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めぞん一刻 (アニメ)
日本のアニメ作品 ウィキペディアから
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『めぞん一刻』(めぞんいっこく)は、高橋留美子による同名の漫画を原作とする、日本のアニメーション作品[1]。
高橋留美子の漫画作品では、当時『めぞん一刻』(ビッグコミックスピリッツ・小学館)とともに連載中であった『うる星やつら』(週刊少年サンデー・小学館)に続いてアニメ化された。1986年から1988年の約2年に渡るテレビアニメシリーズに加え、劇場アニメ、OVAも製作された。
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テレビアニメ
要約
視点
キティ・フィルムとフジテレビの制作でテレビアニメ化[2]。1986年3月から1988年3月まで、フジテレビ系列ほかにて全96話が放送された[1]。アニメーション制作はスタジオディーンが担当した。キャッチフレーズは「坂の途中に愛がある」。
本テレビアニメ作品の制作は、前番組『うる星やつら』(1981年版)のテレビアニメ制作を担当していた会社がそのまま担当する形となり、チーフディレクターのやまざきかずおをはじめ、『うる星やつら』(1981年版)の製作に関わってきたスタッフの多くが本作品の制作にも参加した。しかし、シリーズの途中でメインスタッフの交代が何度もあった。
キャストについては、五代裕作役の二又一成や音無響子役の島本須美をはじめ、千葉繁、神谷明、三田ゆう子、古川登志夫、島津冴子など、『うる星やつら』(1981年版)のキャストだった声優が多く起用された[注 1]。
最高視聴率は22.1%、平均視聴率は16.2%を記録した(いずれも関東地区・ビデオリサーチ社の調査による)[2]。
作品の特徴(テレビアニメ)
![]() | この節には独自研究が含まれているおそれがあります。 |
青年誌に連載されていた原作に見られる性に関する発言やラブホテルに入る場面、ベッドシーンなどは、アニメでは表現の自主規制で描かなかったり、間接的な表現に変更されている[注 2]。ただし、第26話までは性に関する発言やお色気描写が描かれることがあった。
こうした性的な描写を除き、放送時の時代背景や季節に合わせた原作の変更の多かった『うる星やつら』(1981年版)とは異なり、本作品はできるだけ原作に近いアニメ化を目指すことになった。これにより第26話までは原作に忠実に話が進んだものの、放送日と季節感が大幅にずれたエピソードを放送されるような事態になり、一般の視聴者から苦情が寄せられた。そのため、メインスタッフの交代に合わせて、第27話からは正月に初詣に行くエピソードを夏祭りに差し替えたり、夏にビアガーデンでアルバイトする話を冬の居酒屋でアルバイトする話に変更するなど、本放送時期に近い季節で描かれた。
エピソードは原作をなぞっているが、キャラクターの設定や心情描写が変更されたり、追加された。特に、ヒロイン・音無響子の性格が原作とアニメでは多少異なる。原作では基本的には清楚であるがその反面、五代裕作の女性関係に触れるとヤキモチを焼いて意地悪な言動をする。第26話まではほぼ原作通りであったが、以降は意地悪な言動が縮小され、さらに清楚・おしとやか・惣一郎に一途なキャラクターになっており、言動もそれにともなって変更されていることが多い[注 3]。これらの変更により、五代裕作が骨折するエピソードなど一部は原作とニュアンスが変わるか、もしくは描かれなかった。
原作漫画において途中で二号室に入居する二階堂望はテレビアニメには一切登場しなかったが、1988年公開の劇場版『めぞん一刻 完結篇』では登場する。また、第50話でアニメオリジナルキャラクターの三越善三郎が登場する[3]。三越は、原作では誰も入居しない一刻館の三号室へ一時的に入居した。ただしこの三号室は、三越が去った後でも五代が一時的に使用していた時期があった。
原作よりも時間の経過が早く、五代の行動が異なる。後半の大学卒業後に保育士試験を受けるエピソードは、大学在籍中の卒業試験に変更されている。これによって、五代の性格が若干異なっており、原作よりアニメの方が意志が強い性格となっている。また、八神いぶきの父から紹介状を2回渡される[注 4]。
八神いぶきが原作よりも長く登場する。原作では響子に「弱虫。」と言ったのを最後に最終回の後日譚まで登場しなくなるが、アニメではその後もしばらく登場する。ただし、いぶきと五代、響子の関係は原作同様に明確な形では決着しない。また、原作にいぶきが高校生であるにもかかわらず茶々丸で飲酒するシーンがあったが、アニメは未遂で終わっている。
三鷹瞬の愛車が原作では日産・シルビアだったが、アニメではトヨタ・ソアラに変更されている。スポンサーにトヨタ自動車が入ったためとされる[要出典]。
キャスト(テレビアニメ)
→詳細は「めぞん一刻 § 登場人物」を参照
- 音無響子 - 島本須美[1]
- 五代裕作 - 二又一成[1]、渡辺久美子(幼少時)
- 四谷[1] / 惣一郎(犬) - 千葉繁
- 六本木朱美[1] / 花子 / 恭子 - 三田ゆう子
- 一の瀬花枝 - 青木和代[1]
- 一の瀬賢太郎 - 坂本千夏[4]
- 音無惣一郎 - 田中秀幸
- 三鷹瞬[1] / 三鷹の父 - 神谷明
- 七尾こずえ - 冨永みーな[1]
- 音無郁子 - 荘真由美[4]
- 音無老人 - 槐柳二[4]
- 茶々丸のマスター[4] - 若本規夫
- 坂本 - 古川登志夫[4]
- 八神いぶき - 渕崎有里子(渕崎ゆり子)[4]
- 九条明日菜 - 鶴ひろみ[4]
- 五代ゆかり - 京田尚子[4]
- 飯岡 - 富山敬[4]
- 千草律子(響子の母) - 松島みのり[4]
- 響子の父 - 富田耕生[4]
- 一の瀬氏 - 矢田稔[4]
- 五代の父 - 西村知道
- 五代の母 - 朝井良江→浅井淑子
- 郁子の母 - 峰あつ子
- 黒木小夜子 - 島津冴子
- 早乙女部長 - 大竹宏
- 上荻先生 - 沢田敏子
- 三鷹の叔父 / 恭子の父 - 天地麦人
- かすみ / 三鷹の母 - 小宮和枝
- 小林 - 喜多川拓郎
- 小泉 / 敦子 / 太郎 / 葉介 / 恭子の母 - 林原めぐみ
- 神坂 - 鷹森淑乃
- 明日菜の父 - 亀山助清
- 明日菜の母 / みどり - 高島雅羅
- 八神の父 - 兼本新吾
- 八神の母 - 向殿あさみ
- 悦子 - 室井深雪
- 麻美 / 徹 - TARAKO
- こずえの父 - 納谷六朗
- こずえの母 - 坪井章子
- ゆうこ - 勝生真沙子
- 三越善三郎 - 堀勝之祐
- トシゾー - 増岡弘
- その他 - 安西正弘 ほか多数
スタッフ(テレビアニメ)
- 原作 - 高橋留美子[1]
- 製作 - 多賀英典
- 企画 - 岡正(第1話 - 第76話)、落合茂一
- チーフディレクター - やまざきかずお(第1話 - 第26話)[4]→安濃高志(第27話 - 第52話)[4]→吉永尚之(第53話 - 第96話)[4]
- アシスタントディレクター - 吉永尚之(第47話 - 第52話)
- シリーズ構成 - 土屋斗紀雄(第1話 - 第26話)[4]→伊藤和典(第27話 - 第52話)[4]→高屋敷英夫(第53話 - 第96話)[4]
- 音楽 - 杉山卓夫[1][注 5]、川井憲次(第27話 - 第96話)
- カラーコーディネート - 保田道世(第27話 - 第52話)
- キャラクターデザイン - もりやまゆうじ(第1話 - 第26話)[4]→高田明美(第27話 - 第96話)[4]
- 美術監督 - 朝倉千登勢
- 撮影監督 - 小沢次雄
- 録音監督 - 斯波重治
- プロデューサー - 松下洋子、久保真、加藤裕子(第1話 - 第76話)→中尾嘉伸、河野雄一(第77話 - 第96話)
- アニメーション制作 - スタジオディーン
- 制作 - キティ・フィルム[2]、フジテレビ[2]
主題歌(テレビアニメ)
ギルバート・オサリバンの楽曲の使用について
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第24話の主題歌は、石原真理子主演による『めぞん一刻』の実写劇場版『Apartment Fantasy めぞん一刻』の公開に合わせて、そのテーマソングであるギルバート・オサリバンの楽曲「アローン・アゲイン」がオープニングテーマに、「ゲット・ダウン」がエンディングテーマに使用された。しかし、諸般の事情で2曲とも第24話のみの使用となった[注 7]。
続く第25話からは以前の主題歌(「悲しみよこんにちは」と「シ・ネ・マ」)が再び使用された。この理由について、番組の広報担当者が当時のアニメ雑誌上で「曲の権利関係の調整が不十分だった」と、著作権上の問題であったと弁明している。しかしアニメ誌[どこ?]以外では事情説明がなかったため、情報が伝わらなかった。
当時のプロデューサーの松下洋子は、以下のように語っている[要出典]。
ただしその後、第27話のラストシーンで挿入歌として「アローン・アゲイン」が使用されている。
当時のアニラジ「mamiのRADIかるコミュニケーション」では[いつ?]、この件についてフジテレビに問い合わせたところ「『悲しみよこんにちは』がオリコンで急上昇したために戻した」との回答を得たとしているが、急上昇した事実はない。
エクストラ・ソングス
劇中では、著名なアーティストによる歌やインストの楽曲が多く起用されている。しかし、エンディングのスタッフロールでは楽曲の情報が一切明記されていない。使用されている楽曲の多くは、オープニングとエンディングテーマの作者やレーベルや『うる星』で起用されていたアーティストや楽曲でつながりがあり、縁故的である。後に発売された8枚組のCD『「めぞん一刻」コンプリート・ミュージック・ボックス』に、ほぼ全楽曲が「エクストラ・ソングス」として収録されている。
歌手・音無響子
劇中のヒロインである音無響子のアニメ版及び原作からの人気が相まって、劇中キャラクターを演じた島本須美ではなく音無響子名義で楽曲がリリースされた。ファーストシングルとなった『予感』(1986年9月25日発売)のレコードジャケットは、響子のレコーディング風景をイラスト化したものとなっている[5]。「声優が歌う、番組に関連した楽曲」ではなく、「劇中のキャラクターが歌う、番組に関連した楽曲」と初めて明確に表記されており、それがキャラクターソングのはじまりとなった[6]。
その後、セカンドシングル『メロディー』(1987年7月25日発売)、アルバム『恋するKI・MO・CHI』(1987年9月25日発売)がリリースされた。
各話リスト
放送局
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関連商品(テレビアニメ)
サウンドトラック
CD-BOX
ドラマCD
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サウンドトラックをそのまま使い、四谷役の千葉繁のナレーションをかぶせたドラマCD『サウンド・シアター』が全話分作成された。当初ナレーションは主音声に収録されていたが、後に副音声となり、ドラマ部分だけを聴くことができるようになった。付録として声優によるDJパートのほか、出演者のインタビューが収録されていた。
テレビアニメ放送終了後の1992年に特別企画としてドラマCD『めぞん一刻 PARTY ALBUM』がリリースされている。
映像ソフト化(テレビアニメ)
![]() | この節の加筆が望まれています。 |
- 本編のVHSビデオは1992年4月21日に発売。全24巻セット(1998年から1999年にかけて1巻毎のバラ売り開始)。
- 本編のLD-BOXは1995年3月21日に発売。24枚組(同年10月から1枚毎のバラ売り開始)。
- 本編のVCDは1996年7月 - 1997年2月に発売。全24枚(1枚毎のバラ売りのみ)。
- 本編のDVDは2000年5月24日 - 10月25日に発売。全24巻。
- 2005年6月24日に全話収録のDVD-BOXが発売。
- 2013年12月25日に本編Blu-ray BOX1(第1話 - 第48話)が発売。
- 2014年4月23日に本編Blu-ray BOX2(第49話 - 第96話)が発売。
- 2017年12月20日に全話収録のBlu-ray SETが発売。全16枚。
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劇場アニメ
要約
視点
めぞん一刻 完結篇
『めぞん一刻 完結篇』(めぞんいっこく かんけつへん)は、1988年2月6日に東宝系で公開された、日本の長編アニメーション映画[23]。高橋留美子の漫画『めぞん一刻』を原作とするアニメオリジナル作品である。同時上映作品は『うる星やつら 完結篇』[24]。
『めぞん一刻』唯一の劇場アニメ作品。「完結篇」と銘打ってはいるが、テレビアニメで五代と八神の関係の決着がはっきり描かれなかったこと以外は完全な結末を迎えているため、原作やテレビアニメで触れられなかった、五代と八神の関係、そして響子と八神の対決がどう決着したかにスポットを当てた作品となっている。一刻館での一晩の出来事がほぼリアルタイムで進行し、テレビアニメでは登場しなかった二階堂望も登場している。作品の時系列は原作に準拠しており、テレビアニメとは一部内容が直接つながらない。
DVDは2001年12月19日に発売された[25]。また、2015年9月30日に発売されたBlu-ray『めぞん一刻 劇場&OVA Blu-ray SET』に、本作品が収録されている[26]。
あらすじ(完結篇)
一刻館の管理人・響子といよいよ結婚することになった五代。2人を見守り続けた一刻館の住人たちは、結婚式を翌日にひかえた夜、祝福の大宴会を開こうと計画する。一刻館の常で、酒が回るにつれて大狂乱になっていく宴会。そんな中、響子は誰かからの手紙を待っているらしい。五代は不審がり、不安になる。周囲の酔っ払いたちは、五代に嫌気がさして他の男と駆け落ちするのではないかなどと無責任な想像をして、五代の不安をあおりたてる。そんな中、五代と響子の結婚自体を知らされていなかった八神が来訪。さすがに気を使って口をつぐむ住人たちだったが、二階堂が口を滑らせてしまう。そして動揺し泥酔し狂乱した八神は、ついに響子を屋根裏部屋に呼び出し、二人は一対一で対峙する。沈黙する響子の秘密を巡り、物語は展開してゆく。
キャスト(完結篇)
→詳細は「めぞん一刻 § 登場人物」を参照
スタッフ(完結篇)
主題歌(完結篇)
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OVA
要約
視点
『めぞん一刻 移りゆく季節の中で』と『めぞん一刻 番外編 一刻島ナンパ始末記』の2作品がある。2000年11月15日には、両作品を収録したDVD『めぞん一刻 OVA ベストカップリング』が発売された[27]。また、2015年9月30日に発売されたBlu-ray『めぞん一刻 劇場&OVA Blu-ray SET』にも両作品は収録されている[26]。
めぞん一刻 移りゆく季節の中で
『めぞん一刻 移りゆく季節の中で』(めぞんいっこく うつりゆくきせつのなかで)は、1988年に発売された日本のOVA作品。テレビアニメ『めぞん一刻』全96話を90分にまとめた総集編である。
冒頭は白黒(同時にクレジットされたスタッフロールはピンク色)で、春先に響子が惣一郎の墓参りをしているところから始まり、夏・秋・冬のさまざまな出来事を経て、最後はふたたび春先の惣一郎の墓前で終わる。先述の通り本作品はテレビアニメの「総集編」であるが、一部テレビアニメには存在しないシーンや異なるシーンがある。また、テレビアニメに出演していない星野桜子が声をあてている(役名は不明)。
キャスト(移りゆく季節の中で)
→詳細は「めぞん一刻 § 登場人物」を参照
スタッフ(移りゆく季節の中で)
- 原作 - 高橋留美子
- 監督 - 吉永尚之
- 製作 - 多賀英典
- 企画 - 落合茂一
- 脚本 - 土屋斗紀雄、高屋敷英夫、金春智子、武上純希、小西川博、金子裕
- 絵コンテ・演出 - 山崎和男、小島多美子、鈴木行、片山一良、近藤英輔、茂木智里、澤井幸次、関田修
- 作画監督 - 河南正昭、中嶋敦子、音無竜之介、土器手司、服部圭子、鈴木俊二
- 音楽 - 川井憲次、杉山卓夫
- 美術 - 朝倉千登勢
- 色指定 - 田内聖子、渡辺理佳、深田早苗、吉良幸子
- 撮影 - 小沢次雄
- 録音 - 斯波重治
- 録音制作 - オムニバスプロモーション
- 編集 - 森田清次
- プロデューサー - 松下洋子、鈴木聡、久保真
- アニメーション制作 - スタジオディーン
- 制作 - キティ・フィルム
主題歌(移りゆく季節の中で)
めぞん一刻 番外編 一刻島ナンパ始末記
『めぞん一刻 番外編 一刻島ナンパ始末記』(めぞんいっこく ばんがいへん いっこくとうナンパしまつき)は、1991年6月21日に発売された日本のOVA作品。テレビアニメ『めぞん一刻』に関連する作品である。
ビッグコミックスピリッツの増刊号に掲載され、単行本6巻の締めに収録された同名のストーリーをアニメ化したもので、三鷹のクルーザーで三鷹と五代、響子を始め一刻館のメンバーがクルージング中に難破し、無人島に漂流する話。本作品では、同じ夏に起こった出来事として回想シーンから描かれ、無人島以外のオリジナルストーリーも少し含まれる。
キャスト(一刻島ナンパ始末記)
→詳細は「めぞん一刻 § 登場人物」を参照
スタッフ(一刻島ナンパ始末記)
主題歌(一刻島ナンパ始末記)
- 「悲しみよこんにちは」
- 斉藤由貴による主題歌。作詞は森雪之丞、作曲は玉置浩二、編曲は武部聡志。
- 本楽曲はテレビアニメの初代オープニングテーマである。
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脚注
参考文献
外部リンク
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