木山 |
哲多新砥 | 49ch | 51ch | - | - | - | - | - | - | - | 3 W | 水平 | 荒戸山 |
光ファイバー網を利用したブロードバンドの普及による情報格差解消と地上デジタル放送の開始による難視聴地域の対策、防災無線の置き換えを狙って、2005年度よりラストワンマイル事業を、ソフトバンクテレコムが事業者として実施している。それに伴いSoftBankによる携帯電話不感地帯解消のためのフェムトセル基地局の実証実験を2009年春より行うことが決定した[27]。
市外局番は、0867(7x - 9x) である。ただし神郷高瀬の一部は、昭和時代は鳥取県上石見電話交換所管轄08598(3) であった[28]。これは地理的事情で鳥取県境に近く、鳥取県から電話線を引いた方が近いという理由だった。
郵便番号は、以下の通りである。
才賀藤吉が1911年8月に事業許可を受け、同年9月に新見電気を設立した[29]。熊谷川に水力発電所(出力33 kW)を建設し、1914年3月に発電を開始した。電力供給区域は新見町内であった[30]。その後、さらに発電所の新設を行い、供給区域も阿哲郡19町村、真庭郡1村、吉備郡2村まで拡張した[31]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.